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納豆は常温で保存できるの?
寺の納所(台所)で作られたことが「納豆」の名前の由来とされ、お坊さんにとって重要なタンパク源となっていた納豆です。常温保存できるかどうか気になる納豆はよく蒸した大豆を納豆菌によって発酵させた発酵食品で、一説には東北地方が発祥とも言われています。
私たちが日ごろ口にしている糸引きタイプの納豆の始まりは、大豆を煮て稲ワラで包み、保存したところ、稲ワラにいる納豆菌が作用して自然発酵したことがきっかけという話があります。一方で、弥生時代から大豆が栽培されていたことから、古来より納豆があったとも言われています。
昨今の健康ブームに乗じて納豆を頻繁に食べる人が増え、スーパーで簡単に手に入ること・手頃価格で発売されている点も人気を集めている理由です。老舗納豆専門店や高級品もあり、贅沢なごはんのお供に、またギフトにも選ばれています。そんな納豆の常温保管のあれこれをご紹介します。
納豆を様々な料理に取り入れ、中にはスイーツに使うお店もあります。また、ミツカンから「におわなっとう」という画期的な納豆が誕生し、納豆が苦手でも食べられると評判です。納豆は日本人にとって大切な和食文化の一つであり、老若男女問わず美味しくいただける食品です。
納豆は常温で取っておけるのか、保管できる常温の温度について、また常温で放置したらどうなるのかをご紹介します。さらに常温・冷蔵・冷凍で保管した場合の賞味期限や常温保存で腐敗するのか、おすすめの保管のやり方をチェックしていきましょう!
納豆の保存に適した温度は10℃以下
納豆を置いておく場所は10度以下の気温が条件です。10度以下の常温であれば冷蔵しなくてもいいですが、常温は季節によって異なるため、一定の条件下であれば冷蔵庫に入れなくても保存できる場合があるということです。ですから、常温保存OK!と言い切ることはできません。
納豆は出荷される際、これ以上発酵が進まないように温度管理されています。10度を上回ると再発酵してしまう可能性があり、常温10度以下というのが鉄則になるわけです。しかし、現実的に常温10度以下をキープするのは難しいため、常温で取っておくことはおすすめできません。
納豆を常温で放置するとどうなる?
常温保管はあまり良くないことが分かりました。ここでは具体的な理由を知るために「放置したらどうなるのか」を知っておきましょう。あまり知りたくないかもしれませんが、食べ物を大切に扱うためにも頭に入れておきたい内容です。
納豆の再発酵が始まる
先に少し触れたように納豆は10度を超えると再び発酵してしまいますので、温度管理が難しい常温保管は不向きと言えます。フレッシュな納豆の表面を見ると白くもやもやしたものがありますが、これは「被り」と呼ばれる納豆菌の菌層で、異常ではありません。
常温とは常に一定した温度であり、一年中の平常の温度などを意味します。いくら屋内であっても日差しの当たり具合や時間帯によって常温ではなくなりますし、季節によっても常温は変わります。冷蔵ではなく常温の状態で放っておくと、「チロシン」というアミノ酸の結晶が表れます。
これは発酵が進んでいる状況であり、常温10度以上の場所に数時間置くことで発生します。なお、大豆を割ったひきわり納豆は皮がない分だけ納豆菌による分解が進みやすく、賞味期限内でもチロシンが発生することがあります。チロシンは白く粒々した見た目です。
アンモニア臭が発生する場合も
常温で放っておいた場合、再び発酵し、アンモニアが発生することがあります。アンモニアは常温常圧では無色の気体で、特有の強い刺激臭を持つことが特長です。納豆を常温に長時間さらすとアンモニアが多く発生し、アンモニア特有のきつい悪臭を放つため、美味しく食べられません。
保存方法による納豆の賞味期限の違い
賞味期限とは品質劣化が比較的遅いとされる食料品を包装状態のまま所定の状況で、製造者が安全性や味・風味など品質が維持されると保証する期間のことです。つまり、美味しく食べられる期間のことを言います。ここでは常温・冷蔵・冷凍の賞味期限の長さについてご紹介します。
常温保存
