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甜麺醤がない時は自分で代用アイテムを作っちゃおう!
本格的な中華料理を作る際の調味料や隠し味として甜麺醤を使用したい時、甜麺醤が家にない場合も多いでしょう。中華料理に甘みやコクを与えてくれる甜麺醤は、家にある材料で代用アイテムを作る事ができます。
料理のレシピに甜麺醤が出てきたら、スーパーに走る前に甜麺醤の代用品を活用してみましょう。甜麺醤の代用アイテムは簡単に作れます。甜麺醤の代用アイテムをホイコーローや麻婆豆腐、中華スープに使用すると、辛さを抑えたマイルドな味わいになります。
普段中華料理を作らない方や、基本的な中華調味料しか持っていない方も、甜麺醤の代用アイテムを使って簡単にできる中華料理にチャレンジしてみましょう。
そもそも甜麺醤とは?
甜麺醤はテンメンジャンと読みます。甜麺醤は、小麦粉と塩に麹を加えて醸造された味噌の一種で、料理に甘みとコク深い味わいを生み出します。甜麺醤は赤味噌や八丁味噌のような色合いをしています。
味噌の一種である甜麺醤は、そのまま料理に添えて食べる事もあります。きゅうりなどの野菜にディップして食べても美味しいでしょう。甜麺醤は火を通すと香りが強く立つので、炒め物や魚の煮つけなどによく使用されます。
甜麺醤は、料理の隠し味にも活用されます。中華料理では、甜麺醤はホイコーローや麻婆豆腐などの味付けに使われています。北京ダックに添えられて味のアクセントとして使用する事も多いでしょう。
甜麺醤は中華料理に使用する調味料の一種ですが、日本でも広く活用されています。日本で甜麺醤を作る際は、八丁味噌をベースに、糖類やごま油を加え日本人の口に合うようアレンジされている場合も多いようです。
甜麺醤の代用アイテムとしても重宝する八丁味噌は、愛知県岡崎市で生産されている豆麹からできた味噌です。八丁味噌は長期間熟成された豆味噌で、名古屋で長年愛されています。
1年~2年半という長い期間を掛けて熟成する八丁味噌は、腐敗を防ぐために塩分濃度を高めています。その塩分が独特の渋みとうまみを生み出しています。八丁味噌は赤味噌で、甜麺醤と近いため八丁味噌を使用すると甜麺醤に一番近い味わいになるでしょう。
家に八丁味噌があれば、甜麺醤の代用アイテムとしてアレンジして使用してみましょう。詳しいレシピは代用レシピの章でご紹介しています。
『甜』は甘い『麺』は小麦粉『醤』は味噌
テンメンジャンは「甜麺醤」と漢字で表記しますが、漢字それぞれに意味があります。甜麺醤の「甜」は中国語で「甘い」という意味です。甜麺醤の「麺」は、日本の麺類の意味ではなく、小麦粉という意味合いがあります。甜麺醤の「醤」は、味噌という意味です。
つまり甜麺醤は「小麦粉から作った甘い味噌」という意味合いがあります。甜麺醤は中華料理に深いコクと甘みを足してくれる調味料です。甜麺醤は北京で昔から作られている伝統的な味噌で、春から秋にかけて丹精込めて作られてきました。
現在では甜麺醤の製造方法が改良され、発酵時間を短くする事で製造期間は短くなりました。また近年甜麺醤は、小麦粉ではなく大豆を原材料としている場合も多いようです。
甜麺醤の代用に向かないものは?
