富士浅間神社をめぐる!静岡・山梨からのアクセスや巡拝の仕方などもご紹介

富士浅間神社をめぐる!静岡・山梨からのアクセスや巡拝の仕方などもご紹介

山岳信仰の象徴である富士山は、「霊峰富士」と呼ばれ、富士山の神様を祀った富士浅間神社への参拝は今も昔も変わらず人気があります。そんな富士浅間神社の歴史や巡拝の仕方、静岡・山梨からのアクセス方法などを分かりやすく紹介します。

記事の目次

  1. 1.霊峰富士を御神体とする富士浅間神社
  2. 2.富士山周辺に浅間神社がたくさんある?
  3. 3.富士山を眺めながら浅間神社めぐり
  4. 4.「史跡富士山」に含まれる浅間神社八社をご紹介
  5. 5.登った人だけが参拝できる富士山頂にある浅間神社
  6. 6.富士浅間神社巡拝の仕方
  7. 7.富士浅間神社へのアクセス
  8. 8.富士浅間神社をめぐって神々のパワーを感じよう

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霊峰富士を御神体とする富士浅間神社

Photo byKanenori

世界遺産に登録されている日本一の山・富士山は、山岳信仰の象徴でもあります。日本の神様は「八百万(やおよろず)の神」といわれるほど数が多いのが特徴なのですが、その理由は「神様は自然の中にいる」という日本神道の考え方がもとになっているからです。

特に日本人にとって山は特別な存在です。山はたくさんの恵みを人間に与えてくれますが、その反面荒々しい姿も見せます。火山の噴火や天変地異は科学が発達していなかった時代の日本人にとって最大の脅威であり、こうした自然現象はすべて神様の怒りの表れであると考えます。

そのため日本では実りの時期には感謝の祈りを、天変地異が起きた時には神様の怒りを鎮めるための祈りを捧げ、神様と共存する暮らしを続けてきました。

Photo by masahiko

富士信仰というのは古来からある山の神様への信仰と考え方は同じです。富士信仰も最初は富士山に住む山の神様に対する信仰でしたが、そこから富士山そのものを神様と見立てるようになり、さらに仏教が日本に伝わることによって山岳信仰と仏教が融合した「山林仏教」へ発展します。

この頃から富士山は「霊峰富士」と呼ばれるようになり、山岳修行者たちが富士山詣でを兼ねて富士山登山をするようになります。さらに平安時代末期から室町時代になると富士山は修験場として確立され、庶民の間でも富士山詣でのための富士登山が人気となっていきます。

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富士山を神様とする富士山信仰とあわせて注目したいのが、浅間信仰です。浅間信仰は富士山信仰と同時に発展したのですが、富士浅間神社を中心としている点が特徴にあります。

浅間信仰では、富士山に住まわれる神様を信仰の対象としています。浅間信仰ももともとは富士山信仰と同じなので、富士山そのものが神様と考えています。ただし「神様=富士山」というぼんやりとした存在ではなく、「神様=山の神様」と限定したことで対象をはっきりさせました。

神様の存在が分かりやすくなったことで、その神様を祀るための神社が建てられるようになります。その中心となったのが、富士浅間神社です。現在では全国に約1300社もある浅間神社ですが、その総本山は静岡県富士宮市にある富士山本宮浅間大社になります。

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なお富士山本宮浅間神社は、浅間大神を祀った神社です。ですから浅間神社を参拝するということは、浅間神社に祀られている浅間大神に詣でることを意味します。

そのため富士信仰では富士山そのものを神様と考え、富士山のことを「修験場」と表現します。これに対して浅間信仰では、富士山のことを「霊場」と表現し、浅間神社に祀られている富士山の神様にお参りすることを富士詣といいます。

