今更聞けない【オリーブオイル】の効果を徹底解説！美容品に使われる理由とは？

オリーブオイルはスペイン・イタリア・ギリシャなどで頻繁に使われているオイルで、日本では油というと色々な種類を指してどの油かわかりませんが、オリーブオイルを頻繁に使う国では、油というと一般にオリーブオイルのことを指します。

世界で最もオリーブオイルを生産している国はスペインで、世界のオリーブオイルのほぼ40%を生産しています。オリーブの栽培とオリーブオイルの精製は地中海沿岸で始まりました。クレタ島で、紀元前3500年にオリーブオイルを貯蔵するために使われていた陶器が出土しています。

オリーブオイルは冷暗所で保存すれば、他の油に比べると酸化の速度が遅く、体に良い栄養価と健康に良い効果がたくさん含まれているため、地中海沿岸の国では風邪をひいた時は、オリーブオイルを飲みなさいとさえ言われていたそうです。

オリーブオイルの保つ効果は、健康だけではなく髪や肌への美容の効果も優れていたので、早くから食用だけではなく、皮膚や髪にも使われていました。

オリーブオイルには、抗炎症薬の「イブプロフェン」（風邪薬によく配合されている）によく似た効果がある「オレオカンタール」が含まれていると、最近発表されています。

そのためオリーブオイルは食品だけではなく、日本ではオリーブオイルは日本薬局方に載っていて薬効成分として配合されることもあり、マッサージオイルや肌、髪の手入れなどに使われたり、機械の潤滑油などにも使用される、大変高く評価されている効果的なオイルです。

オリーブオイルは具体的に、健康にどのような効果を与えるのでしょうか。オリーブオイルの与える効果は、太古の昔から多くの人々に信じられていました。確かにオリーブオイルを使う国々には長寿の国があります。オリーブオイルがどのように健康に効果を与えるのか見てみましょう。

ギリシャのクレタ島は、オリーブオイルを日常の生活に大量に使う国ですが、1960年代にクレタ島は世界中で最も心臓病による死亡率が少ないと報告されました。これはオリーブオイルを使う効果だと言われています。

またスペイン・イタリア・ドイツ・フィンランド・デンマークの医師の合同で調査をした報告書では、オリーブオイルは心臓周りの血管系に良い効果を与えるものだと報告されているそうです。

オリーブオイルの何が心臓周りの血管に良い効果を与えるのかというと、オリーブオイルに含まれている「ポリフェノール」がこの効果を上げている要因だと言われています。

ポリフェノールは血中コレステロールの酸化を防ぐ効果があり、血管系の疾患、動脈硬化からも予防する効果があるという研究結果が発表されています。

ポリフェノールは人の体内で作られることはなく、免疫力を強化し、抗菌作用もあることから、ポリフェノールは毎日摂取することが理想的とされているので、食事にオリーブオイルを使うことは健康の維持に効果を上げると考えて良いでしょう。

オリーブオイルには「オレイン酸」が含まれているのですが、オレイン酸は悪玉コレステロールを減少させると言われています。なのでオレイン酸は、高血圧や心筋梗塞、脳梗塞を予防するそうなのです。

またオレイン酸は美肌を作る効果もあって、化粧品などにもオリーブオイルはよく使われるのです。普通に食用に使うオリーブオイルを髪や肌の手入れに使っている人は少なくありません。

油はダイエットの大敵！と思っている方も多いかもしれませんが、リノール酸はオリーブオイルに含まれている必須脂肪酸で、必須脂肪酸は人の体内では生成することができません。必須脂肪酸が不足すると血管がもろくなり、皮膚疾患が多発するようになります。

必須脂肪酸にはn-3系脂肪酸とn-6系脂肪酸が含まれていて、血液中のコレステロールを回収したり、血液をサラサラにする効果があると言われています。

オリーブオイルは地中海文明で、大変早くから皮膚や髪の手入れに使われていました。オリーブオイルには、日焼けを防ぐ効果がわずかにあると確認されているのです。

オリーブオイルを使って化粧を落としたり、洗顔後の手入れにクリームの代わりに使ったりすることができます。例えばオリーブオイルを額、頰、鼻に手のひらを使って塗り、マッサージしてメイクを浮き上がらせます。

そしてティッシュで拭ってから洗顔をします。洗いあがった皮膚は潤いを保ったしっとりとした肌触りになるようです。

オリーブオイルと蜂蜜、砂糖を使ったスクラブは手作りが出来て、美容効果のある人気のお手入れ方法です。砂糖とオリーブオイルを各大さじ2、蜂蜜を大さじ1をよく混ぜ合わせたものを、肌にくるくるマッサージをしながら塗りこむのです。

