【焼き芋】はフライパンでおいしく作れる！時短でできる簡単レシピを伝授

「実りの秋」とよく言われるように、日本の秋にはたくさんの農作物が実り、さまざまな野菜や果物などおいしい食材が八百屋やスーパーの店頭に並びます。

そんな秋のおいしい食べ物というと、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。柿やりんご、栗、キノコ類などもおいしいですが、寒い季節になればなるほど温かいものが恋しくなり、フーフーしながら食べる熱々の「焼きいも」が食べたくなる人も多いのではないでしょうか。

昭和時代には、「石～焼き芋～」と、焼き芋を売りに来る軽トラックも時折あったようですが、最近ではほとんど目にすることはありません。その代わりに、季節になるとスーパーなどの野菜売り場で、おいしそうな焼き芋が販売されているのを見かけます。

さつまいも自体は基本的には一年中出回っていますから、もしお家にあるフライパンで簡単に焼き芋ができれば、秋に限らずいつでもおいしい焼き芋が楽しめます。

本記事では、お家で簡単にフライパンを使ってできる焼き芋のレシピや、フライパンでできる簡単な焼き芋のアレンジレシピなどをご紹介しますので、ぜひトライしてみてください。

フライパンで簡単にできる焼き芋のレシピをご紹介する前に、まずは焼き芋の材料になる「さつまいも」について簡単にご説明いたします。

「さつまいも」と一口に言っても、日本だけでも40種類以上のさつまいもの種類があり、一般的に市場に出回っている種類だけでも30種類以上を数えます。

さつまいもは焼き芋をはじめ、煮物やてんぷら、スイーツなど様々な料理に使える食材として知られていますが、料理方法に合うさつまいもを選べば、さつまいものおいしさを余すことなく楽しむことが出ます。

本記事ではフライパンで簡単にできる焼き芋をご紹介していますので、ここでは焼き芋をするのにぴったりなおすすめのさつまいもをご紹介します。

焼き芋に合うさつまいもの種類には、紅はるか、安納芋、紅あずま、ひめあやか、シルクスイート、紅こまち、五郎島金時、紫芋のパープルスイートロードなどがあります。

さつまいもの種類によっては、熱を加えた時の食感が異なりますが、人によって、ホクホクした焼き芋がお好みの人や、ねっとりした焼き芋がお好みの人がいるでしょう。

ホクホクした焼き芋がお好みなら、関東地方の代表的な紅あずまや、金時、パープルスイートロードなどがおすすめです。紅あずまはフライパンで焼き芋にすると外側はパリパリとし、中はホクホクと甘く、焼き芋だけでなく、煮物にもてんぷらにもあう万能タイプのさつまいもです。

五郎島金時は繊維が少なく甘みの強いさつまいもで、焼き芋にすると手で簡単に割れ、香ばしい香りと優しい甘みの懐かしい味わいが楽しめます。

アントシアニンが多くヘルシーな紫芋のパープルスイートロードは、甘味の少ない紫芋の中では一番甘く、スイートポテト等に使われることも多いです。また、フライパンで焼いただけでもおいしく食べられ、熱を加えてもきれいな紫色で見た目にも美しいフライパン焼き芋になります。

ホクホク系の代表的なさつまいもが紅あずまだとするなら、ねっとり系の焼き芋の代表といえば安納芋でしょう。種子島の特産品として知られる安納芋は、生の状態でも糖度が16度前後と非常に高く、時間をかけて焼くと、さらに糖度が40度前後まであがる芋として人気です。

また安納芋は水分を多く含む粘質性の芋なので、焼き芋にすると中身はきれいなオレンジ色で、まるでクリームのようにねっとりとした食感になるのが特徴です。

｢春こがね｣に｢紅まさり｣を交配させて生まれた「シルクスイート」は、皮は濃い紅色ですが、中はクリーム色で、収穫後すぐの芋を使うとホクホクした焼き芋になります。けれど長く貯蔵しておくと、芋がねっとりとした粘質へと変化して甘味も増すのが特徴です。

そのため、焼き芋にすると水分が多く、「シルクスイート」という名前の通り絹のようにしっとりと滑らかな舌触りで、適度な甘さの焼き芋になります。

また紅はるかも糖度が高いさつまいもとして人気で、加熱すると果肉の色はきれいな黄色で、ねっとり、しっとりした食感になり、特に焼き芋にすると、ねっとり感は安納芋に負けるものの、甘さは安納芋と比較されるほど甘いのに後味がすっきりしているのが特徴です。

焼き芋に合うさつまいもを何種類かご紹介しましたが、実際に購入する時にはなるべくおいしいさつまいもを選びたいものです。ここでは、おいしいさつまいもの選び方をご紹介します。

さつまいもには前述にご紹介したように種類が豊富にありますが、どのさつまいもを使う場合にも、皮の色がまず選ぶ決め手のポイントとなります。

おいしいさつまいもを選ぶには、皮の色が均一で、色味が鮮やかなツヤがあるものが良いでしょう。また、皮に傷や斑点がないもの、凹凸があまりないものを選びましょう。さつまいもの種類によって大きさは違いますが、なるべくふっくらとしているものがおすすめです。