主祭神はコノハナサクヤヒメノミコト

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富士山周辺だけでなく全国に約1300社ある浅間神社の総本宮でもある富士山本宮浅間大社には「浅間大神」と呼ばれる山神様が祀られています。そして浅間大神は、日本神話に登場する「コノハナノサクヤヒメノミコト」であるというのが一般的な説です。

コノハナノサクヤヒメノミコトは、非常に美しい女性の神様でした。そんな美しいコノハナノサクヤヒメノミコトに一目ぼれしてしまったのが、日本の始祖・天照大御神の孫であるニニギノミコトです。

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ニニギノミコトは天で生まれた神様で、天孫降臨によって地上に降りてきました。そして旅先で気に入り留まることにした傘挟岬でコノハナノサクヤヒメノミコトに一目ぼれしてしまい、その場で結婚の申し込みをします。

ニニギノミコトの求婚をきいたコノハナノサクヤヒメノミコトの父は、喜んで彼女を嫁がせることにします。ただしこの時にコノハナノサクヤヒメノミコトだけではなく、姉のイワナガヒメもいっしょにニニギノミコトのもとへ嫁がせたのです。

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これに驚いたのはニニギノミコトでした。美人であったことに一目ぼれして求婚したコノハナノサクヤヒメノミコトでしたが、一緒に嫁いできたイワナガヒメは姉妹と思えないほど醜かったのです。そこでニニギノミコトは、イワナガヒメだけをすぐに実家に帰してしまいます。

嫁に出した姉妹のうち、姉だけが実家に戻されたことを知ったコノハナノサクヤヒメノミコトの父親は激怒します。実はコノハナノサクヤヒメノミコトの父も山神の1人で、娘たちの夫が天照大御神の孫と知ったときにある誓いを立てていました。

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しかも妹のコノハナノサクヤヒメノミコトによって花のような繁栄を、姉のイワナガヒメによって岩のような永遠の時間をにニニギノミコトに与えられるように契約をたてていたため、姉だけが送り返されたことに腹を立てたのです。

天照大御神の孫のもとへ嫁ぐ娘たちの幸せを願って契約をたてたにもかかわらず、醜い姉だけを送り返してきた新郎のニニギノミコトに対して、姉妹の父神は「おぬしの寿命はこれで短くなるだろう」と告げたといいます。

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ところがニニギノミコトと結婚することになったコノハナノサクヤヒメノミコトも、順風満帆な新婚生活を送ることはできなかったようです。

実は傘挟岬でコノハナノサクヤヒメノミコトに一目ぼれしたニニギノミコトは、出会ったその日の夜に彼女を自分の住まいに招き一晩を共に過ごしています。するとコノハナノサクヤヒメノミコトは翌日には妊娠していました。

それを聞いたニニギノミコトは、「天の神でも一晩で妊娠することはあり得ない。だから妊娠した子は天孫(天照大御神の孫)である俺の子ではない」とコノハナノサクヤヒメノミコトにいい放ちます。

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さすがにコノハナノサクヤヒメノミコトもこの言葉に激怒します。そして出口のない小屋に閉じこもり「お腹の子が(天照大御神の孫である)あなたの子でなければ、ここで焼け死ぬでしょう」と契約をたて、小屋に火をつけさせたのです。

その後コノハナノサクヤヒメノミコトは無事に3人の子を出産したため、お腹の子はニニギノミコトの子であると証明しました。なお生まれてきた子のうち、兄はのちの海幸彦、弟はのちの山幸彦となります。

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最後に富士山の浅間神社と深いかかわりを持つことになったコノハナノサクヤヒメノミコトの父のことに触れておきましょう。

実はコノハナノサクヤヒメノミコトの父は、神奈川県の大山の山神様・大山津見神です。しかも大山津見神は、国造りの神であるイザナギノミコトとイザナミノミコトの子どもです。そのため天照大御神とも深いつながりがあった大山津見神は、娘たちの結婚をとても喜んでいました。

