今更聞けない【フリース】の正しい洗濯方法を伝授！プロも実践するやり方はコレ

リーズナブルなのに軽くて温かいフリースは、寒い時期には手放せません。機能性の高さは誰もが納得するところとはいえ、以前は部屋着のイメージが強いフリースでした。昨今はおしゃれな高機能ウェアとして人気ですが、その裏にアウトドアブームがあったことは言うまでもないでしょう。

フリースの温かさの秘密は、起毛立ったふわふわの生地にあります。フリースに主に使用されている素材は「ポリエチレンテレフタラート」です。ポリエステルの一種である素材を使った生地は軽く、保温性に優れています。柔らかな肌触りは、いつまでも触れていたくなる温かさです！

お気に入りのフリースだからこそ、こまめに自宅で洗濯したいものではないでしょうか？寒さ厳しい季節にどうしても使用頻度が高くなるフリースは、汚れるたびにクリーニングに出すとなると経済的にも大変です。そうかといって、シーズン中まったく洗わないわけにもいきません。

しかしながら、フリースを自宅で洗濯して、その優しい風合いが損なわれてしまっては元も子もありません。フリースを自宅で洗濯する際の正しい方法をご紹介しましょう。柔軟剤や洗濯ネット、脱水の仕方やブラッシングなど、ちょっとしたポイントでフリースの風合いは長続きします！

そもそも、フリースは自宅で洗濯して良いものなのでしょうか？その疑問の答えは、フリースに付けられた洗濯絵表示のタグにあります。洗濯絵表示のタグを確認して洗濯機のマークがあれば、そのフリースは問題なく自宅で洗濯が可能です。

毛足が長いフリースは、元々がデリケートなウェアです。中には、自宅での洗濯をおすすめしていないフリースもあります。その場合は長く着続けるために、クリーニングに出す方が賢明です。フリースを自宅で洗濯する際には、その前に洗濯絵表示のタグを必ず確認するようにしましょう。

フリースは基本的に自宅での洗濯が可能です。しかし、デリケートな素材のフリースは洗濯方法を誤ると、毛玉になったりゴワゴワになったりして風合いが台無しになってしまいます。

フリースを自宅で洗濯する際の正しい方法は、決して難しいものではありません。洗濯のプロも実践しているという、フリースの風合いを守る洗濯のポイントをご紹介しましょう。

フリースを誤った方法で洗濯した際に毛玉が出来る理由は、洗濯機の中で他の衣類との摩擦が起こるためです。摩擦が起こるとフリースの長い繊維同士が絡まってしまい、毛玉になります。

なるべくならフリースは単独で洗濯することが望ましいですが、難しい場合は洗濯ネットを使いましょう。フリースを洗濯ネットに入れて洗うことで、他の衣類と一緒に洗濯しても摩擦を防げます。洗濯ネットの中にあれば、型崩れの原因になり得る埃やゴミもフリースの繊維に絡みません。

フリースを入れる洗濯ネットのサイズは、大きすぎるとネットの中で移動して摩擦が起こるためおすすめできません。フリースを畳んだ状態で少しゆとりが生まれるくらいのサイズがベストです！

一般的に、衣類の洗濯には洗浄力の高い弱アルカリ性の洗濯洗剤を使います。しかし、生地に与える負担が大きい弱アルカリ性の洗濯洗剤は、デリケートなフリースの洗濯には向いていると言えません。フリースの洗濯には、生地に優しい中性洗剤を使いましょう。

中性洗剤は、いわゆるおしゃれ着洗剤と呼ばれるものです。ウール素材のニットやシルクのブラウスなど、繊細な風合いを保ちたい衣類の洗濯に使われます。おしゃれ着洗剤は一般的な洗濯洗剤と比べると洗浄力は若干落ちるものの、生地への負担が少なく型崩れの心配もありません。

フリースの洗濯には、柔軟剤の使用もおすすめです。衣類をふわふわ柔らかく仕上げてくれる柔軟剤は、フリース独特の風合いをキープしてくれます。柔軟剤は衣類が静電気を帯びることを防ぐ効果もあるため、乾燥する冬に着ることが多いフリースにはぴったりと言えるでしょう。

