【アボカド】基本の下処理と食べ方！簡単にできるおいしいレシピも

アボカドは、中南米原産でクスノキ科ワニナシ属の常緑高木です。アボカドはその皮がワニ皮を連想させるため英語では「Alligator Pear」とも言い、これを訳した「ワニナシ」（鰐梨）という和名があります。

アボガドの果実は高カロリーで栄養価も高く「森のバター」とも呼ばれています。アボカドは果物に分類されていますが、食べ方では野菜のような扱いになっています。

アボカドは食べ方が豊富で、生食としてそのまま食べたり醤油をかけたりする簡単な食べ方だけでなく、料理の素材として和・洋・中の様々な食べ方で利用できます。まず、和食でのアボカドの食べ方としては、刺身や丼物・天ぷら・和え物・煮物などの食べ方が人気です。

また、洋食でのアボカドの食べ方には、サラダを始めグリル・グラタン・ソテーなどの食べ方があります。さらに、中華料理としてのアボカドの食べ方では、炒飯や蒸し物・炒め物などの食べ方で使われています。

日本ではレシピの普及で食べ方も豊富になったアボカドですが、ほとんどを輸入に頼っています。中でもメキシコ産「ハス（Hass）種」の輸入がアボカド全体の約8割となっています。

一方、アボカドの国内生産は少なく、1位・和歌山県、2位・愛媛県、3位・鹿児島県でほぼ全てを占めています。最近は食べ方を工夫できるアボカドの人気に目を付け、アボカドの生産を増やす動きも日本各地で出ています。

アボカドに限らず食材は食べ方に合わせて、調理する前に調理しやすい状態にしておく必要があります。食べ方に合わせて下処理をしておけば、料理の味や見栄えを良くし調理時間を短縮することができます。

アボカドは種や皮が食べられないため、下処理で取り除いておく必要があります。アボカドの食べ方に合わせて、皮をむいたり、種を取り除いたり、切り方を変えるなど下処理をします。また、きれいな緑色を活かしたい場合は変色を遅らせる下処理を行います。

アボカドは、どんな食べ方でも種を取り除いておく必要があります。一番簡単な下処理の方法は、まず半分に切って、その次に種を取り除きます。皮をむくのは一番最後にします。後述しますが、アボカドを加熱する食べ方で皮を器の代わりにする方法もあります。

アボカドの果肉は空気に触れると茶色く変色し、さらに黒くなっていきます。食べ方に合わせて切り分けたアボガドを保存したいときは、アボカドの切り口にレモン汁を塗れば変色が抑えられ見た目もきれいな食べ方が可能です。

アボカドの切り口にはラップをして冷蔵庫に入れておきます。アボカドは食べ方に合わせて早めに使い切るようにします。

また、アボカドの食べ方によっては変色を少なくしたい場合もあります。その場合は、種を取らずに残しておけば、果肉が空気に触れる面積が少なくなるのでその分変色が遅れます。

アボカドの種は食べ方によらず取り除きますが、次のような手順が簡単です。まず、アボカドの縦方向に包丁を入れます。包丁が種に当たったら、種を中心に包丁を上下に一周まわして切れ目を入れます。次に、アボカドを両手で持ち、ねじりながら回すと2つに分かれます。

アボガドの種はどちらかの側に残っているので種に包丁の刃先ではなく刃元を刺します。そのまま包丁をねじると、種は簡単に取ることができ、スプーンでほじり出すよりも簡単です。包丁で怪我をしないように十分注意しましょう。

おいしい食べ方をするためには、ちょうど良い熟し具合のアボカドを選びましょう。アボカドは熟しすぎると味が悪くなり食べ方も難しくなります。アボカドは食べ頃になると、皮が明るい緑色から黒みがかった深緑色に変わります。

また、食べ頃のアボカドでは、手のひらで押すと少し弾力を感じます。さらに、後半でご紹介しますが、レシピも豊富にあり食べ方はバラエティーに富んでいます。

アボカドは食べ方に合わせた下処理を行いますが、空気が切り口に触れると茶色に変色することがあるので、変色防止の下処理がおすすめです。レモン汁や酢など食べ方や味に合ったものを切り口に塗り、変色の要因である酵素の働きを抑制します。

また、食べ方によっては切り口にオリーブオイルを塗って空気と切り口の接触を防ぐこともおすすめです。他には、ラップをかけずにそのまま10秒～20秒くらい電子レンジで加熱する方法もあります。

