低温殺菌牛乳と普通の牛乳は違う？市販のおすすめ商品もご紹介

普通の牛乳とは違う「低温殺菌牛乳」は、大型スーパーや専門店などでも販売されています。低温殺菌牛乳はその名の通り低温で殺菌するため、生乳に近くフレッシュでまろやかな風味が特徴です。低温殺菌牛乳は、搾りたてのおいしい牛乳の味を楽しめると人気です。

この記事では、おすすめの低温殺菌牛乳や低温殺菌牛乳がおいしい理由、お菓子作りのポイントなどをご紹介します。低温殺菌牛乳とそのほかの牛乳との成分と味の違いや、低温殺菌牛乳の消費期限や見方についてもくわしく解説していきます。

低温殺菌牛乳以外でも、すべての牛乳は殺菌されています。牛乳は本来子牛を育てるために母牛の体内に作られます。母牛の乳は自然のものなので、栄養価は高いもののそのままでは雑菌などが混ざっています。

人間の飲む牛乳の多くは牧場で牧場にいる牛から搾乳しますが、搾乳しただけでは人間が安全に飲めるとは言い難いでしょう。そこで搾乳された牛乳は、人間が安全に飲めるよう牛乳を殺菌、梱包する工場に運ばれます。殺菌する事で牛乳は安全に飲む事ができ、長期保存も可能となります。

牛乳は熱を加え殺菌します。そもそも牛乳の殺菌方法の基本は、65℃以上で30分加熱するというものでしたが、現在日本で一般的に出回っている牛乳は、高温で短時間加熱した商品が多いでしょう。海外では65℃30分以上加熱・殺菌された低温殺菌牛乳が主流です。

高温で加熱した牛乳はコクが出ますが、日本人の口にこのコクが好まれているのも高温で殺菌した牛乳が多く流通した理由の一つのようです。

牛乳の殺菌方法は、大きく分けて3種類です。まずは一般的な牛乳が採用している「超高温殺菌」についてご説明します。超高温殺菌は、UHT法とも呼ばれており、120℃～130℃の高温で約2秒殺菌する方法です。

スーパーで販売されているよく見る牛乳は、そのほとんどがこの超高温殺菌の商品でしょう。120℃もの高温で殺菌するため、ほぼすべての菌は死滅します。また、高温で殺菌する事で日本人の好むコクも生まれます。

超高温殺菌は2秒という短時間で殺菌できる事から大量生産も可能なので、多くの牛乳商品がこの超高温殺菌のものです。

超高温殺菌より少し低い温度で殺菌するのが「高温殺菌」で、UHT法とも呼ばれています。高温殺菌は72℃で約15秒殺菌する方法です。最近の牛乳はこちらの高温殺菌が主流となりつつあります。

超高温殺菌より低い温度で殺菌する分、人間に必要なビタミン類を壊さないのが利点といえます。高温殺菌、超高温殺菌よりも温度を上げ殺菌する方法「UHT殺菌」という殺菌方法もあります。

こちらは130℃～150℃という高温で殺菌する方法です。UHT殺菌はほぼすべての菌を死滅させるので、長期保存する牛乳に用いられます。

低温殺菌は昔ながらの牛乳の殺菌方法です。63～65℃で30分程掛けて殺菌します。低温で殺菌するため、搾りたての牛乳の風味に近くなります。搾りたての風味を出したい場合に採用される殺菌方法です。

ただし、殺菌に30分という時間が掛かるため大量生産が難しく、値段も高くなりがちなのが難点といえます。

低温殺菌牛乳は一般に売られている牛乳とどう違うのか、特徴をご紹介します。低温殺菌牛乳の特徴を知れば、飲むときに普通の牛乳との違いがより感じられるでしょう。

低温殺菌牛乳は63℃という低い温度で殺菌するので、タンパク質やカルシウムなどの牛乳本来の成分をほとんど損ないません。低温殺菌牛乳は、人間に有害な菌は取り除かれ、搾りたての生乳の風味を味わう事ができます。

低温殺菌牛乳は普段私たちが口にする牛乳よりさっぱりとした口触りに感じる方が多いようです。それは、高温殺菌された牛乳はコクが出るためです。低温殺菌牛乳は、普通の一般的な牛乳よりさっぱりとした風味と、飲んだ後のほんのりとした甘みが感じられるでしょう。

低温殺菌牛乳はそのまま飲むには問題ありませんが、お菓子作りに使う時は注意が必要です。お菓子作りに低温殺菌牛乳が向かない理由として、消費期限が挙げられます。低温殺菌牛乳は賞味期限ではなく消費期限で表示差ｒているものがほとんどです。