フリースが静電気を帯びると、細かなゴミや埃などを引き寄せてしまいます。おしゃれ着洗剤にも静電気防止の効果が期待できるため、柔軟剤とのダブル使いで効果をより高めましょう！

フリースを自宅で脱水にかけたら縮んでしまった、という経験がある人も多いのではないでしょうか？実は、フリースの生地の構成はニットと一緒と言って過言ではありません。基本的に編むように作られているフリースは、ニット同様に長く脱水にかけると縮んでしまう可能性が高いのです。

とはいえ、まったく脱水にかけないとなかなか乾きません。フリースを脱水にかける時間は、生地への負担を極力軽くするために短めがおすすめです。

天候に恵まれない日は、洗濯したフリースを乾燥機で乾かしたくなることは致し方ありません。しかし、フリースは乾燥機で乾かすと脱水の時と同じく縮んでしまう恐れがあります。フリースを乾かす際には、乾燥機を使わないほうが良いでしょう。

また、フリースは素材上、静電気を帯びやすいと言えます。乾燥機で乾かすと摩擦により静電気を帯びやすくなることからも、フリースに乾燥機の使用はおすすめできません。

自宅でフリースを洗濯する際のポイントを踏まえて、フリースの洗濯の手順についてまとめておきましょう！最初に行うことは、フリースに付けられている洗濯絵表示のタグのチェックです。洗濯機の使用が可能であることを確認したら、フリースを裏返して畳みます。

フリースの畳み方のポイントは、汚れが気になる部分が表側に見えるようにと覚えておきましょう。ボタンやファスナーの付属品があるフリースは、洗濯中に引っかかって破損することを防ぐために閉じておきます。畳んだフリースを洗濯ネットに入れたら、いよいよ洗濯です。

洗濯機の洗剤投入口、もしくは洗濯槽にそのまま適量のおしゃれ着洗剤と柔軟剤を入れます。洗濯機の設定に「ドライコース」があるなら、それを選択しましょう。クリーニングの洗濯方法を再現したドライコースは、優しい洗い方で生地を傷めません。「手洗いコース」でもOKです。

ここで注意点ですが、フリースは毛足が長いという特徴上、繊維に洗剤が残ってしまいがちです。洗剤が残ると、生地を傷める原因になり得ます。繊維の奥までしっかりとすすぐために、すすぎは念入りに2回行うと良いでしょう！

最後にご紹介するポイントは、フリースを洗濯した後の正しい干し方です。デリケートなフリースは、干し方次第では型崩れを招いてしまいます。せっかく洗濯方法に気を遣っても、誤った干し方で型崩れしてしまっては意味がありません。

フリースは直射日光が当たらない場所に干す、が鉄則です。太陽光が直接当たらない日陰で、なおかつ風通しの良い場所に干しましょう。フリースはハンガーに掛けるのではなく、平干しがおすすめです。フリースは水分を含むと重量が増すので、ハンガーに掛けると生地が伸びてしまいます。

とはいえ、平干しできる場所を確保できない場合があります。その場合には、ハンガーに掛けて干すこともやむを得ません。その際のハンガーは、肩の部分に厚みがあるものを使いましょう。

乾いたフリースはすぐに畳んでタンスやクローゼットにしまうのではなく、ブラッシングしてからしまうようにしましょう。起毛立ったフリースは、ブラッシングすることで風合いを長く保てるのです。ただし、毛が抜けることを防ぐために優しく丁寧に、少しずつがおすすめです。

一般にはあまり馴染みがありませんが、実は衣類のブラッシング用のブラシが販売されています。衣類用ブラシが手に入らない場合は、ペットのブラッシング専用ブラシでも問題ありません。

タンスやクローゼットにしまう前に、消臭スプレーや除菌スプレーをさっと吹きかけることもおすすめです。フリースに付着する気になるにおいを抑えてくれる効果が期待できます。ブラッシングと消臭・除菌スプレーでのお手入れまでが、フリースの正しい洗濯方法と言えるでしょう！

お気に入りのフリースを自分で洗濯すれば、より愛着が湧くのではないでしょうか？ただし、意外と繊細なフリースはこまめに洗濯すると生地を傷めがちです。洗濯の頻度は1～2週間に1回程度をおすすめします。風合いをきれいに保ったフリースで、寒い時期を快適に過ごしましょう！