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大和芋とは?
大和芋はどなたでも一度は召し上がったことがある、日本では食卓によくあがる野菜です。すりおろした「とろろ」を麦飯にかけた麦とろご飯と牛タンの取り合わせがお好きな方は多いのではないでしょうか。
1500年代に創業した静岡の宿場では、味噌汁で伸ばしたとろろ汁を麦ご飯にかけたものが名物料理とされていたそうです。
東海道の丸子宿のとろろ汁は広重の東海道五十三次にも登場し、十返舎一九の東海道中膝栗毛には「名物とろろ汁」の看板を上げている丸子茶屋が描かれ、芭蕉の俳句には「梅若菜丸子の宿のとろろ汁」と歌われるほど有名なものでした。
とろろは麦飯にかけるとろろの他に、だし汁などと混ぜ合わせたとろろ汁、吸い物にした吸いとろ、またマグロのぶつ切りにとろろをかけた山かけなど様々な料理に使われます。
主にとろろとして食べるヤマノイモ科の粘り気が強い芋
大和芋は、主にとろろとして食べるヤマノイモ科の粘り気が強い芋です。大和芋は生で刻んで食べるとシャキシャキとみずみずしい歯ごたえが、火を通すと芋特有のホクホク感が楽しめるなど、さまざまなレシピに活用することができる芋です。
芋は大抵火を通さなければ食べられないものなのですが、大和芋は生食ができるという世界でもとても珍しい芋です。
大和芋と長芋・山芋の違い
「とろろ」というと、大和芋、長芋、山芋と色々な名称が思い浮かぶのではないでしょうか。実は大和芋と長芋は、同じヤマノイモ科の野菜ですが微妙に違うのです。
長芋の違い
長芋は中国から持ち込まれたものという説もありますが、長芋は日本特産のものであるという意見もあります。長芋は大和芋に比べると、粘り気が弱くさらりとしています。
長芋は寒冷地で栽培することができるので、関東以北の土地で作られていることが多く、特に北海道と青森は長芋の名産地です。北海道と青森での長芋の生産量を合わせると、日本全国で作られている長芋の80%にもなるのです。
長芋はとろろの他に、みずみずしい歯触りから細切りにしてサラダにしたり、ポン酢と海苔に鰹節をかけた小鉢など、生食での食べ方も人気があり、火を通すとホクホクした食感も楽しめます。お好み焼きにも混ぜられていることがとても多いです。
山芋の違い
山芋も長芋と同じヤマノイモ科ですが、山芋は大和芋のことでもあります。大和芋は関東では「いちょう芋」、近畿地方では「つくね芋」と呼ばれることもありますが、スーパーでは山芋として販売されていることが多いです。
長芋と山芋、および大和芋と比べると、山芋、大和芋は粘り気が強く、山芋は大和芋よりもさらに粘り気が強いと言われています。とろろとして食べられるだけではなく、山芋、大和芋は揚げ物にしたり焼いて食べるのもとてもおいしいのです。
栄養に違いはある?
長芋と山芋、大和芋は粘度が違うなどの舌触りに違いがありますが、栄養面では違いがあるのでしょうか?実は長芋と山芋、大和芋の栄養はびっくりするほど違うのです。
長芋と大和芋のカロリーを比べてみると、100gの長芋は64kcal、大和芋はおよそ2倍の119kcalもあるのです。
タンパク質と糖質も、大和芋は長芋の2倍もしくはそれ以上あって、糖質は大和芋が24.6g、長芋は12.9g、タンパク質は大和芋は4.5g、長芋はその半分以下の2.2gです。
どちらもすりおろすとネバネバとしたとろろになる長芋と大和芋ですが、実は生で食べられる芋というのはとても珍しいのです。長芋も大和芋も人間の体内の水分のバランスを整える「カリウム」、また消化酵素の「ジアスターゼ」を含んでいるので、大変体に良い野菜です。
長芋、大和芋、山芋はどれもすりおろして冷凍保存することができます。変色予防にプラスチックのおろし器ですりおろし、酢を数滴混ぜたものをジップロックなどに入れて空気を抜いて冷凍保存すれば一ヶ月保存できます。
もしくは一口大に切った長芋、大和芋、山芋をジップロックに入れて麺棒でたたいてなめらかにしたものに酢を数滴混ぜて冷凍したものも、とろろと違ってシャキシャキとした歯ごたえが残っていておいしいです。解凍したものを納豆に混ぜて食べると極旨です。
