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ぶり(鰤)はどんな魚?
正月のおせちや祝いの席で縁起物として使われる人気食材・ぶり(鰤)は、スズキ目アジ科に属する大型の回遊魚です。単独で回遊することは基本的になく、常に群れで行動するぶりは、成長段階ごとに名前が変わることも特徴に挙げられます。
地域や地方によって成長段階ごとの名前には違いがあるのですが、稚魚は「モジャコ(一部地域を除く)」といい、成長の最終段階になると「ぶり」と呼ぶようのが共通点です。
ぶりの特徴と旬の時期
上質な脂がたっぷりのっているぶりは、生食なら刺身や寿司、加熱調理なら塩焼き、煮物、汁物などさまざまな調理法で楽しめます。
部位によって味が変わるのもぶりの特徴で、ぶりの脂を堪能したい時には「ハラミ」、程良くのった脂を楽しみたい時は「背身」を選ぶのがおすすです。
ぶり・ハラミとぶり・背身をまぐろの部位に例えるなら、「ぶり・ハラミ→まぐろ・大トロ」「ぶり・背身→まぐろ・赤身」といったところでしょう。そのため脂のりの違いで調理法を変えるのも、ぶりをおいしく食べるポイントです。
ただし大型回遊魚・ぶりは、鮮度落ちが早いという特徴があります。そのためぶり・切り身は一年を通して目にするのですが、ぶりの刺身は切り身と比べると店頭に並ぶ頻度が少ないです。
とはいえ大トロ並みの濃厚な脂が特徴のぶりですから、新鮮なぶりが手に入った時には刺身でぶり本来のおいしさを堪能するのが最適でしょう。なおおいしいぶりを食べたい時には、「旬を見極める」ということも重要です。
縁起物として使われているぶりですし栄養もたっぷり含んでいる人気食材なので、スーパーに行けば一年中ぶりを買うことができます。ただし一年中スーパーでぶりが手に入るのは、養殖ぶりがあるからです。
そもそも天然ぶりは冬が旬ですから、本来であれば冬以外にスーパーでぶりが並ぶことはありません。ところが早くからぶり養殖が始められたこともあり、天然ぶりがとれない夏でも質の良い養殖ぶりの旬がくるため、一年中ぶりが食べられるというわけです。
おいしいぶりの見分け方
天然ぶりは贈答品にしても喜ばれる高級魚ですが、養殖ぶりであれば天然ぶりよりもお手頃価格で購入できるので、家庭でも気軽にぶり料理が楽しめます。そんなぶりの見分け方は、「ぶり・切り身の見分け方」と「ぶり・刺身(生食用)の見分け方」で違いがあります。
ぶり・切り身の場合は、「血合いと身の色のチェック」が簡単にできる見分け方です。日持ちしにくい特徴があるので、鮮度落ちが始まった切り身は血合いの部分に黒ずみができます。また身の色もくすんでくるので、血合いと身の色をチェックすればOKです。
ぶり・刺身の見分け方は、血合い・身の色のほかにもチェックすべきポイントがあります。簡単にできて確実なのが「容器の中のチェック」です。
容器内にドリップが溜まっている場合は、鮮度落ちが始まっているため日持ちはほとんどしません。しかもドリップには余分な水分が含まれており、臭みのもととなる成分も一緒に染み出ています。
そのためドリップが出ているぶり・刺身は食べたときに臭みが気になり、本来のおいしさが楽しめません。なお刺身用ぶりは「身に張りがないものを避ける」ということも、おいしいぶりを見分けるポイントです。
ぶりをおいしく冷凍保存する方法
脂だけでなく水分も多く含んでいるぶりは、日持ちしにくい魚種です。生食でも食べられるぶりですが、冷蔵庫に入れておいてもすぐに鮮度落ちしてしまいます。さらに加熱調理用のぶり・切り身も、長く日持ちさせることが難しいです。
そのため購入したらできるだけその日のうちに食べきるのが、風味や味を損なわないポイントになります。ただし冷凍であれば、冷蔵よりも長期保存が可能です。とはいえ風味を損なわずに冷凍するには、下処理をしてから冷凍保存をすることが重要になります。
また冷凍前の下処理法も、「切り身の冷凍保存」と「刺身の冷凍保存」では気を付けるポイントが変わります。そこでこの章では「切り身の冷凍保存」「刺身の冷凍保存」のやり方を、注意すべきポイントと併せてわかりやすく解説しましょう。
【ぶりの冷凍保存】切り身の場合は臭みを取ってから
ぶり・切り身を冷凍する場合、スーパーで購入したままの状態で冷凍庫に入れないでください。容器内にドリップが出ていない場合でも、表面には内部に含まれていた水分が染みでていることがよくあります。
この水分は臭みの原因となりますし、表面に水分がついていると雑菌が付着する可能性が高いです。そのためぶり・切り身を冷凍する際は、必ずパックから切り身を取り出し、下処理をしてから冷凍しましょう。
