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手作りの味わい深さが魅力の「備前焼」
備前焼は手作りの味わいが魅力の作品です。多くの作家がいる備前焼は、作家により個性あふれるおしゃれなデザインの作品や、人間国宝を作り出す伝統的な作品など様々です。
贈りものとしてもおすすめの備前焼にはたくさんの魅力があり、たくさんの人を魅了しています。備前焼の特徴やおすすめの有名作家・備前焼の勉強をするためのおすすめの施設などについてまとめていきます。
産地は岡山県備前市
備前焼は、岡山県備前市周辺を産地とする炻器で、備前市伊部地区で盛んに作られていることから伊部焼の別名もあります。使い込むほどに味が出るといわれているため、シンプルながら飽きのこないデザインなのが特徴の1つです。
歴史は古墳時代から
備前焼の歴史は古く、瀬戸・常滑・丹波・信楽・越前と並ぶ六古窯の1つに数えられている古墳時代から須恵器の生産を営んでいた陶工が、平安時代から実用的で耐久性を持つ日用雑器の生産を始めたのが、備前焼の始まりとされています。
シンプルな備前焼は堺、京都の茶人に認められ桃山時代には茶器の名品が数多く焼かれています。苦難を乗り越えながら作られ続けた備前焼は製品から作品へと芸術の道が開かれています。
長い歴史の中で備前の街並みから窯の煙が登らなかった日はないといわれているほど、備前の人々の生活に馴染んでおり2022年2月現在までに5人の人間国宝が誕生しています。
備前焼の特徴
まずは備前焼の特徴から見ていきましょう。長い歴史を持つ備前焼には、長い間人々に愛されるだけの特徴があります。備前焼の特徴を2つ紹介します。
釉薬を一切使用せず高温で焼成する焼締め陶
備前焼の特徴1つ目は「釉薬を一切使用せず高温で焼成する焼締め陶」です。釉薬とは陶磁器や琺瑯の表面を覆っているガラス質の部分のことで、陶磁器などを製作する際、粘土などを成形した器の表面に薬品をかけて生成するものですが、備前焼には釉薬は使用されていません。
1200度から1300度の高温で焼き上げられています。土の性質・窯への詰め方・窯の温度変化・灰や炭などによって備前焼は生み出されるため、同じ色・同じ模様は1つとして生み出されることはありません。
「投げても割れない」と言われるほど堅い
備前焼の特徴2つ目は「投げても割れないといわれているほど堅い」ことです。備前焼は陶器になりますので、陶器は投げたりすると割れてしまうのはごく当たり前のことですが、備前焼は堅く「投げても割れない」といわれているほどの堅さがあります。
備前焼は高温で約2週間焼き締めるため堅く、すり鉢や・大きなカメ・壷などの作品が多くあります。また、微細な気孔があることにより通気性にも優れており、花瓶や微細なおうとつにより、ビールグラスとしても重宝されています。
備前焼の有名な作家
続いて備前焼の有名な作家を紹介していきます。備前焼を作っている作家は多くいますが、それぞれにデザインや色使いなどが異なり、人間国宝の作家もいます。備前焼の有名な作家を代表して4名紹介します。
個性的なデザインがおしゃれ「安倍安人」
1人目に紹介する備前焼の有名な作家は個性的なデザインがおしゃれな「安倍安人氏」です。安倍安人氏は、元々備前焼のコレクターでしたが、現代備前に物足りなさを感じたことにより、自らが陶工になった経歴を持つ陶芸家です。
伝統技術への敬意を感じさせつつ、斬新なデザインを取り入れた個性的でおしゃれな作品が売りの作家です。桃山名品茶陶群を織部様式と呼んでおり、三点展開の一定のルールによって作られているアートであると考えています。
安倍安人氏の作品には独特な歪みなどがある個性的なデザインの作品が多いですが、歪みは作意の過程の偶然の産物であり偶然の産物の複合体が非常に良い状態となったと考えています。
独特のデザインがおしゃれで、オリジナリティ溢れる備前焼の作品を作り続けている、備前焼の有名な作家で独創性の溢れるおしゃれなデザインの備前焼を探している人におすすめの作家となっています。
洗練された色遣いが魅力「恒枝直豆」
備前焼の有名な作家2人目に紹介するのは色遣いが魅力の「恒枝直豆氏」になります。備前の土を穴窯で焼き締めた恒枝直豆氏の器は、薪で焚いた時の煙の量を抑えた明るい温かみのあるオレンジ色が特徴となっています。
