今更聞けない【アボカド】の栄養・カロリーを徹底解説！おすすめの食べ方は？

アボカド（Avocado）はなめらかな口当たりとまったりとした味わいが特徴の栄養豊富な果実です。アボカドは「森のバター」と呼ばれるほど、栄養価が高く、ビタミン類やミネラルがたっぷり含まれている食物として人気です。

美容効果も期待できるアボカドは中央アメリカが原産です。低温に弱く、主に熱帯・亜熱帯で生息します。栄養豊富なアボカドは、クスノキ科ワニナシ属の常緑高木およびその果実のことで、野生のアボカドの木は樹高が30メートルほどになります。

アボカドは甘みや酸味が無いので果物ではなく「野菜」と分類されがちですが、2年以上栽培する樹木なうえ、果実を食用とするのものなので「果物」に分類されます。

アボカドは7000年以上前から栽培されていると記録があり、13世紀頃の当時インカ王の墓から、アボカドの種が出土したという記録があるといわれています。

16世紀頃にアメリカに伝わり、その後ヨーロッパやオーストラリアなどに持ち込まれ、日本に入ってきたのは100年程前といわれています。

栄養豊富なアボカドは英語でAvocadoと表記しますが、果実の表皮がワニの肌に似ていることから別名「Alligator Pear（ワニの梨）」とも呼ばれます。それを直訳し和名では「鰐梨（ワニナシ）」と呼んでいます。

なめらかな口当たりと濃厚な味わいがおいしいアボカドは、栄養がたっぷりと含まれたスーパーフードです。栄養豊富なアボカドはサラダやタコス、サンドイッチ、ハンバーガー、カリフォルニアロール、アヒポキなどの具材として、使われます。

アボカドといえば、メキシコ料理を思い浮かべる方が多いでしょう。メキシコはアボカドの生産量・消費量ともに世界一であり、トルティーヤチップスのディップとして定番の「ワカモレ」は、アボカドの食べ方として定番で有名です。

ワカモレは、アボカドをメインに青唐辛子、トマト、玉ねぎ、コリアンダー、レモンなどが加えられて作られるメキシコ料理のサルサの一種です。

タコスやケサディーヤ、チャルーパなどの料理に使用されたり付け合わせとして提供されます。メキシコの加工食品としてのワカモレの輸出量は2018年時点で78000トンを超え、メキシコは世界をリードするアボカドの生産国及び輸出国となっています。

今回の記事ではアボカドの栄養やおすすめの食べ方をたっぷりとご紹介していきます。アボカドの栄養成分の詳細や美容効果、アボカドの糖質と気になるカロリーについてご紹介します。

さらにアボカドのおいしい食べ方やおすすめレシピなどをご紹介しますので、アボカド初挑戦の方や、レシピに困っている方も参考にご覧ください。アボカドの栄養成分の他、ダイエット効果の有無についてもご紹介します。

アボカドは天然脂肪、たんぱく質、ミネラル、鉄、リンを含む栄養がかなり豊富に含まれており、健康的な食材だといわれています。アボカドに含まれるビタミン類、ミネラル、オレイン酸、その他など栄養素ごとに詳しく見ていきましょう。

まずはアボカドの栄養・豊富なビタミン類について解説します。アボカドにはビタミン類が豊富に含まれています。アボカドに含まれている栄養素・ビタミン類の主なものは、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEです。

ビタミンAは目の乾燥を防ぎ、暗い場所での視力を保つ効果があるとされています。まあ、皮膚や粘膜を正常に保つためにもビタミンAが大切だといわれています。ビタミンCは健康的な免疫機能に寄与する抗酸化物質であり、全身の組織の成長と修復に不可欠な栄養素といわれています。

病気やストレスに対する抵抗力を高めてくれる効果が期待できるので、日々摂りたい栄養・ビタミン類といえます。さらにビタミンEは、身体の組織の損傷を防ぎ、ウィルスや細菌に対抗する免疫システムの強化・維持を促進する抗酸化物質です。

ビタミンEには老化のもとになる酸化を防ぐ効果がある栄養素ともいわれています。アボカドには他にビタミンKも含まれていて、ビタミンKは血液の凝固作用と健康な骨のために重要な栄養素の1つといわれています。

アボカドに含まれている栄養素、続いてご紹介するのは「ミネラル」です。ミネラルは、一般的な有機物に含まれる4元素（炭素、水素、窒素、酸素）以外の必須元素で、無機質、灰分などとも呼ばれる栄養素です。

ミネラルは、たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミンと並び5大栄養素の1つとして数えられます。日本では、カリウムやカルシウム、亜鉛、鉄、マグネシウム、リンなどの13元素が、健康増進法に基づく食事摂取基準の対象として定められています。

ミネラルは人の体内では作ることができない栄養素なので、毎日の食事から摂る必要があります。アボカドには血圧の上昇を防ぐのに役立つ栄養素・ミネラルであるカリウムが含まれています。

