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日本でフラミンゴは、動物園などで見ることもできるため、珍しいという感覚はあまりないかもしれません。しかし、フラミンゴは絶滅危惧種となっています。ナトロン湖の見どころの1つは、絶滅危惧種のフラミンゴとオオフラミンゴの貴重な生息地となっていることです。
湖に生息している数は、200万羽以上と言われています。多く生息する理由としては、過酷な環境下にあるナトロン湖にはフラミンゴの天敵となる動物が近づくことがないため、繁殖地として最適のスポットになっています。
また、生息・繁殖地としている理由は、湖に生息している微生物も関係しています。ナトロン湖にはフラミンゴの主食になる藍藻類が多く発生しているため、餌に困ることなく生活できるからです。
強いアルカリ性のため、地元の人々や観光客からすると水遊びができる場所ではありませんが、フラミンゴにとっては最適の住処のため多くのフラミンゴが繁殖・子育てを行います。
なお、ナトロン湖の周囲にはシマウマなどの草食動物やアフリカゾウなどの大型動物の他にも、キリン・アフリカ水牛・オグロヌー・インパラなどの哺乳動物が生息していますので、運がよければ観光で足を運んだ際に他の動物を見ることができるのも見どころです。
フラミンゴの体が赤い理由
フラミンゴの特徴と言えば、淡いピンク色の毛が特徴的ですが、本来の色でありません。また、淡い色から濃い色をしている個体まで様々います。
フラミンゴの色がピンクなのは、ナトロン湖に生息している微生物が分泌する赤い色素によるものです。フラミンゴは、赤い色素を分泌する藍藻類を主食として生活しているため、フラミンゴの体はピンク色へ変化をしていきます。
ナトロン湖の塩分が増加すると、多くのフラミンゴが生息できます。藍藻類の微生物が、ナトロン湖から減少してしまうと、主食である餌がなくなってしまうため、体の色は本来の色へと変化していきます。
フラミンゴの綺麗なピンク色の体は微生物によって生み出された色です。他の生物にとっては、とても住みやすい環境とは言えないナトロン湖でも、環境に適応できる生物にとっては楽園なのがナトロン湖です。
結晶化する炭酸ナトリウムの模様
2つ目のナトロン湖の見どころは、炭酸ナトリウムを含んでおり、美しい光景を見せてくれる湖としても有名なことです。水面には、至る所に渦のような塊がありますが、この塊は結晶化したソーダ水の塊です。
結晶化したソーダ水の塊が集合体となり、ナトロン湖の水面に不思議な景観を作り出します。この模様は自然現象によるもののため、1つとして同じ模様は存在せずそれぞれの塊が独自の姿を見せています。
ナトロン湖を最初に訪れた時と2回目・3回目に訪れた時とでは、湖面に浮かぶ結晶化したソーダ水の塊は違う様相を見せてくれるのも、見どころの1つでもあります。
石化する動物
炭酸ナトリウムが塊となり、結晶化しているナトロン湖は綺麗で魅力的ですが、恐ろしい一面も持ち合わせています。この恐ろしい一面がもう1つの見どころでもあります。ナトロン湖は、強いアルカリ性を持つ湖で炭酸ナトリウムが噴出しています。
アルカリ性の成分により、微生物以外の生き物はほとんど生息しておらず、魚類では唯一過酷な環境に適応できる3種類のみが生息をしています。
他の動物たちは、水に触れてしまうと生きた化石のように石化してしまうという不思議な現象があります。絶滅危惧種となっているフラミンゴにとっては、餌が豊富で天敵もいないことから安全な繁殖地ですが、時としてこのフラミンゴも石化してしまうことがあります。
ナトロンの意味は、古代エジプト人たちがファラオなどの高貴な身分にある人のミイラを作る時に乾燥剤として用いていた化合物から由来しています。
大量の炭酸水素ナトリウムと塩分の湖であるため、ナトロン湖の水に触れた動物たちはまるでミイラのように石化してしまうことになります。
古代エジプトの人たちの、ミイラにするための防腐剤として使用する、高い知識も素晴らしいですが石化してしまうのはとても恐ろしい現象です。一瞬で石化するわけではありませんので、万が一湖の水に触れた際には、綺麗な水でよく洗い流すようにしましょう。
これまで石化した動物は、鳥が誤って湖に落ち濡れた箇所から石化を始め、最終的に腐敗することなく石灰化していることが多いですが、石化した動物は鳥だけではありません。中には、水牛やキリン・クロサイ・ヌーなどの哺乳類動物も石化した姿で発見されています。