本サービス内ではアフィリエイト広告を利用しています
店舗や施設の営業状況やサービス内容が変更となっている場合がありますので、各店舗・施設の最新の公式情報をご確認ください。
薄力粉と強力粉の違いを知っておこう!
薄力粉と強力粉は、どちらも小麦粉の種類です。スーパーの売り場などを見てみると、薄力粉の方が製造しているメーカーや量の選択肢は多い傾向があります。店によっては薄力粉と強力粉に加えて中力粉が販売されていることもあり、区別するのが難しく感じる事もあるでしょう。
料理やお菓子作りをする方であれば、ムニエルなどでまぶすのは薄力粉、クッキーやケーキの原材料は薄力粉が多く、強力粉は使わないなど、レシピに記載されている内容から小麦粉と強力粉のおおよその用途を把握しているでしょう。
薄力粉と強力粉が向いている料理をそれぞれ知ってはいても、薄力粉と強力粉がどのような原材料から作られ、どういった違いがあるのかについては、明確には知らない方も多いでしょう。
薄力粉と強力粉の違い【成分】
薄力粉と強力粉の最大の違いは、原料である小麦の種類と由来する含有成分です。小麦粉の成分は、粉の質感や料理やお菓子に使った際のできあがりに影響します。
小麦粉はそのままよりも水や卵など水分と混ぜて使うことが多いため、水分を加えた際の変化の方向によって向いている料理やお菓子の種類があります。薄力粉と強力粉の違いとその理由を知っておくことで、使い分けが明記されていないレシピでも適切な方を選びやすくなるでしょう。
一部の料理では薄力粉の代わりに強力粉を使うことが可能なレシピもあります。使いたい小麦粉を切らしている時の代用や、食感を変えてみたい時のアレンジとしても成分という点から両者の違いを知っておくと便利でしょう。
原料
薄力粉も強力粉も小麦を原料としているのは同様ですが、使っている小麦の種類が異なります。薄力粉は軟質小麦、強力粉は硬質小麦と呼ばれる小麦を原料としています。小麦は、粒が固いほどタンパク質が多く含まれるのが特徴の植物です。
硬質小麦から作られる強力粉はタンパク質の含有量が薄力粉に比べて高く、強力粉はタンパク質の含有量が11~13%とされています。一方、軟質小麦から作られる薄力粉はタンパク質含有量が6~9%とされています。
ダイエットや健康管理のために食品のGI値を考慮して選ぶ場合、薄力粉はGI値が60で強力粉は55と強力粉の方がGI値は低くなっています。GI値を計算する際は参考にしましょう。
グルテンの量
小麦に含まれるタンパク質は、グルテンの量に関係します。グルテンとは、水を加えて混ぜた際の弾力や粘り気となる成分です。グルテンは2種類のタンパク質が水を吸収してこねられることで生まれるため、グルテンの量は小麦を使った料理やお菓子ほぼすべてに影響します。
生地に粘り気やもちもちの食感を持たせたい、イースト菌などでしっかりと発酵させたい料理には、グルテン量が多い小麦粉が向いています。タンパク質の含有量が多い強力粉はグルテン量も多く、水を加えてしっかりと練ることで生地に粘りや伸びが生まれます。
多ければ多いほど弾力が増す
小麦粉に含まれるグルテンは量が多ければ多いほど弾力が増すため、できあがった料理やお菓子はもちもちとして重みのある食感になります。グルテンによる弾力性は食感だけでなく、生地を発酵させた際のガスを生地内に閉じ込める役割も持っています。
生地に弾力があるかどうかで、生地の混ぜ方やこね方にも違いが出ます。強力粉を使った弾力のある生地は、力を入れてこねることでより弾力やコシが出ます。
料理やお菓子、パン作りで薄力粉と強力粉のどちらを使うかは焼く前に発酵をさせる過程をとるかどうか、焼きあがった後の食感はもちもちかさくさくか、などによって判断されます。数%のグルテン量の差でも、薄力粉と強力粉に求められる役割には明確な違いがあります。
薄力粉と強力粉の違い【適した料理や用途】
薄力粉と強力粉は原料の違いから成るグルテン量の差があるため、向いている用途も異なります。ここからは、軽い生地になる薄力粉ともちもち食感の強力粉はそれぞれどのような用途に適しているのかをご紹介します。
薄力粉と強力粉に適した用途とその理由を知っていれば、細かいレシピが分からない料理を作る時にも、創作レシピに挑戦する時にも、適した方を使うことができるでしょう。
