【煮沸消毒】で洗剤要らず♡正しい手順と哺乳瓶やプラスチックの場合のやり方も

【煮沸消毒】で洗剤要らず♡正しい手順と哺乳瓶やプラスチックの場合のやり方も

殺菌・減菌のための消毒にはいろいろな方法がありますが、薬剤を使わずにできる煮沸消毒は安心・安全な殺菌方法として人気です。ただし煮沸消毒はお湯の温度ややり方が素材によって違います。そこで正しい煮沸消毒のやり方を、素材別にわかりやすく解説していきましょう。

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記事の目次

  1. 1.煮沸消毒とは?
  2. 2.煮沸消毒の基本時間と温度
  3. 3.煮沸消毒のやり方(哺乳瓶・ジャム瓶)
  4. 4.煮沸消毒のやり方(耐熱性プラスチック)
  5. 5.煮沸消毒のやり方(布製品)
  6. 6.煮沸消毒で雑菌を取り除こう

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煮沸消毒とは?

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こまめな手洗い・洗濯・掃除をしても、完全に消滅させることができないのが「菌」です。菌といってもいろいろな種類があり、納豆菌や乳酸菌などおいしい食材を作るのに欠かせない菌もあります。ただしやはり心配なのは、病気やアレルギーの原因となる細菌でしょう。

菌は種類によって繁殖に適した温度や環境があります。それと同時に殺菌・減菌に適した温度も、種類によって違うのが特徴です。菌は温度が30℃~37℃になると、最も動きが活発になります。

菌が活動をするということは繁殖もおこるということですから、「活動が活発になる温度=菌が大繁殖する温度」です。とはいえ菌も生物ですから、一定の条件になると死滅します。

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温度を下げれば菌の繁殖は抑えられますが、殺菌には至りません。そんな菌にとって最も致命的なのは「高温」です。家庭でも発生する食中毒の原因細菌は60℃~75℃が死滅温度なので、食材に潜む菌を殺菌するなら「75℃以上で加熱」が重要になります。

ただし食中毒の原因細菌以外にも、家の中にはたくさんの細菌が潜んでいます。そんな細菌も高温になると死滅するため、高温消毒は非常に有効です。高温消毒にもいろいろな方法があるのですが、その中でも特に「煮沸消毒」は非常に便利な殺菌消毒法といえます。

薬剤がない時代にも衛生管理に役立つ消毒法として使われてきた煮沸消毒は、菌の死滅温度に着目した消毒方法なので、覚えておけばいざという時に便利です。

沸騰したお湯で加熱し雑菌を死滅させる殺菌方法

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昔から家庭でできる手軽な消毒方法「煮沸消毒」は、お湯が入った鍋で消毒したい素材をぐつぐつと煮るだけの簡単な消毒法です。特別な道具もいりませんし、台所にあるものだけでできる手軽さも魅力といえるでしょう。

しかも消毒に必要なのは「水」ですから、高い消毒薬を買う費用も節約できます。水の沸点は100℃ですから、食中毒の原因細菌だけでなく身の回りに潜むさまざまな菌の対策に活用できるおすすめの方法です。

消毒液との違い

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感染力の強いウイルスや芽胞(細菌の赤ちゃんのようなもの)の除去には、殺菌力の高い消毒液が使われます。ウイルスや芽胞の殺菌には、アルコール(全体の60%以上)を含んでいる消毒液が使うのが一般的です。

これに対して煮沸消毒は水(沸騰したお湯)で消毒・除菌するので、乳児やアルコールにアレルギー反応がある人でも使えます。ただし煮沸消毒は沸騰したお湯で一定時間ぐつぐつと煮る必要があるので、物質に対する殺菌にしか使えません。

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ただし物質にはあらかじめ耐熱温度が決められているので、高温加熱(100℃で加熱処理)に対応できない物質への煮沸消毒はNGです。また煮沸消毒によって物質(素材)が劣化することもあります。

