【こぎん刺し】は雪国で生まれた日本最大刺し子!誕生の歴史ややり方をご紹介

【こぎん刺し】は雪国で生まれた日本最大刺し子!誕生の歴史ややり方をご紹介

青森県津軽で生まれたこぎん刺しは、雪深く寒い地方だからこそ生まれた日本の最大刺し子の一つです。こぎん刺しの誕生の歴史やこぎん刺しのやり方をご紹介します。こぎん刺しは材料や道具も少なくすぐに始められおすすめです。こぎん刺しのおすすめのキットや材料もお伝えします。

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記事の目次

  1. 1.こぎん刺しとは?
  2. 2.こぎん刺しの由来と歴史
  3. 3.こぎん刺しの種類
  4. 4.こぎん刺しのやり方
  5. 5.こぎん刺しが簡単にできるおすすめキット
  6. 6.こぎん刺しを自宅で楽しもう!

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こぎん刺しとは?

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こぎん刺しとは、青森県津軽に昔から伝わっている刺し子の技法のひとつをいいます。刺し子とは、日本に古くからある伝統手芸法で、綿や麻などの布を重ね合わせて、その一面に1針ごとに針を抜いて縫う「ひと針抜き」で縫ったものをいいます。

刺し子は衣服の補強や保温のため重ねた布を刺し縫いしたのが始まりといわれています。こぎん刺しは「刺しこぎん」とも呼ばれています。こぎん刺しとは緯糸に沿って縦糸の目数を主に奇数目で数えながら刺していく技法です。幾何学的な模様になるのが特徴です。

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こぎん刺しは時代が進むにつれ一時は衰退してしまいます。しかし様々な人の手により見直され、現在では青森県津軽の伝統工芸の一つとして大切にされています。

こぎん刺しは現代風にもアレンジされ、素敵な図案が日々開発されています。こぎん刺しは材料や道具はシンプルで、簡単なステッチで進められるため初心者にもおすすめです。

青森県津軽で生まれた伝統的な刺し子

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こぎん刺しは青森県津軽で生まれた伝統的な刺し子です。寒冷な青森県津軽地方では普通の麻布の服は通気性が良すぎて寒いため、木綿の刺繍を細かく施し方に背負う籠ヒモからの摩擦を防いでいました。

こぎん刺しは、青森津軽地方の厳しい冬を乗り越えるために生まれた技法ともいえます。またこぎん刺しは津軽女性の娯楽の一つでもありました。冬の雪に閉ざされた家の中で、青森津軽の女性達は、毎日家族の服にこぎん刺しを施し作っていました。

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古い文献では「長い冬の間、こぎん刺しで家族の服を作るのは楽しいひと時だった」という意味合いの言葉も残っています。こぎん刺しを施しできた服を津軽女性達で見せ合い、そのパターンの美しさや技を競っていたともいわれています。

当時の青森県津軽の女性にとって、こぎん刺しは生活の知恵であったと同時に、貴重な道楽であり楽しみだった事がうかがえます。

日本三大刺し子とは?

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刺し子の伝統は日本各地に見られますが、中でも東北地方で盛んに行われていました。青森県津軽地方のこぎん刺し、同じく青森県の南部地方の「菱刺し」、山形県庄内地方の「庄内刺し子」、3つを合わせて「日本三大刺し子」と呼びます。

庄内刺し子は山形県庄内地方で生まれ発展した刺し子です。北前船が開通した際、綿でできた古着も多く出回るようになりました。その時に女性たちは古着にキレを再利用し、足袋などに刺し子をしたのが由来だといいます。

庄内刺し子はパターンがかわいらしい「あじさい刺し」、コメの豊作を願う意味合いのある「米刺し」などが有名です。

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南部菱刺しは青森県南部地方で生まれた刺し子です。江戸時代には農家の作業衣として作られていました。縦糸に沿って偶数の目をすくって刺していくと、横長の菱型の模様ができる事から菱刺しと呼ばれるようになりました。現在では400種類以上の多彩な模様にまで発展しました。

