【メロン】は野菜と果物どっちなの?わかりにくい食材の区別の方法はコレ

【メロン】は野菜と果物どっちなの?わかりにくい食材の区別の方法はコレ

夏に人気のデザート・メロンには生産から消費まで多くの人が関わっています。その各段階でメロンは野菜で扱われるか果物で扱われるかが違います。果物のはずだったのにどうしてメロンは野菜になったり果物になったりするのでしょうか。その理由を調べてみました。

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    記事の目次

    1. 1.メロンは「野菜」と「果物」どっちでもある?
    2. 2.農林水産省の定義によるとメロンは「野菜」
    3. 3.文部科学省の食品成分によるとメロンは「果物」
    4. 4.野菜と果物の区別の仕方
    5. 5.扱う立場によって変わる分類
    6. 6.メロンは視点によって野菜にもなり果物にもなる!

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    メロンは「野菜」と「果物」どっちでもある?

    2つのものごとの境目がはっきりしないことがよくあります。実はメロンも「野菜」であるか「果物」であるか境界ははっきりしていません。

    メロンはつる性のウリ科一年草です。原産地はインドやアフリカとされていますが、西方に渡ったものがヨーロッパに広がり現在ではさらに世界中に広がって栽培されています。メロンの品種は「カンタロープ」「網目メロン」「冬メロン」の3つの系統に分かれています。

    日本にはメロンが明治期に導入されました。当初は温室で栽培し高級な果物としてのイメージが定着しましたが、戦後は品種改良が行われ日本にも古くからあったマクワウリを交配するなどして露地栽培も可能になり、コストダウンしたためメロンの大衆化が進みました。

    消費者目線から見るとメロンはデザートとして生のまま食べることが多く果物として扱われていますが、メロンが畑で生産され流通網を経て販売店から家庭に届くまでの各段階、扱う業種で野菜と果物のどちらに分類されるかが違ってきます。

    メロンと双璧を成す夏のデザート・スイカも似ていますが、スイカはメロンに比べると甘みが弱いためか果物よりも野菜に近いと見る人もいます。

    メロンの仲間のウリは、煮たり焼いたり調理して食べるためか果物ではなく野菜扱いです。そこで、メロンは野菜と果物どっちなの?という問題について調べてみましょう。

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    農林水産省の定義によるとメロンは「野菜」

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    メロンが生産されて消費者に渡るまでに生産、流通、小売など何段階かの業者が関係しますが、決まりを作ってその秩序を保っているのが省庁です。まず、農産物ということで一番関係が深そうな農林水産省がメロンが野菜か果物かをどのように決めているのか見てみましょう。

    農林水産省ではメロンをまず大きく「園芸作物」に分類しています。園芸作物とは米や麦など主食となる「主穀作物」と対を成し、副食となるもので野菜と果物を含んでいます。

    農林水産省は園芸作物を細分し、2年以上栽培し果実を食べる草本植物及び木本植物を果樹(果物)としています。一年生草本植物であるメロン、イチゴ、スイカなどは果樹ではなく野菜としています。これは園芸学に基づいた分類です。

    メロンは野菜と果物どっちなの?という問題については、メロンは果物であるという消費者の意識にとらわれず、施策に必要で便利なようにメロンは果物ではなく野菜に分類されています。

    メロンは果物的野菜(果実的野菜)

    農林水産省では、一般的に野菜というものは食用に使う草本植物で、あまり加工しないで副食物として利用するものとしています。メロン、スイカ、いちごは苗を植え一年以内に収穫するため一般的な野菜と同じ栽培方法とみなし、果物でなく「果実的野菜」に分類しています。

    農林水産省は、統計に使うため「野菜生産出荷統計」や「食料需給表」で野菜の分類を細かく決めています。それによるとメロン、スイカ、いちごは消費実態を反映して果実的野菜とされています。

    文部科学省の食品成分によるとメロンは「果物」

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    文部科学省では、日本で日常摂取されている食品の成分を調べて1950年から「日本食品標準成分表」を公開しています。これはメロンを始め野菜や、果物からすべての食品の基礎資料として活用されて、学校や病院から始まる給食の管理や治療食などの基礎資料となっています。

    日本食品標準成分表はメロンも掲載されていますが、他省庁の施策の基礎資料としても使われ、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」や健康や栄養などに関する調査、農林水産省の「食料需給表」などの元となっています。これらにもメロンのデータが掲載されています。

    また、日本食品標準成分表は一般の家庭でも健康的な生活のために広く活用されています。家庭でメロンは果物とされているためもあってか、こちらではメロンが野菜ではなく果実類(果物)に分類されています。

    他に、総務省の「家計調査」ではメロン、スイカ、いちごは「生鮮果実」として、また、厚生労働省の「国民健康・栄養調査」ではメロン、スイカ、いちごは「果実類」として分類されています。どちらの調査でも野菜ではなく果実(果物)として分類されています。

    スイカといちごも果実類に分類

    文部科学省は原則として木本植物(木)から収穫するものを果実類(果物)としていますが、草本植物(草)から収穫するものであっても日本の食文化で果物と見なされているためメロン、スイカ、いちごを野菜ではなく果実類(果物)と定義しています。

    木本植物(木)から採れるものが果実、草本植物(草)から採れるものが野菜という分類方法は農林水産省と文部科学省共通のようですが、文部科学省が行っているメロン・スイカ・いちごが野菜ではなく果物であるという分類は原則から外れて消費者の実情を取り入れています。

