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ところてんとは?
ヘルシーな食材として広く知られているところてん(心太)は、天草(テングサ)という海藻を煮出したものを冷やして固めた食べ物です。
天草とは、ところてんの原料になる海藻の総称で、実際はマクサやオオブサと呼ばれる海藻のことを指します。天草の産地は静岡県や愛媛県が多く、中でも伊豆半島は高級品が採れる一大産地として全国的に有名です。
天草がもともとは赤紫色をしていますが、何度も繰り返し水洗いし、天日に干すことで黄みがかったクリーム色になります。採ってきた天草を加工する場合には、水洗いと天日干しを白くなるまで繰り返しましょう。
ところてんは、奈良時代から食べられていたという文献も残っているほど、昔から親しまれた日本独自の食べ物です。ところてんは、地域によってさまざまな食べ方があります。一般的な食べ方は、冷えたところてんに酢醤油や黒蜜をかけるものです。
ところてんは、カロリーがほとんどなく、糖質を含みません。海藻を原料にしているので、食物繊維が豊富で、ダイエットや糖質制限をしている方には嬉しい食材です。
ところてんは、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のどちらの性質も併せ持つ特徴があります。ところてんに含まれている食物繊維は、糖質の吸収を穏やかにしてくれる効果があり、血糖値の上昇を緩やかにする効果があると言われています。
ところてん自体には味が付いていないので、他の料理に混ぜたり、置き換えたりすることで食べすぎを防止したり、カロリーコントロールにも役立つでしょう。
ところてんの作り方
ところてんの作り方は意外と簡単で、天草をじっくりよく煮込みどろどろにします。その煮汁をふきんなどでこして固めることでできます。天草から出る粘性物質の効果で、煮汁が冷えると自然と固まります。
そうして作られたところてんを長方形にカットし、「ところてんつき」という専用の道具を使って突き出します。ところてんつきがない場合は、包丁で細長く切ります。なるべく細くなるように切るとたれが絡みやすくなり、のど越しもよく食べられます。
手作りしたところてんは、薄い酢水に漬けて保存できます。酢水に漬けた場合は冷蔵庫で5日ほど保存できますが、できるだけ早く食べきるようにしましょう。甘い食べ方の場合には、酢水に漬ける前がおすすめです。酢の味がしないので、甘くしても違和感がありません。
寒天との違い
実は、寒天はところてんと同じ天草から作られています。ところてんを作った後に凍らせて乾燥させたものが寒天です。寒天は寒さが厳しい地域で作られることが多く、長野県の諏訪地域では約200年もの間、天然の寒天作りが受け継がれています。
ところてんはほんのり磯の香りがすることがありますが、寒天はほとんど無味無臭です。ところてんの食べ方は酢醤油やだし、黒蜜をかけることがほとんどですが、寒天の食べ方はみつ豆や和菓子の材料とされることが多いです。
特に粉寒天は使い勝手がよく、牛乳寒天や琥珀糖などに使われます。デザートやおやつだけでなく、煮こごりなどのおかずにする食べ方もあります。さらに、そのままスープに混ぜたり、ご飯に混ぜて炊くこともできます。
ところてんの地域ごとの食べ方
ところてんの食べ方は地域によって違いがあります。ところてんの食べ方で多いのは、酢醤油や黒蜜をかける方法です。地域によって、おかず系の食べ方とおやつ系の食べ方があるので、自分好みの食べ方を見つけるといいでしょう。
関東の食べ方
関東でのところてんの食べ方は、酢醤油(二倍酢)や三杯酢が主流です。この食べ方はとても簡単で関東だけでなく、全国的に広まっています。ところてんに酢醤油をベースに、ごまや青のり、和からしを添える食べ方も多く見られます。
東北では、酢醤油をかけたところてんに、おろししょうがや砂糖をかける食べ方をする地域もあるようです。なかには味噌を入れて食べる地域もあるようで、東日本では酢醤油をベースに地域ごとのアレンジをする食べ方が主流です。