こぎん刺しの由来と歴史

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こぎん刺しは古い歴史と由来があります。寒冷地である津軽地方では木綿の栽培ができません。他の藩から買い付けするには、木綿の布は高価なものでした。

さらに津軽藩は1724年に「農家倹約分限例」を発令したため、農民達は仕事着や普段着に木綿の使用が禁止されました。そして農民に麻を栽培させ、収穫した麻を織って着物として着用するよう命じました。そのため農民たちは紺麻布を着用するのが基本となりました。

しかし、麻布は荒い仕立てで通気性が良く、津軽地方で普段着として着るには不適合で農民たちを悩ませました。そこで1764年頃木綿の糸が手に入るようになると農家の女性たちは麻布に刺繍をし布地の目を埋めました。これがこぎん刺しの始まりといわれています。

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当時の津軽に住む農村の娘たちは、5歳頃になるとこぎん刺しの手ほどきを受けていたともいわれています。お嫁に行くまでにこぎん刺しを入れた2枚1組の布地を完成させ、嫁入り道具として持っていく風習もありました。

刺繍を細かく施すこぎん刺しは、布地の目を埋め温かい空気を着衣の中に溜め込みます。津軽地方で寒さを乗り越えるために始まったこぎん刺しですが、明治維新後津軽地方にも木綿が市場に出回るようになります。

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元々は冷えを防ぐために開発、発展した麻を使用したこぎん刺しは、木綿が出回ると防寒性の高い木綿が重宝される一時姿を消してしまいます。古い文化を大事にする民藝運動を推奨していた柳宗悦氏は、消えゆくこぎん刺しに危機感を覚えます。

柳宗悦氏は青森津軽の横島直道氏に働きかけ、こぎん刺しの作品や伝統を守る活動が始まります。横島直道氏はのちに青森津軽にある「弘前こぎん研究所」の所長となりました。

さらに青森県出身の民俗学者である田中忠三郎氏は、刺し子文化の衰退に危機感を抱きました。津軽や南部の刺し子を収集し「津軽・南部のさしこ着物」として国の重要有形民俗文化財に認定させる活動を行いました。

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青森県弘前市にはこぎん刺しの伝統や美しさを守り発展させるために作られた「弘前こぎん研究所」があります。弘前こぎん研究所は1932年に地域発展のために作られた「(財)木村産業研究所」を前身とした施設です。

弘前こぎん研究所では、津軽の女性たちが伝統を守りながらも若い方にも受け入れられるような刺し子パターンの開発や商品を日々開発しています。

こぎん刺しのきんちゃくやがま口などの日用品に、クルミボタン、ブックカバー、名刺入れなど現代風にアレンジしたおしゃれでかわいいこぎん刺しのアイテムが数多く開発、販売されています。

そのほか、こぎん刺しは青森県津軽の各地の様々なスポットで見て触れる事ができます。スターバックス 弘前公園前店では、こぎん刺しのソファが備え付けてあります。佐藤陽子 こぎん展示館は私設の展示館ですが、弘前こぎん研究所よりさらに古い資料が揃っています。

クラフト&和カフェ 匠館では、こぎん刺し以外の弘前の工芸品に数多く触れる事ができおすすめです。

こぎん刺しの種類

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こぎん刺しの種類についてご紹介します。こぎん刺しは基本の刺し方がありますが、津軽の中でも地方によって様々な刺し方があり、デザインも違うのも興味深いポイントでしょう。

基本的な模様「モドコ」

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こぎん刺しの基本的な模様は「モドコ」と呼ばれています。モドコとは津軽の方言で「もとになるもの」という意味です。こぎん刺しははじめ麻糸で刺していましたが、徐々に綿糸が使用されるようになりました。