そんな大山津見神の気持ちも知らず、暴挙に出て大山津見神を激怒させてしまったニニギノミコトは、予言通り短命に終わったといいます。

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ただし父と娘の関係はその後も良好でした。その証拠に日本一の美しさといわれる富士山と大山の姿はよく似ていますし、富士山も大山も、ともに山岳信仰の象徴的な山です。

また娘神が祀られている富士山の富士山本宮浅間大社は浅間信仰の中心的な存在ですし、父神が祀られている大山の阿夫利神社は大山信仰の象徴です。どちらも関東周辺では有名な山岳信仰の地なので、古くから登拝者が多く訪れます。

さらに富士山の浅間神社と大山の阿夫利神社の2か所を参ることを「両詣で」と呼び、江戸時代にはこの両詣でが庶民の間でも大ブームになりました。令和となった今でも両詣では人気がありますから、今なお富士山の神と大山の神の親子関係は良好のままなのでしょう。

コノハナサクヤヒメノミコトのご利益は?

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富士山本宮浅間大社を総本山とする約1300社のほかにも、コノハナノサクヤヒメノミコトを祀っている神社はたくさんあります。

ただし「コノハナノサクヤヒメノミコト」という呼び方は本名ではないといわれており、コノハナノサクヤヒメノミコトを表す漢字の名前だけでも「木花開那姫」「木花之佐久夜毘売」「木華開那姫」などがあります。

さらにコノハナノサクヤヒメノミコトを表す別の名前には、「カヤツノヒメ」「カムアタツヒメ」「サケトケコノカミ」があります。浅間神社では「山の神」とされていますが、火の中で出産をしたことから「火の神」、父親が酒造りの神なので「酒造りの神」ともされています。

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富士山の浅間神社におけるコノハナノサクヤヒメノミコトのご利益といえば、安産、子授け、縁結びが有名ですが、山の神の象徴的な存在でもあるので五穀豊穣のご利益もあります。

また炎に包まれた小屋の中で無事に出産をしたコノハナノサクヤヒメノミコトは火の神としても有名なので、火難除け、安産のご利益もあります。

さらにコノハナノサクヤヒメノミコトの父が酒造りの神様でもあるので、コノハナノサクヤヒメノミコトも酒蔵繁栄のご利益もあります。なおこのほかにも航海安全、海上安全、豊作・豊漁などあらゆるご利益が期待できます。

富士山周辺に浅間神社がたくさんある?

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「浅間神社」と名前が付けられている神社は全国にもたくさんありますが、富士山周辺だけでも「浅間神社」という名前が使われている神社はがたくさんあります。ただし富士山周辺にある浅間神社は、「駿河の国の浅間神社」と「甲斐の国の浅間神社」の2つに分類されます。

駿河の国は現在の静岡県にあたり、戦国時代の武将・武田信玄や今川氏ゆかりの地であり、徳川家康が江戸に移るまで居城としていた駿府城もあります。これに対して甲斐の国は現在の山梨県にあたり、こちらも武田信玄ゆかりの地として有名です。

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このように歴史上の人物とゆかりの深い駿河の国(静岡県)と甲斐の国(山梨県)には富士山周辺を中心にたくさんの神社が建てられているのですが、その多くは浅間神を祀っているため、「浅間神社」または「浅間」が名前につく神社が多いのです。

なお静岡県にある富士山本宮浅間大社は、浅間神を祀っている浅間神社の総本山であり、古文書にも最も古い時代にその名が確認できます。ところが富士山本宮浅間大社は、富士山に建てられた最初の浅間神社ではありません。

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実は富士山本宮浅間大社が建てられる前に、すでに静岡県側の富士山には浅間神をまつった「山宮浅間神社」がありました。さらに山宮浅間神社が建てられる以前の富士山には、水の神様を祀った「富知神社(ふくちじんじゃ)」がありました。