また、さつまいもは古くなるとひげが固くなり、皮が黒く変色してきます。ただし、糖度の高いさつまいもは切り口に飴色の蜜が出てきて、芋の表面に黒く蜜の跡が残るので、変色しているのか、蜜の跡なのかをよく観察して選ぶとよいでしょう。

寒くなってくると恋しくなる甘くておいしい焼き芋ですが、お家で作るのは難しいと敬遠している人もいるかもしれません。でも実は、お家にあるフライパンでも簡単に焼き芋が作れます。まずは、簡単でおいしい基本のフライパン焼き芋のレシピからご紹介します。

基本のフライパン焼き芋2本分の材料は、中くらいのさつまいも2本（400グラム）、水適量、アルミホイルだけです。

初めにさつまいもをサッと水で洗い、皮ごと１本ずつアルミホイルで包みます。さつまいも2本が入る大きさのフライパン（26センチくらい）を用意し、アルミホイルで包んださつまいもを並べて入れます。

この時、さつまいもに水が直節触れないように、アルミホイルの巻き終わりを上にしてフライパンに並べ入れてください。次にフライパンの底から1センチくらいの高さまで水を注ぎ、中火で加熱します。フライパンの水が沸騰しはじめたら蓋をして、火を弱火にします。

そのまま45分～50分ほど蒸し焼きにして火を止めます。蒸している途中で水がなくなりそうになったら、フライパンに少し水を足しましょう。

アルミホイルを少しあけて、竹串を焼き芋に刺し、すっと入ればフライパン焼き芋の完成です。基本のフライパン焼き芋を作るには、少し深さのあるフライパンを使うとよいでしょう。

前述にご紹介した基本のフライパン焼き芋でも、蒸し器や焼き網などがなくても、フライパンとアルミホイルさえあればできるので時短になりますが、ここではもっと簡単に、「焼き芋が食べたい！」と思い立ったらすぐにできるフライパン焼き芋の時短レシピをご紹介します。

ご紹介するフライパン焼き芋の時短レシピには、根菜類の下茹でに便利な電子レンジを使います。ここで紹介する時短フライパン焼き芋の材料1人分は、さつまいも1本（200グラム）と、キッチンペーパー、サランラップ、アルミホイルです。

さつまいもはサッと水で洗い、水で濡らしたキッチンペーパーで水気を逃さないようにぴっちりとくるみ、その上からさらにラップで包みます。

耐熱皿などにさつまいもを乗せ、最初に600Wの電子レンジで2分半加熱します。次に電子レンジの出力を200Wに変えて、さらに6～8分加熱し取り出します。やけどしないように気を付けながら、ラップとキッチンペーパーをはがし、竹串がすっと入ればすぐにアルミホイルで包みます。

フライパンにアルミホイルで包んださつまいもを巻き終わりを上にして乗せ、水をフライパンの底から1センチほど注ぎます。

沸騰したらフライパンに蓋をして中火で3分加熱し、一度さつまいもをどけて残っている水を捨てます。フライパンにサツマイモを裏返して戻し、蓋をして弱火で2分加熱して火からおろせば、超簡単な時短フライパン焼き芋のできあがりです。    

前述にもご紹介してきたように、フライパンで簡単に焼き芋が作れます、時には、いつもとは違った焼き芋も楽しみたいものです。そこで、フライパン焼き芋を使ってできる、簡単でおいしいアレンジレシピをご紹介します。

ここでご紹介するフライパン焼き芋のアレンジレシピは、フライパンがあれば簡単にできる「揚げない大学芋」です。

フライパンでできる揚げない大学芋2人分の材料は、焼き芋2本（400グラム）、砂糖大さじ2杯、はちみつ大さじ2杯、醤油大さじ1杯、みりん小さじ1杯、黒いりごま小さじ1杯、バター20グラムです。

まずは、前述にご紹介した方法で、フライパン焼き芋を作ります。フライパン焼き芋ができたら、皮ごと食べやすい大きさに乱切りにしましょう。次にフライパンを温めてバターを入れます。バターが溶けたらフライパンに焼き芋を入れて、崩れないようにさっと炒めます。

砂糖、醤油、みりんをボールなどに入れて混ぜておいたものを加え、焼き芋に絡めながら軽く炒めあわせ、最後はちみつを加えてひと混ぜしたら火からおろします。

器に盛りつけて黒いりごまをふりかければ、フライパン焼き芋のアレンジレシピ「揚げない大学芋」の出来上がりです。

ホクホクもねっとりもおいしい焼き芋の、フライパンで簡単にできるレシピから、フライパン焼き芋のアレンジレシピまでをご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。お好みのさつまいもを使って、ぜひお家のフライパンで簡単にできるおいしい焼き芋を作ってみてくだい。