納豆は腐敗しているから賞味期限や常温保存なんて関係ないのでは?と思う人もいるかもしれませんが、腐敗と発酵とは性質が異なります。発酵は微生物の繁殖であり、美味しくなるためのものです。近頃は味噌や麹、ぬか漬けや日本酒などの発酵食品が健康を意識する人に注目されています。
常温で保管する際の納豆の賞味期限は、推奨されている賞味期限よりも短くなります。そもそも冷蔵庫に置いた場合の賞味期限となりますので、常温は庫内よりも温度が高くなることが予想され、短い賞味期限になるというわけです。常温に置いたままの納豆は注意が必要です。
冷蔵保存
納豆のパッケージに記載されている賞味期限が目安ですが、常温ではなく冷蔵庫で保管した場合、美味しく食べられるのは大体一週間ほどと言われています。常温は季節や状況によって前後しますが数日の賞味期限とされるため、常温よりはやや長いことが分かります。
冷蔵庫内は温度が一定に保たれていますが、常温は温度をキープするのは難しいです。夏場はわずか2時間で腐敗が始まることもありますので、取り扱いには注意してください。冷蔵庫で保管するなら一週間程度で食べきります。また、納豆は生鮮食品であることを念頭に置いておきましょう。
冷凍保存
常温や冷凍での美味しく食べられる期間についてご案内しましたが、ここでは冷凍保存についてお話しします。実は納豆は冷凍保存できる食品で、冷凍すると納豆菌が休眠状態になります。安売りの際にまとめ買いしたり、賞味期限内に食べきれなかったりした時は凍らすのがおすすめです。
常温だと賞味期限が短くなって腐敗してしまうこともありますが、発酵を止める冷凍ならしばらくは持ちます。冷凍庫で保管する際は1か月が賞味期限の目安になります。解凍すると再び納豆菌が活動し始めますので品質には問題ありません。
常温で保存した納豆は腐敗するの?
冷蔵や冷凍に比べて常温で放っておくと納豆は腐ってしまいます。美味しく食べられる期限とされる賞味期限内であっても、常温保管の場合は腐敗が進むことがあります。嗅覚と視覚で腐敗をチェックできますので、どのように変化するのか知っておきましょう。
水っぽくなり糸を引かない状態になったら危険
常温のまま放置しておくと納豆は腐ってしまいます。水っぽくなったり、糸を引かなくなったりするのは納豆菌以外の菌が増殖して栄養分を分解し、納豆の腐敗が進行している状態を示しています。有害な雑菌が繁殖することでカビが生え、豆がつぶれ溶けてしまいます。
強烈なアンモニア臭がする
鮮度の良い納豆にも独特の匂いがありますが、アンモニア臭とは匂いの種類が異なります。常温放置でアンモニアが発生する点は先述しました。鼻を突くような刺激的な匂いで、食欲がわくような状態ではありません。匂いに違和感があれば賞味期限内であっても食べないようにしましょう。
納豆のおすすめ保存法
納豆は常温での保存に不向きで、基本は冷蔵庫になります。しばらく持たせたいのであれば常温・冷蔵ではなく、冷凍庫での保管がおすすめです。一度解凍したものを再び凍らせるのは品質や栄養面において良くありませんので小分けにし、一度で食べきるようにしましょう。
解凍が面倒だから常温で放置したい!と思ってしまいますが再発酵や腐敗のリスクがあるため、おすすめできません。また、電子レンジを使うことも良くなく、加熱することでナットウキナーゼが死滅してしまいます。
密閉容器に移して冷凍保存
常温にさらしておきたくない納豆は冷凍庫での保管がおすすめで、特に空気に触れないよう密閉容器に入れる方法が良いです。納豆の容量よりも大きめのパックが使われている商品が多く、水分が失われて冷凍焼けしたり、他の食品に納豆の匂いが移ったりします。
納豆や一緒に冷凍している食品を美味しくいただくために、パックから出して容器に移し替えましょう。納豆は容器に入れる前にラップで包み、密閉できる保存袋・保存容器に移します。冷凍可能な密閉容器はお店で簡単に入手でき、100円ショップでも容器の取り扱いがあります。
納豆は常温ではなく冷蔵保存がおすすめ
納豆には何となく腐りにくいというイメージがありますが、意外にも賞味期限は短く、常温保存には向きません。冬場でも暖房が当たり前の現代では室温10度以下になることは少ないため、安心・安全に、そして美味しく食べるためにも各商品の取り扱い方法に従ってください。