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ステーキは焼き方が重要!
ステーキ料理は、肉の旨味をシンプルに楽しむおすすめのレシピです。日本では一枚肉を焼いたものをステーキと呼ぶのが一般的ですが、古くから肉料理を食べる文化がある国ではレシピ名に「ステーキ」がつく料理がたくさんあります。
たとえばタルタルステーキは焼かずに生で食べるステーキ料理ですし、ひと口サイズの牛肉と野菜を炒め合わせるチャップステーキも、海外では「ステーキ」と呼ばれる料理の一種です。
逆に日本独自のステーキ料理もあります。オペラ歌手の名前が付けられたシャリアピンステーキは日本で生まれたステーキ料理で、すりおろした玉ねぎに牛肉を漬け込んでから焼くのが特徴です。
このようにステーキ料理にもいろいろな種類がありますが、肉のおいしさをストレートに楽しむなら、一枚肉を焼いて食べるシンプルな調理法が一番でしょう。ただしシンプルだからこそ、焼き方次第で味が変わるのが難しいところです。
高級ステーキ肉を使っても、焼き方が悪ければせっかくの高級肉も台無しになります。ところがスーパーの特売で買った安いステーキ肉を上手な焼き方で仕上げると、高級ステーキ肉のような味と食感を再現することが可能です。
ですからステーキハウスのような本格的な味を自宅で再現したいなら、焼き方のポイントを知ることが重要になります。
ステーキの焼き方の種類
「焼き方がすべて」ともいわれますが、もともと生食が可能な牛肉を焼いて食べる料理なので、焼き方の種類・焼き加減が選べます。
焼き方・焼き加減によって味や食感が異なるのがステーキ料理の特徴ですから、焼き方のポイントを覚える前に焼き方・焼き加減の種類を確認しておきましょう。
レア
レアステーキは、日本食で定番の「鰹のたたき」に見た目がよく似ているのが特徴です。「レア」という呼び方は英語圏でよく使われる焼き方の呼び方で、ステーキを良く食べる国・フランスでは「ブル」という呼び方をします。
焼き方・焼き加減のポイントは「表面に焼き色を付けるだけ」です。レアステーキの断面は、鰹のたたきの断面によく似ています。焼き色を付けた外側の部分だけが変色しているものの、内部は生肉のような美しい肉色を保っているのがレアステーキです。
ただしレアステーキは、肉の内部に火が通っていないわけではありません。鰹のたたきは表面のみに焼き色を付けたらすぐに氷水で冷やすので、内部は生のままです。
ですから鰹のたたきは焼き魚ではなく、刺身料理として提供されます。これに対してレアステーキは、生肉のように見えてもきちんと内側まで加熱しています。焼き方・焼き加減のポイントは「表面に焼き色を付ける」ですが、内部は余熱調理するのが特徴です。
余熱だけで内部の温度はおよそ60℃になりますから、生肉ではなく加熱肉となります。ちなみに鰹のたたきに限りなく近いのが、「ブルーレアステーキ」と呼ばれる焼き方です。
焼き方も鰹のたたきの焼き方とよく似ていて、肉表面が変色したらすぐに火をとめます。そのためレアステーキと違いブルーレアステーキの肉内部は、見た目通りほぼ生肉です。
ミディアムレア
ミディアムレアステーキは、レアステーキとミディアムステーキの中間にあたる焼き方です。カットする前のミディアムレアステーキはミディアムステーキの見た目にそっくりで、表面に焦げ目がつくほどしっかりとした焼き色がついています。
ところがカットしてみると、肉内部は生のような赤い色をしています。ミディアムレアステーキも余熱で内部まで加熱するのですが、レアよりも温度は高く、概ね肉内部の温度を65℃にしているのが特徴です。
ちなみに65℃という温度は、牛肉に含まれるたんぱく質が変質を起こす境界温度です。内部温度が65℃を超えると変質が始まるため、肉も変色します。
そのためミディアムレアステーキはレアステーキよりもしっかりと肉の表面に焼き色がついていますが、肉内部の見た目はかなり生に近いです。
ミディアム
レアステーキやミディアムレアステーキのように生っぽさが残る焼き方が苦手な人におすすめなのが「ミディアムステーキ」です。なお肉内部を65℃~70℃にキープして火を通すのが、ミディアムステーキの焼き方の特徴といえます。
カットした肉の断面はたんぱく質の変質によってほとんど変色していますが、肉の中心部にほんのりとピンク色をした部分が残っています。
そのため見た目の生っぽさはありませんが、肉汁が楽しめるので、ウェルダンステーキにはないジューシーさがある焼き方です。なお英語圏では「ミディアムステーキ」と呼ぶ焼き方ですが、フランスでは「ア・ポワンステーキ」と呼ばれています。
ウェルダン
ウェルダンステーキは、生っぽさが一切見られない焼き方です。英語圏ではは「ウェルダンステーキ」の呼び方が一般的ですが、フランスでは「ビヤン・キュイステーキ」と呼びます。
レアステーキやミディアムステーキでは、肉内部の一部にたんぱく質の変質がおきていないため、生肉のような赤い色が残っています。
これに対してウェルダンステーキは中心部分のたんぱく質も加熱によって変質するので、赤い部分はほとんど残っていません。その分肉汁も少ないので、肉のジューシーさにこだわる人はあまり好まない焼き方です。
ただし食中毒の経験者は生食を連想させるレアステーキやミディアムステーキよりも、しっかりと中まで加熱されたウェルダンステーキを選ぶ傾向があります。
ステーキを焼く時のおすすめの火加減は?
