様々な素材に対して塗装をする前に、シリコンオフを利用して脂分を落とすのが一般的ですが、シリコンオフが無くても代用できるグッズは様々考えられます。
手に入りやすい代用品を利用することで、手軽に塗装作業の準備をすることができます。
この記事ではシリコンオフが無い時に手軽に代用できる代用品を詳しく紹介していきます。
シリコンオフとは?代用になるものってあるの?
今回は、シリコンオフの代用として利用できるグッズを紹介します。
そもそもシリコンオフとは、各種素材や道具、工具などを塗装する際に、事前に脂分を取り除くために用いられるツールです。
塗装のノリが良くなり、塗装材料がしっかりと定着するようになります。
また、シリコンオフは塗装作業など専門的な処置に利用する以外にも使い道があります。
例えば一般家庭の台所の油汚れを除去する際にも活用することができます。
シリコンオフを常備しているという方は少ないかもしれませんが、代用できる商品も数多くあるので、利用する際には代用品を活用するという方も多いかもしれません。
シリコンオフの代用品として活用できるおすすめグッズを紹介していきます。
シリコンオフの成分
シリコンオフの代用品を紹介する前に、まずシリコンオフがどんな成分で構成されているのかを紹介します。
シリコンオフの成分のほとんどは、有機溶剤になります。
有機溶剤とは、物を溶かす効果のある有機化合物をまとめて表現する言葉になります。
シリコンオフに用いられている有機溶剤には、様々な種類があります。
代用品を考える際にも、用途に応じた選択が必要です。
さらに、揮発性が強く短時間で気化する特徴があります。
シリコンオフを使用して作業をする場合には、作業内容に合った成分・素材であるかをチェックしましょう。
代用品を選ぶ際にも、できるだけ使用用途に適したものを選択する必要があります
シリコンオフの使い方
シリコンオフの代用に利用できるグッズは比較的に多いですが、まずはシリコンオフ自体の使い方を理解しておくことは重要です。
シリコンオフの商品には、様々なタイプがあります。
どの形状のものなのかによって、基本的な使い方も変わってきます。
代表的なものは、スプレータイプです。
一度の噴射で広範囲に塗布できるので、短時間で効率よく作業ができます。
しかし気化しやすい特質がありますから、マスク装着などで体内に吸い込む量をできるだけ減らすようにしないと、健康を害する危険性があります。
最近では、シートタイプの商品も販売されています。
汚れを落としたい部分にピンポイントで作業ができますが、手荒れを引き起こす成分も含まれるので、ゴム手袋を装着しましょう。
シリコンオフを使う時の注意
続いて、シリコンオフを利用する際の注意点について紹介をします。
塗装の前準備として非常に有効な道具ではありますが、正しい利用方法を取らないと、様々な悪影響が起こる危険があるので注意する必要があります。
有機溶剤は人体にとって危険ですから、取り扱いは注意しましょう。
シリコンオフの代用品も、同様に危険な素材のものが多くなっています。
代用品を利用する場合でも同様に取り扱いを注意しないといけないケースが多いので、特質を理解しましょう。
シリコンオフを使用する際に一般的に注意するべきポイントを2つ紹介します。
注意して利用していないと大きな事故や健康被害を被る危険があるので、商品の性質をよく理解して取り扱いましょう。
代用品を利用する場合にも同様に取り扱わなければならないものが多いです。
火気厳禁
まず、シリコンオフを利用する際の注意点の1つ目として「火気に近づけないと」いう点が挙げられます。
シリコンオフは有機溶剤が素材として利用されていることから、引火性が非常に高いという特徴があります。
火気に近づけると一気に引火してしまうので注意しましょう。
シリコンオフに利用されている有機溶剤は揮発性が強いので、火の近くなくても蒸気になって空気の中に引火性物質が充満している可能性もあります。
シリコンオフを利用して作業をする際には、火気のない空間であることを必ず確認しましょう。
代用に利用する素材も、引火性の高い物質を含んでいるケースが多いので、同じような注意を払う必要があります。
代用とはいえ、油断することなく安全に取り扱いましょう。
室内では使用しない
シリコンオフを利用する際の注意点の2つ目として「できるだけ室内では利用しない」という点です。
室内で利用することで、揮発性の有機溶剤が空気内に充満し、引火の恐れが高まる為です。
また、火の気がなかったとしても、室内で利用するのはデメリットがあります。
シリコンオフで利用されている有機溶剤は、揮発して蒸気になった状態で吸引すると、体に有害となってしまいます。
あっという間に空気に充満していくので、室内にいるとたくさん有毒物質を吸引してしまう恐れが高まります。
代用品でも同様に吸引に注意する必要があります。
シリコンオフのおすすめ代用アイテム【パーツクリーナー】
ここから、シリコンオフの代用として利用できるおすすめグッズを紹介します。
まず1つ目は「パーツクリーナー」です。
パーツクリーナーとは、自動車のパーツなどを洗浄する際に利用するものです。
十分に代用として利用でき、実際に活用している方も大勢いるといわれています。
パーツクリーナーは、そのままシリコンオフの代用として利用することができます。
パーツクリーナーはスプレー式が多いので、使いやすいこともメリットに挙げられます。
