魅力的な観光地、宮島に多く生息している鹿。一見大人しく可愛らしい生き物ですが、接し方を間違えると、彼らの生活の邪魔になったり、自分が怪我をすることにもなりかねません。
そこで、この記事では、宮島で鹿に会う時に注意すべきことについて解説します。
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観光スポットが多い魅力的な島「宮島」
広島県廿日市市宮島町に位置する島、厳島、通称・宮島。「安芸の宮島」と呼ばれ、瀬戸内海に浮かぶ小さな宮島は、古代より自然崇拝の対象とされたり、海上交通の要所とされたりと、人々に愛され、大切にされてきました。
厳島神社に祀られる女神、「宗像三女神」のご神体だとすら言われており、住民は神の島で住まう自負を持って独自の文化を作り上げてきました。
そんな宮島は、世界遺産・厳島神社を始めとする魅力的な観光スポットが多く、季節を問わず観光客で賑わっています。大鳥居の写真を見ただけでも、その神秘性に心を惹かれる人は多いといいます。
世界遺産であり、水上に浮かぶ姿が神秘的な厳島神社、真言宗の重要な寺院、大願寺と大聖院、五重塔などの塔を何基も持つ豊国神社などといった、歴史ある観光地に、能楽や宮島踊りなどの、古き良き文化を味わえる年中行事。
さらに、宮島の文化を体験できる体験学習のコースも豊富で、丸一日どころか数日滞在しても楽しそうな、魅力的な島です。
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自然豊かな宮島では野生動物に出会うことも
自然崇拝の島として、そして女神のご神体として古代から今に至るまで、自然が住民によって大切にされてきた宮島。
小さな島ながら森が多いエリアです。弥山という宮島の最高峰の山頂付近には原生林や神秘的な巨石群もあります。ミヤジマシモツケ、ミヤジマカエデといった宮島固有の植物も群生しています。さらに、山や森には沢山の野生動物が暮らしています。
サル、タヌキ、アナグマ、モグラなどの哺乳類や、絶滅を危惧されるミヤジマトンボなどの昆虫、オオルリヤアオバズクなどの珍しい種類も含めた、100種類以上の鳥類。そして、宮島に住む動物の中で一番有名なのが、鹿です。
宮島は、とにかく鹿の数が多い場所として有名で、鹿をモチーフにしたマスコットキャラクターが考案されるなど、宮島のシンボルとして、人々に愛されています。
鹿をモチーフにしたお菓子や雑貨などは、宮島のお土産としても大人気です。宮島の喫茶店では、鹿をモチーフにしたスイーツを提供しているところもあります。
宮島には鹿が多く生息している
宮島は、鹿が多いスポットとして、奈良の東大寺と並んで有名です。その評判の通り、島の至る所で鹿を見ることができます。
厳島神社に境内や、フェリーの泊まる桟橋、さらに潮が引いた時の大鳥居周辺に現れることもあります。
しかし、奈良の鹿と違い、宮島の鹿は、可愛らしい外見に反して気性が荒いといわれています。気性が荒いといわれる原因については、後の項で説明していきます。
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宮島にいる鹿の数はなんと500頭
狭い瀬戸内海の、小さな宮島の中に住む鹿の数は、なんと約500頭。街に、森に、山に、島内のそこら中に鹿がいるのです。
500頭が住むにはちょっと狭い気もする宮島ですが、鹿たちは自分の行動範囲を決めていて、そこの行動範囲からはめったに出ないので、鹿同士はいい距離感で生活しているのかもしれません。
また、繁殖期以外は、オスはオス、メスはメスで集団を作って生活しています。
宮島の街中で暮らしている鹿も多い
宮島に住む鹿500頭のうち、約200頭は、宮島の、人間の街の中で暮らしています。