さらにぶり・切り身の冷凍前下処理で重要なのが「振り塩」です。振り塩は字のごとく「ぶり・切り身に塩を振る」ということなのですが、冷凍前に行う振り塩は「味付け」ではなく「臭み取り」を目的に行います。塩は食材の内部に含まれる水分を引き出す効果があります。
ですから冷凍する前に振り塩をすれば、水分と一緒に臭みのもともぶり・切り身の外に排出されます。ぶり・切り身全体にまんべんなく振り塩をするのがポイントなので、切り身から30cm離れた位置から振り塩をしてください。
振り塩から10分ほどすると、臭みのもととなる余分な水分が表面に染み出してきます。ここでキッチンペーパーを使い表面の水分をしっかりと取り除いておけば、冷凍ぶりを解凍しても臭みが気になりません。
臭み取りの下処理が終わったら冷凍庫で冷凍させるのですが、家庭用冷凍庫では急速冷凍機能がついていない冷凍庫も多いです。そのため処理をしたぶり・切り身を冷凍専用保存パックに入れるだけだと、冷凍ぶりになるまでに表面が乾燥してしまいます。
また取り出して解凍する際にも、冷凍専用保存パックにそのままぶり・切り身を入れてしまうと取り出す時に面倒です。そこで冷凍中の乾燥防止と解凍をしやすくするために、ぶり・切り身は一切れずつラップに包んでください。
なお切り身が空気に触れないよう、ラップをかける際はしっかり密着させるようにすることも正しく冷凍するポイントです。ラップで包んだぶり・切り身は冷凍専用保存パック(密閉タイプ)に重ならないように入れ、冷凍庫に入れます。
そのまま冷凍庫に入れても良いのですが、熱伝導率の高い鉄製トレイ(アルミトレイやステンレストレイなど)の上にのせて冷凍庫に入れると短時間で冷凍ができるのでおすすめです。
【ぶりの冷凍保存】刺身の場合
ぶり・刺身の冷凍法も、基本的にはぶり・切り身冷凍法と同じです。ただしぶり・刺身で冷凍ができるのは「柵売りのぶり」で、すでにカットされているぶり・刺身を冷凍保存するのは避けた方がよいでしょう。
さらに「解凍済み」と表示されているぶり・刺身の場合も、冷凍保存はせずできるだけ早く食べきるのがおすすめです(再冷凍となるため)。なおぶり・刺身の冷凍では、臭み取りのための振り塩はしません。
その代わりできるだけ早く冷凍をする必要があります。時間が経つと表面が乾燥しますし、余分な水分も出てくるので、購入したらすぐにラップで包みましょう。ラップに包んだら冷凍専用保存パックに入れ冷凍すればOKです。
なお刺身の場合、解凍したときの見た目も重要になります。そこで冷凍焼けを起こさないよう、冷凍専用保存パックをアルミホイルで包んでから冷凍するのがポイントです。
時短にも!ぶりは下味をつけてから冷凍保存もおすすめ
ぶり・切り身を冷凍保存する場合、「振り塩をして冷凍する」も良いのですが「下味をつけて冷凍する」もおすすめです。下味をつけた状態で冷凍すれば解凍後の調理も簡単ですし、ぶり・切り身の表面が乾燥するのを防ぐ効果もあります。
なおどんな下味でもよいのですが、解凍後の調理がしやすく子供から大人まで人気の「ぶり照り焼き」のたれを下味にして漬け込むのがおすすめです。照り焼き用のたれをぶり・切り身と一緒に冷凍専用保存パックに入れるだけなので、臭み取りをする手間もかかりません。
冷凍保存したぶりの日持ちはどれくらい?
冷凍保存にすることで冷蔵だと概ね2日しか日持ちしないぶりも、長期間保存することができます。とはいえ冷凍しても鮮度落ちのスピードが急激に緩やかになるだけで、鮮度をキープするということではありません。ですから風味が保てる期間内に食べきることも重要です。
なお冷凍方法によって保存期間の目安が変わります。ちなみに臭み取りをしたぶり・切り身および刺身は約3週間、下味をつけた状態で冷凍したぶり・切り身は約1ヶ月が冷凍保存の目安です。
冷凍保存したぶりの解凍方法は?
冷凍ぶりを解凍する際は、急激な温度変化を加えず自然解凍するのがおすすめです。自然解凍といっても室温で戻すのではなく、冷蔵庫内で自然解凍してください。
半解凍であれば約3時間でOKですし、出勤前に冷凍庫から冷蔵庫に移動しておけば、帰宅後すぐに調理ができます。
急いで調理をしたい場合は、電子レンジの解凍モードを使うとよいでしょう。なお解凍した冷凍ぶりは、その日のうちに調理する(刺身の場合は食べきる)ようにしてください。
ぶりを上手に冷凍保存しておいしく食べよう
水分を多く含んでいるぶりは鮮度落ちが早いので、日持ちをさせるには冷凍保存がおすすめです。冷凍保存はぶり切り身・ぶり刺身のどちらでも可能ですし、冷凍する前に臭み取りや下味をつけておけば、解凍後の調理も楽になります。