現在も山宮浅間神社と富知神社はありますが、富知神社から山宮浅間神社に移ったことで富士山は水の神から山の神・火の神へと変わります。さらに山宮浅間神社から富士山本宮浅間大社へ浅間神が移されたことで、富士山本宮浅間大社を頂点とする浅間信仰が確立されました。

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山梨側の富士山周辺にも「浅間神社」と名がつく神社がたくさんありますが、その中で代表的なのが笛吹市の「浅間神社」、富士河口湖町の「河口浅間神社」、市川三郷町の「一宮浅間神社」です。

山梨県側に浅間神社が建てられるようになったのは、貞観6年(864年)に起きた富士山の大爆発「貞観大噴火」が起源であるといわれています。このときの大噴火によって、山梨県にあった本栖海(現在の本栖湖)と古剗の海(正式名称は剗の海)が埋没してしまいます。

そこで大噴火の理由を占ってみると、「駿河の国の浅間神社のように祭祀を行っていないことを浅間神が怒っている。怒りを鎮めたければ、駿河の国と同じように浅間神を祀るべし」という結果がでます。このことから山梨県側にも浅間神社が建てられ、その後浅間信仰は一気に広がります。

富士山を眺めながら浅間神社めぐり

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世界遺産に登録されている富士山ですが、登録されているのは富士山だけではありません。静岡・山梨の富士山周辺には浅間神社を代表する8社が登録されていますが、そのほかにも富士山周辺の景勝地、さらに富士登山の登山道など全部で25か所が世界遺産に登録されています。

例えば静岡・山梨で観光めぐりの人気スポットでもある三保の松原や白糸の滝、忍野八海も登録地ですし、富士山フォトスポットとして有名な富士五湖も登録されています。ですから浅間神社めぐりは、世界遺産めぐりでもあるのです。

さらに富士宮市にある「人穴富士講(ひとあなふじこう)遺跡」は、江戸時代の庶民の間でブームとなった冨士講と深く関わりのある場所です。

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江戸時代にブームとなった富士講は、江戸時代に疫病が大流行した時に多くの人々を救ったといわれる各行(かくぎょう)を開祖とし、富士登山(富士詣)を中心とした修行と行事を行う民間宗教です。

各行は18歳の時に修験道者として修業を始めるのですが、あるお告げを受けて富士山の人穴(人穴富士講遺跡)で一千日におよぶ苦行を行います。

Photo byHans

無事に人穴での苦行を終えた各行ですが、その後も富士参拝や修験道者としての修行を続けました。すると各行は仙元大日神より「フセギ」という特殊な呪符を授かります。

各行が授かった「フセギ」は病気の治療に効果があり、江戸の数万もの患者は各行が配ったフセギによって病が治ったといいます。このことが江戸庶民の間で一気に広がり、各行が不思議な力を授かったといわれる富士登山と冨士講が大ブームとなります。

Photo by senngokujidai4434

さらに同じ時期に神奈川県の山岳信仰の地・大山への大山参りもブームになります。大山の大山津見神と富士山の浅間神は親子神なので、大山と富士山の両神様が祀られている神社を参拝する「両詣で」は大変な人気となりました。

ただし江戸の庶民が神奈川の大山と静岡・山梨にまたがる富士山の両詣でに出かけるということは、とても大変なことです。今でこそ東京から静岡・山梨まで様々なアクセス方法があるので日帰りもできますが、当時のアクセスの基本は徒歩ですから出かけるだけでも大変でした。

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でもその道中には、富士山とセットで参拝するとご利益が高まるといわれる大山もありますし、同じく霊場といわれる江ノ島詣でもできます。

しかも富士山詣での道中では、当時江戸でも人気の浮世絵にも描かれた美しい富士山を拝むことができますし、ご当地グルメを楽しむこともできます。

Photo by5336885

そのため江戸の庶民にとって富士浅間神社めぐりはありがたいご利益をいただける聖地巡礼でもあり、長期間に及ぶ巡礼の旅は、「旅は一生に一度きり」といわれた当時の数少ない娯楽でもあったのです。

こうして富士山の世界遺産や浅間神社めぐりの歴史に触れてみると、富士登山や浅間神社めぐりはパワースポットめぐりとしての要素だけでなく、周辺の観光や日本の歴史、旅の楽しみ方の原点を知ることができる貴重な体験といえるのではないでしょうか?

