ホワイトペッパーの魅力を総まとめ！ブラック・グリーンとの違いは？

ホワイトペッパーは料理の色を変えることがなく、ホワイトッペッパー独特の風味と辛味をつけることができるので、白っぽい色の料理、例えば白身魚とかクリームを使ったもの、もしくは色の淡い料理に使われることが多い、とても大切なスパイスです。

ホワイトペッパーは、ブラックペッパーよりも香りが穏やかでマイルドです。ホワイトペッパーには殺菌作用、利尿効果があります。

そして、ホワイトペッパー、ブラックペッパーには「ピペリン」という有機化合物が含まれていて、認知症に効果があると言われており、ピペリンにはがんの予防も期待されているそうです。

ピペリンはとても強い抗酸化作用を持っていて、ピペリンはブラックペッパーに多く含まれています。ピペリンにはコレステロールを下げたり、いろいろな効能があるため、ブラックペッパーが身体により良い効果を与えてくれるのではないかという研究が進められています。

古代ローマでは税金がお金の代わりにペッパーで収められていたこともあったそうで、中世ヨーロッパではとても価値のあるものとされていたペッパーは薬としても珍重され、給金の代わりに使われていたこともありました。

またブラックペッパーにもいろいろと効能があって、ブラックペッパーは消化の機能を高めてくれる働きがたくさんあります。ブッラックペッパーは胃の膨張感やガスを軽減し、細菌が原因で起こる胃腸の疾患も、ブラックペッパーの殺菌作用で和らぐことが多いです。

また、ブラックペッパーに残っているペッパーの果実部分の皮脂には「フィトケミカル」という化合物が含まれています。

これは紫外線や害虫からペッパーが身を守るために作り出している辛味なのですが、ブラックペッパーの皮に多く含まれているフィトケミカルは、脂肪の細胞を分解させる働きを持っている、ダイエットにおすすめの物質です。

またブラックペッパーは、エッセンシャルオイルも作られているのですが、香水やシャワージェルなどにもブラックペッパーの香りが生かされているものが多いです。MOLTON BROWNの一番売れているバス・シャワージェルはブラックペッパーの香りです。

ブラックペッパーの精油は、弱気になっている時に活力を与えてくれる力があります。またブラックペッパーの精油は、温める効果があるので冷えが原因の皮膚疾患にも作用がありますが、ブラックペッパーの精油は刺激が大変強いので、よく希釈をしてください。

ホワイトペッパーは日本では、「ホール」「粗挽き」「パウダー」の3種類を手に入れ得ることができます。ホールで使うものと挽いて使うものでは、全く風味が違ってくるので使い方も変わってきます。

また、コショウにはホワイトッペッパーの他に、ブラックぺッパー、グリーンペッパー、ピンクペッパーといろいろ種類があります。今日はホワイトペッパーを中心に、ブラック、グリーン、ピンクと数あるコショウの魅力と使い方をご紹介しましょう。

ホワイトペッパーとはどのような種類のペッパーなのでしょうか？ペッパーには色の違う名前がついていますが、違うのは色だけなのでしょうか？色が違うペッパーは代用することができるのでしょうか？

ホワイト、ブラック、グリーン、ピンクと、確かに色は違いますが、それぞれの作られ方には違いがありますし、植物の種類すら違うものがあるのです。

ペッパーはコショウ科コショウ属の植物から採れる果実をスパイスとして加工したものです。加工と言っても日に干したり、果実を剥いて種を取り出したりするという製法です。

ホワイトペッパーは、ペッパーの緑の果実が実ってから熟して、赤色になったものを取り入れて、まず乾燥させます。乾燥させた赤いペッパーの果実を水につけて外側の果実を腐敗させます。

そして、外皮を取り除いた中の白い種をまた日に当てて乾燥させ他ものが、「ホワイトペッパー」として使われます。

ペッパーの香りは、剥いでしまったペッパーの外皮の部分に多く含まれているので、ホワイトペッパーは味や香りがマイルドです。色も白いので、淡い色の料理に使うことができますし、香りを生かすのならば、料理の仕上げにふりかけるのが効果的です。

ホワイトペッパーを他の色のペッパーと比べてみましょう。ブラックペッパーは、まだコショウの果実が熟していない緑色のものを長時間天日に干して乾燥させたものです。ブラックペッパーの黒い色は、果実が乾燥して黒く変化したものなのです。

ホワイトペッパーは果実を腐敗させて皮をむいてしまいますが、ブラックペッパーは果実がすべて残っているので、ホワイトペッパーと比べると、辛味と味もとても刺激的な強みを持っています。

