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なお大澤酒造の明鏡止水には、期間限定で販売される銘柄もあります。発売時期によって銘柄は異なりますが、中でも特におすすめしたいのが、1月限定で販売されるのが「純米吟醸」と「吟醸」の2銘柄です。
「純米吟醸」と「吟醸」はどちらも大澤酒造の定番の銘柄なのですが、1月限定販売の日本酒に限り、受注した数量のみを「火入れなし生酒」として製造します。そのため数ある期間限定の明鏡止水の中でも特におすすめの逸品です。
岡崎酒造「亀齢」
長野県上田市にある老舗蔵元・岡崎酒造は、江戸時代前期にあたる1665年(寛文5年)の創業です。岡崎酒造の当主は代々「平助」を襲名してきましたが、2003年からは全国に約25人しかいない女性杜氏が老舗の味と伝統を引き継いでいます。
岡崎酒造は長野の人気観光地・上田に蔵元と直営店があり試飲もできるため、直営店では日本酒ファンだけでなく、長野名物を求めて訪ねてくる観光客の姿も目立ちます。
そんな岡崎酒造の日本酒といえば「信州亀鈴」が有名です。様々な種類の日本酒がありますが、大きく分けると「純米大吟醸」「純米吟醸」「純米酒」「特別限定商品」の4ジャンルとなります。
なお岡崎酒造では、長野県の蔵元でよく使われる酒造好適米・美山錦だけでなく、全国的にも人気が高い山田錦、米粒の大きさが特徴のひとごこちの3品種から日本酒を造っています。
とくにひとごこちにおいては、日本棚田百選の1つである上田市稲倉の棚田で自家栽培しています。低農薬・低化学肥料で丁寧に育てられた岡崎酒造のひとごこちは、長野独自の認証制度「信州の環境にやさしい農作物」にも認証された安心・安全な米です。
日本酒は原料となる米によって同じ銘柄でも味や飲み口に違いが出るため、岡崎酒造の「信州亀鈴」は原料の酒米で味比べをするのもおすすめです。
湯川酒造店「九郎右衛門 」
長野県木曽郡木祖村にある湯川酒造店は、江戸時代初期の1650年(慶安3年)創業の老舗蔵元です。湯川酒造店のブランド酒といえば「木曽路」がありますが、湯川酒造店の「十六代九郎右衛門」もおすすめです。
十六代九郎右衛門は「記憶に残る酒を」をコンセプトに作られた日本酒で、使われる原料米と製造方法によって味の異なる14銘柄があります。
14銘柄の中で最も長野の日本酒らしいおすすめの銘柄は、美山錦でつくられた「純米吟醸美山錦」です。美山錦特有の甘みだけでなく苦み・渋み・酸味がバランス良く配合されているため、最後まで飽きない味が人気です。
ほかにも人気の酒造好適米である播州愛山、金紋錦、赤磐雄町、信州産ひとごこちで作られた銘柄もあり、それぞれの原料の特徴が生かされた美味しい日本酒となっています。
また女性や初心者におすすめの日本酒造りにも挑戦している湯川酒造店では、スパークリングワインのような飲み口の「純米吟醸活性生にごりスノーウーマン」や低アルコールの「十三度台九郎右衛門山廃ver.」「十三度台九郎右衛門速醸ber.」もあります。
尾澤酒造場「十九」
長野県長野市にある小澤酒造場は、標高400m級の山々に囲まれた老舗蔵元です。そのため長野県の中心都市にありつつも、冬になると北信エリアレベルの厳しい寒さがやってくるため、地元では「長野の美味しい日本酒を造る蔵元」としてよく知られています。
その理由の中には、創業以来一貫して地元県民に愛される日本酒造りに徹していることも挙げられます。小澤酒造場の創業は1820年(江戸文政年間)ですが、創業当初からほぼ100%地元向けに製造・販売をしています。
しかも小澤酒造場では「地元で一番愛される日本酒を造ること」をモットーとしているため、大量生産はせず、杜氏を含めた総勢3名で酒造りからラベル貼りから出荷・配達まですべて行っています。
そんな小澤酒造場が造る「十九」は、すっきりとしたキレの中に深みのある味と香りがバランスよく配合されているため、どんな料理にも合う食中酒として人気があります。
西飯田酒造店「積善」
長野県長野市にある西飯田酒造店は、江戸時代末期に創業した長野の老舗蔵元です。地元では「西の蔵」の愛称で親しまれている西飯田酒造店は、あえて大量生産をせず、それぞれの銘柄が持つ個性を最大限に引き出す日本酒造りをモットーにしています。
そのこだわりで生み出された西飯田酒造店の日本酒は、平成17酒造年度全国新酒鑑評会金賞受賞をはじめ、平成22酒造年度・平成23年酒造年度に入賞、平成26年酒造年度、平成27年酒造年度に金賞を受賞しています。
そんな西飯田酒造店でおすすめしたいのが「積善」です。「積善」には純米吟醸と純米がありますが、どちらもひとごこち(新美山錦)を原料として造られた日本酒です。
低温でじっくりと発酵させて作られる純米吟醸はさわやかな飲み口と香りの高さが魅力ですが、純米は爽やかさに酸味が加わったバランスのよい味が楽しめます。