「史跡富士山」に含まれる浅間神社八社をご紹介

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富士山周辺だけでも観光めぐりや景勝地がたくさんありますが、やはり富士山に行くのであれば浅間神社めぐりをしてありがたいご利益を授けていただくのが1番です。そこでここからは、富士山めぐりでぜひ立ち寄りたい浅間神社八社について詳しく紹介していきます。

富士山本宮浅間大社

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富士山本宮浅間大社は、全国に約1300社ある浅間神社の総本宮です。富士山の大噴火を鎮めたといわれ、日本における山岳信仰の中でも象徴的な場所として古くから人々の信仰を集めています。

歴史に名を連ねる武将たちの信仰も厚く、源頼朝や北条義時、武田信玄親子や徳川家康も熱心な信者でした。中でも静岡・山梨を拠点としていた戦国武将の武田信玄の信頼は絶大で、社殿には武田家から奉納された品々が多数保管されています。

さらに富士山本宮浅間大社は富士山の大地エネルギーの発生源でもあるため、パワースポットとしても有名です。恋愛成就、家庭円満、愛情運アップ、対人関係が豊かになるなどのご利益があります。しかも女性の守護神が主祭神なので、女性に人気のスポットです。

住所 静岡県富士宮市宮町1-1
電話番号 0544-27-2002

北口本宮冨士浅間神社

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山梨県にある北口本宮富士浅間神社は、1900年以上の歴史を誇る由緒ある神社であり、山梨県屈指のパワースポットでもあります。

しかも北口本宮富士浅間神社は富士山の登山道入口にあることから、入山前に必ず立ち寄り、安全祈願と登山の成功を祈願した場所でもあります。

Photo bytmeier1964

さらに北口本宮浅間神社も女性に効果が強く表れるパワースポットで、縁結びや子授かり、安産祈願はもちろんですが、お参りすると美人度がアップするご利益もあります。さらに普段から身につけているとパワーが持続するといわれる「美のお守り」もあります。

なお浅間神社めぐりでも有名なスポットなので、北口本宮浅間神社へのアクセス環境はかなり整っています。そのため新宿や東京駅からも高速バスでアクセスできますし、大阪・京都駅からも夜行高速バスでアクセスすることができます。

住所 山梨県富士吉田市上吉田5558
電話番号 0555-22-0221

山宮浅間神社

Photo byjplenio

山宮浅間神社は、富士山に最初に建てられた浅間神社といわれています。富士山本宮浅間大社が建てられる以前は山宮浅間神社にご神体の浅間神が祀られていましたが、本殿と見られる建物はなく、拝所であることを示す石の仕切りがあるだけです。

山宮浅間神社といえば「山宮御神幸」が有名ですが、これは富士山本宮浅間大社へ移られた神様が元居た場所である山宮浅間神社へ里帰りするという神事で、1873年(明治6年)までは実際に行われていました。

Photo byspcgraph

山宮浅間神社への見学や参拝は自由ですが、社務所はありません。周辺に山宮浅間神社案内所がありますが、土日祝日の10時~15時までの営業です。

なお案内所の開館時間内は境内や周辺施設について説明をしてくれる世界遺産ガイドが常駐しているので、見学時にはガイドを利用するのがおすすめです。

住所 山梨県富士宮市山宮740番地
電話番号 0544-58-5190

村山浅間神社

Photo by Noah Chiao

静岡県にある村山浅間神社は、まっすぐに空に向かって伸びた杉の大木に囲まれるようにして建つ山寺のような神社です。

実は村山浅間神社には興法寺という有名なお寺がありました。ところが明治時代に行われた神仏分離政策によって、他の浅間神社と同じく興法寺は廃寺となりました。ところが2013年には復活し「富士山興法寺大日堂」に改名し活動を再開しています。

