本サービス内ではアフィリエイト広告を利用しています
店舗や施設の営業状況やサービス内容が変更となっている場合がありますので、各店舗・施設の最新の公式情報をご確認ください。
フランスの野菜【アーティチョーク】とは?
アーティチョークはキク科の野菜です。地中海沿岸が原産で、イタリアや南フランスで多く生産されています。フランス料理やイタリア料理、スペイン料理などでよく使用されます。
西洋野菜として知られるアーティチョークは国内でも生産されています。日本でアーティチョークを多く生産しているのは神奈川県の三浦半島で、その他に埼玉県さいたま市や新潟県上越市にも生産農家があります。
アーティチョークは日本ではなじみの薄い野菜なのでスーパーではなかなか入手できませんが、家庭での栽培も可能です。1.5~2mの高さに育ち、直径10~15cmの大きな花が咲きます。家庭菜園なら新鮮なアーティチョークを楽しめるでしょう。
アーティチョークの旬は初夏です。フランスでは春から初夏にかけて食卓に登場し、季節を感じる食材として親しまれています。
アーティチョークは揚げる、ゆでる、オイル漬けなど様々な食べ方ができます。新鮮なら生でも食べられ、乾燥させるとハーブティーとして楽しめます。
【アーティチョーク】は花のつぼみの部分
アーティチョークは開花前のつぼみを食用にします。松ぼっくりのような形状のつぼみを丸ごとゆでて、ガクの根元の柔らかい部分だけを食べます。アーティチョークのつぼみはソフトボールくらいの大きさですが、食べられる部分はごくわずかです。
フランス料理では前菜としてアーティチョークが1人1個提供され、ガクの部分を1枚ずつはずしていく食べ方がよく知られています。
ガクをすべてむくと中央に柔らかい芯が現れます。アーティチョークでもっとも美味しいのは芯の部分で、焼いたり揚げたりと様々な調理方法が可能です。
【アーティチョーク】の種類
アーティチョークには複数の種類があります。種類によって大きさや色、味が異なります。大型種のアーティチョークで多く栽培されているのはグリーン・グローブです。緑色で味はなめらかです。
インペリアルスターは緑色の大型種で、オイル漬けとして多く流通しています。緑がかった赤紫のアーティチョークはロマネスコです。味が良く、家庭栽培にも向いている品種です。
大型種は丸型ですが、中型種は細長い形状をしています。中型種で赤紫色のアーティチョークはビオレッタです。中型種の一つであるシエナはつぼみの芯が非常に柔らかく、生食も可能です。
【アーティチョーク】はどんな味?
加熱したアーティチョークはそら豆のようなホクホクとした食感で、味はゆり根に似ているといわれています。新鮮なアーティチョークは生食も可能で、生で食べると少し苦味があります。フランス料理で提供されることが多いアーティチョークですが、日本人でも親しみやすい味です。
【アーティチョーク】に含まれる栄養
アーティチョークは食物繊維が豊富な野菜です。食物繊維には腸内環境を改善する効果があるといわれています。栄養価の高い野菜で、ビタミンAやビタミンC、鉄分やカリウムなど様々な栄養素を含みます。
アーティチョークに含まれる栄養素で特徴的なのはシナリンです。シナリンには味覚に影響する効果があり、アーティチョークを食べると一時的に甘みを感じなくなるといわれています。
次に食べる食べ物がシナリンを取り去って甘みを強く感じるようになるので、デザートなど甘みをより強く感じたい場合は事前にアーティチョークを食べるのがおすすめです。
シナリンには肝臓の解毒作用があるといわれていて、イタリアでは肝機能を改善するための医薬品にも使われている成分です。
【アーティチョーク】選び方と保存方法
アーティチョークをおいしく食べるためには新鮮なものを選びましょう。アーティチョークはつぼみを食べるため、つぼみが閉じているものが新鮮です。開いていると収穫から時間が経過している可能性があります。
軸の切り口も確認し、きれいなものを選びましょう。手に持って重みを感じられれば、肉厚である可能性が高いです。
アーティチョークは乾燥に弱いため、ラップに包んだりポリ袋に入れたりしましょう。常温では日持ちしないため、冷蔵庫の野菜室で保存するのがおすすめです。
アーティチョークを切った状態で保存したい場合は、変色を防ぐために酢水やレモン水に浸します。切った状態では日持ちしないのですぐに使うようにしましょう。腐ると黒く変色し、全体がぶよぶよと柔らかくなってしまいます。
長期間保存するにはオイル漬けや冷凍保存がおすすめです。オイル漬けや冷凍にする際には下ごしらえをしてから保存します。
