自分好みの服や布小物を作るときに、色を変えたい・染めたいと思うこともあるでしょう。
使い込んだ服や布小物も、色を変えたり、ペイントをすれば雰囲気が変わり、より愛着もわきます。
しかし布を染めるのは専門的で難しいイメージがあり、手が出しにくいかもしれません。
実は、布の染色は100均で販売しているアイテムで簡単に挑戦できます。
今回は100均アイテムを使って服や布を染める方法や代用品を紹介します。
服・布を染めるアイテムを100均で探そう
自分で服や布小物を作るときに、イメージと合う色の生地が見つからない、手に入らないこ経験がある人はいませんか?
また、色が褪せてしまったけれどまだ着たい服があるという人もいるでしょう。
そんな時は、自分で布を染めるのがおすすめです。
実は、服や布は100均に売っているアイテムで簡単に染めることができます。
必要な道具も100均で揃えられるので、気軽にチャレンジできます。
子供でも使える材料と道具を使うので、親子で一緒に服やハンカチを染めて、オリジナルアイテムを作るのも楽しいでしょう。
100均で買える染料・染め粉の代用品6選
服やハンカチなどの布を染めるのには、専用の染料や植物を使った草木染めなどがありますが、初めて利用するにはややハードルが高く感じます。
しかし、100均で購入できる身近なアイテムを使って染めることもできます。
ここでは100均で購入できる染料の代用品を6つ紹介します。
アクリル絵の具(ダイソー・キャンドゥ)
100均で買える染料の代用品として優秀なのが、色のバリエーションが豊富で扱いやすいアクリル絵の具です。
アクリル絵の具は水彩絵の具と違い、乾くと水で落ちにくい性質を持ちます。
ですので、ステンシルやペイントに向いています。
さらに、水で溶かして布全体を染め上げることもできるので、用途が豊富です。
色を混ぜて使うこともできますし、1つ1つが小さいチューブなので扱いやすく保管もしやすいでしょう。
ダイソーやキャンドゥなどで取扱いがあり、1色110円(税込)で販売されていることが多いです。
キャンドゥでは6色セットもあるので、とりあえず基本の色が欲しいというときはそちらを用意するといいでしょう。
墨汁(ダイソー)
授業や習い事などで墨汁が服について色落ちしなかった、という経験がある人は多いと思います。
そうです、実は墨汁は服や布を黒染めするのにぴったりの代用品です。
墨は特別なものではなく、ダイソーなどで販売している墨汁(墨液)で十分です。
プリンターインク(ダイソー)
ダイソーなどの100均では、家庭用プリンターの詰め替え用インクを販売しています。
このプリンター用のインクでも、布の染色ができます。
プリンターインクはサラッとした液体で扱いやすく、明るくはっきりとした色が楽しめます。
油性マジック(ダイソー)
絵を描いたり、さまざまなものに記名するのに使う油性マジックは、布にも書くことができます。
油性マジックは布に定着し色落ちしにくく、細かなイラストを描いたり、ロゴを手描きするのに最適です。
さらに書いた部分にエタノールや消毒液をつけると、キレイににじむ特徴があります。
茶葉(ダイソー)
天然の色合いを楽しみたいなら、茶葉を使って染めてみましょう。
口に入れても安全なもので染め上げるので、子供の服やハンカチも安心して染められます。
使う茶葉は緑茶や烏龍茶、紅茶など身近なものでOKで、100均でも購入できます。
漂白剤(ダイソー・キャンドゥ)
もともと色が黒い、濃い服や布は漂白剤を使って脱色すると、おしゃれに仕上がります。
使う漂白剤は衣類用酵素系漂白剤ではなく、茶渋取りなどに使う塩素系漂白剤を使います。
デニムを自分好みの風合いにしたい時などにぴったりで、100均でも購入できます。
服・布染めにあると便利な100均のアイテム
何で染めるか決まったら次は染める工程に入ります。
服や布を自分で染めるときに、あると便利な100均のアイテムを紹介します。
バケツ(ダイソー)
服や布を染めるときは、染料に漬けたり、洗ったりする作業があるので、バケツをいくつか用意しておくと便利です。
お風呂場や洗面台でもできますが、色が移ってしまったり後片付けが大変なので、バケツや桶を使うことをおすすめします。