神仏分離政策以前は富士修験者でにぎわった村山浅間神社ですが、今は自然の中にある静かな社というイメージです。それでも大日堂脇にある水垢離所には、かつてにぎわいを見せていた頃と同じように富士登山前に水垢離で身を清める人の姿が今でも見られます。

住所 静岡県富士宮市村山字水神1151
電話番号 0544-27-5240

須山浅間神社

Photo by y.ganden

静岡県裾野市にある須山浅間神社は、須山口登山道の入口にある神社です。かつては須山口から山頂を目指すルートが人気だったのですが、宝永の大噴火によって登山道が大きく損傷したことと、御殿場口登山道が1883年に開通したことによって、今では穴場の巡拝スポットになっています。

主祭神は女性の守り神といわれるコノハナノサクヤヒメノミコトなので、恋愛成就、縁結び、子授かり、安産祈願のご利益があります。

なお須山浅間神社の拝殿脇にある石灯篭の小窓は、ハートの形をしています。小窓からのぞき込むと、拝殿がハート形にくりぬかれたように見えるため、幸運を呼ぶ人気スポットになっています。

住所 静岡県裾野市須山柳沢722
電話番号 055-992-5005

冨士浅間神社

Photo by Norisa1

山梨県笛吹市にある富士浅間神社は、山梨県が甲斐の国と呼ばれていた時代に「甲斐国一宮」とされていることから、周辺住民からは「一宮さん」と呼ばれています。

主祭神はコノハナノサクヤヒメノミコトですが、最初に富士山に建てられた山宮浅間神社に祀られていた3柱の主祭神の内の1柱が富士浅間神社に祀られています。ただし地形の関係で境内から富士山を見ることはできません。しかもなぜか本殿も、富士山とは別の方向を向いています。

また富士浅間神社では、一般的な神社とはちょっと変わった供物を奉納します。以前は神道で一般的な日本酒を御神酒として奉納していましたが、1965年以降は山梨の特産品であるワインを御神酒として奉納しています。

住所 山梨県笛吹市一宮町一宮1684
電話番号 0533-47-0900

河口浅間神社

Photo byK2-Kaji

山梨県にある河口浅間神社は、山梨にある浅間神社の発祥の地ともいえる場所です。山梨の浅間神社は、貞観6年(864年)の富士山の大噴火のあと、占いのお告げによって静岡の浅間神社と同じように浅間神を祀るようになったのが始まりです。

河口浅間神社は貞観の大噴火の翌年に建てられら神社で、山梨の山の緑に包まれるようにして建つ自然美が大変美しい場所です。境内にある樹齢1200年以上の2本の巨大杉は「縁結びの杉」といわれ、人気のパワースポットになっています。

住所 山梨県南都留郡富士河口湖町河口1
電話番号 0555-76-7186

冨士御室浅間神社

Photo by Haya_BS

富士御室浅間神社は、富士山の2合目にある浅間神社です。別名「富士山二合目奥宮」と呼ばれ、富士山のふもとから山頂まで各所に建てられている浅間神社のなかでも重要な振興の拠点とされてきました。

富士御室浅間神社の神事といえば、毎年4月29日に行われる流鏑馬(やぶさめ)祭りが有名です。これは山梨の武将である藤原秀郷が、平将門の乱で戦勝したことのお礼として流鏑馬の奉納を行ったことに由来します。

住所 山梨県南都留郡富士河口湖町勝山3951富士山2合目
電話番号 0555-83-2399

登った人だけが参拝できる富士山頂にある浅間神社

Photo by jetalone

富士山周辺や富士登山道にある浅間神社の中で最も高い位置にあり、富士山頂にたどり着かなければお参りすることができないのが「富士山頂上浅間大社奥宮」と「淺間大社奥宮久須志(くすし)神社」です。

