冷凍食品は賞味期限が過ぎても大丈夫か徹底調査!開封後半年経ってもOK?

フライパンに入れた冷凍ブロッコリー

賞味期限の長い冷凍食品ですが、賞味期限が過ぎてしまった冷凍食品でも、食べても大丈夫なのでしょうか。また、また、冷凍食品は開封後1ヶ月、半年経っても食べることができるのでしょうか。今回は、そんな冷凍食品の賞味期限や長持ちさせるコツなどについてご紹介します。

目次

冷凍食品の賞味期限はなぜ長い?

冷凍食品は賞味期限が長く、冷凍食品以外の生の食材でも冷凍をすると通常の賞味期限よりもはるかに長持ちするようになります。

なぜあんなに賞味期限が長いかというと、冷凍食品の状態が劣化しにくくなっているからです。

冷凍食品ではない生ものなどの食品は劣化するのが著しく早いですが、食品には通常は運動エネルギーが働いており、その運動エネルギーによって酸化など食品に化学変化が起こります。

酸化などの化学変化によって食品は徐々に劣化していき、ある程度まで劣化が進む期限を賞味期限としています。冷凍食品は、-18度以下の冷凍庫で保存されることになります。

冷凍庫内などの温度が低い環境では運動エネルギーはあまり働かず、食品に化学変化などの劣化が起こりにくくなります。そのため、その分冷凍食品の賞味期限も長く設定されているのです。

冷凍食品は冷凍庫以外の温度の高い環境など想定されていない場所で保存しておくと、賞味期限に関係なく劣化して食べられなくなってしまいます。

冷凍食品の賞味期限はどうやって設定しているの?

当たり前のことですが、冷凍食品は商品によって期限の長さにばらつきがあります。冷凍食品の賞味期限を設定するための専門の機関がありません。

保存試験をした製造者が、冷凍食品の味、腐敗の度合い、劣化の度合い、十分な品質を保てているかなどをしっかりチェックし、賞味期限が判断されます。

そして、賞味期限が設定された食品は「一般社団法人日本冷凍食品協会」が定めている期限表示のガイドラインの基準をクリアすることで、冷凍食品として認められます。

保存試験で商品の乾燥具合、商品の酸化具合、商品内のタンパク質の変性などをしっかりチェックされています。そのため、賞味期限内であれば、安全に美味しく食べることができます。

しかし、一般的な家庭用冷凍庫では冷凍食品の保存試験を行った環境と同じ環境を作るのは難しいです。実際の賞味期限は管理環境に左右されるので、あくまでも表示されている賞味期限は目安としてとらえておくといいでしょう。

中には賞味期限が書かれていない冷凍食品も

冷凍食品は基本的にはパッケージなどに賞味期限が書かれています。しかし、冷凍食品によっては賞味期限がないものもあります。

状態の変化や劣化が見た目に出て誰にでも分かるような商品は、実は賞味期限を表示しなくても構わないということになっています。身近な例としては、アイスクリームなどです。

実はアイスクリームは厳密には冷凍食品には分類されないのですが、アイスクリームは凍らせた状態で食べるもので、冷凍庫内から出すと溶けるという見た目にわかりやすい変化があります。

アイスクリームも種類によってはパッケージに賞味期限が記載されているものもありますが、本来は賞味期限の表示が必要とされていないので、賞味期限がないものもあります。

そのため、アイスクリームは正しい方法で保存することができていれば、たとえ10年以上経過しているアイスクリームでも、安全に食べることができます。

しかし、家庭用の冷凍庫では完全に正しい方法で保存し続けるのは難しいので、いくらアイスクリームに賞味期限が表示されていないからといって、長く置いておき過ぎないよう注意が必要です。

賞味期限と消費期限って何が違うの?

食品に設定されるのは賞味期限だけではなく、よく似ていますが消費期限というものがあります。賞味期限と消費期限は名前もよく似ていて混合されがちですが、実は全然違うものです。

賞味期限とは、「美味しく食べることができる期限」のことを指し、それに対して消費期限は、「安全に食べることができる期限」のことを指します。冷凍食品にかかれているのは、消費期限ではなく賞味期限です。

冷凍食品は賞味期限が過ぎても食べられる?

冷凍食品には消費期限ではなく賞味期限があるのですが、賞味期限なら過ぎていても冷凍食品は食べることはできるのでしょうか。

消費者庁によると、賞味期限が過ぎても絶対に食べられなくなるというわけではなく、すぐ捨ててしまわずに、見た目や臭いなどを自分で確認し、判断することを推奨しています。

これには、現代で問題になっている食品ロスを減らすという意味も込められており、もちろん賞味期限を過ぎてしまう前に食べることが一番いいのですが、賞味期限を過ぎてしまった場合は、冷凍食品をすぐ捨てるのではなく、一度自身で安全性を確認するようにしましょう。

しかし、あまりに賞味期限から時間が経ちすぎてしまっている場合は、いくら見た目や臭いに問題がなくても危険なので、賞味期限から経過した時間も考慮する必要があります。

冷凍食品は開封後1ヶ月・半年経っても食べられる?

