店舗や施設の営業状況やサービス内容が変更となっている場合がありますので、各店舗・施設の最新の公式情報をご確認ください。
「浅草七福神巡り」とは?
海外からも観光客が多く訪れる浅草は、浅草寺などで有名な東京の人気観光スポットです。江戸時代からの歴史的建造物から現在まで、江戸東京の今と昔を感じられる浅草は、休日ともなると大勢の観光客で大変混雑します。
そんな浅草に、「浅草七福神巡り」というものがあります。これは「浅草名所七福神」と呼ばれるもので、江戸時代から続く歴史ある民間信仰です。
江戸時代末期になると、商売繁盛、無病息災などを求めて各地で七福神詣が盛んに行われるようになりました。その中でも「浅草七福神巡り」は、この当時の有名な七福神詣として江戸庶民に大変親しまれていました。
「七福神」の名の通り、通常7つの寺社を参拝しながら巡るのですが、「浅草七福神巡り」は7つの寺社ではなく全部で9つの寺社を巡ります。この「九」という数字には意味があります。
それが「九は数のきわみ、一は変じて七、七変じて九と為す。九は鳩でありあつまる意味をもち、また、天地の至数、易では陽を表す」というもので、いわゆる「九」という数字は縁起が良いという故事に由来しています。
「七福神信仰」とは
そもそも「七福神信仰」とは、どういったものなのでしょうか?現在でも広く一般に知られ親しまれている神様「七福神」ですが、神様の名前や由来などはご存知でしょうか?
「七福神」とは、大黒天、恵比寿天、毘沙門天、福禄寿、布袋尊、寿老人、弁財天の7つの神様の総称になります。恵比寿には鯛と釣り竿、布袋には大きな袋など、それぞれ由来やご利益によって持っているものが異なります。
この「七福神信仰」はもともと室町時代に始まったもので、「般若経」にある「七難即滅、七福即生」という説に基づいています。これは、七福神を参拝すれば7つの災難が除かれ、7つの幸福が得られるというものです。
「七福神信仰」は、その親しみやすさから庶民に広く受け入れられ、広まっていきました。特に江戸時代に徳川家康により大きく広まったため、現在東京には七福神巡りが数多くあります。
その数は20以上にもなり、「東京七福神巡り」として「日本橋七福神巡り」や「谷中七福神巡り」、「新宿各地七福神巡り」など東京各地でパワースポットとしても参拝されています。
その中でも「浅草七福神巡り」は特に江戸庶民に親しまれていたもので、戦後には一時中断してしまいましたが、その後昭和52年に復活し、現在まで受け継がれています。