甜麺醤をはじめ、中華料理の調味料は漢字の羅列が多いので、ほかの中華料理の調味料でも甜麺醤の代用になるのではと考える方も多いでしょう。甜麺醤は味噌の一種なので、味噌に分類されないものや、味に違いがありすぎる調味料に関しては代用できません。
甜麺醤の代用アイテムになるか迷う場合は、実際に味見をして甜麺醤に近いか、甜麺醤の代用アイテムとして使えそうか確認するとよいでしょう。ここからは甜麺醤の代用とはなりにくいアイテムをご紹介していきます。
「豆板醤」「コチュジャン」
甜麺醤の代用に向かないアイテム、一つ目は豆板醤です。豆板醤はトウバンジャンと読みます。豆板醤は比較的日本でもなじみのある調味料のひとつで、冷蔵庫に入っている家庭も多いでしょう。
豆板醤は甜麺醤と同じく「醤」という感じが付いています。「醤」は味噌という意味合いがあるので、同じ発酵調味料でしょう。甜麺醤の原材料は小麦・塩・麹ですが、豆板醤の原材料はそら豆と唐辛子です。
中国の四川省で生み出された豆板醤は、ピリリと刺激的な辛さが際立つ四川料理に多く使われています。豆板醤はエビチリのソースや担々麺など辛さが決め手の料理に多く使われます。豆板醤を甜麺醤の代用品として使用すると、辛味が強すぎてしまう恐れがあります。
豆板醤は甜麺醤の代用品には向きませんが、それでも甜麺醤の代用品として使用したい場合は、分量を少なめにし、辛味を抑えるために砂糖やはちみつ、ゴマ油などを加えて調整しましょう。
コチュジャンは漢字表記では蕃椒醤と書きます。コチュジャンは最後に「醤」と付くので同じく「醤」の付く甜麺醤と似た印象ですが、味はまったく違います。醤は味噌という意味で、コチュジャンと甜麺醤は発酵調味料という意味では同じです。
コチュジャンと甜麺醤、両者の違いは原材料にも表れています。甜麺醤の原材料は、小麦粉・塩・麹です。対してコチュジャンはもち米の麹と唐辛子の粉からできています。
甜麺醤は甘い味噌の風味が特徴ですが、コチュジャンはピリリと辛味の効いた唐辛子をベースにした味噌です。甜麺醤の代用品として使用すると辛さが表に立ち過ぎてしまうでしょう。コチュジャンは辛味を効かせたメニューに適しています。
【甜麺醤の代用レシピ】その1
それでは甜麺醤の代用レシピをご紹介していきます。甜麺醤は甘さと深みが決め手の調味料です。家庭にあるもので手軽に甜麺醤の代用品を作って、料理のレパートリーを増やしましょう。
甜麺醤の代用品として重要なアイテムは味噌です。甜麺醤は味噌の一種なので、日本の味噌とも近しい関係といえます。甜麺醤の味に近い赤味噌や八丁味噌があればベストですが、なければ普通の味噌でも代用できます。
味噌の種類によっては味のクセや甘みは違ってきます。代用品として使用する味噌の調味料の分量を調整し、甜麺醤の味に近づけていきましょう。
代用品として甜麺醤の味に近づけるために、甜麺醤がどんな味か知っておくのも重要です。甜麺醤が手に入ったらそのまま試食して味を知っておくと役立つでしょう。
砂糖+醤油+赤味噌+ごま油
では甜麺醤のおすすめの代用レシピ1つ目をご紹介していきます。甜麺醤の代用レシピ1つ目の材料は、砂糖小さじ2分の1・醤油小さじ2分の1・赤味噌大さじ1・ごま油適量です。まず赤味噌にすべての調味料を入れまんべんなく混ぜます。
ごま油は風味づけなので、1滴程度で様子を見ます。混ぜたものを小鍋に入れ15分程弱火で焦がさないようにかき混ぜながら煮て完成です。赤味噌をベースに醤油とごま油でピリッとした風味を、砂糖で深みを加え甜麺醤の味に近づけています。甜麺醤の代用品としてこのまま使用できます。
【甜麺醤の代用レシピ】その2
甜麺醤の代用レシピ、2つ目はさらにシンプルな材料でできます。味噌は先ほどの1つ目の代用品のレシピでご紹介したように、赤味噌がベストです。赤味噌がない場合は、砂糖や醤油などを足して甜麺醤の味に近づけていくと良いでしょう。
味噌+はちみつ
甜麺醤の代用レシピ2つ目の材料は、赤味噌大さじ2、はちみつ大さじ1です。小鍋に赤味噌とはちみつを入れ、混ぜながら20分程煮て完成です。煮詰める際に味噌を焦がさないよう弱火で慎重に行ってください。簡単に甜麺醤の代用アイテムが完成します。
はちみつの代わりに砂糖も代用できますが、はちみつにした方がよりコク深い味わいになりおすすめです。自宅にある味噌の甘みに合わせてはちみつは調整してください。
甜麺醤の代用アイテムを使ったおすすめの中華料理をご紹介しましょう。甜麺醤の代用アイテムで、まろやかな麻婆豆腐ができます。小さな子供がいる家庭や、辛さが苦手な方はトウバンジャンの代わりに甜麺醤を使用するのがおすすめです。
甜麺醤の代用アイテムを使うと、辛味を抑えながらも中華料理として深みのある味わいを堪能できるでしょう。中華スープのベースとして甜麺醤の代用アイテムを使用すると、簡単に本格的な中華の味が味わえます。
沸騰した鍋にニンジンやもやし、ニラなどの野菜を煮て、豆板醤の代用アイテムを適量溶かします。仕上げに卵の白身を入れ八の字に優しくかき混ぜ、火を止め蓋をして1分でできあがりです。
中華スープのほか、野菜炒めの味付けとして甜麺醤の代用アイテムを使用するだけで、中華の味が楽しめます。いつもの調味料代わりに代用アイテムを使用して、簡単に中華料理を楽しみましょう。
甜麺醤の代用アイテムは簡単に作れる!
甜麺醤は家にある調味料で簡単に代用できます。甜麺醤そのものの味を再現する事はできませんが、代用アイテムは近い味として中華料理に広く使用できるのでおすすめです。甜麺醤の代用アイテムで、中華料理を簡単に楽しく作ってみましょう。