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ウッディな香りが特徴の「ジュニパーベリー」
日本ではまだ知名度が低く、名前を聞いたことが無いという方も多くいるであろうスパイスが、本記事で紹介していく「ジュニパーベリー」です。
乾燥したブルーベリーやブラックペッパーのホールのような見た目のジュニパーベリーはとても豊かな香りを持っており、名前こそジュニパーベリーではないですが、様々な形と名前で私たちの生活の中に溶け込んでいたりもするのです。
本記事ではスパイスとしてのジュニパーベリーの使い方はもちろん、私たちが良く知る実はジュニパーベリーが使われているお酒などを通して、ジュニパーベリーの魅力をお伝えしていきます。
ジュニパーベリーってどんなスパイス?
まず初めにジュニパーベリーがどのようなスパイスなのかをご紹介します。ジュニパーベリーは、北アメリカやヨーロッパに生えているセイヨウネズというヒノキ科の樹木になる木の実の事を指します。
実の見た目はブルーベリーに近く、一見するとそのままでも食べられそうですが、生のままでは苦味が強くあまり生食には向きません。しかし、乾燥させると森の中にいるようなウッディーで魅力的な香りを放つようになります。
ヨーロッパでは薬として活躍した時期もありますが、現在はスパイスとして香り付けや臭み消しとして使われています。癖も風味も強いため、少量で十分な力を発揮してくれるスパイスです。
苦みと甘みの混ざりあった風味
ジュニパーベリーは、味を楽しむというよりも風味や香りを楽しむスパイスです。乾燥させることでウッディーな香りはより深みを増し、苦味は程よく落ち着きます。皮にはほのかな甘味があり、苦味の奥には胡椒のようなスパイシーさも感じられる、独特の風味が魅力のスパイスです。
ジュニパーベリーの風味を例えるならば、マティーニやジントニックのベースとなっているお酒、「ジン」の風味に酷似しています。しかし本当は、ジンの風味がジュニパーベリーに似ているのではなく、ジンの香り付けにジュニパーベリーが使われているのです。
お酒の「ジン」の香り付けにも使われる
ジュニパーベリーがジンの香り付けとして使われてきた歴史は長く、11世紀ごろから使われていたといわれています。当時はジュニパーベリーの殺菌作用や利尿、消炎作用を活かした薬用酒として飲まれていました。
1689年にイギリスに持ち込まれ、大流行したことをきっかけに民衆へと受け入れられるようになり、カクテルベースとしても使われていくようになっていきます。
デトックス効果が高いといわれる?
ジュニパーベリーには身体を温めてくれる効果があり、身体が温まることによってリンパの巡りが良くなるという副次的効果を得ることが出来るとされています。
さらに、ジュニパーベリーには利尿・発汗作用があるため、活性化したリンパの流れの中から出た老廃物や毒素といった身体に悪い物を、尿や汗という形で体外へ排出してくれるといわれています。故にジュニパーベリーは肥満予防やダイエットに効果があるといわれ、注目されています。
ジュニパーベリーのおすすめの使い方
本記事を読みジュニパーベリーを生活に取り入れていきたいと思った方もいるでしょう。しかし、ジュニパーベリーはまだまだ日本の食の中に浸透しているスパイスとは言えず、使い方がよくわからないと悩む方も多くいます。
本項では、そんなジュニパーベリーの使い方の悩みを解決する、おすすめのジュニパーベリーの使い方をご紹介します。ジュニパーベリーの購入を考えていらっしゃる方は必見です。
ジビエなどの肉料理の臭み消しに
ジュニパーベリーはジンの香り付けにも使われるだけあり、香りに特徴のあるスパイスといえます。スパイスの強い香りを活かす使い方といえば、やはりクセの強い臭いを持つ肉、ジビエ肉の臭み消しです。
家畜ではない野生動物の肉、いわゆるジビエと呼ばれる肉は食肉用に育てられた家畜の肉と比べ圧倒的に臭みが強く、しっかり臭みを処理しなければ美味しく食べられない物も多くあります。ジュニパーベリーの強い香りは、クセの強いジビエ肉の臭み消しに適しているのです。
特にジュニパーベリーはジビエ肉の代表的存在、鹿肉との相性が良く、程よい苦みと刺激が鹿肉の臭みを消し、旨味を引き出してくれます。ローズマリーと組み合わせると、ウッディーで落ち着いた香りの中にすっきりとした爽快感が加わり鹿肉に良いアクセントをもたらしてくれます。
お酒やお酢の香りづけに
ジュニパーベリーをより楽しみやすく、使い方の幅を広めるために、お酒やワインビネガーに漬け込むというのもおすすめです。300mlのお酒やワインビネガーに対し、大さじ2杯分ほどのジュニパーベリーを軽く潰してから容器に入れ、漬け込むだけで出来るのでとても簡単です。