お菓子作りや揚げ物には薄力粉
薄力粉は、焼いた生地が軽い風合いになるお菓子作りに向いています。ケーキのスポンジやクッキーのふわふわ、さくさくとした食感は薄力粉を使うからこそ出せる風味です。
薄力粉はそのままでは生地があまり膨らまないため、ケーキのスポンジのようにふわふわにさせたい場合はベーキングパウダーなどを使って生地を膨らませる必要があります。生地もこねるというよりさっくりと混ぜるような混ぜ方の方が多く使われます。
お菓子以外に料理としての用途なら、揚げ物やムニエルなどの衣に使われるのは一般的に薄力粉です。特に衣が重くならないようにしたい天ぷらでは、さっくりと軽い薄力粉がおすすめです。粒が小さくダマになりやすい点に注意して扱いましょう。
パンや麺を作るなら強力粉
パンや麺類など、生地をこねてコシや粘りを出す用途には強力粉が向いています。パンの中でももちもちに焼き上げたい食パンは、強力粉による生地の粘りが求められます。ジャムやクリームを主役にしたい菓子パンは、強力粉よりグルテン量がやや少ない準強力粉を使うこともあります。
麺を作る用途なら、固い麺になるパスタ麺は強力粉、コシと柔らかさを両立させたいうどんは強力粉と薄力粉の間の性質を持つ中力粉が多く使われます。麺を打つ時などに使用する打ち粉も、粒が大きくさらさらした触り心地の強力粉が向いています。
パンや麺以外にもちもちの食感が求められる食べ物の例として、餃子の皮も強力粉が向いています。本格的な手作り餃子をするなら、強力粉を用意して挑戦してみましょう。
薄力粉と強力粉の代用品はある?
薄力粉と強力粉は、基本的にはレシピに定められている内容に忠実に使うのがおすすめです。薄力粉と強力粉の用途には向き不向きがあるため、反対に使った場合料理の食感やできあがりがイメージと大きく離れてしまい失敗の原因になる可能性も高いでしょう。
購入したくても品薄で入手できない、うっかり切らしていた、使おうとしたら期限切れだったという場合は、レシピに薄力粉や強力粉と指定されていても代用の方法を考える必要が出るでしょう。ここからは、薄力粉や強力粉の代用品になる食品の例をご紹介します。
料理の品目や調理工程、目指す食感によっても代用できるかどうかに違いはあります。代用品によっては使う料理に向かないものもあるため注意しましょう。
薄力粉の代用品
薄力粉を使う場面は、料理とお菓子作りに大きく分けられます。お菓子は材料の大部分が小麦粉であるため、お菓子作りに使う薄力粉を他のもので代用するのは難しいでしょう。
料理に薄力粉を使う場合、揚げ物の衣やソースのとろみづけであれば代用が可能です。料理に使う薄力粉の代用品として、米粉や片栗粉が候補に挙げられます。片栗粉は常備されている家庭も多いため、薄力粉が無い時の代用品にしやすいでしょう。
薄力粉でのとろみづけに片栗粉を使えば薄力粉以上に強いとろみになり、揚げ物の衣に使えば薄力粉を使った揚げ物よりも軽い食感になるでしょう。片栗粉は小麦が原料の薄力粉よりも香ばしさはないため、くせのない風味を求めているのであれば向いています。
強力粉の代用品
パンや麺作りの用途に使われる強力粉は、生地の粘りやコシが独特であるため代用できる食品が限られます。強力粉の代わりに薄力粉を使ってパンや麺を作るのは、グルテン量の少ない薄力粉には生地を発酵させて弾力を生む工程が向いていないためおすすめできません。
パン作りで強力粉の代用をするのであれば、パン作り用の米粉はもちもちのパンを作るのに向いています。強力粉の代用として米粉を使う際は、必要な水分量が異なることもあるため参考にするレシピにも気を付けましょう。
薄力粉の代用として便利な片栗粉は、主成分がデンプンであるため水を加えたりこねたりした際の性質の差が大きすぎて強力粉の代用には適していません。
薄力粉と強力粉の違いはグルテンの量
薄力粉と強力粉の違いでもっとも大きいグルテン量の差は、小麦粉を使って作るお菓子や料理のできばえに大きく影響します。料理によってはグルテンを発生させることが重要な工程であることも多いため、薄力粉と強力粉を的確に使い分けられることが成功の鍵となることもあるでしょう。
薄力粉と強力粉のそれぞれに適した用途を知って、美味しい食べ物を作ったりいざという時の代用の候補を考えたりする際に役立てましょう。