また、筋肉及び神経機能の調整など、身体の様々な部分において重要なマグネシウムというミネラルも含んでいます。

アボカドには不飽和脂肪酸の1つである「オレイン酸」も多く含まれています。オレイン酸はオリーブオイルや紅花油などに多く含まれていることでも知られている栄養素です。

オレイン酸は高コレステロール、高エネルギーの食事が原因で増えた悪玉（LDL）コレステロールを抑制する効果があります。

血管の健康を保ち、生活習慣病を予防する効果があるといわれています。また、オレイン酸は腸の働きを活発にさせるため、便秘解消にも良いとされている栄養素です。

アボカドにはビタミン類やミネラル、オレイン酸以外にもまだまだたくさんの栄養素が含まれています。アボカドには食物繊維や葉酸、銅、パントテン酸などの栄養素も含まれています。

栄養素・食物繊維は心臓病、肥満、2型糖尿病のリスクを軽減する可能性があるとされていますし、なにより毎日のお通じを促してくれる作用があるのですっきりとした日々が送れます。栄養素・葉酸は、能が正常に機能するために必要な成分でとても大切です。

また、葉酸は妊娠中の方にも良い栄養素として知られていて、早産や胎児の先天異常のリスクを減らす効果があるといわれています。

栄養素・銅は、血管、神経、免疫系統、骨の健康の維持に欠かせない成分で、アボカドには豊富に含まれています。栄養素・パントテン酸は、食物が身体のエネルギーへと変換されるのを促進してくれる効果が期待できます。

アボカドには約20の必要不可欠なビタミン、ミネラル、カリウム、葉酸などの栄養素が豊富に含まれています。スーパーフードとも呼ばれるアボカドは、栄養豊富で毎日の食事に取り入れたい食材です。

つづいてはアボカドの美容効果について見ていきましょう。アボカドには、悪玉コレステロールを抑える働きがあるとされている「不飽和脂肪酸」を含む唯一のフルーツといわれています。

コレステロールの吸収が抑えられると血液がサラサラになり、動脈硬化予防につながるとされています。アボカドは身体の内部から健康的にしてくれるだけでなく、体の外側も健康にしてくれます。アボカドには美容に良い栄養素・ビタミンEが含まれます。

ビタミンEは老化を防ぐ抗酸化物質の1つで、フリーラジカルと呼ばれる物質によるダメージから体の組織を守るという役割が期待できます。アボカド1／3サイズ（50g）中には、1日に推奨される摂取量の6％相当のビタミンEが含まれているといわれています。

フリーラジカルは細胞や組織、器官を傷つけ、加齢に伴う特定の症状を引き起こすとされていますので、それらを抑制してくれるビタミンEが含まれているアボカドは美容におすすめの食材といえるでしょう。アボカドはお肌や髪の健康を活性化させてくれる天然の保湿剤ともいわれています。

アボカドは栄養価が高く健康的で美容にも効果的だといわれていますが、カロリーは比較的高いという特徴があります。アボカド1つのカロリーはおよそ240kcalです。

ご飯茶碗に軽く1杯（約150g）が約240kcalですので、アボカド1つはご飯軽く1杯に相当するということになります。気になるアボカドの糖質ですが、アボカド1つの糖質はおよそ1.2gになります。

アボカドは、カロリーは比較的高めですが、一方糖質は非常に低めという特徴があります。糖質の摂り過ぎは、血糖値の急上昇を招き、脂肪蓄積につながるといわれています。糖質の摂りすぎを控えたいという方にとっては、アボカドは活用しやすいおすすめの食材といえます。

アボカドはカロリーが高いので、カロリーコントロールでダイエットを行っている方にとっては、摂りすぎは良くないでしょう。アボカド1個はご飯軽く1杯に相当するカロリーであるということを頭の片隅に置いて、ダイエットをしましょう。

栄養価が高く、美容にも良いアボカドは、健康的なダイエットを進めるうえでおすすめの食材です。しかし摂り過ぎは良くないので、他の食事とのカロリーバランスを考えながら、適度に食べるようにしましょう。

アボカドは分類上は果物ですが、甘さもなく糖質量が非常に少ないので、糖質コントロールでダイエットを行っている方にとってはおすすめの食材です。

1日アボカド半分などと決めて食べると、カロリーの摂りすぎにならず、糖質コントロールもできて健康的なダイエットにつながるのでおすすめです。

低糖質で栄養価が高いアボカドを使ったおいしい食べ方・レシピをご紹介します。栄養満点のアボカドは、高カロリーなので摂り過ぎないように注意すればダイエット中でも食べられます。

栄養たっぷりで食べ応えがある、おしゃれでヘルシーなおすすめメニュー、1つ目にご紹介するのは「アボカドトースト」です。アボカドトーストは食パンにアボカド、スクランブルエッグをのせた朝食やランチにぴったりのメニューです。