冷凍食品は、生もののように明らかに腐ってしまって色が変わってしまったり、変な臭いがしにくいので、賞味期限や消費期限は存在しないように感じてしまいます。

冷凍食品は、冷凍していれば、開封してから1ヶ月、半年と時間が経ってしまっても食べられるように感じてしまいますが、これは大きな間違いで、1ヶ月、半年と開封後時間が経つほど、危険になります。

実は冷凍食品の賞味期限は開封前を前提に設定されています。なので、開封後は早く使い切った方がいいとされています。

というのも、冷凍食品の賞味期限はパッケージなどで完全に密閉されている状態で保存試験を行っています。開封後は劣化しやすくなります。

密閉状態でなくなってしまうと、乾燥してしまうようになります。すると、賞味期限より冷凍食品が劣化するスピードが速まってしまいます。

ですので、開封したらすぐに食べる、もしくは数日のうちに食べるようにすることが推奨されており、1ヶ月、半年と時間が経ってしまうと、劣化が進んでいるので安全性にも欠けてしまいます。

どうしても開封後すぐに使い切れない場合は、開封した冷凍食品をビニール袋で包んで密閉に近い状態を作るなどの工夫が必要になります。

もちろんビニール袋などでも完全な密閉状態にすることは難しいので、開封後はできるだけすぐに使い切ってしまうようにしましょう。

冷凍食品を長持ちさせるコツ

冷凍食品は長い賞味期限が設定されていますが、実は家庭用冷凍庫では使い方などにもよりますが、温度が高くなりやすく、長持ちしにくくなります。

そのため、1ヶ月、半年と少しでも長持ちさせるためには、コツが必要になります。冷凍庫で冷凍食品を1ヶ月でも長持ちさせるためのコツを、いくつかご紹介します。

冷凍庫内の温度を一定に保つ

冷凍食品を少しでも長持ちさせるには、何よりもまず冷凍庫内の温度を一定にしておく必要があります。

家庭用冷凍庫のほとんどは-18℃になるようになっているのですが、冷凍庫の開け閉めを頻繁に行ってしまったりすると外気が冷凍庫内には入り、冷凍庫内の温度が上がりやすくなります。

そのため、何度も冷凍庫の開け閉めを行わず、極力冷凍庫を開ける回数を減したり、外気が入りにくいように冷凍庫に食品をたくさんいれてスペースをなくすことで、温度を保ちやすくなります。

業務用冷凍庫があればなお良い

冷凍食品を長持ちさせるには、家庭用冷凍庫ではなく、業務用冷凍庫があればさらに温度が下がらずに長持ちさせやすくなります。

というのも、家庭用冷凍庫の温度は-18℃程度なのですが、業務用冷凍庫は家庭用冷凍庫に比べてはるかに温度が低く、なんと-30℃~-80℃の保存環境にすることができます。

もともとの温度が低いので、冷凍庫内に多少外気が入ってしまっても温度が₋18℃以上になることはなく、冷凍食品にとって理想の冷凍保存環境を作り出せるのです。そのため、業務用冷凍庫があればより冷凍食品を長持ちさせやすくなります。

業務用冷凍庫は完璧に近い状態で冷凍食品を保存しておくことができるので、冷凍食品に強いこだわりを持っている方などにはとてもおすすめです。

しかし、業務用冷凍庫は一般家庭に置いておくのはなかなか大変で難しいので、やはり多くの方は業務用冷凍庫ではなく家庭用冷凍庫を使うことになるでしょう。

なので、家庭用冷凍庫でもできるだけ温度を一定に保つために、開け閉めの回数を極力減らす、外気は入り込む隙間を減らすためにできるだけ冷凍庫内に冷凍食品をたくさんいれるなどの工夫が大切です。

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冷凍食品は賞味期限内に食べ切ろう!

冷凍食品は製造者がしっかりと事前に保存試験を実施しており、設定されている賞味期限を守れば美味しく食べられます。しかし、賞味期限関係なく開封後は1ヶ月、半年と時間が経つと安全性に欠けるので、すぐに食べる必要があります。

また、冷凍食品は消費期限ではなく賞味期限とはいえ、やはり最も安全なのは賞味期限内に食べることなので、冷凍食品は賞味期限内に、美味しく食べ切るようにしましょう。

※ご紹介した商品やサービス等は時期や店舗によっては取り扱いがない場合があります。内容・価格が変更になる場合や終了になる可能性もあります。

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