富士山頂上浅間大社奥宮は富士宮口ルートの山頂にあり、淺間大社奥宮久須志神社は須走口、吉田口、河口湖口ルートの山頂にあります。富士山詣ででは山頂にある2つの神社を参拝し、富士山の旧噴火口である大内院を一周します。これを「お鉢廻り」といいます。

Photo by Mak Ka Hei

実は大内院の周辺には八神峰があります。このうち最も標高が高いのが剣ヶ峰なのですが、そのほかにも白山岳、久須志岳、浅間岳、駒ケ岳、成就岳、三島岳、朝日岳があり、これらすべてを八神峰といいます。そのためお鉢廻りはこの八神峰を巡拝することをいうのです。

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また富士山頂にある浅間神社では、東北奥宮方面から登るご来光を参拝するのも人気です。ご来光を参拝するには日の出前に山頂にたどり着かなければいけないので、山頂に最も近い山小屋で一泊するのが一般的です。

さらに富士山頂では、ご来光よりも珍しい「影富士」も見ることができます。ただし影富士を見るには「富士山の周辺に雲海が広がっていること」「雲海に富士山の影が映ること」の2つが条件なので、影富士を見ることができれば幸運が訪れるともいわれています。

富士浅間神社巡拝の仕方

Photo by MACHIDA Hideki

富士浅間神社巡拝の「巡拝」とは、浅間神が祀られている神社をめぐりながら参拝することです。ですから1社のみを参拝するときは「浅間神社詣」であり、富士山周辺にある浅間神社を順に参拝する場合は「浅間神社巡拝」となります。

富士山へのアクセス方法が徒歩しかなかった時代は、登山道にあるたくさんの浅間神社を順番に参拝していき富士山の山頂まで登山をするのが浅間神社の一般的なめぐり方でした。現在はアクセス手段も増えたため、浅間神社めぐりもいろいろな方法で体験できるようになりました。

Photo by bjimmy934

さらに富士山の5合目までは車でアクセスができるため、最近の浅間神社めぐりは浅間神社の総本山である「本宮富士浅間神社」をスタート地点にします。ここからは周辺の神社・観光めぐりをしたり、5合目まで行き登山道を歩いて山頂を目指すなど、いろいろなめぐり方があります。

なお昔ながらのルートで浅間神社めぐりをするとなれば、富士山山頂を目指すだけでも2日は必要です。

そこで最近の浅間神社めぐりは、世界遺産に含まれている富士山本宮浅間大社をメインに北口本宮富士浅間神社、河口浅間神社、山宮浅間神社、須山浅間神社、富士浅間神社、村山浅間神社、富士御室浅間神社を織り交ぜながらオリジナルルートで巡拝するのが人気です。

Photo by G4GTi

気になるのは浅間神社での参拝方法ですが、参拝方法は神道の参拝方法と同じなので、ここで基本のおさらいと参拝のポイントを紹介します。

まず「鳥居のくぐり方」です。鳥居は神様が住む世界と人間の世界の境界線を示したものと考えてください。つまり鳥居をくぐった先は神様の世界になるので、くぐる前に「失礼します」の気持ちで一礼をします。

なお鳥居の中央をくぐるのはNGです。鳥居を含め境内の参道では、道の中央は神様の通る道として開けておかなければいけません。そのため鳥居をくぐる時も、中央を避けて通るのが基本です。

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拝殿に向かう前には手水舎で穢れを祓います。境内には水が湧き出ている場所があり、これが「手水舎」になります。準備されている柄杓を使って手を洗い口を濯ぐことを「手水をとる」といいます。

手水をとるときは、「左手を清める」「右手を清める」「口を清める」「左手をもう一度清める」「柄杓を清める」の順番で行います。ただしやってはいけないことがあります。最初に柄杓を手にするとき、不浄の手とされる左手ではなく右手を使います。