皮をむいて輪切りにしたものを酢水につけて、水をふき取ってからジップロックに入れて冷凍したものは、凍ったままフライパンに入れて焼き上げるとホクホクのおいしい山芋ステーキが作れます。
おろしたり叩いたもの、輪切りや千切りにしたものをジップロックに入れて冷凍保存しておけば、おかずを一品簡単に作ることができるので、長芋、大和芋、山芋を冷凍庫にストックしておくのはグッドアイデアです。
大和芋の簡単とろろレシピ
大和芋はジアスターゼを含んでいるので、消化がよく胃腸が弱っている時には特におすすめしたい食材です。大和芋の簡単とろろレシピをご紹介しましょう。
大和芋や長芋に触れると、手や口のまわりがかゆくなることが多いです。これは大和芋や長芋に含まれるシュウ酸カルシウムの結晶が刺さることによって感じられる現象です。お湯、または酢で洗うと結晶はすぐに溶けますのでかゆみもひきます。ぜひお試しください。
とろろ汁
ご飯にかけるとますます食が進んでしまうとろろ汁のレシピもたくさんあります。基本のとろろ汁は、大和芋のとろろにだし汁や調味料を加えて口当たりを整えます。大変簡単にできるのでおすすめです。
とろろ汁のレシピに必要な材料は、大和芋150g、だし汁130cc、酒、醤油、みりん各大さじ1、砂糖小さじ1/2で、お好みで大葉を添えてみてください。
大和芋をすり鉢でおろしてさらにすりこぎでなめらかにします。鍋に調味料を入れて一煮立ちさせ、冷ましてから少量ずつすり鉢に入れてすりこぎで混ぜ合わせ、お好みのとろみに仕上げてください。仕上げに大葉の千切りを加えるのもおすすめです。
また、だし汁に調味料を加えず味噌を入れたとろろ汁もおすすめです。味噌仕立てのとろろ汁には、海苔または青海苔、そしてみじん切りにしたネギを合わせてもおいしいです。
とろろはすり鉢でおろすほかにも、プラスチックのおろし器ですりおろすこともできます。時間が経つとだんだん茶色く変色をしてくるので、酢を数滴混ぜて変色予防をするのがおすすめです。
大和芋のおすすめレシピ
大和芋を使ったレシピは、大変栄養豊富で胃腸にも優しく簡単に作れるので、ぜひ食卓に頻繁に取り入れていただきたいおすすめ料理です。大和芋を使ったレシピを幾つかご紹介しましょう。
大和芋の磯辺揚げ
大和芋の磯辺揚げは、お子様のおやつや旦那様のお酒のおつまみに喜ばれる一品です。用意するものは、大和芋200g、海苔3枚、塩、わさび各小さじ1/2、みりん小さじ2、揚げ油です。この磯辺揚げはとろろにした芋を使うので、粘りが強い大和芋(山芋)を使ってください。
すり鉢で大和芋をすりおろし調味料を混ぜ合わせます。海苔を8つに切り、スプーンでとろろをのせて巻き上げます。170度の油であげれば出来上がりです。あまり油が高温だととろろが焦げてしまうので、ふっくらと揚げましょう。
大和芋は栄養のバランスが良く弱った胃腸にも優しいので、子供から大人までおすすめできる食材です。大和芋の磯辺揚げは、簡単に作れて大変おいしいのでとても人気があります。
大和芋のお好み焼き
大和芋のお好み焼きは、さらに簡単でたまらなくおいしいおすすめレシピです。大和芋のお好み焼きの材料は、大和芋300g、サキイカ50g、青海苔大さじ2、塩、サラダ油、刻み海苔、醤油、わさび、鰹節少々です。
大和芋の皮をむいてすりおろし、2㎝の長さに刻んだサキイカと青海苔、塩を少々混ぜます。フライパンで両面を焼き上げて、鰹節と刻み海苔をふりかけて、わさび醤油につけていただきましょう。
青海苔の他に桜エビを加えても美味しくいただけます。わさび醬油以外にも、マヨネーズやお好み焼きソースでもおいしいです。
とろろは麦ご飯にかけるだけではなく、白米でももちろんおいしく食べられますし、とろろ蕎麦やスパゲティなど麺類にも合うのです。また、とろろをホワイトソースのかわりにしてグラタンを作ったりアレンジも色々です。
大和芋は独特のねばねばがおいしい人気食材!
大和芋は一年中スーパーで見かけることができますが、大和芋の旬は10月から3月にかけてなので、これからがまさに旬です。大和芋をとろろにした独特のねばねばは、体にも良く健康を守るおいしい人気食材です。