【二十世紀梨】は偶然見つかった奇跡の果物！おいしい産地やおすすめの加工品は？

秋の味覚の1つでもある梨は日本では弥生時代から食べられていたとされていますが、梨にもさまざまな種類があります。

よく店頭で見かける梨の種類には、幸水、豊水、二十世紀、新高などがあり、今回ご紹介する「二十世紀梨」は全生産量の13パーセントを占め、幸水、豊水に続く日本の和梨生産量第3位の品種になっています。

本記事では、日本人になじみのある梨の中で特に二十世紀梨に焦点を当てて、二十世紀梨の歴史を始め、二十世紀梨の有名な産地、二十世紀梨を使った加工品などをご紹介します。

古くから日本で食べられていた梨は、20世紀初めごろから品種改良が行われるようになり、現在は幸水、豊水、二十世紀、新高の4品種で日本の梨の収穫量の9割を占めている一方、ほかにも様々な梨の品種があります。

梨の品種は皮の色をもとに、黄褐色の赤梨系と、淡い黄緑色の青梨系の2種類に大きく分けられ、多くの梨は赤梨系で、二十世紀梨は青梨系の梨の代表的な品種です。

二十世紀梨の形はふっくらと丸みを帯び、平均すると1つ300グラムほどの大きさで、果皮が美しい黄緑色をしているのが特徴です。また、二十世紀梨の果肉には果汁が豊富に含まれており、シャキシャキの食感でありながら柔らかいのも特徴です。

果汁がたっぷりとした二十世紀梨の味わいは、ジューシーで甘いなかにもさわやかな酸味が感じられます。二十世紀梨は青梨系ですが、熟してくるにつれて果皮が徐々に黄色みがかってくると、より一層果肉の甘みが強くなってきます。

さわやかな酸味がお好みの場合には、なるべく黄緑色の二十世紀梨を選び、酸味が少ない方がお好みなら、やや黄色がかっているものを選ぶとよいでしょう。

日本で主に市場に流通している和梨の生産量で1位、2位にあたる「幸水」「豊水」も、実は現在生産量3位の「二十世紀梨」の子孫にあたる品種です。ですから「二十世紀梨」の発見は日本の和梨の中でとても意味のあるものだといえるでしょう。

ここでは、日本で梨が現在のようによく食べられるようになった生みの親ともいえる品種「二十世紀梨」の歴史についてご紹介します。

二十世紀梨が発見されたのは古く、1888年（明治21年）のことでした。発見したのは、その当時若干13歳だった松戸覚之助さんです。11歳の時に父親が梨の栽培を始めたのをきっかけに、松戸覚之助さんは梨に興味を持ち始めました。

松戸覚之助さんは、分家の石井佐平さんの家をたまたま訪れた際、庭のごみ捨て場に梨の苗木が自生していたのを発見しました。松戸覚之助さんが石井さんからその苗木を譲りうけ、父親の経営している梨園に植えたのが「二十世紀梨」の始まりでした。

その後、松戸覚之助さんは大切に梨の苗木を育て、およそ10年をかけて試行錯誤を繰り返し、1898年（明治31年）、彼が23歳になった時にやっと梨の実がなりました。

人を招いて試食をしたところ果汁が豊かで果肉が白く柔らかく、上品な甘みがおいしいと高評価を受けたのです。

「二十世紀梨」は果皮が黄緑色を青梨系の果実で果肉が白かったことから、松戸覚之助さんは当初、「青梨新大白」と名付けました。当時の雑誌にも、新しい品種の「新大白」が非常に美味しいと紹介されていました。

しかし、元教師で退職後梨園を経営していた渡瀬寅次郎氏や東京帝国大学助教授の池田伴親氏に相談すると「20世紀になってもこれ以上の梨は現れないだろう」と同時に、「二十世紀を代表する梨となってほしい」と言われ、1904年（明治37年）に「二十世紀梨」と名付けられたのだそうです。

その後、多くの梨農家が松戸覚之助さんのもとを訪れて「二十世紀梨」の苗木を希望し、覚之助さんが快く分け与えたため、日本全国に「二十世紀梨」が広まっていったのです。

前述の二十世紀梨の歴史でご紹介したように、千葉県の松戸市で栽培されはじめた二十世紀梨は現在日本各地で生産されています。ここでは、中でも有名な二十世紀梨の産地をご紹介します。

最初にご紹介するのは「鳥取県といえば梨。」、「梨といえば鳥取県。」というキャッチフレーズでも知られ、県花が「二十世紀梨の花」でもある梨の生産地、鳥取県です。

中でも二十世紀梨は、ちょうど「新大白」から「二十世紀梨」と名付けられた時期に千葉県から北脇永治氏によって鳥取に導入されて以来現在まで、100年以上も栽培され続けている鳥取の代表的な果物の1つとなっています。

農林水産省令和3年発表の青果物卸売市場調査によれば、平成30年における「二十世紀梨」の主要消費地域における卸売数量は4380トンで、その中で鳥取県産の卸売数量は3125トンと70パーセント以上のシェアで、全国1位になっています。