森や山に帰らず、街中をねぐらにしている鹿も多く、そういった鹿は、子どもが生まれて世代が変わっても、自然に帰ることができないといいます。
宮島の鹿の歴史
ではここで、なぜ宮島が、鹿の数が多い、「鹿スポット」として有名になったのか、鹿たちはどこから来たのかなど、宮島の鹿の歴史を紹介していきます。
宮島と鹿は、遥か昔より深い関わりがあったそうです。それは、宮島のシンボル、厳島神社ができるより、もっと前からだといいます。
820年前から宮島に鹿は多かった
今から約820年前、僧であり、歌人としても高名な西行法師が宮島を訪れた時には、既に鹿は宮島に生息していたようで、彼の著書「撰集抄」には、「宮島には鹿の数が多い」という由の記述が見られます。その他にも様々な文人や僧が、宮島の鹿の数の多さについて触れています。
もともと、観光スポットも多く自然豊かな宮島には人を惹きつける魅力があるのでしょう。文人や僧が、著作の題材にしようと訪れるのも不自然ではないのです。
今でこそ島の名物で観光資源ですが、宮島にいつから鹿が住み始めたかというのは、実ははっきりとはわかっていません。
約6000年前、瀬戸内海ができ、宮島が島として成り立った時にはもう生息していたと考えられていますが、陸続きだった時に歩いて来たのか、島になったあとに海を泳いで渡ってきたのかはわかっていません。
実は鹿は泳げます。このことが調査が難航する理由なのでしょう。でも、いくら狭いとはいえ、瀬戸内海を渡れる鹿がいたとは、野生動物の体力は人間とは比べ物になりません。
宮島のシンボル、厳島神社は歴史と権威のある神社なので、神鹿思想の起源である奈良の春日大社から、観光目的で譲渡された、という噂もあります。
しかし、春日大社に、宮島への鹿の譲渡記録がある一方で、宮島には譲渡記録が残っていないこと、さらに、21世紀初頭の分子遺伝学による分析の結果、宮島の鹿がもつ広島や山口の鹿と近いながらも宮島固有の歴史を持つ鹿だと証明されていることなどから、信憑性は薄いかもしれません。
宮島に住む野生の鹿は住民によって大切に扱われてきた
もともと、狩猟などで狩られることも少なかった宮島の鹿たちですが、奈良の春日大社を起源とする「神鹿思想」が日本中に広まると、扱いが変わってきました。宮島の鹿たちも、神の使いとして大切に扱われるようになっていきます。
古の宮島の住民たちは、鹿と共存するために知恵を絞り、鹿が家に入らないように「鹿戸」を立てたり、「鹿桶」と呼ばれる桶に家で出た残飯を入れて鹿に与えていたりもしたそうです。
厳島神社という歴史と権威ある神社の側で、神の存在を身近に感じながら暮らす宮島の住民にとって、「神の使い」と呼ばれる生き物は重要な存在だったのかもしれません。
現在では人と鹿の共存のためのガイドラインがある
しかし、いくら神の使いといっても、鹿も生き物です。鹿の数が増えすぎると、宮島の豊かな自然にさまざまな影響が生じてしまう可能性があり、人間と鹿が近すぎる関係になると、両者にとって良くない影響が出ることも考えられます。
鹿が増えすぎると、植物の新芽や樹皮が食べられたり、オスの鹿が角を研ぐために若い樹木が傷ついて枯れてしまうことがあります。
さらに、宮島には貴重な動物や昆虫も数多く生息しており、こうした生き物との「数のバランス」が崩れてしまう可能性もあります。
市街地で人に慣れた鹿が、観光客に食べ物を求めて近づきすぎることもあり、廿日市市は、鹿の数を適切に管理するために懸命に取り組んでいます。
現在では、宮島のある廿日市市が鹿の扱いについての注意点などをまとめたガイドラインを定めています。
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宮島の鹿には餌やり禁止!