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    野菜と果物の区別の仕方

    メロンは野菜と果物どっちなの?という問題は、尋ねる省庁が違えば答えが違うということが分かりました。役所が違えば仕事内容も問題意識も違うためその役所の仕事に合わせて独自に野菜と果物の定義が作られたのでしょう。

    それでは、役所に頼らないで言葉の本来の意味を直接当たってみるのはどうでしょうか。国語辞典をいくつか調べてメロンは野菜と果物どっちなの?という問題を考えてみましょう。

    まず、野菜は「副食にするために育てた植物の総称」といった答えが出てきます、野菜が木か草かの区別は特に書いてありません。一方、果物は「草木の果実で食用となるもの」と出てきます。多汁で甘いとも書いてあり、果物は木だけでなく草にも生っても良いようです。

    国語辞典の定義では、野菜の範囲を副食にする植物全体と広くとらえていて野菜の中には果物を含んでいると考えられます。消費者がメロン、スイカなどをジューシーで甘いデザートと見なせば果物になり、デザート的でない植物質の副食は野菜と分類されることになります。

    野菜や果物に関して国語辞典は役所の業務や事情は反映していません。野菜や果物に対して食文化からの定義を記述しているのでそれに従えば習慣的にメロン・スイカ・イチゴは果物となり消費者はあまり違和感を感じません。
     

    食べ方で分ける

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    野菜をどのようにして食べるかといえば、そのままでも食べますがサラダにしてドレッシングで和えたりします。また、煮たり焼いたりの調理をして味付けを行って食べることも多いものです。野菜には甘みが少ないのでデザートととして野菜を楽しむ食べ方はあまり聞きません。

    一方、果物は生のまま食べて果汁や甘さ、芳香を楽しむ場合が多いものです。ジャムに加工することもありますが、その場合は生食するには少し味が落ちたものを使うことが一般的です。

    メロンの場合は食卓で生のままデザートの果物として食べられることが多いものです。メロンを一般的な野菜と同じように主食に対しての副食という扱いはしません。メロンは野菜と果物どっちなの?という問題について食べ方から考えると、やはりメロンは果物となるでしょう。

    収穫方法で分ける

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    野菜は畑に種をまいたり苗を植え付けたりして育て、大抵一年以内に収穫するものをいいます。収穫後は残った本体や根が枯れるので、また、次のサイクルで植え付けから収穫まで繰り返します。連作障害を防ぐため違う野菜を植え付けることもあります。

    一方、果物を収穫するということは樹木に成長している果実を収穫することを意味します。樹木は果実を収穫しても枯れることはなく翌年も同じように果実を収穫することができます。

    収穫方法で野菜と果物を分けると大部分の野菜や果物で消費者の感覚と一致しますが、メロン・スイカ・いちごなどは畑で育てて収穫するので野菜となり消費者の感覚とずれています。これは園芸学での分類方法でもあり生産者の側で便利な分類です。

    扱う立場によって変わる分類

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    野菜と果物を食べ方で分けるか収穫方法で分けるか考えてきましたが、結局、野菜と果物を食べ方で分けるということは消費者側からの目線で分類することになります。

    他方、野菜と果物を収穫の方法から分けるということは生産者側からの目線で分類することを意味します。

    生産者は「野菜」消費者は「果物」

    収穫方法で野菜と果物を分けるというのは、園芸学による分類方法で生産者の考え方になりますが、ほとんどの野菜や果物は消費者の感覚と一致した分類結果になります。しかし、メロン・スイカ・いちごは野菜と分類されることになり消費者が考える果物にはなりません。

    食べ方で分けるということは食文化を反映した消費者側からの目線で分類することになります。この場合はメロン・スイカ・いちごも果物となります。

    国によっても「野菜」と「果物」の定義は様々

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    海外でも野菜と果物の区別の方法はその国によって違いがありますが、基本的には日本と同じで甘みを楽しめるものは果物、甘みが少ないものは野菜とする分類がなされています。

    もちろん海外でも野菜と果物の区別の方法に矛盾はあります。アメリカでは植物の種子やその周りが一般に果物とされていますが、この分類を使うとインゲン豆やカボチャ・トマトも果物になってしまい、しばしば疑問が呈されています。

    有名な例では1883年に関税をめぐり、トマトを果物と認定することを求めた裁判で、アメリカの最高裁は関税の規則においてトマトは野菜であると最終決定しています。植物の専門用語ではトマトは果物となりますが、通常の言葉で解釈するべきとの決定でした。

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    メロンは視点によって野菜にもなり果物にもなる!

    メロンは野菜と果物どっちなの?という問題をずっと考えてきましたが、メロンが生産者の元では野菜に、消費者の所では果物に、役所では独自の定義に、とそれぞれの段階での常識に従ったカテゴリーに入っているということが分かりました。

    あまり難しく考えないことにしましょう。メロンは野菜と果物という二つの性質があり、関わる人によりその割合が違ってくると考えれば少しスッキリして来るのではないでしょうか。

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    ライター

    uzimodo

    世の中では何でもできる多能工という働き方が重視されています。同様にライターとしても仕事があれば幅広い分野に対応できるように勉強し、何でもよく調べてわかりやすい記事を書くようにしています。特に興味を持っている分野は自然言語処理やAIのテクノロジー方面です。

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