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何とかして!はちみつが固まるのを防ぐには
栄養効果が高いはちみつは、世界中で古くから親しまれている万能食材です。ミツバチが採取してきた花の蜜が原料で、本来はミツバチの食料として作られます。
巣に持ち帰った時点では水分を多く含む花の蜜にすぎませんが、ミツバチの唾液に含まれる分泌液で加工することにより、糖度の高いはちみつの原型になります。
さらに巣で時間をかけて熟成することで、「食べる万能薬」と呼ばれるはちみつはようやく完成するのです。このようにほぼ手を加えず作られるはちみつは「純正はちみつ」といい、高い栄養効果を持つ食材になります。
さまざまな栄養効果を持つはちみつは、保存中に白く固まることがあります。容器に入れられて販売されるはちみつは一般的に黄金色をした液体ですから、固まるという状態になるに何らかの理由があることは容易に想像ができます。
ところが「なぜはちみつが固まるのか」「どんな理由ではちみつが固まるのか」はあまり知られていません。いったいどんな理由があって、液体のはちみつは固まるのでしょうか?
はちみつが固まる理由とは
とろりとした液体のはちみつですが、保存の状況によっては液体のはちみつが固まることもあります。固まるだけでははちみつの栄養効果や品質に変化はありませんが、固まったままの状態で調味料(甘味料)として使うのは難しいです。
そのためにもはちみつが固まるのを防ぐことが重要ですが、固まるのを防ぐためには、どんな状況や変化が起きたときに固まるのかを理解する必要があります。
温度
はちみつが固まる理由の1つには「温度」があります。通常のはちみつは液体です。色は蜜を採取する花の種類によって違いますが、一般的なはちみつの色は黄金色をしています。
そんな液体のはちみつの中に白い小さな塊ができることがあります。これがいわゆる「はちみつの結晶」です。はちみつが固まるときには最初に小さな結晶ができるのですが、結晶の数が増えてくると容器の下の方からはちみつが白く変色しながら固まります。
はちみつの中に小さな粒上のできはじめるのは、温度が14℃以下になったときです。その後気温が下がっていくにつれて、容器内のはちみつは容器下部より徐々に変色しながら固まっていきます。
そのため常温保存をしていても気温が14℃以下になる冬は固まることがありますし、冷蔵庫ではちみつを保存すると固まりやすいです。
なおはちみつが温度によって固まる理由は、はちみつの主成分であグルコースに関係します。グルコースは単糖類に分類される糖類で、温度が14℃以下になると固まる性質があります。
ただしはちみつに多く含まれるグルコースは、マイナス18℃以下になるとほとんど固まりません。ですから冬でも室温がマイナス18℃以下であれば、固まる心配はないともいえます。
振動
温度以外でも固まる理由はあります。それが「振動」です。はちみつはジャム容器のようなコンパクトサイズの容器に入れられることが多いので、冷蔵庫に収納する際にドア内側にある収納ポケットを使うことがあります。
ドア内側の収納ポケットは取り出しやすいので重宝しますが、冷蔵庫のドアを開閉するたびに起きる振動も固まる理由の1つです。冷蔵庫のドア内側の収納ポケット以外でも、はちみつに振動が加わる状況があれば固まることがあります。
最近はチューブ容器に入ったはちみつも人気がありますが、チューブ容器の場合、はちみつの残量が少なくなると容器を押しても出にくくなります。
このような時にやってしまうのが、チューブ容器を振る行為です。この行為ははちみつに過度の振動を加えることになるので、固まる状況を意図的に作っていることと同じになります。
チューブ内部ではちみつが固まれば、容器を押すだけでは出てきません。そのためスムーズにはちみつを取り出すためにやっている行為そのものが、結果としてはちみつが固まる原因になります。
固まるはちみつと固まらないはちみつの違い
気温が下がると固まる性質があるはちみつなので、常温で固まるのを予防する保存法も人気です。とはいえはちみつは気温の激しい変化も固まる原因になるので、「普段は常温保存していても夏は冷蔵庫で保存する」というケースもよくあります。
ところが通年冷蔵庫で保存をしても、固まることがほとんどないはちみつもあります。では常温でも固まるはちみつと冷蔵保存しても固まらないはちみつには、どんな違いや秘密があるのでしょうか?