さらに柄杓に口をつけてもいけません。口は禍(わざわい)の元といわれるため、穢れをつけないようにします。そして最後に柄杓を洗い流し清めることも忘れないようにします。この3つのポイントを押さえておけば、手水舎での作法は問題ありません。

Photo byK2-Kaji

いよいよ拝殿での参拝です。神様への参拝は、お賽銭を入れたあとになります。また参拝の作法は「2拝・2拍手・1拝」です。

ここでの「拝」とはお辞儀のことなので、わかりやすく説明すると「2回深く頭を下げ、柏手を2回打ったら、静かに神様にお願いし、最後に深く頭を下げる」となります。

富士浅間神社へのアクセス

Photo by MACHIDA Hideki

浅間神社は富士山周辺に点在していますので、どの神社に参拝するかによってアクセス方法が変わります。ただし浅間神社めぐりをする、または山頂の2社にお参りしお鉢廻りを体験するのであれば、富士山本宮浅間神社を起点にするのがおすすめです。

静岡県側から

Photo bypixel2013

静岡県側から富士山へアクセスするルートは2つあります。1つ目のアクセス方法は、東名高速道路を利用するルートです。富士ICから西富士バイパスに入り、富士山本宮浅間神社方面へ向かいます。富士山本宮浅間神社は、富士ICから約20分の場所にあります。

2つ目のアクセス方法は、新東名高速道路を利用するルートです。新富士ICから西富士バイパスに入り、富士山本宮浅間神社方面へ向かいます。富士山本宮浅間神社は、新富士ICから約15分の場所にあります。

Photo bytikisada

新幹線や電車を使って静岡県側からアクセスする方法もあります。新幹線でのアクセスの場合は新富士宮駅で新幹線を下車し、バスを利用して東海道線「富士駅」に向かいます。東海道線から身延線に乗り換え、身延線「富士宮駅」で下車し、徒歩10分で到着します。

なお新幹線を利用せずに電車でアクセスする場合、富士山本宮浅間神社の最寄り駅は美濃部線「富士宮駅」になります。富士宮駅から富士山本宮浅間神社までは徒歩10分です。

Photo by Yuya Tamai

高速バスを利用して静岡県側からアクセスするルートもあります。富士山本宮浅間神社行きの高速バスは東京駅から出発していますので、こちらの高速バスを利用するのがおすすめです。

また東京駅発の高速バスは、途中身延線「富士宮駅」などにも停留します。富士宮駅周辺の観光も計画しているのであれば、途中下車・途中乗車藻可能です。ただし富士山本宮浅間神社行きの高速バスは予約制となっていますので、高速バス利用の際は注意してください。

山梨県側から

Photo by rail02000

山梨県側から富士山本宮浅間神社へアクセスする場合は、車でのアクセスがおすすめです。国道139号線を富士山本宮浅間神社方面へ進むと「富士山交差点」が見えるので、富士山交差点を右折します。

しばらく国道139号線を道なりに進むと「宮町交番交差点」が見えてくるので、宮町交番交差点を右折すると富士山本宮浅間神社の駐車場入口に到着します。

富士浅間神社をめぐって神々のパワーを感じよう

Photo byoadtz

「霊峰富士」といわれ古くから日本人の信仰の対象である富士山ですが、信仰の中心にあるのが浅間神社です。現在では富士山や富士浅間八社を含む25か所が世界遺産に登録されていますので、浅間神社の巡拝と併せて富士世界遺産めぐりをするのもおすすめです。

akemi
ライター

akemi

小学生の娘の子育てに格闘しつつも、毎日の暮らしがちょっぴり楽しくなることを探すのが趣味です。仕事で全国各地をまわった経験から、街で見かけたおもしろいこと、ステキな景色、珍しいグルメなどを紹介します。

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