【博多織】とは日本三大織物の1つ！人気のグッズやおすすめの通販は？

「博多織」は主に福岡県福岡市博多区や佐賀県で作られている絹織物で、国の伝統工芸品の一つに数えられます。博多織は着物帯などで有名で、着物に触れる機会の多い方や外国人にも人気です。

仕上がりまでにはたくさんの工程と職人の技術が用いられ、長いものでは一つの作品に半年もの時間が掛かる事もあります。博多織は京都の西陣織に並ぶ日本を代表する絹織物です。博多区の特産物である博多織ですが、佐賀県唐津市にも工場があります。

中には厄除けグッズやミニポーチなど、博多織を手に取りやすいアイテムに発展させ、海外進出を目指している企業もあります。

日本には古くから歴史を紡ぐ伝統工芸品が多数あり、職人の丁寧な仕事ぶりや繊細な仕上がりは国内外から評価されています。福岡のお土産にもおすすめの博多織は、専門店や通販ショップなどで購入できます。着物に合わせた帯や博多織のかわいいグッズなどは、プレゼントにも人気です。

博多織を仕上げるには多くの手間と時間が掛かりますが、地道な作業の繰り返しによって、繊細ながらも強く、美しい作品が完成します。また、博多織は伝統を重んじるだけでなく、織物の可能性を日々追及しています。

福岡の有名な博多織は一定のリズムを刻みながら織り上げていきます。先染めの糸を使って、たくさんの細い経糸（たていと）と、数本の糸をまとめ合わせた太い緯糸（よこいと）を筬で強く打ち込みます。強く打ち込んだ糸はしなやかさと張りがあり、コシの強い丈夫な生地に仕上がります。

厚みや張りのある博多織は、締めたら緩まないのが大きな特徴の一つです。一度締めたら緩みにくい特性から、刀の時代には重い刀を腰に差す武士の帯として利用されていました。しなやかで美しく、丈夫な博多織は日常的に長く愛用でき、一つのものを大切に使いたい方におすすめです。

福岡に訪れた際のお土産にも評判な博多織は、満田彌三右衛門（みつだやざえもん）氏が始祖と伝えられています。満田彌三右衛門は宋に滞在していた頃に複数の製法を取得しました。その後福岡博多に持ち帰り、独自の技術を加えたその製法は「広東織」と呼ばれるようになりました。

広東織は、およそ480年前に博多の地名を取り「覇家台織（はかたおり）」と名付けられたようです。博多織はたくさんの試みと失敗を繰り返す中で、独自の技術を発達させ、「絹鳴り」がする生地が完成しました。絹鳴りとは生地を擦り合わせた際にする、キュッキュッと聞こえる音です。

絹鳴りは絹の繊維断面の形が三角形に近いため、擦り合わせた際に繊維が引っ掛かり合う事で発せられます。一方、ナイロン繊維の断面には凹凸がなく、キュッキュという音は鳴りません。博多織の帯を締める際に独特の音が鳴ると、気が引き締まる、清々しい気持ちになるという方もいます。

「献上柄」は仏具の「独鈷（とっこ）」と「華皿（はなざら）」との結合紋様、中間に縞を配した模様の事をいいます。博多織は黒田長政が筑前を領有する1600年代に、幕府への献上品に選ばれ、毎年3月に帯地十筋と生絹三疋を献上するようになりました。

献上柄は満田弥三右衛門氏によって考案されたと伝えられ、近年でも多くの博多織製品やグッズに用いられています。また、福岡市営地下鉄・博多駅のシンボルマークに採用されるなど、博多織の献上柄は福岡県民にとって、昔から変わらない親しみのある模様に数えられます。

博多織は長い歴史を有する伝統工芸品ですが、今の生活に溶け込むような革新的なデザインや、おしゃれなものも多く展開しています。ビジネスシーンに取り入れられるメンズ用のアイテムもあり、現代の美意識に寄り添うデザインが豊富です。

博多織の帯はクオリティーの高さから、着物の帯に多く利用されています。コシのある頑丈な生地は身だしなみに気を使う着物と相性が良く、一度締めたら緩まないと評価されています。密度の高い経糸が締め心地の良い帯を完成させ、古くから和服や浴衣の帯として使われてきました。