関西の食べ方
関西でのところてんは黒蜜をかける食べ方が主流です。黒蜜だけでなく、きなこも一緒にかける食べ方もあり、おやつやデザートとして食べられています。
おやつ系の食べ方が主流の地域は関西がほとんどで、くずきりとところてんが似ていることからこの食べ方が定着したのだという説があります。
中部での食べ方は、酢醤油派と黒蜜派が混ざっていて、家庭によって異なる食べ方をしていることが多いようです。さらに、四国ではだしで食べることが多く、九州ではポン酢をかける食べ方が主流のようです。
ところてんの簡単おすすめアレンジ
ところてんはアレンジ次第でさまざまな食べ方ができます。たれや蜜をかけるだけでなく、サラダにする食べ方やとろろやなめこを和える食べ方もあります。ところてんはカロリーが低く、簡単にボリュームアップできるのでヘルシーな食事を心がける方にはおすすめです。
ところてん自体に味がないので、どんな味付けでもおいしく食べられます。中華風やエスニック風の和え物や、ガスパチョなどの冷製スープに入れてボリュームアップするのもおすすめです。
ところてんをデザートにする食べ方は、ヘルシーで罪悪感も少ないでしょう。特に簡単でおすすめなのが、フルーツポンチにくわえたり、ジュースに漬けておく食べ方です。つるんとのど越しもいいので、夏のデザートにおすすめです。
冷麺風ところてん
焼肉のお供や、辛い物が食べたい時におすすめの食べ方は、ところてんを冷麺風にする方法です。麺を茹でる必要がなく、材料を切ってスープをかけるだけの食べ方なので簡単です。
良く水分を切ったところてんに、食べやすく切ったキムチやきゅうり、ゆで卵などをのせます。水・白だし・ごま油・お酢・鶏ガラスープの素を混ぜ合わせてスープを作り、盛り付けたところてんにかけて完成です。
あっという間にできるアレンジレシピなので、一人のランチや夜食などにおすすめです。サラダチキンやレタス、トマトなども相性がいいので、好みの具材で作るといいでしょう。
韓国風ところてん
ところてんを韓国風にアレンジする食べ方は、旨辛タレのコチュジャンを使います。コチュジャンを使うので、こってりとした味わいが楽しめます。
韓国風ところてんの作り方は混ぜ合わせるだけなのでとても簡単にできます。水分をよく切ったところてんに、コチュジャン・ごま油・めんつゆをかけて混ぜ合わせて完成です。ねぎや納豆をくわえると、簡単にボリュームアップできて食べ応えもあるおすすめのアレンジです。
ところてんの温かい食べ方
ところてんの食べ方の多くは、冷たいものや常温ですが、温かい料理にもできます。ただし、ところてんを温かい料理にするときは、熱湯に入れたり長時間煮ると溶けてしまうので注意が必要です。
ところてんを温かい料理にアレンジする場合は、煮込まないようにしたり、あとから温かいものをかけるようにするなどの工夫をしましょう。そうすることで溶けにくく、温かいところてんを楽しめます。
ところてんのあんかけ麺
ところてんに温かいあんかけをかける食べ方は、優しい味わいで食欲がない時でも食べやすいでしょう。ところてんで作るので、カロリーを抑えることができ、夜食や小腹が減った時におすすめの食べ方です。
ところてんのあんかけ麺の作り方は、しょうがとひき肉を炒めて、酒・醤油・水・顆粒だしを入れてスープを作ります。スープがひと煮立ちしたら、塩で味を調えて水溶き片栗粉をくわえてとろみをつけます。
水分をよく切ったところてんを盛り付けておき、とろみをつけたスープを上からかけてあんかけにします。薬味にねぎをくわえると風味と彩りがよくなるのでおすすめです。
そのほかの温かいところてんの食べ方は、そばやうどんの麺の替わりにところてんを使うのも簡単でおすすめです。ところてんはそばやうどんよりもカロリーが少ないので、ヘルシーに食べられます。
ところてんを色々な食べ方で楽しもう!
ところてんは、日本で昔から食べられている食材であり、地域によって異なる食べ方がされています。定番の食べ方以外にもアレンジがしやすく、温かくして食べることもできます。季節や気分に合わせて、自分好みのところてんの食べ方を見つけましょう!