徳島県の最南端に位置する海陽町。海と山に囲まれた自然豊かな地域で、心も体もリフレッシュするような、癒しのスポットがたくさんあります。
特に室戸阿南海岸国定公園に指定された海岸や、特別なサンゴ類が生息する竹ヶ島海中公園、明治44年に牧野富太郎博士が命名した天然記念物など、他にはない魅力を全身で感じられます。
さらに海陽町では世界初のDMVを運行しており、町のいたるところに驚きとワクワクがあります。
緑豊かな山々と青く輝く海が魅力的な徳島県・海陽町
徳島県の最南端にある海陽町(かいようちょう)は、西側は高知県と隣接しており、温暖な気候が特徴的。北側には広大な山地がそびえ、四国一の大滝「轟の滝」や、究極の清流「海部川」があります。
海部川の河口には「カイフポイント」と呼ばれる日本有数のサーフポイントがあり、多くのサーファーが訪れる町としても有名です。
また、海陽町は道路との両方が走れる「DMV(デュアル・モード・ビークル)」のモードチェンジを体験・見学ができる場所としても人気。今回は魅力あふれる徳島県・海陽町のおすすめスポットを厳選して紹介します。
徳島県・海陽町を走る世界初のDMVは絶対訪れたい人気スポット
徳島県・海陽町から高知県・東洋町の区間を運行する阿佐海岸鉄道(阿佐東線)のDMVは、道路と両方を走れる新しい乗り物です。DMVは「デュアル・モード・ビークル」の略で、本格的な営業運行を行っているのは世界で初めて。
見た目はカラフルなマイクロバスですが、乗客を乗せたまま線路では列車に、道路ではバスモードへとチェンジします。このモードチェンジが見られる・体験できる場所は徳島県 海陽町の「阿波海南駅」と、高知県 東洋町の「甲浦駅」だけで、撮影スポットもあります。
現在、DMVは公共交通機関として、決まったルートをダイヤ運行中です。もちろん、観光客でも利用できますし、確実に乗車したい場合は、阿佐海岸鉄道の公式サイトから乗車予約ができます。
コバルトブルーの海が美しい徳島県・海陽町のおすすめスポット2選
徳島県 海陽町は太平洋を臨む海岸がとても美しく、サーフィンやスノーケリング、海水浴など幅広いマリンレジャーを楽しむことができます。また、室戸阿南海岸国定公園に指定されていて水質が良いことでも有名です。
まるで絵画のような美しさ「水床湾(みとこわん)」
室戸阿南海岸国定公園でもある「水床湾(みとこわん)」は、宍喰を代表する景勝地。湾内に大小さまざまな島が浮かび、透明度の高い海はコバルトブルーやエメラルドグリーンに輝き、まるで絵画のよう。
入り組んだ入り江はまさに絶景で、亜熱帯特有の雰囲気のある海岸にはところどころ白い砂浜も見えます。夏場にはカヤックやスノーケリングを楽しめる場所もあり、日本にいながら南国の雰囲気を味わえるでしょう。
海の雄大さが知れる「海洋自然博物館マリンジャム」
室戸阿南海岸国定公園の中でも、特に高い透明度を誇る「竹ヶ島海域公園」。色とりどりの熱帯魚とサンゴが見られる場所で、一帯はまるで南国のよう。
そんな竹ヶ島海域公園にあるのが「海洋自然博物館マリンジャム」。子供の目線に立って作られた手作りの小さな水族館や、海中観光船を通して海の生き物の姿を見ることができます。水族館にはタッチングプールなどがあり、小さな子供でも楽しめる工夫がされています。
ぜひ体験してほしいのは海中観光船の「ブルーマリン号」での周遊です。ゆっくりと40分ほどをかけて海中にいる生き物や海域の説明を聞きながら、間近で観察できます。季節によって海の表情が変わることも魅力です。
竹ヶ島海中公園は世界的にも珍しい「エダミドリイシ」の群生が見られる名所
