贅沢な郷土料理【どぶ汁】の魅力を総まとめ!おいしいお店はココ

贅沢な郷土料理【どぶ汁】の魅力を総まとめ!おいしいお店はココ

福島・茨城の一部地域の郷土料理・どぶ汁は、あんこうを使った人気の鍋料理です。あんこうの鍋といえばあんこう鍋が有名ですが、福島・茨城のどぶ汁はあんこう鍋の元祖ともいわれています。そんな郷土料理・どぶ汁の魅力と、おいしいと人気のおすすめ店舗をご紹介しましょう。

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記事の目次

  1. 1.「どぶ汁」は福島と茨城で食べられる郷土料理
  2. 2.どぶ汁ってどんな料理?
  3. 3.どぶ汁とあんこう鍋の違いって?
  4. 4.おいしいどぶ汁が味わえる人気店はここ!
  5. 5.冬のおすすめ鍋「どぶ汁」!

店舗や施設の営業状況やサービス内容が変更となっている場合がありますので、各店舗・施設の最新の公式情報をご確認ください。

「どぶ汁」は福島と茨城で食べられる郷土料理

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料理名だけでもインパクトのあるどぶ汁は、福島・茨城で受け継がれている人気の郷土料理です。「汁」とあるだけに福島・茨城でしかとれない貴重な食材を使った汁物料理をイメージするかもしれませんが、どぶ汁は味噌汁のような汁物料理ではありません。

レシピ上では鍋料理に区分されるのがどぶ汁で、福島・茨城県民であっても地域によってはどぶ汁を知らない人もいます。とはいえどぶ汁のメイン食材は鍋料理で人気のあんこうなので、火にかける前のどぶ汁を見ると、鍋の定番・あんこう鍋のように見えます。

Photo by rhosoi

ところがどぶ汁はあんこう鍋の元祖といわれる鍋料理で、調理法や使用する食材にもどぶ汁特有なものがあります。しかもどぶ汁は独特の調理法であるがゆえに、福島・茨城県内でも一部地域でしか食べることができません。

そのため福島・茨城でもどぶ汁のおいしい店は限られた地域にしかありませんし、伝統的などぶ汁を提供する店はその中でもさらに限られます。

どぶ汁ってどんな料理?

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福島・茨城県民であっても地域が違えば知らない人も多い郷土料理・どぶ汁は、冬の味覚であるあんこうを使った贅沢な鍋メニューです。あんこうを丸ごと贅沢に使うのがどぶ汁なので、ある意味ではあんこう鍋よりも高級な鍋料理といえるでしょう。

しかもどぶ汁は生の肝を使うので、新鮮なあんこうが手に入る冬にしか食べられない季節限定の郷土料理です。そんなどぶ汁ですが、最初から高級料亭のメニューとして開発されたレシピではありません。

茨城の漁師が船上で食べたのが始まり

Photo by 曾成訓

どぶ汁というと福島の郷土料理というイメージが強いのですが、どぶ汁レシピが誕生したのは茨城です。今は冬を代表する高級魚として高値がつくあんこうも、どぶ汁レシピが誕生した頃は、ねこまたぎ(猫ですら見向きもしない魚/商品価値のない魚)とされていました。

そもそもあんこうは見た目がグロテスクですし、捌くにも特別な技術が必要です。さらに肝は鮮度落ちが早いため、当時は漁師飯としてあんこうを使っていました。

茨城の漁師たちは海を知り尽くした魚のプロですから、あんこうをさばくのもお手のものです。そもそも持ち帰っても、当時のあんこうは商品として売れません。ですから冷えた体を暖めるために、漁師たちのまかない飯としてどぶ汁レシピが誕生したわけです。

Photo byChristopherPluta

とはいえ鍋を作るには出汁となる水が必要になります。ところが船の上で水は非常に貴重な存在です。寒さが厳しい冬の海ですから体を暖めるには鍋料理が一番ですが、肝心の水を調達することができません。そこでひらめいたのが「あんこう」です。