ダイソーなどの100均では大小さまざまなサイズのバケツがあるので、染めたいものの大きさや数に合わせて購入するといいでしょう。
折りたたみできるものなどもあるので、使いやすいものを選びましょう。
レジャーシート(ダイソー・キャンドゥ)
自宅で布染めをするときは染料が他のものにつかないように、床や壁などをレジャーシートで周囲を保護してから行うのがおすすめ。
ダイソーやキャンドゥなどの100均のレジャーシートであれば安く手に入りますし、処分もしやすいので便利です。
ゴム手袋
染料は手につくと落ちにくいこともあるので、ゴム手袋をして行うのがおすすめです。
さらに染料は手荒れの原因になる場合もあるため、手を保護する必要があります。
特に塩素系の漂白剤を使うときは必ずゴム手袋をして、手や肌につかないようにしましょう。
レインコート
服や布を染めるときは、意外と染料が飛び散ったり今着ている服に付いたりするので、レインコートを着て作業すると安心です。
肌に直接染料が触れると荒れてしまうことも考えられるので、子供と一緒に染めるときなどは、レインコートを着せてあげると安心です。
酢・塩
自宅で布を染めるときは、染料の定着を高めたり、色落ちを防ぐのに塩や酢を使います。
塩のマグネシウムやカルシウム、酢のクエン酸は色の定着を働きがあるためです。
塩や酢などはスーパーやコンビニにもありますが、100均であれば他の道具と一緒に購入できるので便利です。
100均のアクリル絵の具で服・布を染める方法
アクリル絵の具で布を染める方法は、直接絵の具でペイントやステンシルをしてイラストや模様を描く方法と、アクリル絵の具で作った染液につけて色を染み込ませる方法があります。
ステンシルや直接描く場合は色が落ちやすいので、バッグや帽子などにおすすめです。
- 柔軟剤を使わずに洗った服や布を用意する
- バケツに60℃程度のお湯を用意し塩を溶かす(水1Lに対して200g程度)
- 2に1を入れてよく浸す(15分~30分程度)
- 別のバケツにアクリル絵の具を溶かした色水を作る
- よく絞った3を4に入れて漬け込む
- 一旦取り出して、良く絞り、ビニール袋に入れて放置する(1時間~1日程度/お好みで)
- 別のバケツを用意し、お湯に酢(水1Lに対して100ml)と塩(水1Lに対して大さじ2)を入れて、1時間以上放置して定着させる
- 時間が経ったら、水が汚れなくなるまで水洗い手洗いでを繰り返す
- キレイになったら、洗濯機に入れて洗剤や柔軟剤を使わずに水洗いする
- 干して乾かしたら完成
100均のプリンターインクで服・布を染める方法
100均のプリンターインクを使って染める方法は、アクリル絵の具とほとんど同じです。
ただし、プリンター用インクは布の染色用ではないため、常時肌に触れる服などにはおすすめできません。
バッグやポーチ、マットなどを染める場合に使うといいでしょう。
- 柔軟剤を使わずに洗った布を用意する
- バケツに60℃程度のお湯を用意し塩を溶かす(水1Lに対して200g程度)
- 2に1を入れてよく浸す(15分~30分程度)
- 別のバケツにプリンター用インクを溶かした色水を作る
- よく絞った3を4に入れて漬け込む
- 一旦取り出して、良く絞り、ビニール袋に入れて放置する(1時間~1日程度/お好みで)
- 別のバケツを用意し、お湯に酢(水1Lに対して100ml)と塩(水1Lに対して大さじ2)を入れて、1時間以上放置して定着させる
- 時間が経ったら、水が汚れなくなるまで水洗い手洗いでを繰り返す
- キレイになったら、洗濯機に入れて洗剤や柔軟剤を使わずに水洗いする
- 干して乾かしたら完成
100均のアクリル油性ペンで服・布を染める方法
手軽に布を染めたい場合は油性マジックがおすすめです。
布に直接色を塗ったり模様を描いたりするだけです。
全体に染めたい場合はエタノールや消毒液を使って、書いた部分をぼやかすように染めます。
- 柔軟剤を使わずに布や服を洗って乾かす
- 油性マジックで好きな模様を描いたり、塗りつぶしたりする