アボカドの緑と卵の黄色が色鮮やかで、おしゃれなビジュアルなので気分も上がります。栄養満点なアボカドトーストの材料は、ライ麦食パン1枚、アボカド1／2個、卵1個、マヨネーズ大さじ1、粒マスタード小さじ1、レモン汁少々、黒こしょう少々です。

ライ麦パンは、イネ科のライ麦を使って作られたドイツ発祥のパンです。通常の食パンはイーストという発酵種を使って作られますが、ライ麦パンはサワー種という天然酵母を使って作られます。

サワー種は発酵力が高く酸味があるので、ライ麦パンは独特の香りと酸味が特徴のパンに仕上がります。ライ麦パンは、通常の食パンよりも食物繊維が豊富なのでおすすめです。ライ麦食パンが手に入らない場合は普通の食パンでOKです。

作り方は、フライパンにオリーブオイルを熱し、溶き卵を入れスクランブルエッグを作ります。ライ麦食パンはトーストやオーブンでこんがりと焼きましょう。パンを焼いている間にアボカドを切ります。アボカドを半分にカットし種を取り除き、スプーンなどで実を取り出します。

アボカドを5mm程度のスライスにしてレモン汁をかけておきましょう。レモン汁をかけることで変色を防ぐことができます。トーストしたパンの上に、アボカド、スクランブルエッグをのせ、マヨネーズをトッピングします。

最後に黒こしょうを振りかけたら完成です。美容とダイエットにも向いている栄養豊富なアボカドを使ってヘルシーなメニューを堪能しましょう。

2つ目にご紹介する栄養満点のアボカドのおいしい食べ方・おすすめレシピは「アボカドグラタン」です。美容効果が期待できるアボカドとヘルシーな野菜を使ったおすすめメニューです。

アボカドグラタンの材料は、アボカド1／2個、ツナ缶1／2缶、じゃがいも中サイズ1／2個、ブロッコリー片手の平にのる程度、エリンギ小サイズ1本、豆乳大さじ2、白味噌小さじ1、醤油小さじ1／2、とろけるタイプのチーズ大さじ2です。

じゃがいもは皮をむき、1.5cmのさいころ切りにします。耐熱容器にじゃがいもを入れ、電子レンジで3分加熱しておきましょう。

エリンギは半分の長さに切ってから5mm程度の薄切りにします。ブロッコリーは食べやすい大きさにカットし、エリンギと一緒に熱湯でさっと茹でておきます。豆乳と白味噌、醤油を混ぜてソースを作っておきましょう。

アボカドはボウルに入れフォークなどを使ってペースト状になるようにつぶしておきます。グラタン皿（耐熱容器）に、オリーブオイル少々を塗り、じゃがいも、ブロッコリー、エリンギ、ツナ缶、アボカドを入れます。

事前に混ぜておいた豆乳味噌ソースを入れ、具材とソースを軽く混ぜ合わせます。とろけるタイプのシュレッドチーズをトッピングして、オーブントースターで5～7分、焼き色が付くまで焼いたら完成です。

マカロニやご飯などを使わない食べ方なのでダイエット中にもおすすめです。栄養豊富なアボカドを使っておいしいグラタンを堪能しましょう。

栄養満点のアボカドのおいしい食べ方・おすすめレシピ、3つ目にご紹介するのは「アボカドおにぎらず」です。「おにぎらず」はご飯を手で握らず、大判の海苔で包むだけのおにぎりの一種です。

手でギュッと握らないのでおにぎらずという名前で呼ばれていますが、具材をご飯で包むという点ではおにぎりと一緒です。栄養豊富なアボカドおにぎらずの材料は、ご飯1膳分、茹でたエビ2つ、アボカド1／4個、クリームチーズ大さじ1、塩こしょう・マヨネーズ・醤油少々です。

塩こしょう、マヨネーズ、醤油は混ぜておきましょう。ラップの上に大判の焼海苔を置き、ご飯の半量を中央に置きます。

スライスしたアボカド、エビ、混ぜ合わせた調味料、クリームチーズをのせます。具材に残りのご飯をかぶせるように置き、形を正方形に整えます。海苔の角を左右から寄せて包むようにし、上下の海苔も角から中央に寄せるようしてご飯を包みます。

サランラップでおにぎらずを包み、海苔のとじ目を下にして5分置きます。5分経ち海苔とご飯が落ち着いたところでラップから出し、中央に包丁を入れてカットしましょう。

アボカドの緑色と海老のピンク色がかわいいおにぎらずが完成します。見た目良し、美容にも良しのダイエットにもおすすめの栄養満点メニューです。

アボカドの栄養やカロリー、おいしい食べ方・おすすめのアボカドレシピなどについてたっぷりとご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。

栄養価が高く、美容効果も期待できるアボカドはおすすめの果実です。糖質が非常に低いので糖質コントロール中の方やダイエット中の方にもおすすめです。ご紹介したおいしい食べ方やおすすめレシピを参考に、ご自宅で栄養満点のアボカドメニューをお試しください。