鳥取の二十世紀梨は、黒斑病や台風・大雪の被害による困難を乗り越えて、見た目にも美しいおいしい梨を作るために、卓越した技術と丁寧な栽培管理によって作られたブランド梨として知られ、酸味と甘みがバランスのよいさわやかな味わいと、シャキシャキとした食感が特徴です。

鳥取産の「二十世紀梨」の旬の時期は、ハウス栽培は8月上旬から8月中旬頃で、露地栽培では8月下旬から9月中旬頃になっています。

次にご紹介するのは、前述の鳥取県に次いで二十世紀梨の全国2位のシェアを誇る生産地・長野県です。長野県というとりんごやぶどうの名産地としても有名で、農作物の栽培地の8割が標高500メートルにあり、内陸特有の気温により昼夜の寒暖差が大きく、日照時間が全国トップクラスです。

そのため太陽の恵みをふんだんに受けて果物が育ち、「フルーツ王国」とも呼ばれるほど果物の生産が盛んで、二十世紀梨を始め、様々な種類の梨が栽培され、梨全体の収穫量は、実はぶどうや桃よりも多いです。

長野県の二十世紀梨は、1926年（大正15年）に桃沢匡勝さんによって導入され、当時植えられた樹齢80年を超える二十世紀梨の樹が現在も残り、収穫されています。

二十世紀梨の歴史や、二十世紀梨の特徴、有名な産地などをご紹介してきましたが、二十世紀梨を使った加工品なども通販でお取り寄せができます。ここでは、通販でお取り寄せできるおいしい二十世紀梨のおすすめ加工品3品をご紹介します。

最初にご紹介する通販でお取り寄せできる二十世紀梨のおすすめ加工品は、鳥取県八頭郡八頭町にあるフルーツの里「山田農園」から販売されている「山田農園 二十世紀梨ドレッシング」です。

鳥取の八頭郡八頭町は、扇ノ木山をはじめとした美しい山々や、ふもとにあるきれいな清流・八東川などの優れた大自然に恵まれ、二十世紀梨をはじめ様々なフルーツがたわわに実る農園です。

「山田農園 ニ十世紀梨ドレッシング」は、土づくり、枝や芽の剪定作業、人工授粉、摘果、袋かけまで丁寧な栽培管理で大切に育てられた鳥取の甘い二十世紀梨に、優しい甘さのはちみつを入れたものと、風味の良い醤油を合わせた和風の2種類のノンオイルドレッシングがあります。

二十世紀梨に含まれる消化酵素には肉類のタンパク質を分解する働きがあるため、肉類と相性も良く、野菜サラダはもちろん、ハムサラダや豚しゃぶ用ドレッシングとしてもおすすめです。
 

次にご紹介する通販でお取り寄せできる二十世紀梨のおすすめ加工品は、ブルーベリー栽培でも有名な鳥取県東伯郡琴浦町にある株式会社アグリネット琴浦が栽培・加工・販売している「アグリネット琴浦贅沢二十世紀ジュース」です。

「アグリネット琴浦 贅沢二十世紀梨ジュース」は、有機系肥料を活用して農薬使用を最小限に抑えて栽培された二十世紀梨を使い、可能な限り添加物を使用しない方法で加工された果汁100％のみずみずしいジュースです。

「アグリネット琴浦 贅沢二十世紀梨ジュース」は、平成26年度鳥取県特産品コンクールで優良賞を受賞しており、寝台列車「トワイライトエクスプレス 瑞風」のドリンクメニューとしても採用されています。

全国でも有数の二十世紀梨の産地・鳥取ならではのさわやかな甘みと酸味が感じられる果実感たっぷりの「アグリネット琴浦 贅沢二十世紀梨ジュース」は、そのままで飲むのはもちろん、炭酸や焼酎などで割ってもおいしくおすすめです。

3品目にご紹介する通販でお取り寄せできる二十世紀梨のおすすめ加工品は、鳥取県米子市にある創業330年以上の老舗酒蔵・株式会社稲田本店の「二十世紀梨のお酒」です。

株式会社稲田本店は、老舗酒蔵ならではの昔ながらの日本酒の販売を始め、焼酎やリキュールなども販売し、全国新酒鑑評会でも何度も金賞を受賞しています。

「稲田本店 二十世紀梨のお酒」は、鳥取県特産の二十世紀梨の果汁を贅沢に約40％使用した、アルコール度数8度の二十世紀梨リキュールで、豊かな二十世紀梨の香りと、甘みと酸味のバランスがとれたジューシーでさわやかな味わいが特徴です。

「稲田本店 二十世紀梨のお酒」は飲み口もとても良いお酒で、まるで梨をかたどったようなおしゃれで丸い酒瓶に入っているので、贈り物にも最適です。

果汁たっぷりでシャキシャキ食感がおいしい二十世紀梨の歴史や、二十世紀梨の歴史や有名な産地、通販でお取り寄せできるおいしい二十世紀梨のおすすめ加工品などをご紹介してきました。食後のデザートにも、また贈り物にもおすすめの二十世梨をぜひ味わってみてください。

※ご紹介した商品やサービスは地域や店舗、季節、販売期間等によって取り扱いがない場合や、価格が異なることがあります。