綿糸は滑りが良く刺しやすい事から徐々に模様刺しが流行しはじめ、できた模様は「もとになるもの」という意味合いでモドコと呼ばれるようになりました。こぎん刺しを作った者同士デザインを見せ合い、切磋琢磨し様々な模様ができ上がりました。

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津軽の中でも、それぞれの地方によってこぎん刺しの刺し方が違うのも興味深い点です。西こぎんは弘前より西の地方のこぎん刺しで、模様が緻密で肩に横縞があるのが特徴です。東こぎんは弘前より東の地方のこぎん刺しで、粗目の麻布に刺した作品が多く、肩には縞模様を施しません。

三縞こぎんは津軽北部で作られたこぎん刺しです。現在はほとんど見られませんが、三つの鮮やかな太い縞模様が特徴です。

民藝運動や重要有形民俗文化財の認定をきっかけに、再び注目を浴びたこぎん刺しです。独特な幾何学的模様である「モドコ」は今の時代にも受け入れられ、新しい「モドコ」やカラフルなこぎん刺しが日々生み出されています。

こぎん刺しのやり方

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ここからは津軽地方で生まれ発展したこぎん刺しのやり方をご紹介しましょう。美しい幾何学模様のこぎん刺しは難しいように思われがちですが、こぎん刺しのやり方の基本は簡単です。

こぎん刺しの材料や道具もシンプルで揃えやすいので、初めての方でも簡単に始められます。こぎん刺しのやり方を知って、自身でもトライしてみましょう。こぎん刺しの道具や材料が一気に揃うこぎん刺しのキットもおすすめです。

道具・材料

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こぎん刺しのやり方、まずはこぎん刺しの材料と道具です。こぎん刺しは麻布の生地に麻や綿の糸で刺繍します。こぎん刺しに必要な材料と道具は布、糸、針です。こぎん刺しに使う布は縦糸と横糸が同じ本数で交互に織られた平織りの布を使用しましょう。

こぎん刺しには織り糸が深く、ざっくりと織られた布が適しています。「コングレス」という布が刺繍用に販売されているものではおすすめです。糸はこぎん刺し用のものが販売されています。市販の刺繍糸なら25番が最適です。

こぎん刺しに使用する針は、先の丸いクロスステッチ用の針が良いでしょう。糸の本数が多いので、針穴の大きい6本どり用を使用しましょう。

こぎん刺しの前準備

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こぎん刺しのやり方ですが、こぎん刺しをする際には前準備が必要です。こぎん刺しを始める前に、布の端の始末をしておきましょう。布端がほつれないよう、周囲を布糸でかがっておきます。

こぎん刺しに使用するこぎん糸や25番の刺繍糸は、約1mにカットした糸を中央から1本ずつ引き、6本の糸を揃えなおしてから刺す事をおすすめします。このやり方で、こぎん刺しがよりふっくらと仕上がります。

こぎん刺しの刺し方

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こぎん刺しのやり方、次は刺し方の手順です。こぎん刺しは図案を見ながら進めていきます。こぎん刺しの図案の1目を布地の縦糸1本、横糸1本と数えるとスムーズです。

こぎん刺しの刺し始めですが、玉結びはせずに折り目の間から針を刺します。玉結びをしていないので、裏側で糸の端を4~5cm程残しておきましょう。次に図案を見て縦糸の本数を数え、図案の目数分左へ針を刺します。

こぎん刺しでは一針刺すごとに糸を引き、針目を数えましょう。その後図案通りに横に刺し進めていきます。2段目を刺す際は1段上に針を出し、進めます。段の変わり目は裏にわたる糸を0.2~0.3cmたるませておきましょう。

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刺し終わりは、布の裏側に渡った糸に3~4目絡ませて、糸をカットします。こぎん刺しは1針縫うごとに糸を引いて糸がふっくらときれいに渡っているかチェックし調整する事が大切です。このやり方でこぎん刺しの作品の仕上がりが変わってきます。

