日本百名山・八甲田山の登山は紅葉の秋がおすすめ！初心者用コースや温泉もご紹介

八甲田山では、5月下旬ごろまで積雪があります。そのため初心者でも安心して楽しむことができる登山シーズンは、6月上旬～10月下旬までとなります。

なお5月中の八甲田山にはまだ雪が残っていますが、八甲田山のふもとでは5月中旬ごろから春の景色を見ることができます。八甲田山ロープウェーの車窓からも春の八甲田山の景色を見ることができ、5月下旬ごろにはシラネアオイの群落が見頃を迎えます。

6月に入ると登山初心者でも安全に楽しむことができる登山シーズンが始まります。登山道からも珍しい湿原植物や高山植物が見られますし、赤倉岳や大岳ではヨシバシオガマやイワブクロが見頃となります。

山頂からの美しい夕陽を見に登山をするなら、8月中旬頃がおすすめです。毎年この時期になると期間限定の「夕焼けロープウェー」が運航しており、通常営業より2時間延長して営業します。

夕焼けロープウェーの運行時期ならロープウェーで山頂まで行けるので、観光や登山初心者でも山頂から夕焼けを見ることができます。安全に登山が楽しめる夏にしか見ることができない山頂からの夕焼けは、八甲田山の夏登山名物でもあります。

なお八甲田山では11月には積雪が見られます。スキー登山が楽しめるのは12月～5月中旬となっており、周辺のスキー場もこの時期に合わせて営業を始めます。

ちなみに八甲田山のスキー登山の名物は、様々な形をした樹氷です。樹氷の見頃は1月～2月で、この時期には樹氷の間を滑走するダイナミックなスキー登山が楽しめます。

なお八甲田山の山頂広場までは冬でもロープウェーで登ることができるので、冬山登山の経験がない初心者でもスキー登山を楽しむことができます。

八甲田山が1年で最も美しい季節を迎えるのが紅葉シーズンです。八甲田山の紅葉は山頂付近と山麓付近で紅葉の見頃が違うため、時期をずらせば同じ場所でも違った紅葉を楽しむことができます。

山頂付近では10月の下旬に積雪が見られることがあるので、紅葉は10月上旬から雪が降る前の10月下旬ごろまでが見頃です。これに対して山麓付近の紅葉の見頃は、10月中旬～10月下旬です。

さらに八甲田山は山頂までロープウェーが運行しているので、登山初心者や紅葉狩りの観光客でも山の上から紅葉見物を楽しむことができます。

紅葉シーズンの登山は、美しく色づいた紅葉を間近に見るのも楽しみの1つです。紅葉は目で見ても美しいですが、落ち葉の上を歩く音を楽しむのも紅葉登山の楽しみ方です。

また湿原の中を通る木道からの紅葉も見事です。秋の空の下に茜色のじゅうたんが広がっているように見える風景を前にすると、人通りが多く狭い木道であることを忘れてつい立ち止まってしまいたくなります。

さらに八甲田山の紅葉は、どこで見るかによっても楽しみ方が変わります。山頂では、紅葉で鮮やかに染まった八甲田の山々が目の前に迫ってくるような迫力があります。

また八甲田山山頂は10月下旬に積雪が観測されるので、この時期に山麓をメインに登山をすれば、雪化粧をした八甲田山と山麓の紅葉のコラボレーションを楽しむことができます。

他にも八甲田山周辺では、紅葉の人気スポットがたくさんあります。十和田湖から八甲田山の紅葉を眺めるのも人気がありますし、奥入瀬渓流も青森を代表する紅葉スポットです。

トレッキングスポットとして有名な蔦沼も紅葉の人気スポットです。蔦沼は沼の周辺を1周することができますし、紅葉の八甲田山をバックに見る蔦沼も魅力的です。

八甲田山の登山ルートはいくつかあり、ルートによって登山の難易度が違います。そのため上級者に人気のルートもあれば、登山初心者や子ども連れにおすすめの登山ルートもあります。

八甲田山のおすすめトレッキングコースは、八甲田ゴードラインです。八甲田ゴードラインは、八甲田山ロープウェー「山頂公園駅」から登山を始めることができるトレッキングコースで、登山初心者にもおすすめのコースです。

登山道は8の字ルートになっていて、八甲田山の上空から登山道を見るとひょうたんのような形をしていることから「ゴードライン」と名づけられました。

ゴードラインの登山道は初心者でも安全に楽しめるように整備されていますので、トレッキングシューズではなく運動靴でもOKです。ただし初心者は靴擦れ防止として、履きなれた靴を選ぶのがおすすめです。

スタート地点は、八甲田山ロープウェーの山頂公園駅です。駅から三山展望台を通り、田茂萢湿原を一周します。田茂萢湿原の周辺には湿原展望台、高山植物展望台、毛無岱展望所、田茂第一展望所、田茂第二展望所の全5か所の展望スポットがあります。