あんこうはほかの魚とは違い、加熱すると大量の水分が出てきます。しかもあんこうの肝は濃厚なので、味噌だけでもおいしい鍋料理になります。

このことからいつしか茨城の漁師の間で「船上のまかない飯」として食べられるようになったのが、あんこう鍋の元祖といわれる茨城の郷土料理・どぶ汁です。

名前の由来

Photo byHeungSoon

あんこう鍋の元祖・どぶ汁の名前の由来には、諸説あります。漁師飯として食べられていた当時はあんこうのすべてを食材に使うのが定番でした。

ちなみに茨城の方言で「全部」という意味で使うのが「どぶ」なので、「あんこうを全部使った汁物料理=どぶ汁」という説があります。他にも「あんこう鍋には見られない濁ったスープが名前の由来」という説も有力です。

あんこう鍋にもあんこうの部位で最も高級な肝が使われますが、どぶ汁に使う肝の量はあんこう鍋の比になりません。何しろ出汁を使わずあんこうから出る水分と肝だけで味付けをするのですから、大量のあんこうが安く手に入らなければ作れないレシピです。

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もちろん最後に味噌を使って味付けをするのでオレンジ色をしているのですが、最初に肝だけを空煎りするため、どぶろくのような濁ったオレンジ色に変色します。つまり「どぶろくのような色をした汁物料理=どぶ汁」というわけです。

他にもどぶ汁と呼ぶようになった由来はいくつかありますが、「あんこうを全部使った鍋」と「どぶろくのような濁ったスープの鍋」の2つが有力説といわれています。

現在は本来のどぶ汁が味わえるのは一部地域のみ

Photo by woinary

あんこうの肝を贅沢に使った鍋料理・どぶ汁は焦げやすい肝を空煎りして作るため、空煎りしている間はスタッフがつきっきりにならなければいけません。しかも無加水調理なので、常に一定の味に仕上げるには熟練の技が必要です。

それだけに伝統的なレシピのどぶ汁を食べさせる店は限られます。最近はあんこう鍋のように出汁を加えて作るどぶ汁風あんこう鍋ができたため、食べられる店も増えています。

とはいえ大量の肝を使った伝統的などぶ汁は、鮮度の良いあんこうの肝が安く大量に亭は炒る地域でなければ商品として提供できません。それだけに無加水調理の伝統的などぶ汁の店は数が少なく値段も高級なのですが、それでも伝統的なレシピのどぶ汁は人気があります。

どぶ汁とあんこう鍋の違いって?

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どぶ汁レシピ誕生地である茨城や福島でも、一部地域でしかその名を知っている人は少ないです。さらに簡単にアレンジができるどぶ汁風あんこう鍋レシピが登場したため、福島・茨城でもどぶ汁のことをあんこう鍋と呼ぶことが増えています。

ただしあんこう鍋レシピはどぶ汁レシピから生まれたものですし、どぶ汁とあんこう鍋では作り方に決定的な違いがあります。

どぶ汁は水を使わない

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「どぶ汁風あんこう鍋」として提供している料理は、あんこう鍋と同じように出汁で作ります。出汁を作るには水が必要ですから、どぶ汁風あんこう鍋の場合も、全国的によく知られているあんこう鍋と同じように水を使うのが一般的です。

ところが伝統的などぶ汁は、あんこうを使うことで水を使わない船上飯として作られた歴史があります。ですから本来は水を使わないのがどぶ汁です。なお水分を多く含むダイコンをたっぷりと使うのがどぶ汁の特徴であり、あんこう鍋との違いといえます。

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茨城でうまいあんこう鍋を食べに行こう!おすすめの宿や日帰りプランのご紹介
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おいしいどぶ汁が味わえる人気店はここ!