ですから煮沸消毒は「薬剤を使わない」という点ではおすすめですが、「使用できない場合もある」という点に注意が必要です。ちなみに家庭用として販売されている消毒液は常温保存が基本ですから、素材の耐熱温度に関係なく使用できるところが煮沸消毒との違いです。

煮沸消毒の基本時間と温度

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家の中にあるものだけで簡単にできる煮沸消毒ですが、正しく効果を得るためには、煮沸消毒を行う上で重要なポイントがあります。煮沸消毒ではお湯を使用しますが、「沸騰している」ということが重要です。

「お湯」という表現だと温度があいまいですが、「沸騰したお湯」の場合は100℃以上という条件が付きます。これには水の沸点が関係します。

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さらに煮沸消毒に「煮る」という文字が使われていることから、沸騰したお湯の中で加熱することも重要になります。2つめのポイントは「加熱時間」です。お湯をかけることで殺菌をするという方法もありますが、「かけるだけ」では正しい煮沸消毒とはいえません。

沸騰したお湯で一定時間加熱することで殺菌するのが煮沸消毒ですから、沸騰したお湯に素材を入れるだけでは煮沸消毒としての効果が得られないのです。なお正しい煮沸消毒の効果を得るには、沸騰したお湯の中で15分以上加熱することが重要になります。

煮沸消毒のやり方(哺乳瓶・ジャム瓶)

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ジャムの瓶や哺乳瓶の消毒には、水(お湯)だけでできる煮沸消毒が便利です。ジャムの瓶を煮沸消毒は、ジャムを保存する際に欠かせません。ジャムの素材には鮮度落ちが早いフルーツや野菜も使われますが、加熱しながら煮詰めて作るので長期保存ができます。

ただし保存用のガラス瓶や蓋に菌が付着していると、長期保存ができるように調理したジャムに菌が入り込んでしまいます。

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ジャムは常温保存が一般的ですから、ジャムの中の菌は活動することも繁殖も可能です。これを防ぐためにも煮沸消毒は不可欠といえます。

哺乳瓶も、煮沸消毒がおすすめです。哺乳瓶にはガラス製哺乳瓶とプラスチック製哺乳瓶がありますが、どちらの素材も煮沸消毒が利用できます。ただし素材によって煮沸消毒のやり方が違う点には注意してください。

手順

フリー写真素材ぱくたそ

ジャム瓶の煮沸消毒は、「水の状態から作業を始める」「煮沸時間は15分」の2つがポイントです。ガラス製のジャム瓶を沸騰したお湯に入れると、急激な温度の変化で割れたりひびが入ったりします。そのためジャム瓶は「水の状態で入れる」が基本です。

ガラス製哺乳瓶の煮沸消毒も、ジャム瓶の煮沸消毒と基本的に作業方法は同じです。ただし煮沸時間は、ジャム瓶の消毒よりも短めで構いません。なおガラス製哺乳瓶の煮沸時間は、沸騰してから7分が目安です。

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プラスチック製哺乳瓶の場合は、ガラス製哺乳瓶とはやり方が違います。ガラス素材とは違いプラスチック素材は高温に弱いので、「水の状態で入れる」ではなく「沸騰したお湯に入れる」がポイントです。

プラスチック製哺乳瓶は、長時間加熱すると変形や劣化が起こりやすくなります。ですから沸騰した状態で入れるのがポイントです。

なおプラスチック製哺乳瓶の中には「煮沸消毒(高温加熱)不可」となっている製品もあります。そのためプラスチック製哺乳瓶を使用している場合は、取り扱い説明書をよく読んでから煮沸消毒を行うようにしましょう。

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煮沸消毒のやり方(耐熱性プラスチック)

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プラスチック容器も、煮沸消毒が可能です。ただしプラスチック容器の場合は、「耐熱(100℃以上)容器であること」が煮沸消毒の条件となります。

もともとプラスチックは高温に弱い性質がありますから、15分以上も沸騰したお湯に入れておけばかなりの確率で変形するでしょう。そのため耐熱加工されていないプラスチック容器は、煮沸消毒を行わないのが基本です。