ホワイトペッパーはブラックペッパーと比べると、作る工程にとても時間がかかり、果実を剥いてしまうので重さもブラックペッパーの20〜30%ほどになってしまうため、価格も高いです。

ただ中には、水につけて腐敗させてホワイトペッパーの果実を剥いたときに残る臭いを好まない人もいます。その場合は、ホワイトペッパーの果実をむく工程に使われる水を、流水を使って腐らせないようにして、気になる香りが全くしないホワイトペッパーを作る方法もあります。

ホワイトペッパー、ブラックペッパー、そして聞きなれないかもしれないですが、グリーンペッパーもあります。グリーンペッパーは、ブラックペッパーと同じように熟す前のまだ緑のコショウの果実を、フリーズドライで短時間乾燥させたペッパーです。

グリーンペッパーはとても爽やかな香りで、肉料理でも魚料理でもマッチングする素晴らしいスパイスです。グリーンペッパーは世界各地で塩漬けのものが作られていて、スパイスとしてというよりも食材として使われることが多いです。

マダガスカルとかカンボジアでは、有名な塩漬けのグリーンペッパーが生産されていて、日本でも入手することができます。

ブラックペッパーは、辛味と香りが強く、大変深い芳香がありますが、ホワイトペッパーはそれと比べると全てがマイルドです。グリーンペッパーは刺激は弱いですが、清涼感のある爽やかな辛味があります。

クセのある肉料理には必ずブラックが使われ、ホワイトは魚料理に使われることが多いです。グリーンは魚にも肉にも両方使われるペッパーです。

しかし、ブラックペッパーやグリーンペッパーをホワイトペッパーの代用として使うこともできます。、特にブラックペッパーの場合は弾き方があまり大きなものでなければ、使う量さえ気をつければペッパー特有の香りと辛さを生かして、代用することが可能です。

日本には中国からブラックペッパーが伝来したのですが、ブラックペッパーは唐辛子よりも早くに日本に入ってきたのです。今では七味唐辛子などをうどんに入れて食べることが多いですが、唐辛子が日本に伝わる前は、うどんはブラックペッパーをかけて食べていました。

ブラックペッパーはスパイシーさを出すために、ハーブティーに混ぜる使い方もあります。ブラックペッパーは温かみを持たせる効能があるので、ハーブティーにはおすすめのスパイスです。

またブラックペッパーは、ハーブティー以外にもチャイに入れられます。ホットワインにもホールのブラックペッパーを入れて、暖かなスパイシーな香りと味を楽しむ使い方もできます。

ピンクペッパーは南アメリカでよく料理に使われることがあります。ピンクペッパーは完熟して赤く色づいた胡椒の実で、果皮を向かないでそのまま残してある赤い胡椒の果実です。

しかし一般にピンクペッパーとして使われているものは、実は3種類あるのです。一つはコショウ科コショウ属の、ホワイトペッパーやブラックペッパーと同じ、身が赤くなるまで熟したピンクペッパーがあります。

そして二つ目はウルシ科の「コショウボク」という植物の実で、こちらも「ピンクペッパー」という名前でフランス料理や、アジアの料理で使われることがあります。コショウボクは辛味がないので、スパイスというよりも料理の彩りのために使われます。

三つ目は日本ではセイヨウナナカマドの実で、酸味と苦味があり、特に鹿肉料理やデザートによく使われます。日本でピンクペッパーというと、コショウボクやセイヨウナナカマドの実を指すことが多いです。

ホワイトペッパーは、どんな料理にも使うことができるスパイスです。ホワイトペッパーは、繊細な辛味なので、和食、しょうゆ味の料理にとてもよく合います。

ブラックペッパーは肉類と相性が良いですが、ホワイトペッパーは淡白な味のもの、白身魚や鶏肉とよく合います。

日本のテーブルコショーは、ホワイトペッパーとブラックペッパーの混合したものです。テーブルコショーは日本独自のスパイスです。ブラックペッパーのみではちょっと刺激が強すぎるので、できれば日本のラーメンには、やはり日本のテーブルコショーが一番よく合うでしょう。

またホワイトペッパーの使い方は、白っぽい色の料理に利用するのがおすすめです。料理の色を汚さないので、卵料理やクリームシチュー、ホワイトソースを作るのにぴったりです。黒い粒が目立たないホワイトペッパーの使い方は、日本料理にも利用されることがあります。

ホワイトペッパーは、マイルドでな香りと刺激が繊細なスパイスですが、その分加熱をするとホワイトペッパーの香りは飛んでしまいます。ホワイトペッパーは、料理の仕上げ近くに加えるのが賢明な使い方です。