焼き方・焼き加減によって肉色、肉汁、食感などに違いがありますが、あくまでもそれらの違いは肉の種類ではなく焼き方の違いが関係します。焼き方といってもステーキ料理はバーベキューでも楽しめるほど、簡単に作れるおすすめメニューです。
ですから料理の経験がない人でも下味をつけた一枚肉をフライパンやグリルで焼けば、誰でも簡単にステーキ料理が作れます。ただし「単に焼くだけでおいしくなるのか」という質問の答えは「NO」です。好みの焼き方で一枚肉を焼くには、火加減が重要になります。
火加減は強すぎても弱すぎても、イメージ通りにはなりません。完全に中まで火を通すウェルダンステーキは別ですが、余熱で中まで火を通す焼き方・焼き加減の場合は火加減がとても難しいです。
そんなステーキ料理ですが理想の火加減が分かるようになると、どんな焼き方・焼き加減でも思い通りに作れるようになります。
最初は中火で
どの種類の焼き方を選んだとしても、一枚肉を最初に入れる際の火加減は「中火」です。ミディアムステーキやウェルダンステーキのように肉のたんぱく質がほぼ変質している(または完全に変質している)焼き方でも、最初の火加減は中火にしてください。
これは肉内部の温度を急上昇させないための重要なポイントです。十分に熱したフライパンに牛脂を入れ一枚肉をフライパンの中心に置くと、ジューっという音とともに下の部分のステーキ肉が少しずつ変色してきます。
この時に初心者だと火加減が強すぎないか不安になりますが、そこは心配ありません。肉を入れたことで温度が下がるため、焼き過ぎにならないのです。
ですから動かさず、そのまま焼けるのを待ちましょう。一枚肉は裏面も焼きますが、裏面を焼く際には火加減を「弱火」に変更するのがおいしいステーキに仕上げるおすすめポイントです。
裏面を弱火で焼くのは、食感をよくするためでもあります。表面にしっかり焼き色を付けるので、裏面の焼き方は「焼き過ぎない」がおいしくなるポイントです。
ちなみに肉内部の温度が重要な焼き方・焼き加減の場合は、肉内部の温度を焼き方・焼き加減に適した温度でキープする必要があります。この工程を上手に行うためにも、裏面を焼く際は「中火→弱火」に火加減を変更するのがおすすめです。
ステーキの焼き方のポイント
調理法が簡単なステーキ料理は、肉本来のおいしさをシンプルに楽しめるところがおすすめです。火加減の調整ポイントが分かれば、焼き方の種類が違っても簡単においしいステーキ料理が作れます。
もちろん肉の部位によってもおすすめの焼き方がありますが、焼き方の違いが味や食感などに関係するので、肉の部位よりも食べる人の好みで焼き方を決めるのがおすすめです。
なおステーキ料理を良く食べる国では、手頃な価格で購入した牛肉を使って自宅でステーキ料理を楽しんでいます。このようなお手頃価格で購入した牛肉でも、焼き方・下処理にほんの少し手を加えるだけで簡単においしいステーキ料理ができます。
肉は常温にしておく
簡単にプロのような焼き方にチャレンジする最初のコツは、「肉を常温に戻しておく」です。高級ステーキ肉を使うときほど鮮度を保つために直前まで冷蔵庫で保存しておきたくなりますが、この行為がかえってイメージ通りの焼き方に仕上がらない原因になります。
バーベキューやグリル料理では火力の強いまま豪快に一枚肉を焼くイメージがありますが、ステーキ料理の場合は肉全体の温度を均一にしておくのがおすすめの焼き方です。
なお肉内部の温度と室温が同じであることが理想なので、季節によって冷蔵庫から出す時間は適宜調整してください。
下処理をしておく
調理そのものは簡単にできますが、ステーキ料理の醍醐味は肉の旨味をシンプルに楽しむことです。そのため火加減を調整して理想の焼き方で焼く前には、肉の下処理を丁寧に行ってください。
肉の下処理がきちんとできていれば、スーパーの特売で買ったステーキ肉も高級牛肉と同じ絶品ステーキに仕上がります。