竹ヶ島海中公園はサンゴ類の「エダミドリイシ」の群生が見られる、世界的にも珍しい場所。エダミドリイシは国内での生息数が少なく、海陽町では、地元の子供たちと一緒にエダミドリイシを保護する活動を行っています。
水族館ではサンゴの生態について学ぶことができ、サンゴの赤ちゃんを観察することもできます。子供の目線に立って作られている水族館なので、子供にとっても大人にとっても素敵な学びの場になるでしょう。
自然のパワーを感じる緑豊かな徳島県・海陽町のおすすめスポット2選
海陽町の北側には、1000mほどの山々がそびえています。上流から河口まで清らかな水が流れることで知られる「海部川」や、その上流にある「轟の滝」、天然記念物の「ヤッコソウ」など、山にも多くのリフレッシュできるパワースポットがあります。
荘厳な瀑声を全身で感じられる「轟九十九滝」
日本の滝百選にも選ばれている「轟の滝」は、四国でも有数の大滝。河口までよどみなく清らかなことで知られる「海部川」の上流にある滝で、大小さまざまな滝があることから総称して「轟九十九滝」とも呼ばれています。
落差58mの直瀑で、轟の名の通り、ごうごうたる滝の音は荘厳そのもの。夏場でもひんやりとしていて、古くは信仰の対象でもあったということも納得できるほど神秘的です。本滝から最上部の滝までをめぐる往復約2時間ほどのコースがあるので、滝巡りを楽しむのもおすすめ。
海部川の河口には日本有数のサーフポイントも
轟の滝が上流にある海部川は究極の清流として知られ、アユやウナギ、テナガエビなど多くの生き物が生息しています。その河口には「カイフポイント」と呼ばれる日本有数のサーフポイントがあり、多くのサーファーが訪れます。
このカイフポイントは、チューブと呼ばれるトンネルのような波が起こりやすいのが特徴で国内でも希少な場所です。
天然記念物に指定されている「ヤッコソウ」
海陽町の海に面した山「鈴ヶ峰」や「妙見山」の山頂に自生している「ヤッコソウ」は、シイなどの根に寄生する植物。その名の由来は、「やっこ」に似た白い花をつけることからで、連続テレビ小説で注目された牧野富太郎博士が明治44年に命名しました。
ヤッコソウ発見のエピソードはドラマの中でも紹介されたので、植物好きの人の中には実物のヤッコソウを見てみたいと思っている人も多いでしょう。徳島県はヤッコソウが自生する北限とされ、県や国の天然記念物として指定されています。
ヤッコソウが見られるのは毎年11月頃。そのころになると、ヤッコソウの観察をしに訪れる登山客も多くいます。
心も体も大満足!徳島県・海陽町はグルメも魅力的
海・山・川と豊かな自然に囲まれている海陽町は、海の幸・山の幸も豊富。とくに全国的にも有名な地鶏の「阿波尾鶏」や、天然物の「ブリ」など、自然の恵みを感じる美味しさに出会えます。
特に「伊勢海老」は海陽町の秋の味覚の代表格で、「海陽伊勢エビ祭り」が開催されるほど。海陽伊勢エビ祭りは伊勢エビ漁が解禁される9月以降に開催され、伊勢エビの即売や伊勢エビの味噌汁が無料でふるまわれることもあります。
徳島県・海陽町は日々の疲れを吹き飛ばすパワースポットがたくさん!
海・山・川の豊かな自然に囲まれた徳島県・海陽町は、ここでしか出会うことのできないマリンレジャーや渓流釣り、ハイキング、そして世界初のDMVなど、日々の疲れを吹き飛ばすようなパワースポットが多くあります。
不思議な天然記念物や荘厳な滝、南の国のような海岸と海の生き物は見ているだけでも癒しになるでしょう。ぜひ、徳島県・海陽町を訪れて心も体もリフレッシュしましょう。