ホワイトペッパー、ブラックペッパー、グリーンペッパー、ピンクペッパーと、それぞれ辛さと香りは微妙に違います。ただ、ホワイトペッパーがどうしても手に入らないという場合は、一番刺激の強いブラックペッパーを控えめに使えば、代用することができます。

ただどうしてもブラックの色味が目立ってしまうので、見た目はホワイトペッパーを使ったものと多少違ってしまいますが、分量を間違えなければホワイトペッパーの代用品として使うことは可能です。

ペッパーの挽き方にも種類があって、全く挽かずに粒のままのものをホール、荒く砕いたものをクラッシュ、もう少し細く砕いたものを粗挽き、さらに細かくしてパウダーと細かい粒が残っているものをグラインド、粉状にしたものをパウダーと呼びます。

これらの挽き方は、ブラックペッパーに使われるもので、ホワイトペッパーは、ホールと粗挽き、パウダーの3つの挽き方をします。挽き方によって、ペッパーの味わいと香りは全く違ってきます。

ホールはじっくりとペッパーの香りを引き出したい時、例えば煮込み料理やマリネに向いています。クラッシュと粗挽きは香りが持続しやすいので、料理を作っている最中に使うと良い具合にペッパーの香りが引き立ちます。

グラインドやパウダーは、料理の下ごしらえにぴったりです。例えば唐揚げに塩胡椒で下味をつけたりする時などに向いていますし、料理の仕上げや食べる前に一振りするのがいいでしょう。また、ブラックパウダーをホワイトパウダーの代用として使うことができます。

日本のテーブルコショーは、ホワイトパッパートブラックペッパーをパウダーにしてミックスしているものなので、ホワイトパウダーの代用として仕上げに使うことができます。

ホワイトペッパーを使って、おいしい料理を作ってみましょう。スパイスを使うと料理はぐっと引き立ちます。ホワイトペッパーの品の良い香りとマイルドな辛味を使った、おいしいレシピを幾つかご紹介しましょう。

鶏肉の代わりに厚揚げを使った唐揚げです。ちょっと鶏肉に似ていてカラッとした歯ごたえがとてもおいしいおすすめレシピです。

使う材料は、厚揚げ300g、ガーリック一欠片、鶏がらパウダー大さじ１、ホワイトペッパー少々、片栗粉大さじ４、揚げ油です。

厚揚げの油をキッチンペーパーで押さえて吸い取ります。次に厚揚げの全体を、フォークで突き刺して、下味が染み込みやすくなるようにします。

厚揚げを一口大にちぎったら、ガーリッククラッシャーで潰したガーリックと鶏がらパウダー、ホワイトペッパーを混ぜた下味の中に転がして、15分くらい味を染み込ませます。

フライパンに1cm揚げ油を入れて180℃くらいに熱したら、下味をつけた厚揚げを入れます。油に厚揚げを入れたら下半分が固まるまで触らないでください。下半分がからりと揚がったらひっくり返して、もう半分を揚げ焼きにします。

このホワイトペッパーを使った厚揚げの唐揚げは、お弁当のおかずにもよく合うおすすめのレシピです。

このレシピはお酒のおつまみにもなり、子供にも喜ばれるレシピです。使う材料は、鶏ささみ300g、大葉15枚、味付け海苔作るささみの数と同量、にんにく一欠片、胡麻油適量、酒大さじ2、塩・ホワイトペッパーそれぞれ適量です。

ささみの筋を取り除いて、４センチ幅くらいに斜め薄切りにします。フライパンに胡麻油を熱したら、ささみを裏表火を通して酒を回し入れ、蓋をして中まで火が通るよう蒸します。

ささみに火が通ったら、おろしにんにくと塩、そしてホワイトペッパーで味をつけて火からおろします。ささみに味付け海苔を巻きつけて、次に大葉でくるりと巻き上げたら出来上がりです。

鶏のささみにホワイトペッパーとにんにくが染み込んで、味付け海苔の風味と大葉が香る、おすすめのレシピです。お好みで七味唐辛子をぱらりとふったり、柚子胡椒をつけるのもおすすめです。

ペッパーにホワイトペッパー、ブラックペッパー、グリーンペッパー、ピンクペッパーと色の種類があるのはちょっとお洒落です。ガラスのペッパーミルにホワイト、ブラック、グリーン、ピンクとカラフルに全色入っているものを見かけることもあります。

ホワイトペッパーとブラックペッパーは色だけではなく、香りと辛味の強さが異なるので、各色のペッパーを使い分けられたら、料理の腕もますますレベルアップです。挑戦してみましょう！

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