消費期限は保持できる期間が短いという事ですが、それは高温殺菌に比べて生きている菌が多いからといえます。特にプリンなどあまり加熱せず柔らかく仕上げたり風味を大切にしたりするものは菌が残ったままになります。

お菓子の中に菌が残ると食中毒などのリスクも高くなってしまいます。お菓子作りでは低温殺菌牛乳を使用する場合は細心の注意を払う必要がある事を覚えておきましょう。よっぽどのこだわりがない限り、お菓子作りでは普通の高温で殺菌された牛乳を使用するのがおすすめです。

低温殺菌牛乳は賞味期限ではなく「消費期限」が表示されている事が多いでしょう。消費期限は期限内に使い切ってほしい期限です。対して賞味期限は味の保証ができる期間で、期限が過ぎても味が損なわれてもすぐ飲めない・食べられない訳ではありません。

賞味期限がついた一般的な牛乳は、期限が数日過ぎても状態を見ながら飲むことができます。一方低温殺菌牛乳に表示されている消費期限はその期限が過ぎれば飲む事は避けた方がいいでしょう。また、開封したら当日中に飲む事をおすすめします。

消費期限と賞味期限の表示は、法律で決められた設定基準はなく、各企業が企業で定められた品質テストを行い決めたものです。一般的に消費期限も賞味期限も商品を未開封の状態での期限なので、開封後はできるだけ速やかに使い切る事が望ましいでしょう。

ここからはおいしいと人気の低温殺菌牛乳をご紹介します。低温殺菌牛乳は製造に時間や手間が掛かりますが、そのぶん味にこだわりのあるおいしい商品が多いのが特徴です。大型スーパーやインターネットで購入しやすいおすすめで人気の低温殺菌牛乳を厳選しました。

人気の低温殺菌牛乳、1つ目のおすすめはタカナシ乳業の低温殺菌牛乳です。タカナシ乳業の低温殺菌牛乳はスーパーなどで扱っている事が多く、手に入りやすい商品の一つでしょう。低温殺菌牛乳の中でも口当たりがよくおいしいと人気の商品です。    

岩手県葛巻町 の 酪農家の手によって丹精込めて育てられた牛から絞られた乳牛を、タカナシ乳業 の岩手 工場でおいしい低温殺菌牛乳に仕上げられます。タカナシ乳業の岩手工場では、日本では初となる連続式パスチャライゼーションシステムを採用し、66℃で30分殺菌しています。

殺菌牛   無脂乳固形分は8.4%以上、乳脂肪分は6%以上含まれています。タカナシ乳業の低温殺菌牛乳のパックは低温殺菌牛乳の風味を損なわない よう、店の照明に影響を受けにくい特殊な遮光パッケージを紙パックメーカーと開発、 採用しています。

低温殺菌牛乳を一度飲んでみたい方は、タカナシ乳業の低温殺菌牛乳からチャレンジする事をおすすめします。スーパーなどでは普通の牛乳と同じコーナーに陳列されていることが多いでしょう。

阿部牧場のASO MILK 低温殺菌牛乳は、熊本の牧場のこだわりの詰まった人気の商品です。もともと農業高校に通っていた創業者は、農業高校で飼育されていた牛を購入し、家の庭で育てた経験から酪農家を志しました。

現在では東京ドーム50個分もの広大な草原で健康な牛が大事に育てられています。阿部牧場のASO MILK 低温殺菌牛乳は阿部牧場の公式サイトから購入でき、クール便で配送されます。価格は840円（税込み）です。

阿部牧場のASO MILKは、熊本県阿蘇の地下水を飲み水に、広大な草原の牧草を食べて育ったホルスタイン牛から搾乳され、63℃で30分低温殺菌されます。阿部牧場のASO MILK 低温殺菌牛乳の消費期限は製造より8日で、10℃以下で保存します。

阿部牧場の公式サイトではASO MILK 低温殺菌牛乳以外にもこだわりの牛乳から作られたヨーグルトやチーズ、ミルクアイスの販売も行っています。

低温殺菌牛乳は、低温で殺菌している分消費期限が設けられています。開封したら早めに飲み切りましょう。また、ケーキやプリンなどのお菓子作りには向いていません。低温殺菌牛乳は風味を楽しみながら早めに飲み切りましょう。

※ご紹介した商品やサービスは地域や店舗、季節、販売期間等によって取り扱いがない場合や、価格が異なることがあります。