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「君の名は」のラストシーンで有名な四谷の須賀神社
まだ『君の名は。』を見ていないという方もいますので、ネタバレにならない程度に紹介させていただきます。
2016年の夏に公開されてロングランの大ヒットとなったアニメ映画『君の名は。』は実在する場所を舞台としていて、聖地巡礼をするアニメファンや『君の名は。』ファンが後を絶ちません。
そんな巡礼地の一つが東京都内の四谷に位置する四谷須賀神社です。アクセスがしやすく、何かのついでにでも行けてしまうという『君の名は。』ファンにとって貴重なスポットです。作中で実際に登場するのは四谷須賀神社の石段で、印象的なラストシーンや映画のポスターで使われています。
石段は須賀神社男坂とも呼ばれていて、住宅街の一角にあります。映画のビジュアルと全く同じとはいきませんが、急な傾斜のため登り切ると四谷の街が高いところから見渡せます。四谷須賀神社の授与所ではこの石段をデザインした絵馬も扱っています。
ファンにとって四谷須賀神社の石段は『君の名は。』のポスターと同じアングルで撮影できる格好のスポットです。しかし周囲は住宅街になっているので騒ぎ過ぎ、居座りなどには注意しなければなりません。
四谷の須賀神社ってどんな神社?
『君の名は。』で広く知られることとなった四谷須賀神社ですが、どのような歴史を歩んできたのか、どのような流れをくむ神社なのかを詳しく紹介していきます。
江戸時代の初期に創建された四谷総鎮守
須賀神社は東京都新宿区の四谷の地に鎮座する四谷十八ヵ町の総鎮守で、江戸時代の初期より四谷鎮守の天王様として信仰を集めました。明治時代の初期、神社の位置する場所は四谷区の四谷須賀町という地名でした。現在は須賀町という丁番を持たない住所となり、四谷三丁目に隣接しています。
なお四谷須賀神社には社宝として、また新宿区指定有形文化財として「三十六歌仙絵」が残されています。「三十六歌仙絵」は、天保7年に大岡雲峰の絵と千種有功の書によって平安時代の和歌の名人36名が描かれた巻物です。戦時中も四谷須賀神社の御内陣金庫に納められていて戦火を逃れました。
元々は稲荷神社
四谷須賀神社は元々お稲荷様を祀る稲荷神社で、現在の赤坂にあった一つ木村の鎮守でした。清水谷にあったお稲荷様を寛永11年に江戸城外堀普請のために、現在の須賀神社の場所を替地として拝領しました。
その後、稲荷神社であった四谷須賀神社は、寛永14年に日本橋大伝馬町の鎮守である牛頭天王(ごずてんのう)を合祀します。明治元年に神仏分離が発令されて社号を改め、明治5年に神社の社格が郷社に昇格するも、戦後は制度の改正によって旧社格が撤廃されました。
文化11年から15年の歳月を費やした御社殿は、昭和20年の東京大空襲を受けました。御本殿と御内陣と境内摂社以外の建物を失うこととなりましたがその後復興しました。
戦災を逃れた本殿御内陣も、昭和63年には老朽化に伴った大掛かりな修復工事が行われて今日の四谷須賀神社の姿に至っています。
主祭神は「須佐之男命」「宇迦能御魂命」
主祭神は日本神話に登場する須佐之男命(すさのおのみこと)と、同じく日本神話に登場する女神の宇迦能御魂命(うかのみたま)の二柱を中心に祀り、四谷鎮守の天王様として親しまれました。
主祭神の左右には須佐之男命(すさのおのみこと)がめとった櫛稲姫の他、五男神と三女神で八柱の御子が祀られています。
海外からもファンが多く来る
『君の名は。』は海外でも話題の映画となり、各国のニュースで取り上げられたり、中国では異例の早さで公開された日本映画となりました。2017年にはハリウッドでの実写版の話が上がって実際に撮影までの段取りが進んでいるとの話題が度々ニュースなどで取り上げられています。
それほど海外での人気も獲得しているため、アメリカだけではなく日本のアニメに精通しているアジア圏の観光客も頻繁に四谷須賀神社を訪れています。海外から来た観光客のために、そこかしこの案内板には日本語だけではなく、英語や韓国語、中国語で翻訳された案内が書かれています。
