意外と知らない【メロン】の種類と特徴をご紹介！ギフトに人気の高級品も

日本では種類豊富なフルーツが栽培され、スーパーや果物屋、百貨店にも色とりどりのフルーツが並んでいます。今回は高級品がギフトに選ばれることもある「メロン」に着目し、美味しいメロンの見分け方やネットメロン・ノーネットメロンの種類、果肉の種類などをご紹介します。

メロンは種類によって高級品があり、お祝いやお中元、お歳暮などのギフトに利用されることがあります。本記事ではギフトにおすすめの高級メロンもご案内するので、ぜひ参考にしてみてください。

メロンはウリ科の一年生草本植物であり、果肉を食用としています。メロンの原産地は北アフリカや中近東地方といわれていましたが、遺伝子研究によってインドが原産地であることが分かっています。栽培は紀元前2000年頃に始まり、西方に伝わった種類をメロンと呼んでいるようです。

現代のメロンは甘い果肉が一般的ですが、昔はやや甘い程度であり、デザートとして食べるのではなくサラダや酢漬けに調理していました。メロンを甘くするために数世紀に渡って改良が重ねられていたといいます。

日本では中世の考古遺跡から炭化種子が発見され、昔に渡来して雑草化したものは「雑草メロン」と呼ばれています。また、日本の市場に流通している高級メロンの元になった種類はヨーロッパで誕生したようです。

日本には四季があり、魚やフルーツ、野菜などの食材にはその時期によって美味しく食べられる旬があります。温室メロンは通年栽培出荷されているため、旬は特にないものの、露地物は暖かいエリアで4月頃から収穫が始まり夏の暑い時期まで出回ります。

メロンの旬は種類や地方によりますが、最も多く出回り美味しいとされる時期は一般的に5月から7月になります。例えば、マスクメロンの旬時期は通年ですが、夕張は5月から8月、アンデスは3月から8月になり、種類によって違うことが分かります。

メロンは種類によりますが、ジューシーで香り高く、甘い果肉が特徴といわれています。メロンはそのまま食べるのはもちろんのこと、果肉を贅沢に使った高級ゼリーや季節限定のメロンパフェなどのアレンジ商品もあり、小さな子供からご年配の方まで幅広い層に食べられているでしょう。

市場にはメロンを使った美味しいスイーツなどが出回っていますが、メロンをそのまま味わうのであれば、ランク付けの基準を知ることがおすすめかもしれません。メロンは種類によるものの高級フルーツの代名詞であり、種類や階級によって販売価格が異なります。

商品の販売価格は仕入れ価格に準じますが、メロンなどの青果物は一般的に等階級によって決まります。等階級は等級と階級に分けて表示し、等級は品位基準・階級は形状基準をいいます。等級は糖度や熟度、見た目などの項目を出荷元が決めた出荷基準を参考に決定します。

等級の種類は秀品・優品・良品などに分けて表示され、階級は大きさや重さによってS・M・Lなどで表示し、例えば「秀L」などのように表します。

メロンは実際に食べなくても見た目で美味しさを判断することもできます。上手く栽培管理された種類はバランスの良い形状をしており、良質の食味、食感の安定に繋がっているといわれています。

ネットメロンの種類は表面の網の目がくっきり盛り上がっているものも、管理徹底して栽培されている判断基準になるため、比較的美味しいといわれています。また、メロンの重みも見分け方のポイントで、重たい種類は果実が凝縮している・種が少なくて良質といわれています。

メロンは特徴によって種類を分けることができます。先ずご紹介するのは、皮表面に網目模様のあるネットと網目模様の無いノーネットと呼ばれる2種類です。

ネットメロンは皮に編み目がある種類で、一般的には「マスクメロン」と呼ばれています。網目模様は水や栄養を与えたり、絞ったりすることで出来る「かさぶた」の様なもので、キレイな編み目を持つ種類は順調に成長を遂げたものといわれています。