代用する際の注意点
含有成分が基本的に同じなので代用品でも人気が高いですが、金属パーツ・素材での使用を前提にしているため、どこにでも使えるわけではありません。
車のボディにステッカーを貼るときなどには代用しても特に問題ないですが、ゴムパーツに付着するとパーツ部の変形や膨張の原因にもなります。
さらに塗装する場合は白ボケが起こることもあるので、塗布する場所や塗布部の素材にも注意が必要です。
シリコンオフのおすすめ代用アイテム【エタノール】
シリコンオフの代用として利用できるおすすめグッズの2つ目は「エタノール」です。
エタノールはパーツクリーナーなどと比較すると匂いがあまり気にならないというメリットがあります。
エタノールは比較的安全でありながらも脱脂効果は十分にあるので優れた代用品です。
代用する際の注意点
市販エタノールは、濃度を抑えて作られている商品が多いので、脱脂効果はあまり高くない商品も多いです。
エタノールを代用として利用する際には無水タイプのエタノールを選ぶと、脂や汚れを取り除く洗浄薬剤としての代用が期待できます。
またエタノール溶液の濃度についても、チェックが必要です。
街のドラッグストアでも気軽に入手できる身近な溶剤ですが、安全性のため、ほとんどの市販製品は濃度が抑えられています。
問題は、この濃度です。
濃度が低いと、脂落とし効果が下がります。
そのため濃度が低いと、効果が期待できません。
ですから濃度が高いものを選ぶことが、お気に入りのステッカーもよれや気泡の挿入を起こさず、きれいな仕上がりになるでしょう。
シリコンオフのおすすめ代用アイテム【シンナー】
シリコンオフの代用として利用できるおすすめグッズの3つ目は「シンナー」です。
シンナーは別名・ラッカー薄め液ともよばれ、ホームセンターなどで市販されています。
シンナーをシリコンオフの代用として利用する場合は、ペイントタイプの薄め液がおすすめです。
ペイントシンナー液は、油性の塗料などの洗浄に利用される素材です。
したがって、ペイントシンナー液は、シリコンオフがないときの代用に適しています。
代用する際の注意点
ペイントシンナー液(シンナー)で代用する場合は、作業場所や作業環境の安全性を確認することが、使用時の注意点になります。
ペイントシンナー液は成分が蒸発しやすい傾向がありますし、かなり刺激の強いにおいもあります。
理想的なのは屋外での作業ですが、室内で作業をする場合は十分に換気を行うがポイントになります。
また特有の刺激臭もするので、作業時はマスク着用がおすすめです。
さらに引火しやすい特質があるので、火の気のない安全な場所を選ぶことも重要になります。
シリコンオフのおすすめ代用アイテム【除光液】
シリコンオフの代用として利用できるおすすめグッズの4つ目は「除光液」です。
除光液とはマニキュアを落とす際に利用する化粧品の一種として活用されています。
シンナーのような匂いがしますが、脱脂効果はかなり高いとされている素材です。
一般的に販売されている除光液で、十分にシリコンオフの代用に利用することができます。
代用する際の注意点
除光液を代用に利用する注意点としては、プラスチック材質と、塗装をしていない箇所に塗ることを避けるという点が挙げられます。
特にプラスチック材質は、要注意です。
汚れを落とす効果はかなり高いですが、除光液に含まれる成分にはプラスチック材質を溶かしてしまうリスクがあります。
さらに塗装材についても材質によっては同様の作用が働くため、素材との組み合わせに注意が必要です。
シリコンオフのおすすめ代用アイテム【食器用洗剤】
シリコンオフの代用として利用できるおすすめグッズの5つ目は「食器用洗剤」です。
食器用洗剤は、市販されている台所で利用する一般的なもので問題ありません。
なお代用品とする場合は、中性洗剤タイプを選択すると高い脱脂効果を期待できます。
スーパーなどでも販売されていて、入手しやすい点もおすすめです。
食器用洗剤を利用する場合は、普段食器を洗う感覚で、専用のスポンジにつけてこすれば、問題なくシリコンオフの代用として利用できます。
そのため、代用品の中では最も身近で簡単に使える商品です。
代用する際の注意点
食器用洗剤は、直接手に触れても肌ダメージが少ないですし、身近なアイテムなので、わざわざ購入して準備する必要がないという点は大きなメリットです。
ところが肝心の効果についてはそれほど高くないため、汚れがひどい場合には適していません。
なお食器用洗剤にはアルカリ性タイプと中性洗剤タイプがありますが、アルカリ性タイプは素材によって相性が良くない場合があります。
その点中性洗剤タイプは素材への影響がほぼないので、使用する場合は中性洗剤タイプを選びましょう。
シリコンオフの代用品は用途によって使い分けよう!
シリコンオフのおすすめ代用品を紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
パーツクリーナーやエタノール、シンナーなど意外にたくさんのものがシリコンオフの代用品として活用することができます。
用途に応じて代用するグッズを使い分けられると効果的な作業が展開できます。
シリコンオフの代用品を決める際には、それぞれの特徴や安全性などを考えて、適切なものを選択するようにしましょう。
※作業の際には安全に配慮し、事故や怪我につながらないように注意しましょう。