1か月ほど置いておくと、ジュニパーベリーの良い香りがお酒やワインビネガーに移り、ジンのような良い香りのするお酒やワインビネガーに変身します。
お酒でしたらそのまま飲んでも良いでしょう。ワインビネガーなら、サラダドレッシングに、ピクルス液にと幅広い使い方が出来るのでおすすめです。ジュニパーベリー以外に、ローズマリーやフェンネルなど別のハーブをブレンドして、自分だけのブレンドを作るのも良いでしょう。
ハーブティーとして飲む
ジュニパーベリーは、ハーブティーとして飲むのもおすすめです。しかし、ジュニパーベリーのハーブティーは薬効成分もあることから体質や体調に何らかのトラブルがある方は医師に相談してから飲むと良いでしょう。
ジュニパーベリーハーブティーの淹れ方は非常に簡単で、小さじ一杯のジュニパーベリーを軽く潰し、熱湯と共にティーポットに入れ5分ほど蒸らすだけです。
ジュニパーベリーを使用したおすすめレシピ
最後に、ジュニパーベリーを長く使ってきた国の郷土料理から、手軽に楽しめる一品まで、幅広いジュニパーベリー料理レシピをご紹介します。
「ザワークラウト」
先ずはドイツ発祥の料理、キャベツの漬物「ザワークラウト」です。冷蔵保存すれば保存期間が半年ととても長持ちするため、作り置きとしても非常に便利です。
材料はキャベツ1玉に対し、ローリエ1枚、ジュニパーベリー3粒、キャラウェイシード少々、塩少々です。あとは、ザワークラウトを漬けておくための容器を用意します。容器は予め煮沸消毒をし、しっかり乾かしておきましょう。
キャベツは少し太めの千切りにし、塩の量を決めるために重さを測ります。塩は、キャベツの重さの2%の量を千切りにしたキャベツに振りかけ、全体にしっかり馴染ませます。塩が馴染んだら、ジュニパーベリーなどのスパイスと一緒に保存容器に詰め込みます。
次に、キャベツから水分が出てくるまで常温に置いておきます。容器を覆うようにラップをし、上に重しを乗せておくとスムーズに進みます。キャベツが浸かっている程度まで水分が出たら重しを外し、ラップの上から蓋をして常温で発酵させます。
発酵すると中身が膨張し、中の水分があふれ出ることがありますので、発酵中は下にバットを敷いておくなどして対策しておくと良いでしょう。3~6日程発酵させたら冷蔵庫に移し、2週間ほど熟成させたら完成です。
「ベックオッファ」
ベックオッファとはアルザス地方の料理で、肉じゃがと似たような料理です。豚や羊の肉とじゃがいもを白ワインと複数のハーブで煮込んだ料理で、パン屋の焼き釜の余熱を使って作ったことからベーカーホフとも呼ばれています。
材料は豚もも肉400g、じゃがいも5個、玉ねぎ1個、にんにく1片、白ワイン500ml、ジュニパーベリー5粒、クローブ3個、ローリエ1枚、乾燥タイムひとつまみ、塩胡椒とバター少々です。
先ずは豚もも肉、薄切りにした玉ねぎを、白ワインとジュニパーベリーを始めとしたハーブ類に漬け込んでおきます。一晩ほど置くのがベストですので、作る予定日の前日には下ごしらえしておくと良いでしょう。
じゃがいもは皮を剥いて薄切りにします。しっかり漬かった肉と玉ねぎ、じゃがいもの準備が出来たら、バターを塗った耐熱容器にじゃがいも、玉ねぎ、肉、の順に敷き詰め、にんにくと塩胡椒をして層を作ります。
材料がなくなるまで繰り返したら、最後に蓋をするようにじゃがいもを並べ、オーブンで煮込んでいきます。耐熱容器に蓋をし、200℃に予熱したオーブンで1~1時間半ほど煮込みます。オーブンや具材の厚さによって多少差異がありますので、定期的に串を刺して具合を見ましょう。
串が底までスッと通るようになったら、完成です。そのままでも十分に美味しいですが、塩やマスタードを好みでかけて食べると絶品です。
「さわやかハーブティー」
ジュニパーベリーのハーブティーの淹れ方は先にご紹介しましたが、本項ではより美味しく飲むためのおすすめブレンドをご紹介します。
組み合わせるハーブは、ペパーミントとレモングラスです。お湯200mlに対し、ジュニパーベリー5粒、レモングラス10本、ペパーミント小さじ1/4が目安です。各種、潰したりハサミでカットするなどして香りが出やすいようにし、お湯を入れて5分蒸らせば出来上がりです。
ジュニパーベリーは風味付けにおすすめのスパイス
ジュニパーベリーはジンの香りとして知られている香り豊かなハーブで、豊かな香りを活かしジビエ肉の調理などに活かされています。ジビエ肉を調理する機会があれば、是非ジュニパーベリーを使い、豊かな香りを楽しんでみてください。