含まれているブドウ糖が多いほど結晶化しやすい
どんな保存法でもほとんど固まらないはちみつは、人工的に加工されたはちみつが多いです。本来はちみつは、ミツバチが巣で作った天然のはちみつを抽出したものをいいます。ところがこの方法だと採取するまでに時間がかかりますし、生産量も少ないです。
そのため短時間で効率よく大量生産するために、ミツバチが花の蜜を巣に持ち帰ってきた時点ではちみつ(厳密にははちみつの原料)を採取し、加工して商品化するはちみつがあります。
この方法だと非常に簡単にはちみつが作れますし、大量生産が可能なので値段も安いです。ただしはちみつは時間をかけて蜜の水分を抜くことで、主成分であるグルコース(ブドウ糖)の濃度を高め甘みを強くさせます。
ところが人工加工したはちみつはこの工程がカットされているため、甘みが足りません。そこで天然はちみつのような甘みを再現するために、別の糖分を加え糖度を高めます。
はちみつが固まる理由はグルコースの性質が関係するので、グルコースの含有量の違いが固まりやすさと関係します。つまり固まるはちみつほど天然の純正はちみつであるといえるので、固まるはちみつの方が一般的に栄養効果が高いといわれています。
はちみつが固まるのを防ぐ!おすすめの保存方法は?
はちみつが固まる大きな理由は、主成分であるグルコースが温度変化に弱いことや振動によっておこるということがわかりました。そこではちみつの特性を踏まえたうえで、固まるのを防ぎつつ保存するおすすめの方法をご紹介しましょう。
温度変化の少ない場所で常温保存
はちみつが固まる理由は、主成分であるグルコースが14℃~マイナス5℃で固まる性質を持っているからです。冷蔵庫はグルコースが固まる条件に当てはまるので、冷蔵保存をすると固まる可能性が高まります。
さらに振動が加わることも固まる原因の1つなので、できるだけ振動の少ない場所で保存することも固まるのを防ぐのに重要なポイントです。
そのことから固まるのを防止するには、「温度が変化しにくい常温で保存」「振動が起こりにくい静かな場所で保存」の2点に注意するのが良いでしょう。
固まったはちみつの戻し方
高品質・高栄養なはちみつほど固まりやすいですが、固まったはちみつの品質は劣化しませんから、正しい戻し方を知っていれば問題ありません。
溶かす際は容器に注意
固まったはちみつの戻し方にはいろいろな方法がありますが、どの戻し方でもグルコースの結晶温度以上に温める必要があります。
その際に必要な量を容器から取り出して温める戻し方であればよいのですが、容器ごと温める戻し方の場合は、容器の種類にも注意してください。特にチューブ容器のようにプラスチック製容器の場合、温め方によって容器が変形・破損することがあります。
湯煎で溶かす
はちみつを入れた容器ごと温めて戻したい場合、おすすめは「湯煎」です。湯煎はゆっくりと温めることができるので、風味が損なわれるのを防ぐ効果もあります。
お風呂に入れる
お風呂の温度(35℃~40℃)は、はちみつを戻すのにおすすめの温度です。温度が高すぎるお湯に入れて温めると、はちみつに含まれるさまざまな栄養成分が失われてしまいます。そのため温度計がない場合は、お風呂のお湯で温めるのがおすすめです。
電子レンジで溶かす
短時間で戻す場合は、電子レンジを使う方法もおすすめです。電子レンジの場合は、必ず容器から固まりのはちみつを取り出し、耐熱容器で温めるようにしてください。
温度はできるだけ低く設定し、加熱しすぎないよう、10秒単位で様子を見ながら温めるのがおすすめです。なお電子レンジで温めたはちみつは、その日のうちに使い切るようにしましょう。
ホッカイロで温める
お湯を使わず容器ごと温めたい場合には、ホッカイロを使う戻し方もあります。ホッカイロは低温の熱を発して温めるので、はちみつの栄養成分を壊さずに温めることができます。
ただしホッカイロの温度は45℃~50℃なので、容器が小さいと急激な温度上昇を引き起こしかねません。急激な温度変化ははちみつの品質劣化を引き起こすので、ゆっくりと温めるためにも、容器にタオルや布を巻いてから温めるのがおすすめです。
はちみつを上手に保管して固まるのを防ごう!
はちみつが固まることは上質なはちみつである証ですが、固まったはちみつの戻し方によっては、上質なはちみつの風味や栄養が失われることもあります。
そのためはちみつが固まる理由を理解し、固まらないよう常温で保存するのが、おいしくはちみつを食べるコツといえるでしょう。
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