四谷須賀神社は6月の例大祭や酉の市、かわいい種類豊富なお守りなど見所がたくさんあります。『君の名は。』を知らない海外の観光客でも、新宿駅からのアクセスがしやすく神社で御朱印ももらえますので、日本の神様のご利益にあやかりつつ十分に楽しめるスポットです。
四谷の須賀神社の基本情報
それでは、四谷須賀神社への参拝可能時間や拝観料金の有無、所在地やアクセス方法について紹介していきます。
営業時間・拝観料
四谷須賀神社の参拝時間は、通常時が9:00〜17:00、土日の授与所(お札やお守りの頒布している場所)の受付時間は10:00〜17:00で、年末年始期間のみ24時間参拝可能です。御朱印をいただける時間は9:00〜17:00(12:00〜13:00を除く)です。また拝観料は無料です。
厄除け、方位除けをご希望される方は「アクセス情報」に記載の電話番号にて予約をしたうえで祈願いただけます。祈願料は5000円からとなっています。一般的にお正月か節分の時期までといわれてはいますが、祈願が受けられないことはなく、四谷須賀神社では一年中受付けています。
アクセス情報
四谷須賀神社へのアクセスは、地下鉄丸ノ内線の「四谷三丁目」駅で降車するのが便利で、駅から徒歩7、8分です。JR中央線、総武線の「四ツ谷」駅または「信濃町」駅からですとどちらも徒歩約10分、地下鉄丸ノ内線、南北線の「四ツ谷」駅からも徒歩約10分でアクセスできます。
なお『君の名は。』のヒロインである三葉は「千駄ヶ谷」駅から四谷須賀神社に向かっています。このシーンを追体験したい場合は、JR中央線、総武線の「千駄ヶ谷」駅で下車となります。
「千駄ヶ谷」は「信濃町」駅の一つ隣で少し遠くはなりますが、徒歩20分弱で神社へアクセスが可能な距離です。
他にも四谷周辺には『君の名は。』の映画の中で何度か登場した「信濃町歩道橋」があります。こちらを訪れたい方はJR中央線、総武線の「信濃町」駅で下車してのアクセスが便利です。
なお四谷須賀神社は数台止められる駐車場もありますので、行事のない普段の参拝は車でも行けます。
住所 | 東京都須賀町5番地 |
電話番号 | 03-3351-7023 |
四谷の須賀神社のご利益は?
四谷須賀神社に参拝した際のご利益について詳しく紹介していきます。須佐之男命、宇迦能御魂命と二柱の主祭神が奉られているため、それぞれ異なった多岐に渡るご利益が受けられます。
「須佐之男命」
須佐之男命(すさのおのみこと)は、猛々しいヤマタノオロチを退治した神様である一方で家族思いな純真で強い愛情を持った性格です。
天照大神(あまてらすおおみかみ)、月読命(つきよみのみこと)と共に三貴子といわれる神々の一人で、農神、疫神として全国的に広く信仰されている神様です。
また初めて和歌を創った「和歌の神様」ともいわれ、学業成就の神様としても知られています。そのためご利益としては、土木建築、悪霊退散、疫病除け、学問上達、子孫繁栄、水難、火難等の諸難などがあります。
須佐之男命(すさのおのみこと)に関連するお守りとして四谷須賀神社では、茅の輪守、方災厄除け守、病気平癒守、学業守、安産守などがお求めいただけます。
「宇迦能御魂命」
宇迦能御魂命(うかのみたまのみこと)も広く信仰されている神様で、よく聞かれる呼び名としては「お稲荷様」や「お稲荷さん」です。ただし他にも同じ呼ばれ方をする神様は存在するので、その中の一神様としてご理解ください。
名前の「宇迦」は食物の古い言い方で、特に稲霊を表しています。また性別が明記されている書物はないものの、古くから女神であるとされています。ご利益には五穀豊穣や諸産業繁栄、商売繁盛、家内安全、芸能上達、開運招福があります。
宇迦能御魂命(うかのみたまのみこと)に関連するお守りとして四谷須賀神社では、きつねつげ守、商売繁盛守、家内安全守、開運招福守、仕事守などがお求めいただけます。
お守り
四谷須賀神社で頒布されているお守りは種類が様々ありますが、その一つに「茅の輪守」というものがあります。こちらは「備後風土記」が由来といわれています。
四谷須賀神社の主祭神である須佐之男命(すさのおのみこと)が日本を旅していたある夜、蘇民将来の家でお世話になりました。その貧しかった蘇民将来のもてなしに感銘を受けた須佐之男命が茅の輪を授けたという話にならって頒布されるようになったお守りです。