手順

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耐熱製プラスチック容器の煮沸消毒は、菜箸またはトングを準備してください。菜箸やトングを使用する理由は、「なべ底」または「なべ肌」に触れさせないためです。

ガラス瓶であれば沸騰したお湯に直接入れても構わないのですが、プラスチック容器は耐熱加工されていても高温に弱い性質があります。そのため直接なべに直接触れてしまうと、触れた部分が変形・破損する可能性が高いです。

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そのため菜箸やトングを使って、なべ底・なべ肌に触れないようにしてください。耐熱プラスチック容器では、「沸騰したお湯に入れる」という点も重要なポイントです。水の状態で入れてから加熱を始めると、沸騰させるまでに大きな負荷が素材にかかります。

本来煮沸消毒の基本は「15分以上加熱する」ですが、耐熱プラスチック容器は15分以上の加熱に適しません。とはいえ5分以上加熱しなければ煮沸消毒としての効果が期待できないのも事実です。

ですから耐熱プラスチック容器の場合は、素材の強度を参考にしながら「5分以上加熱する」を意識するようにしましょう。

煮沸消毒のやり方(布製品)

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雑菌の繁殖が気になる布巾や衣類などの布製品も、煮沸消毒ができます。布製品は短時間煮沸消毒するだけでも、殺菌効果が得られるのでおすすめです。ただし布製品の煮沸消毒は、素材によってNGなものがある点に注意をしてください。

布製品を煮沸消毒すると殺菌だけでなくシミやしつこい汚れにも効果があるのですが、デリケートな素材も多いため、沸騰したお湯に入れると素材が劣化してしまうことがあります。

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ただし煮沸しても素材の劣化が起こりにくいのは「麻素材」と「綿素材」で、それ以外はなんらかのダメージが起こりやすいです。さらに布製品には煮沸消毒がNGな素材があります。それが「シルク素材」「ウール素材」「化学繊維」です。

ちなみに便利な布巾として注目されているマイクロファイバー布巾は化学繊維の素材ですから、煮沸消毒は避けたほうが素材の劣化を防げるでしょう。

手順

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布巾のような布製品を煮沸消毒する際は、水洗いで汚れや洗剤をあらかじめ落しておくのがポイントです。衣類や布マスクの場合は、洗濯が終わってから煮沸消毒をします。

布類の煮沸消毒は沸騰したお湯で行います。ただしガラス瓶やプラスチックよりもデリケートなので、長時間お湯に入れているとダメージが大きくなります。ですから布類では「3分」を目安に煮沸するのがポイントです。煮沸消毒が終わったら水ですすぎ洗いをします。

布巾であれば手で絞ってそのまま天日干しすればよいですし、衣類は水ですすいだ後に洗濯ネットに入れて洗濯機で1分脱水してから干すとよいでしょう。

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なお布製品の場合は、色物製品と白物製品は分けて行ってください。短時間の煮沸とはいえ沸騰したお湯に入れるのですから、色が落ちてしまうこともあります。

また煮沸消毒後はしっかりと乾かすことも重要です。せっかく殺菌ができても、生乾きの状態が長く続けば、新たに菌が繁殖してしまいます。できれば天日干しが理想ですが、天日干しが難しい場合も風通しの良い場所できちんと乾かしてからしまうようにしましょう。

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煮沸消毒で雑菌を取り除こう

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家にあるものだけで簡単にできる煮沸消毒は、お湯の温度や消毒する物の素材によってやり方が変わります。とはいえ沸騰したお湯で煮るだけで簡単にできますから、ジャムの瓶や哺乳瓶などデリケートなアイテムの消毒にも煮沸消毒はおすすめです。

※ご紹介した商品やサービスは地域や店舗、季節、販売期間等によって取り扱いがない場合や、価格が異なることがあります。

akemi
ライター

akemi

小学生の娘の子育てに格闘しつつも、毎日の暮らしがちょっぴり楽しくなることを探すのが趣味です。仕事で全国各地をまわった経験から、街で見かけたおもしろいこと、ステキな景色、珍しいグルメなどを紹介します。

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