博多帯は西陣や桐生と並ぶ帯の三大産地として知られています。平織の博多織の帯はオールシーズンの利用に向いており、着用シーンを選ばないため、着まわしやすい点が特徴です。博多織の定番である献上柄は模様によって違う意味があり、理解すればスタイリングに深みが出るでしょう。

男性向けの博多織のネクタイもおすすめです。博多織は先に糸を染めてから織るため、絹本来の光沢が重なり、ネクタイが品よく映えます。現在は和装を着る機会が少ないですが、スーツの襟元なら気軽に日本の伝統技術を取り入れられるでしょう。

博多織に特化した専門店の中には、博多織のオーダースーツを作れるショップがあります。オーダースーツは自身のサイズにフィットするものが作れるため、スマートな着こなしを叶えるでしょう。張りがありながらもしなやかで光沢のある博多織は、おしゃれなスーツに仕上がります。

博多織はフォーマルなバッグとも好相性で、織物の質感が高級感を演出します。糸の本数が非常に多い博多織には立体感が生まれ、シンプルながらも質の良さで違いを出せるフォーマルバッグに向いています。シックなブラックであれば、和装・洋装のどちらにも合わせやすくておすすめです。

バッグは博多織をかわいく取り入れられるグッズの一つです。赤や青、白など明るいカラーを採用したバッグは博多織の模様が際立つため、シンプルなコーディネートのアクセントにもなります。また、繊細でモダンなデザインはスカートやパンツスタイルのどちらにも合うでしょう。

遠く離れた福岡へ行かなくても、ネットショッピングで博多織のアイテムを手に入れられます。通販サイトには博多織を専門に扱うショップもあるため、クオリティーの高い商品の中から選ぶ事ができます。

博多織のアイテムを通販で取り寄せられる専門店は「西村織物」です。西村織物の創業は1861年で、織屋としての初代西村儀平氏によって博多の地で歩みをスタートさせました。西村織物は博多織を扱う最古の専門店で知られ、多様化に対応しながら、織物の可能性を追求しています。

西村織物の直営店舗は筑紫野市に所在する博多織献上館ですが、公式サイトと楽天市場で博多織の商品を通販利用できます。西村織物のオンラインショップでは帯をはじめ、贈り物にぴったりなギフトセットも扱っています。博多織小物の詰め合わせは、日常に取り入れやすくおすすめです。

博多織の通販に対応した専門店は「博多織のサヌイ織物」です。公式オンラインショップでは福岡市の博多織工房「サヌイ織物」で製造された、一部商品を期間限定で通販しています。取扱商品はペンケースやマスク、小銭入れなど小物の種類が豊富で、見ているだけでも楽しめるでしょう。

専門店の博多織のサヌイ織物では「博多にわか小銭入れ」が人気です。博多にわか（博多仁和加）とは目と眉毛が描かれた半面を顔に着けて博多弁で会話し、地口のオチをつけて、話をまとめる福岡の郷土芸能です。博多にわか小銭入れは半面をデザインした、ユニークなアイテムです。

博多織は献上柄が有名ですが、ユーモアを取り入れたデザインや明るいカラーは、若い年代にも違和感なく馴染むでしょう。人気通販グッズの博多にわか小銭入れはイヤホンケースなど、小物入れとしても使えます。

「OKANO博多きもの製作所」は創業120年超の歴史を有する博多織の専門店・織元です。店舗は福岡の博多リバレインと東京のARK HILに所在しますが、通販でも商品を購入できます。商品は企画から製作までのすべてを自社でプロデュースしており、クオリティーの高さに定評があります。

職人の磨かれた技を活かした博多織のアイテムは帯や和装小物のほか、スカーフやネクタイなどバリエーション豊富なラインナップです。高級感を漂わせるアイテムは本物にこだわる大人世代は元より、日本の伝統工芸品をスタイルに取り入れたい若者にもおすすめできます。

博多織は777周年を迎え、更なる進化を目指しています。時代に合わせたアイテムやグッズ展開も博多織の特徴で、洋装に似合うバッグからミニポーチ、マスクまで幅広いバリエーションです。職人のこだわりが息づく伝統工芸品を日常に取り入れてみましょう。