まず最初に知っておきたい大切なポイントは、「宮島の鹿への餌やり禁止」という点です。これは、廿日市市が定めたガイドラインにも記載されている重要なルールです。
「鹿が飢えたらかわいそう…」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、ここでは、なぜこのようなルールが設けられているのか、その理由について説明していきます。
餌やり禁止のルールが定められた背景には、人と近い距離で暮らしている宮島の鹿が、観光客からの餌に依存し、「人間はおいしい食べ物を持っていて、分けてもらえる」と学習してしまうことが問題になっている点が挙げられます。
それでは次の項目から、餌やりがもたらす「困ったこと」や、その禁止の理由について詳しく見ていきましょう。
鹿への健康被害も報告されている
そもそも、人間の食べ物は鹿などの野生動物にとって、味が濃すぎたり、依存しやすいものであり、一度その味を覚えてしまうと、また食べたくなってしまいます。しかし、野生動物がこうした味の濃い食べ物や添加物が含まれるものを食べ続けると、肥満や高血圧、糖尿病などの深刻な健康問題を引き起こす可能性があります。
また、人間の残飯をあさる際に、誤ってビニール袋やプラスチック容器といった「食べ物でないもの」を飲み込んでしまうこともあります。こうした異物が胃に溜まることで他の食べ物が食べられなくなり、最悪の場合、餓死することもあります。
かつて宮島の住民が鹿桶を使って残飯を鹿に与えていた時代もありましたが、現在では人間の餌やりが原因で鹿の健康被害が確認されています。こうした無責任な行為のために、苦しむ鹿が増えているのが現状です。
鹿せんべいであっても餌やりはダメ
宮島では、鹿への餌やりが全面的に禁止されています。これは、人間の食べ物だけでなく、鹿専用の餌である「鹿せんべい」も含まれます。
かつて宮島で販売されていた鹿せんべいの販売店も閉店しており、現在、宮島内で鹿せんべいを購入することはできません。
人に危害を加える可能性もある
人間の食べ物を覚えた鹿は、依存心が高まり、手に入れようと気性が荒くなることがあります。宮島の鹿も長い歴史の中で人間に慣れたため、空腹時に苛立ちやすく、観光客や住民に接近して食べ物や持ち物を奪うケースも報告されています。
こうしたトラブルが続くと、宮島の鹿に対するイメージが悪化し、観光にも悪影響が出る可能性があります。そのため、鹿に「人間が餌をくれる」と思わせないよう、餌やりは禁止されています。
廿日市市では、栄養が不足した鹿を適切に保護する活動も行っており、素人が餌を与えないことが大切です。
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宮島へ行く前に知っておきたい鹿の注意点!
見た目は可愛らしいですが、意外と力が強い一面もあるため、接し方を誤ると危険なこともあります。
宮島を訪れる際に知っておきたい鹿の生態や行動の注意点を紹介します。
秋は鹿の繁殖期!ピリピリしていることも
秋は鹿の繁殖期で、オスが強さをアピールし、オス同士が争うこともあります。そのため、この時期の鹿は特に敏感で、特にオスに近づくのは危険です。鹿の角は鋭いため、無闇に近づかないよう注意が必要です。
また、春には子鹿が生まれる季節で、母鹿も警戒心が高まります。子鹿に近寄ると、母鹿が子どもを守ろうと反応することがあるため、距離を保つことが大切です。
鹿のおねだりに要注意!
宮島では鹿への餌やりは、どんな場合でも、鹿せんべいであっても禁止されています。自治体も対策を徹底していますが、まだ「鹿が飢えるとかわいそう」と思う人が少なくないようです。
人間から餌をもらった鹿は「人間は餌をくれる」と学習し、しつこくおねだりするようになります。餌を与えたくなる気持ちがあっても、無視するのが大切です。
おねだりを避けるには、鹿がいる場所で食べ物を出さず、鹿に近づかないようにしましょう。
また、鹿がしつこく絡んできたり、首を上下に振り始めたらすぐに距離を取ってください。これは警告のサインで、無視すると攻撃されることがあります。安全を優先し、鹿とは適切な距離を保ちましょう。
宮島では鹿とのルールに気をつけて観光を楽しもう
宮島の鹿は「神鹿」として、住民に大切にされてきましたが、あくまで野生動物です。本来、人と共に暮らすものではなく、数が増えすぎると宮島の自然環境にも影響が出てしまいます。
そのため、宮島では自治体が鹿の数を管理し、多くの注意点が設けられています。鹿とその自然環境を守るため、地域の方々の努力を大切にし、責任ある行動を心がけましょう。
鹿の生活を守り、鹿が宮島の住民と共存できるようにするためにも、ここで書かれた注意点を意識して、ルールを守って宮島観光を楽しんでください。
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