こぎん刺しは実際に縫ってみると驚くほど簡単です。また、だんだんとできあがる模様が楽しく、達成感も感じられるでしょう。道具や材料も高価なものはないので、気軽にチャレンジしやすい手芸です。

こぎん刺しが簡単にできるおすすめキット

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青森津軽地方の伝統工芸であるこぎん刺しが手軽に簡単にできる、おすすめのキットをご紹介しましょう。こぎん刺しは基本的なやり方が簡単で道具や材料もシンプルなので、手芸初心者の方にもおすすめです。

こぎん刺しのキットは基本のキットだけですぐに縫い始められ便利です。別途必要があれば縫い糸や縫い針、チャコペンやはさみ、アイロン、定規、フープなどを用意しましょう。

こぎんキット コースター ワイン

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「こぎんキット コースター ワイン」は正方形のコースターが簡単に作れるこぎん刺しのキットです。材料や道具はこのキットだけで十分です。美しいこぎん刺しの模様のコースターは、普段使いにもおすすめです。

こぎんキット コースター ワインの内容は、オリムパスこぎん糸、オリムパス専用布コングレス・ワイン、こぎん張り、図案付き説明書です。コースターのできあがり寸法は約10×10cmです。

必要な材料はすべて揃っているので、こぎん刺し初心者の方にもおすすめです。チクチクと刺し進めるとだんだん模様が見えてくるので達成感があります。まずは簡単にできるコースターからこぎん刺しにチャレンジしてみましょう。

こぎんキット コースター ワインは色違いの紺色やベージュもあります。どのデザインも現代的で北欧テイストあふれる作品に仕上がりおすすめです。こぎんキット コースター ワイン価格は550円(税込み)です。

オリムパス製絲 こぎんキット コースター ワイン 29

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巾着ポーチ 雪見草 こぎん

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こぎん刺しの基本のやり方をマスターしたら、「巾着ポーチ 雪見草 こぎん」で巾着を作ってみるのがおすすめです。こぎん刺しのコースターより布地は多いですが、作業工程はさほど変わらず簡単です。

新潟県見附市に所在する機屋で生まれた「先染木綿」に、青森県津軽地方のこぎん刺しで美しい模様を刺していきます。独特の凹凸感とあえて出した色ムラが魅力の新潟県見附市の先染木綿は、こぎん刺しとも相性の良い布地です。

巾着ポーチ 雪見草 こぎんのキット内容は、サンドベージュ色の麻布、先染木綿ベージュ、こぎん糸、ひも、こぎん針、カラー図案付き説明書です。自身で用意するものは、必要であれば縫い糸、縫い針、チャコペン、ハサミ、アイロン、定規等です。

日本の伝統工芸に思いを馳せながら一針一針縫うと素敵な時間となるでしょう。巾着ポーチ 雪見草 こぎんは中~上級者向けで、できあがりサイズは約18cm×横18cm×マチ3cmとなっています。価格は2530円(税込み)です。

オリンパス社ではその他様々なこぎん刺しのキットを販売しています。丸ブローチやがま口、コンパクトミラー、クッションやバッグなど、簡単に作れるキットが揃っているのでおすすめです。また難易度も明確に書かれているので、だんだんとステップアップしていくのも良いでしょう。

巾着ポーチ 雪見草 こぎん92

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こぎん刺しを自宅で楽しもう!

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こぎん刺しは青森県津軽の伝統工芸の一つです。こぎん刺しは道具や材料も少なく、芸初心者でも簡単にトライできるのでおすすめです。こぎん刺しはパターンが現代風にアレンジされ、北欧テイストの柄も多く親しみやすいでしょう。

ぜひ一度青森津軽のこぎん刺しに挑戦してみてください。こぎん刺しの美しい柄に虜になる事でしょう。

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ライター

cafewhitestars

関西在住のライターです。趣味は御朱印めぐりとガーデニング。記事を読まれた方がハッピーになれますように♡と願いを込めて日々執筆しています!

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