Photo by omoon

過酷な船上での漁師飯として誕生したどぶ汁は、冷えた体を暖めてくれるだけでなく栄養も満点な鍋料理です。

どぶ汁を作るには新鮮なあんこうと熟練の職人技が必要なので、福島&茨城でも限られた地域・店でなければ食べられません。そんなおいしいと人気の郷土料理・どぶ汁のおすすめ店を3店舗ご紹介します。

「えんやどっと丸」

珍しい郷土料理・どぶ汁レシピが誕生した茨城でおすすめなのが、茨城港(大洗港)のすぐ近くにある人気店・えんやどっと丸です。魚介・海鮮料理と寿司がおすすめのえんやどっと丸では、冬になるとあんこうを使った絶品料理をふるまう店として人気があります。

目の前が漁港なのでどぶ汁作りに欠かせない新鮮なあんこうが手に入りますし、日々目の前に広がる太平洋の魚介類を扱う熟練の職人がいるため、昔ながらのどぶ汁を食べることができます。

かつては手間のかからないあんこう鍋のみを提供していたえんやどっと丸ですが、10数年前に昔ながらのどぶ汁のみの提供に変わりました。昔ながらの伝統的な茨城・どぶ汁ですから、完全無加水で仕上げるのが特徴です。

なお伝統的などぶ汁には新鮮なあんこうの肝が必要なので、茨城・えんやどっと丸では冬限定メニューとして提供しています。

名称 えんやどっと丸
住所 茨城県東茨城郡大洗町港中央9-4

「あぶりや食堂」

郡山駅のすぐ近くにあるあぶりや食堂は、福島の太平洋沿岸でとれる鮮度の良い魚介類を使った海鮮料理と焼鳥が人気の居酒屋です。店舗形態が居酒屋ですから、「手間のかかるどぶ汁が本当に居酒屋で食べられるの?」と不安に感じる人もいるでしょう。

ところがそんな心配は無用です。店名こそ親しみやすいイメージを受けますが、店内は高級感のある落ち着いた雰囲気があります。提供されるメニューも太平洋沿岸でとれる旬の食材を使った絶品料理ばかりで、舌の肥えた地元客にも人気の店です。

そんなあぶりや食堂ではきりたんぽ鍋がグランドメニューにありますが、あんこうがとれる冬になると季節限定鍋メニューとしてどぶ汁が提供されます。

新鮮な食材と確かな職人技がおすすめのあぶりや食堂では、高級郷土料理・どぶ汁も良心的な価格で食べられるところがおすすめです。もちろん味はおいしいですし、酒の肴にもなるおすすめ料理です。

名称 あぶりや食堂
住所 福島県郡山市大町1-2-15

「割烹一平」

割烹一平は、住宅街の中にある魚介料理と海鮮料理がおいしい人気店です。そんな福島の割烹一平でも、冬になるとどぶ汁が季節限定鍋料理として提供されます。「あんこう鍋」として提供されていますが、レシピは茨城で生まれた漁師飯・どぶ汁です。

割烹一平では例年10月~3月に提供しており、時期になるとどぶ汁目当ての地元客の姿も目立ちます。割烹一平のどぶ汁は、基本的に一品料理メニューです。

そんな割烹一平には新鮮な魚介類を使った刺身や一品料理が多数あるので、どぶ汁をメインに旬食事を使った一品料理を追加で注文するのが地元で人気の食べ方といえます。なお割烹一平のどぶ汁は、締めの雑炊もおいしいと人気です。

あんこうのコラーゲンと野菜の旨味だけで作ったどぶ汁スープにご飯を加えて作る雑炊なので、どぶ汁の締めにおすすめメニューといえます。

名称 割烹一平
住所 福島県いわき市小名浜下町75

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冬のおすすめ鍋「どぶ汁」!

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福島&茨城の一部地域で作られる郷土料理・どぶ汁は、新鮮なあんこうが手に入る地域でしか食べられない郷土料理です。

あんこう鍋の原点といわれるどぶ汁は大量に作ることができないので、元祖・どぶ汁の味を今でも提供する店は、福島&茨城でも限られます。それだけに本物のどぶ汁は、福島・茨城でも幻の郷土料理です。

※ご紹介した商品やサービスは地域や店舗、季節、販売期間等によって取り扱いがない場合や、価格が異なることがあります。

akemi
ライター

akemi

小学生の娘の子育てに格闘しつつも、毎日の暮らしがちょっぴり楽しくなることを探すのが趣味です。仕事で全国各地をまわった経験から、街で見かけたおもしろいこと、ステキな景色、珍しいグルメなどを紹介します。

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