これで酵素が破壊されて変色しにくくなります。どの方法でも、アボカドを食べ方に合わせて切ったあとはラップを被せ冷蔵庫に入れておくのがおすすめです。

アボカドは室温に置いておくと数日で熟しおいしく食べられます。早く熟させたい場合はリンゴやバナナと一緒に紙袋に入れておきます。そうすればエチレンガスの効果で追熟が早まり、おいしく食べることができます。

アボカドがまだ熟さないうちに切ってしまったら、電子レンジで加熱すれば柔らかくなります。種を取り除いたら皮は取らずに切り口を下にして皿に乗せラップをかけます。レンジで様子を見ながら30秒〜1分ほど柔らかくなるまで加熱します。

逆に、アボカドは冷蔵庫に入れると熟成が遅くなります。アボカドの食べ方や料理に使うスケジュールによって熟成のタイミングを調節すればおいしく食べられます。

アボカドは料理せずに、そのまま食べるのが一番簡単な食べ方です。アボカドを縦2つ割りにして種を取り除き、スプーンですくえば、子供も喜ぶようなおいしい食べ方ができるでしょう。

アボカドは生のままで、サラダやサンドイッチなどの食べ方ができます。また、マグロのトロを思わせる食感のため、わさび醤油と合わせてアボカド丼など様々な料理に使ってもおいしい食べ方ができます。

アボカドはよく調和するため醤油と合わせる食べ方がおすすめです。ここでは生のアボカドを使った簡単なおすすめレシピをご紹介します。

「アボカドわさび醤油和え」は一番簡単に作ることができ、日本人には定番の食べ方です。材料は2人前で、アボカド1個、醤油大さじ1、わさび適宜で、レシピは次の通りです。

1.醤油とわさびを混ぜておきます。2.アボカドを食べ方に合わせて適当な大きさに切ります。3.アボカドに1をかけます。好みに合わせて、ごま油をかけたり、刻み海苔をトッピングして味わいを工夫しても良いでしょう。

「卵とアボカドのサラダ」は、卵とアボカドがとても良く合うおすすめの料理です。卵は高タンパク質で、アボカドは健康に良いオレイン酸、リノール酸、リノレン酸の不飽和脂肪酸肪が豊富で栄養バランスも抜群です。また、このサラダは簡単に作ることができ、好みに合わせて他の食材をアレンジする食べ方もできます。

材料は2人分で、ゆで卵1個、アボカド1個、レモン汁大さじ1杯、マヨネーズ大さじ2杯です。1.アボカドは縦2つに切って、種と皮は取り除いて果実は細切れにしておきます。2.ゆで卵は殻をむき細かく切りますが、大きく飾り切りにしてもおしゃれに見せる食べ方ができます。

3.マヨネーズ大さじ2杯とレモン汁小さじ1杯、食塩・適宜を混ぜ合わせ1.2.にかけます。好みによって醤油を垂らします。

アボカドは加熱してもおいしく調理できますが、熱くなり過ぎないようにしましょう。アボカドが過熱状態にすると、内部のポリフェノールが変化して食べ方によっては苦味やえぐみが感じられようになります。

そのため、炒めるときはアボカドを最後に入れて簡単に火を通す程度にしましょう。また、アボカドの熟成具合によっても違いがあり、未熟で固いアボカドはレンジなどで加熱できますが、熟したアボカドを加熱すると苦みやえぐみなどが強くなってしまうことがあります。

「アボカドのチーズ焼き」は、アボカドの皮をそのまま器として使えるところがかわいいと人気の料理です。レシピは次の通りです。

材料は2人分で、アボカド1個、ピザ用チーズ適宜、マヨネーズ大さじ2杯です。1.アボカドは縦2つに切り、種は取り除き、果実はスプーンで取り出します。2.アボカドを細かく切りマヨネーズで和え、好みによりコンビーフやツナ等を入れ皮に戻します。

3.ピザ用チーズを上に置き、オーブントースターで焦げ目がつくまで焼きます。チーズが固まらない熱いうちに食べましょう。

アボカドは元々日本にはなかったものの、醤油がベストマッチなのが話題になりました。するとそのまま食べても良しサラダなどの食べ方でも良しと人気が出てきました。そのため、今や、スーパーで買える食材として定着し、日本に昔からある野菜と肩を並べています。

ただ、アボカドは洋食や中華などの食べ方にも向き、これからもレシピは増えて行きそうです。アボカドには、料理の素材としてもまだ新しい魅力が潜んでいます。