【アーティチョーク】の下ごしらえの方法
アーティチョークの下ごしらえにはいくつかの方法があります。下ごしらえではガクのトゲを切り落とし、中心部分の食べられない部分を取り除きます。下ごしらえをする前には、変色を防ぐためのレモン水を準備しておきましょう。ボールに水を入れてレモンを絞ります。
アーティチョーク全体をよく洗い、トゲが集まっている先端部分を切り落とします。ガクの先に付いているトゲもキッチンバサミなどで1枚ずつ切り取りましょう。
切り終えたら色止めとして一度レモン水に浸します。つぼみの付け根に付いている小さなガクは手でちぎり取りましょう。茎は芯の部分が食べられるので皮を厚めにむきます。
茎の処理までが完了したら縦に半分に切りましょう。アーティチョークは硬いので怪我をしないように注意してください。アーティチョークは切るたびにレモン水に浸して色止めをするのがおすすめです。
茎の処理が終わった時点で丸ごとゆでて、柔らかくしてから半分に切る方法もあります。生でもゆでた場合でも、半分に切ってからから中の処理をします。
アーティチョークを半分に切ると、中に綿のような部分が出てきます。綿のようなものはスプーンで取り除けます。綿を取り除いた中心部分がアーティチョークで一番おいしいといわれています。
おすすめ!【アーティチョーク】の食べ方レシピ
アーティチョークは下ごしらえの手間がかかりますが、様々な食べ方で楽しめる野菜です。アーティチョークのおすすめレシピをご紹介します。
アーティチョークの蒸し焼き
蒸し焼きはアーティチョークのおいしさをシンプルに味わえる食べ方で、フランス料理の前菜にもなります。アーティチョークはゆでると水っぽくなってしまいますが、蒸し焼きなら食感を保てるでしょう。
ふたができる鍋やフライパンにオリーブオイルを引き、下ごしらえをしたアーティチョークの断面を下にして入れます。塩をふり、ふたをして弱火で蒸し焼きにします。
15分焼いたら裏返し、水か白ワインを加えてからふたをしてさらに10分蒸しましょう。最後に強火で水気を飛ばしたら完成です。
シンプルにそのまま食べるだけではなく、バルサミコ酢をかけるのもおすすめです。調理の際にニンニクやローズマリーを入れると違った味わいを楽しめるでしょう。
アーティチョークのオイル漬け
アーティチョークのオイル漬けは商品として売っているほど定番の食べ方です。アーティチョークは冷蔵保存では2、3日しか日持ちしませんが、オイル漬けなら酸化を防げるので長持ちします。
オイル漬けをする際には、瓶を事前に煮沸消毒しましょう。下ごしらえをしたアーティチョークを瓶に入れやすいサイズにカットし、レモン水に浸して1時間程度あく抜きをします。
あく抜きを終えたらたっぷりのお湯に塩を加え、アーティチョークを10分程度ゆでます。ゆであがったらざるに上げ、キッチンペーパーや布巾の上で乾燥させます。乾燥させる時間は3~6時間です。
煮沸消毒済みの保存瓶にアーティチョークとニンニク、ローリエを入れてオリーブオイルを注ぎます。気泡ができたら取り除いてオイルを追加します。冷暗所で1週間寝かせるとアーティチョークとオイルがなじんでおいしく食べられるでしょう。
アーティチョークのオイル漬けはそのまま食べるだけではなく、カットしてサラダにのせたりパスタと一緒に炒めたりと様々な楽しみ方ができます。
アーティチョークのハーブティー
アーティチョークはハーブティーとしても楽しめます。市販のハーブティーもありますが、手間をかけて手作りするのもおすすめです。
アーティチョークの葉を切り、天日で乾燥させます。70℃のオーブンで半日程度加熱しても乾燥させられます。茶葉が完成したらお湯を注ぎ、3分抽出すれば完成です。
アーティチョークのガクもハーブティーとして飲めます。細く切ったガクを水にさらしてあく抜きをし、15~20分蒸しましょう。天日で干した後、120℃のオーブンでかき混ぜながら乾燥させます。
アーティチョークは食べられる部分が少ない野菜ですが、葉やガクを乾燥させればハーブティーとして楽しめます。葉を茶葉にしたものは苦みがあり、ガクの部分はほのかな甘みがあります。
【アーティチョーク】をおいしく食べよう
アーティチョークは日本ではなじみが薄く調理の手間もかかる野菜ですが、様々な栄養が含まれています。オイル漬けやハーブティーにすれば長く楽しめるでしょう。
家庭菜園で栽培して新鮮なアーティチョークを楽しむのもおすすめです。アーティチョークを入手したら様々な食べ方を試してみましょう。