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福島・会津のもてなしの心がこもった「こづゆ」
郷土料理とは、地域の食材を使い、地域に根差しており、地域独自の作り方で作られている料理のことです。有名なものだと新潟県ののっぺい汁や富山県の鱒寿司、沖縄県のチャンプルーなど、日本には多種多彩な郷土料理が存在します。
全国的に郷土料理といわれるものはたくさんありますが、福島県会津にあるこづゆという郷土料理は、結婚式などの正式な場でおかわりを何度もしてもいいという、福島県の人々のあたたかいおもてなしの心がこもったおすすめの郷土料理です。
こづゆは、会津地方ならではの歴史的背景や一風変わった習慣を持つ個性的な郷土料理です。今回は、魅力たっぷりのこづゆの詳しい情報やおいしいこづゆを食べられるおすすめのお店、自宅で作れるこづゆのレシピまで、ありとあらゆるこづゆの情報を紹介します。
「こづゆ」ってどんな郷土料理?
こづゆは福島県会津の郷土料理です。貝柱からとった出汁に根菜やしらたきなどの7種類から9種類の具材が入った汁物です。結婚式などの祝いの席や法事、お盆、お正月などの親族が集まる席で振る舞われるおいしい料理で、朱塗りの平らなお皿に盛られています。
高級感の漂う器ですが、何度おかわりしてもよいという習慣があり、福島の人々のおもてなしの心が表れている郷土料理です。こづゆは郷土料理の中でもいろいろな習慣のある個性的な食べ物です。福島県会津の郷土料理であるこづゆの詳しい情報を紹介します。
会津藩のごちそう料理として誕生
こづゆは江戸時代に福島県の会津藩の重(じゅう)という贅沢な武家料理として誕生し、のちに江戸時代後期から明治初期にかけて、庶民の間でごちそう料理として広まっていきました。今では結婚式などのお祝いの席では必ず振る舞われる郷土料理となっています。
会津藩は、福島県の海沿いではなく、内陸部に位置する藩で、交通手段が発達していなかった昔は、鯛などの高級な魚や海産物が手に入りづらい地域でした。そのため、干した貝柱などの乾物を使ったこづゆという料理が生まれ、ごちそうとして祝いの席などで食べられるようになりました。
会津塗で平たい朱色の器(お平)に盛る
こづゆは、会津塗の平たい高級感のある朱色のお皿に盛られて振る舞われます。朱色の器はお平や天塩皿などと呼ばれています。こづゆはまず、大皿に盛られて提供され、席で朱色の平たい小さなお皿に盛り分けられます。
小さなお皿はこづゆという名前の由来にもなっており、小さな器のことをあらわす小重(こじゅう)にはいった汁物を表す「こじゅうのつゆ」が長い年月をかけてなまっていき、こづゆになったとされる説があります。
贅沢な料理として祝いの席で振る舞われるこづゆは、会津の伝統工芸品である朱塗りのお皿で提供されることにより、さらに高級感のある特別な郷土料理となっています。
具の種類は奇数にする
福島県会津藩の郷土料理であるこづゆの具材は、奇数になっています。具材ひとつひとつの数ではなく、こづゆに入る具材の種類を奇数にするという暗黙の了解があります。
こづゆの具材は、7種類か9種類の奇数になるように作られています。昔から日本では陰陽師を由来として、奇数を縁起がいい、偶数は縁起が悪いとされいます。このように、こづゆの具材の種類の数は、日本古来から伝わるゲン担ぎの影響を受けています。
こづゆは貝柱の乾物から出汁を取り、里芋、人参、きくらげ、しらたき、豆麩という小さなお麩など、貝柱のおいしさを殺さないような具材が使われており、基本的には薄味で味付けがされています。
お祝いや法事の際に振舞う
こづゆは贅沢な郷土料理であり、結婚式などのお祝いの席や法事の席、お盆など、親族が集まる場で振る舞われることが多いです。こづゆは、福島県の人々のおもてなしの心が表れた郷土料理で、露返しといわれるおかわりが何度もできる郷土料理となっています。
結婚式などのお祝いの席でお代りをすることは、一般的には無礼とされていますが、こづゆは特別で、何杯おかわりしても失礼に当たらないという優しい習慣が存在します。
お正月にも定番の郷土料理となっており、おせちやお雑煮のようにお正月に家族や親族で一緒に食べるこづゆという郷土料理は、優しくあたたかい郷土料理となっています。
おいしい「こづゆ」が味わえるおすすめ店