備前の土は灰の量で器の色が決まるようになっており、窯の焚き方で様々な色や風合いが出来上がります。恒枝直豆氏の作品は、普段使い出来るよう薄手で軽くキッチン周辺の物を中心に多くなっています。
生活の中で使うと少し楽しい・あったら楽しいをコンセプトに作品を作っており、薄く作るように心がけツヤを抑えたオレンジの濃淡を目指しています。伝統的な素材を大切に使いながらも普段使いできるよう心がけると同時に、シンプルに使える器を目指して備前焼を作り上げています。
青備前の妙手「浦上光弘」
3人目に紹介する備前焼の有名な作家は青備前の妙手といわれている「浦上光弘氏」になります。浦上光弘は、生産が難しく発色が困難とされている青備前を得意としている陶芸家で、青灰色の土地に黒色の襷模様の青備前は多くの、備前焼愛好家から親しまれています。
青備前は還元焼成により作り出される、神秘の景色とされており綺麗な青を作り出すには、窯の中で1つの作品に対して場所を必要とします。
一度に多くの生産が難しく希少価値の高い景色として珍重されています。窯の中で発生する化学変化によって酸化に近づくと赤くなり、還元に近づくと青くなります。
一言で青備前といっても、地肌や稲藁の跡の色は赤みを帯びたものから、白に近い薄い青色まで様々で中には神々しい金色に光るものも生み出されてます。浦上光弘氏は、偶然によって生まれる多彩な表現を見ることができる青備前の妙手となっています。
人間国宝「伊勢崎淳」
4人目に紹介する備前焼の有名な作家は人間国宝でもある「伊勢崎淳氏」になります。伊勢崎淳氏は、2004年重要無形文化財備前焼保持者(人間国宝)に認定された人物です。
土の特性を見極めたうえで数種類の土を混ぜ合わせ、熟成させることにより、作品に最も適した土を作り出す作家です。人間国宝・伊勢崎淳氏の作品は、現代美術を投影したようなモダンな美しさが特徴となっています。
陶芸家の道に進む前に彫刻や絵画などあらゆるジャンルの作品に触れたことにより、伝統を守りながら新しい美術も取り入れられています。
備前焼を詳しく知るのにおすすめな場所
続いて備前焼を詳しく知りたい時に、備前焼のことを勉強することができるおすすめの場所を紹介します。備前焼のことを勉強して備前焼の魅力・特徴に触れてみてはいかがでしょうか。
「備前焼ミュージアム」
紹介する備前焼のことを詳しく知ることができるおすすめの場所は「備前焼ミュージアム」になります。備前焼ミュージアムは、備前焼の産地である岡山県備前市・JR赤穂線伊部駅前にあるミュージアムです。
備前焼に関する多くの資料や多くの備前焼の作品が展示されているミュージアムで、若手の作家の作品から人間国宝の作品まで幅広い備前焼の作品に触れることができるおすすめのスポットです。
備前焼を身近に感じることができ、作り出された作品の味わいや備前焼の詳しい情報を知ることができますので、備前焼について詳しく知りたい場合には是非備前焼ミュージアムを訪れて備前焼について勉強してみましょう。
備前焼ミュージアムは基本的には9:00から17:00で開館しており、最終入館は16:30までとなっています。
休館日は毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日が休館)・年末年始や展示物の入れ替えの際に休館となりますので、備前焼ミュージアムの公式ホームページにて確認をしましょう。
名称 | 備前焼ミュージアム |
住所 | 岡山県備前市伊部1659-6 |
備前焼は通販でも買える
最後に備前焼は通販でも購入することができるかについて見ていきます。楽天市場やAmazonなど、大手の通販サイトでは備前焼を購入することができます。
湯呑やマグカップ・ご飯茶碗・お皿など種類豊富な備前焼を通販サイトで取り扱っていますので、お好みのデザインや色合いなどの備前焼を探して購入してみてはいかがでしょうか。
備前焼の魅力を知ろう!
備前焼の特徴や有名な作家・備前焼の勉強をすることができる施設などについて説明をしてきました。備前焼は作家により作風が異なり独創的でおしゃれなデザインの作品も多数あります。味わい深く、作家のこだわりの詰まった備前焼は使うほどに手に馴染む作品となっています。
普段使いできる食器からおしゃれな花瓶など様々な作品がある、歴史の深い備前焼の魅力を知り生活の一部に備前焼の作品を取り入れてみてはいかがでしょうか。