- 描いた部分にスプレーでエタノールを吹きかけたり、ボウルに入れてエタノールに浸す(換気がよく火の気がないところで行う)
- 好みの風合いになったらアイロンをかけて乾かして完成
100均の漂白剤で服・布を染める方法
漂白剤を使う方法は、色を入れるのではなく抜く(脱色)になります。
塩素系の漂白剤を使うのでゴム手袋やゴーグル、マスクなどを着用し、肌や目、口などに入らないように注意しましょう。
- ぬるま湯に塩素系漂白剤を溶かし、色を抜きたい服や布を入れる(よく換気をする)
- 泡スプレータイプの場合は部分的な脱色に使う
- 好みの色合いになったら取り出して、手で水洗いをする
- ある程度洗えたら洗濯機で洗って干し、乾いたら完成
100均のアイテムを使った服・布染めの実例をご紹介
ひとくちに布染めと言っても、そのデザインはさまざま。
全体を単色で染め上げる方法やマーブル模様にする方法などがあります。
ここでは、基本的な染め方の実用例を紹介します。
全体染めでイメチェン
もっとも基本的な染め方は、単色で全体を染める方法です。
アクリル絵の具やプリンター用インク、茶葉を使って染めるのがおすすめです。
黒色に染めたい場合は、墨汁を使ってみましょう。
色が褪せてしまったシャツ類や雰囲気を変えたいマット類などを染め直せば、雰囲気が変わりより愛着がわくでしょう。
Tシャツやマット以外にも、靴下や帽子、シーツ、枕カバー、ハンカチなどありとあらゆる布製品を染めることができます。
100均のアイテムを使って染める場合のおすすめの素材は綿、麻、シルク、ウールなどがあります。
自由研究にもおすすめなタイダイ染め(絞り染め)
タイダイ染め(絞り染め)は布をひもで縛って染める方法です。
縛った部分には色が付きにくくなり、模様をつけることができます。
さらに布をねじったり巻いたりした状態で縛り、何色かの染料をかけて染み込ませると、きれいなマーブル模様(タイダイ柄)に仕上がります。
タイダイ染めは、生地が薄く染める面積の広い布だと分かりやすくキレイに仕上がるので、Tシャツやハンカチ、手ぬぐい、シーツなどがいいでしょう。
ひもの縛り方や布のねじり方で模様が変わるので、子供と一緒に自由研究として挑戦するのもおすすめです。
スカートやストールにおすすめなグラデーション染め
麻や綿のスカートやストールにおすすめなのが、グラデーション染めです。
やり方は簡単で、全体染めと同じように準備をして、色を付けたい部分にだけ染液に漬けたり、かけたりします。
下から染み込ませる場合は、ハンガーにかけるなど吊り下げた状態で行うと美しいグラデーションになります。
両サイドから違う色で染めたり、上からライン状に染液をたらして虹色にするなどアイディア次第で異なるグラデーションができ、おしゃれです。
デニムジャケットを脱色する
デニムを塩素系漂白剤で脱色すると、ケミカルウォッシュのような風合いになります。
経年劣化とは違う色の抜け方をするのが特徴です。
塩素系漂白剤を入れたぬるま湯に全体を漬けるだけでなく、泡スプレーを吹きかけて模様を描くようにするのもいいでしょう。
漂白剤が付かない部分は色が抜けないので、デニムをひもで縛ったり、ねじった状態で行うと色が残り、タイダイ染めのような雰囲気のデザインを楽しめます。
漂白剤での脱色はムラになりやすい特徴がありますが、デニムの場合はそれが味のあるデザインに見えるのでおすすめです。
バッグにペイントやステンシルをしてイメチェン
キャンバス地のバッグには、アクリル絵の具や油性ペンを使って絵を描いたりロゴを描くのもおすすめです。
特にステンシルは簡単で、100均でも販売しているステンシルシート使って、シートの上からアクリル絵の具を含ませたスポンジをトントンと叩くように塗るだけでできます。
アクリル絵の具や油性ペンは子供でも扱いやすいので、子供と一緒にオリジナルバッグを作るのもおすすめです。
服・布を染めるアイテムは100均にもある!
服や布を自分好みの色に染めるのは大変に感じますが、実は100均で販売しているアイテムを使って簡単にできます。
100均グッズを使えば、色が褪せてしまったTシャツや雰囲気を変えたい布小物などを簡単にリメイクできるので、ぜひ挑戦してみましょう!