ネットメロンには果肉が黄緑色の系統とオレンジ色の系統の種類があり、大衆的な「アンデス」や熊本県のみ栽培している「肥後グリーン」などの種類を含みます。

ノーネットメロンは皮に編み目模様のない種類で、古来より日本で食べられてきた種類が「マクワウリ」です。マクワウリは夏の風物詩であった種類ですが、西洋系の甘味が強い種類が出回るにつれ、あまり目にする機会のないノーネットメロンになりました。

現在市場に出回っているノーネットメロンの種類には果汁をたっぷり含む「プリンス」や、日持ちするためにギフトにも選ばれている「ホームランスター」などのノーネットメロンの種類があります。

メロンの果肉には色味によって3種類に大別でき、赤肉と青肉、白肉があります。こちらでは各果肉の特徴をチェックしていきましょう。

メロンの赤肉系とは果肉がオレンジ色をした種類で、代表的なものには「夕張」をはじめ、1989年に発表された種類の「クインシー」などがあります。赤肉系の種類はコクのある強い甘みと芳醇な香りが特徴といわれ、赤肉メロンは完熟していなくても青臭い香りは少ないようです。

赤肉の種類は強い甘みが特徴といわれているものの、食べるタイミングや熟す期間などによって甘さに違いがあるため、赤肉であっても選び方が重要なポイントになるでしょう。

メロンの青肉系は果肉がイエローからグリーンの淡い色味を持つ種類を指し、爽やかで清涼感のある甘みと香りが特徴といわれています。青肉系は赤肉系に比べてややコクが少ない種類で、完熟を迎える前には青臭い香りを感じることがあります。

青肉系の種類には広く知られている「アンデス」や果皮がツルっとしていて白みがかった薄緑色の「プリンス」などがありますが、プリンスの果肉は淡いオレンジ色から黄緑色の種類もあります。また、赤肉・青肉の種類による糖度の違いはなく、美味しさの感じ方には個人差があるでしょう。

白肉系は果肉が白色をした種類で、表面に網目模様が無く、果汁が比較的少ないフルーツになります。また、白肉系はサクッとしっかりとした歯応えが感じられ、すっきりした後味が特徴といわれています。

白肉系の「キンショー」はつるっとした網目模様の無い表面で、色は白や黄色になります。キンショーの果肉は白やクリーム色をしており、まろやかな甘味を楽しめるでしょう。また、後味が赤肉や青肉に比べてさっぱりしているため、はちみつを垂らして食べる方法もあります。

高級感のあるメロンはお祝いやお中元などの贈り物に選ばれ、北海道産の夕張メロンや高知県産・静岡県産などのマスクメロンが代表的な品種といえるでしょう。こちらではギフトにおすすめのメロンをご紹介します。

ギフトに喜ばれるであろう高級メロンには「アールス」があり、ネットメロンの代表格ともいわれています。アールスは果実を覆う美しい網目が特徴の一つで、一般的にマスクメロンと呼ばれている種類です。品種は19世紀末にイギリスの伯爵の農園で誕生したといわれています。

アールスの栽培は温度・湿度を管理した室内で行われ、1本のつるから1個のみのメロンを育てます。アールスは手間暇掛けて栽培するため、価格も高く、最高級品のものは1個数万円するようです。出荷量の多い地域は高知市で、他には静岡県、熊本県や茨城県などです。

「夕張キング」はギフトにも一押しの高級ブランドの一つで、カットした途端に広がる華やかなメロンの香りや柔らかでとろける果肉、さらにコクのある甘さと風味が特徴でしょう。夕張キングは赤肉カンタローブ系と青肉アールスを掛け合わせた品種です。

夕張メロンは北海道夕張市の基幹産業ともいわれており、非常に厳しい基準をクリアしたものが夕張メロンを名乗ることができるといいます。夕張メロンの品種名である夕張キングはマスクメロンに並ぶ高級品で、果肉は赤みを帯びたオレンジ色をしています。

メロンにはたくさんの種類があり、表面には編目模様の付いたネットやツルンとしているノーネット、さらには果肉の色によって赤肉や青肉、白肉に分けられ、それぞれに特徴があります。高級ブランドのメロンは贈り物にも選ばれています。