肌が温まっているときの方が効果が上がるので、入浴時にお試しいただくのが最適です。濡れた肌にオリーブオイルで作ったスクラブをマッサージしながら皮膚に伸ばし、2〜3分したらお湯で洗い流します。

このオリーブオイルのスクラブは全身に使えますので、まずはかかとなど皮膚の硬いところを使って試してみてください。スクラブは古い角質を取り除いて、滑らかな手触りの肌に変えてくれます。くすみも弱めて明るい肌にしてくれる効果があると言われています。

オリーブオイルは髪のケアにも大きな効果があります。シャンプーをする前に、つむじを中心に髪を分けて、オリーブオイルを地肌に塗り込みます。１時間くらい放置してからお湯でよく洗い流した後、全体にシャンプーをつけて普通に洗髪します。

頭の毛穴の汚れが洗い流されて、頭の皮脂からの油の過剰分泌が抑えられるため、髪の毛のベタつきがなくなります。

また、ダメージを受けた髪を手入れする場合は、毛先3センチくらいにオリーブオイルを塗って一晩そのまま休んで朝シャンプーをしてみましょう。驚くほど髪にコシが戻ってきているのを実感できることでしょう。

オリーブオイルにはビタミンEや抗酸化物質ポリフェノールが含まれているので、肌や髪にも効果的なのです。ビタミンEは若返りのビタミンと呼ばれていて、血行を促進させるため、肩こりを和らげたり冷え性にも効果があったりすると言われています。

ビタミンEはホルモンのバランスをとり、過酸化物質が増加することを防ぐ効果があるため、老化を防ぐ特効薬とも言われています。

オリーブオイルには、抗酸化作用が高いビタミンEだけではなく、ポリフェノールも含まれています。植物は紫外線から守るために、ポリフェノールという化学物質を使って、紫外線から作られる活性酵素を消去する、抗酸化作用を行うのです。

オリーブオイルには肌や髪に効果的な、ビタミンEとポリフェノールと言う抗酸化物質が豊富な、美容にも使うことができる素晴らしい油なのです。

人の皮脂は、トリグリセリド、グリセリン、オレイン酸の3つの成分からできています。オリーブオイルの80％はオレイン酸なのです。これは人の皮脂とオリーブオイルがとても相性が良いということを表していて、オリーブオイルが肌馴染みが良いという理由でもあるそうです。

オリーブが青いうちから採取したオリーブオイルには、水ともなじみの良い「親水基」と言う性質があって、これは肌へのなじみが一層良いとされています。美容効果の高いオリーブオイルを、新しい基礎化粧品としてぜひ使ってみたいという方が増えています。

とにかく油はダイエットの大敵と思っている方が多いと思いますが、オリーブオイルにはダイエット効果もあるのです。オリーブオイルをとることによって、満腹感がもたらされ、食べる量も少なくて満足できるという感覚を保つ効果があるのです。

オリーブオイルに含まれる成分の70%がオレイン酸です。オレイン酸とは悪玉コレステロールを減少させ、善玉コレステロールを増加させるという素晴らしい働きがあるので、血液をサラサラにしてくれる効果を高めてくれます。

血液がサラサラになると、動脈硬化の予防にもなりますし、冷え性や肩こりを和らげる効果も期待されます。皮膚や髪の調子もさらによくなるので、オレイン酸は若返り効果の強い味方なのです。

またオレイン酸は胃腸の働きをよくする効果にも優れているので、便秘の解消にはうってつけです。ダイエットには理想的な食材です。

ウィーンとミュヘン大学が、ラード・バター・菜種油・オリーブオイルがいかに食欲抑制をするかという調査をした結果、オリーブオイルが最も満腹感を与える効果があるという答えが出ました。

人の体には、食欲抑制に働く「セロトニン」というホルモンがあります。オリーブオイルをヨーグルトの中に混ぜ被験者に食べさせると、オリーブオイルを混ぜたヨーグルトが血中のセロトニンを最も増やす効果がありました。

またオリーブオイルの香りに含まれる、ヘキサナールとE2ヘキサナールと言う成分が、空腹を感じさせづらくなる効果があるとも言われています。オリーブオイルはダイエットに大変適した食材なのです。

オリーブオイルの効果は「飲む黄金」と言われるほど健康と美容に効果のあるもので、太古の昔から重宝されていた理由が近年ますます明らかになってきています。オリーブオイルを使って健康と美容に効果のあるダイエット食を作ったり、毎日の美容のケアに有効利用したりしましょう。