他にも冬至から節分の時期にかけて頒布される「一陽来福守」という金銀融通のお守りや、11月の大鳥神社大祭(酉の市)のおりには、宝くじ付きの開運熊手守が頒布されます。開運熊手守は福をかっこむといわれる開運と商売繁盛のお守りです。
また、『君の名は。』で有名となった石段が色鮮やかに描かれた絵馬や、かわいいデザインの各種お守り、天の河がデザインされているお守りが夏限定で「七夕縁結び守」として並んでいます。七夕に縁結びのご利益をいただけるロマンチックなお守りです。
御朱印
近年は御朱印帳を持参して参拝した神社の御朱印をいただこうと並んでいる姿が多く見られますが、四谷須賀神社でも御朱印をいただけます。
ただし御朱印帳への直接の書き込みではなく、書き置きの御朱印(300円)となります。社務所玄関にて9:00〜17:00(12:00〜13:00を除く)の間に受付けています。
なお四谷須賀神社と同じ須賀町に戒行寺戒があり、須賀町の方向とは異なりますが迎賓館の近くにも本迹寺(ほんじゃくじ)といったいずれも日蓮宗系のお寺があり、御首題がいただけます。須賀神社から少し四ツ谷駅方面に足を伸ばすと西念寺があり、ここでも御朱印がいただけます。
四谷須賀神社の周辺にはこのように御首題や御朱印のいただけるお寺や神社が他にもあって、アクセスも便利な場所なので四谷周辺は充実した寺社巡りができるスポットとなっています。
四谷の須賀神社の酉の市
酉の市は関東を中心に、埼玉などの一部地域を除いて11月に行われ、縁起熊手を売るたくさんの露店で賑わいます。関東三大酉の市といえば同じ新宿区内に位置する花園神社と浅草の鷲(おおとり)神社、府中市の大國魂(おおくにたま)神社を指します。
同じく四谷須賀神社の境内にある大鳥神社でも酉の市が開催されます。『君の名は。』の聖地として四谷須賀神が広く知られたのはここ最近ですが、酉の市が開催される都内各所からアクセスしやすい神社の一つであるため、毎年11月になると商売繁盛のご利益をいただくために多くの人が訪れます。
11月の酉の日に行われる
四谷須賀神社ではほとんどの神社と同じく毎年11月の酉の日に開催されます。酉の日は各日に十二支を当てはめた日付け方で12日おきに同じ日がやってくるため、その年の11月に酉の日が何回巡ってくるかによって、酉の市が行われる回数がニの酉までであったり、三の酉まで行われることもあります。
関東地方中心に行われる酉の市は商売繁盛のご利益をいただきたい方達が足を運ぶため、商売を営んでいる人たちが店を閉めてから行けるようにと夜遅くまで参拝できるところがほとんどです。四谷須賀神社も2019年は夜22:00まで開催されていました。
夜遅くでも電車などですぐに参拝できるというアクセスしやすい立地が、この点でも生かされている貴重な神社です。
一の酉
11月中の1回目の酉の日(初酉)が一の酉です。四谷須賀神社には合殿として同じ境内の大鳥神社に日本武命(ヤマトタケルノミコト)が祀られていて、この神社の酉の市として行われます。
当日はたくさんの露店が出店し、大小様々の色合い鮮やかな熊手が並べられているほか、神社の授与所にて開運宝くじ付きの「開運熊手守」というお守りの授与があります。宝くじは熊手一体につき一回となり、豪華商品が当たるチャンスが得られます。
二の酉
一の酉の次の酉の日が二の酉です。酉の市は平日休日関係なく開催されるため、一の酉に行けなかった人たちがこの二の酉でご利益をいただきに訪れることとなります。四谷須賀神社の神楽殿では地元の方々による奉納踊りも披露されます。
四谷の須賀神社にお参りついでに聖地巡礼はいかが?
四谷須賀神社は『君の名は。』でその石段が一躍有名となりましたが、江戸時代からの長い歴史も持っています。また季節限定を含めたかわいいお守りを見つけることもでき、御朱印もいただけるほか、6月の例大祭、11月の酉の市と行事も目白押しです。
映画に何度も登場した新宿駅周辺へも須賀神社の各最寄駅からいずれも10分程度で行けますので、四谷須賀神社へのお参りをして聖地巡りをしたら、そのまま新宿まで出てみてはいかがでしょうか?