福島県会津若松市には、郷土料理であるこづゆをおいしく食べられる場所がたくさんあります。今回は特におすすめのお店を3店舗紹介します。
こづゆはもちろん、会津地鶏や桜肉などの名産を使った料理など、こづゆ以外のほかの料理もおいしいと評判のおすすめのお店ばかりです。おいしい料理とともに、おいしい地酒も一緒に味わえる居酒屋もあります。福島県を訪れた際はぜひ、立ち寄ってみましょう。
「籠太」
籠田は、会津若松市にあるおいしいこづゆを味わえるおすすめの居酒屋です。会津の郷土料理だけでなく、創作料理、地酒などを楽しめ、どの料理もお酒もおいしいと評判の高いお店です。
籠田で食べられるこづゆは、里芋や人参、銀杏、糸こんにゃくなどが入っており、素朴でお手本のようなこづゆです。具材の旨味を引き出すため、味付けは最低限にされています。こづゆのお値段は600円となっており、リーズナブルにおいしい郷土料理を味わえるおすすめ店です。
ほかにも、会津地鶏を使った料理や辛子味噌で食べる馬刺し、鯉の甘煮など、会津ならではのおすすめ料理があります。籠田の通常の営業時間は、17時から23時までとなっており、ラストオーダーは22時です。毎週日曜日が定休日で、会津若松駅から徒歩30分の距離にあるお店です。
名称 | 籠田 |
住所 | 福島県会津若松市栄町8‐49 |
「会津郷土食 鶴我」
鶴我は福島県を中心に日本にいくつか店舗のある、こづゆが食べられるチェーン店です。会津のブランドの馬肉を使った馬刺しや桜鍋が有名なお店ですが、馬肉とともに会津の郷土料理であるこづゆも味わえるおすすめの店です。
鶴我のこづゆは単品メニューに記載があり、會津こづゆと表記されています。価格は600円ですが、具沢山でしっかりと出汁と具材の旨味を味わえる大満足のメニューとなっています。
鶴我の通常の営業時間は、ランチタイムが11時半から14時まで、ディナータイムが17時から22時までとなっています。定休日は不定休なので、ホームページや電話で確認してから訪問しましょう。鶴我の会津本店は、最寄りの七日町駅から徒歩19分の場所にあります。
名称 | 會津郷土食と桜鍋 鶴我 会津本店 |
住所 | 福島県会津若松市東栄町4‐21 |
「田季野」
田季野は、福島県会津若松市にあるわっぱ飯が有名なお店です。わっぱ飯も会津の有名な郷土料理で、桧でできた器にあつあつの会津米とおいしい会津の食材を入れて蒸したものです。
田季野はわっぱ飯が含まれた会席料理がおすすめで、会席のお味噌汁をこづゆに変更も可能です。こづゆを単品で注文することもでき、価格は450円です。田季野のこづゆは、ゴロゴロとした具が特徴的で、優しい味わいが人気です。
田季野の通常の営業時間は、11時から22時までとなっており、ラストオーダーが20時までです。年中無休で営業しているので、いつ行ってもおいしいこづゆを味わえる貴重なお店です。最寄りの七日町駅からは徒歩17分です。
名称 | 元祖輪箱飯 割烹・会津料理田季野 |
住所 | 福島県会津若松市栄町5‐31 |
作ってみよう!おいしい「こづゆ」レシピ
お祝いの席などで振る舞われる福島県の郷土料理、こづゆは家庭でも作れます。まず、こづゆを作る上で重要な出汁は、干し貝柱や昆布、干ししいたけなどからとりましょう。干し貝柱は必須ですが、そのほかの材料がない場合はほんだしなどで代用可能です。
具材は、里芋や人参、銀杏、たけのこ、糸こんにゃくなどを使います。具材の種類は奇数になるように調整しましょう。鶏肉を入れてもおいしいですし、本場のこづゆに必ずと言っていいほど入っている豆麩は、高野豆腐などでも代用してもおすすめです。
干し貝柱などからとった出汁に、食べやすい大きさに切り刻んだ材料を入れ、醤油やみりん、塩などで味を調えて完成です。味付けは素材の味を大事にするため、できるだけシンプルにしましょう。仕上げに三つ葉やネギを添えて完成です。
「こづゆ」はお正月に欠かせない会津の料理
会津の郷土料理であるこづゆは、お正月やお祝いの席では欠かせないおいしい料理です。海産物の取れない内陸部にある会津ならではの乾物を使った具沢山の汁物で、江戸時代からの長い歴史のある伝統的な食べ物です。
福島県には、伝統的なこづゆを味わえるおすすめのお店もたくさんあるので、福島を音連れた際にはぜひ、おいしい郷土料理であるこづゆを味わってみましょう。
※ご紹介した商品やサービスは地域や店舗、季節、販売期間等によって取り扱いがない場合や、価格が異なることがあります。