水分をしっかり拭き取っておく
下処理の第1ステップは、常温に戻した時に出てきた表面の水分を丁寧に拭き取ることです。表面が濡れた状態だと、フライパンに入れたときに温度を下げる原因になります。
しかも水分には肉の臭みなどが含まれているので、それらを下処理の段階でしっかりと拭き取ることがおすすめポイントです。
筋切りをしておく
下処理の第2ステップは「筋きり」です。筋きりはステーキ肉に含まれる筋繊維(スジ)を取り除く下処理のことで、細かな部分の筋繊維まで取り除くと食感のよいステーキ料理ができます。
なお牛肉の筋繊維はスーパーの特売肉だけでなく高級ステーキ肉にも含まれているので、肉の品質に関わらず筋きりを行うのがおすすめです。
塩とこしょうは直前に振る
フランスでは専用ソースをかけるのが定番の食べ方ですが、本来ステーキ料理は牛肉をシンプルに味わう料理です。そのため専門店でも塩・こしょうのみで味付けすることはよくあります。
もちろん専用ソースをかける場合も下味として塩とこしょうを使いますが、どちらの場合も味付けするのはフライパンで焼く直前にしてください。
塩を振ると肉内部に含まれる水分が外に染み出してくるため、肉汁が楽しめる焼き方を選んでも、焼く前に肉汁が外に出てしまう可能性があります。
焼きあがったら寝かせる
表面にしっかりと焼き色を付け火加減を落として裏面を焼いたら、一枚肉を温かい場所で5分ほど寝かせてください。
ここでの「寝かせる」は「余熱で加熱する」の意味で、余熱によって肉内部まで加熱する焼き方の場合は、寝かせるときの肉内部温度をチェックすることも重要なポイントです。
初心者でも簡単なステーキの焼き方
下処理をして焼くだけの簡単調理法で作れるステーキ料理ですが、初心者の場合は焼き方よりも火加減の調整に苦労する人が多いです。そこで初心者でも簡単にできるおすすめの焼き方を2種類ご紹介しましょう。
フライパンを使った焼き方
自宅で作る場合フライパンを使った焼き方が一般的ですが、初心者の場合、「寝かせ」「盛り付け」段階で失敗することが多いです。
特にレアステーキやミディアムステーキのように余熱で肉内部を加熱する焼き方では、寝かせ方のポイントがきちんと押さえられていないと、見た目はおいしそうに焼けても肉内部が残念な状態になってしまいます。
とはいえポイントはたったの2つです。まず盛り付け用の皿をあらかじめ準備し、温めておきます。この作業を焼く前に行うことで、盛り付けた後に肉が冷めて固くなるを防ぎます。
2つめは裏面を焼き火を止めた後、温かい場所で寝かせることです。寝かせるのに適した温度は焼き方の種類で異なりますが、適正温度をキープした状態で余熱調理しなければ理想の焼き加減にはなりません。
オーブンを使った焼き方
火加減の調整に自信がない場合は、オーブンでステーキを焼く方法がおすすめです。オーブンなら温度設定ができるので火加減を調整しなくても適正温度で焼けますし、タイマーで焼き時間を指定できるので、焼き過ぎによる失敗も防げます。
ただしオーブンを使う場合は、直接鉄板にステーキをのせる焼き方はおすすめしません。鉄板だとオーブンを使っても火が通り過ぎてしまい、固くてパサパサしたステーキになります。そこでオーブンの場合は、鉄板の上に網をのせて使うのがおすすめです。
温度は150℃に設定してください。十分に温まったらオーブン下段にセットし、表面を8分、裏面を5分焼けば完成です。
ステーキのおいしい焼き方をマスターしよう!
焼き方次第で肉の旨味や食感が変わるステーキですが、火加減が分かれば初心者でも簡単にステーキハウスのような焼き方ができます。
焼き方だけでなく肉の下処理も丁寧に行うと、特売のステーキ肉でも高級ステーキ肉のようにおいしくなるのでおすすめです。
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