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標高1000m以上の高地では2月の平均最高気温がマイナス10℃~マイナス14℃なので、北海道の冬と変わらないほど寒いです。なお盆地にある中・南部エリアでも、最低気温がマイナス15℃になることがあります。
ちなみに長野県は避暑地としても人気があるため、夏でも涼しいのが特徴です。周囲には飛騨・木曽・赤石山脈など高い山々に囲まれているため、標高が高くなるほど気温が低くなります。
長野県中・南部では8月の最高気温が30℃になることもありますが、湿度が低く風があるため、日陰に入れば涼しく感じます。そのため長野県は、夏でも日本酒の発酵に適した温度をキープしやすいのが特徴です。
飛騨山脈・木曽山脈・赤石山脈から流れる水
日本酒の命といわるのが「水」です。様々な工程を経て生み出される日本酒ですが、その工程では大量の水を使います。
第一段階にあたる洗米では、精米した米粒の表面に残った米くずや雑味となる糖を洗い流します。ところが洗米中にも米は水分を吸収します。しかも吸水した水によって酒の味が変わるため、汚れを落とす洗米の水であっても質の高い水が求められます。
さらに洗米後には、新鮮な水を使って日本酒造りに必要な水分を米に吸水させる大事な「浸漬(しんせき)」という工程があります。浸漬次第で日本酒の品質が決まるため、吸水量を見極めるのが杜氏の腕の見せ所ともいわれます。
特に精米歩合の低い大吟醸などの日本酒の場合は、米の中心近くまで米粒の表面を削り取っているため、吸水スピードが速くなります。
ただし吸水スピードが速い米でも、水温が低くなると米が水を吸収するスピードが遅くなります。そのため水温の低い浸漬用水を使うことで、米の吸水量をコントロールします。
ちなみに一般的な浸漬用水の水温は10℃~15℃ですが、長野県には飛騨・木曽・明石山脈があるため、夏でも冷たい水が手に入ります。そのため長野では、水温調整が難しい夏の浸漬でも吸水量のコントロールができるため、1年を通して質の高い日本酒が造れます。
そのほかにも日本酒造りには醪(もろみ)造り、初添え、仲添え、留添えなどの工程があり、いずれの工程でも水が使われます。
もちろんこれらの工程で使われる水は、美味しい日本酒を造るための大事な要素です。このような点に注目してみても、日本酒造りに適した水が豊富に手に入る長野県は、美味しい日本酒を造るための環境が整っているといえます。
長野県の日本酒の特徴は?
一般的に日本酒の味の特徴を表現するときに「甘口」「辛口」という言葉を使います。昔の日本酒は辛口が主流だったため、どちらかというと女性や日本酒初心者からは敬遠されがちでした。
そこで女性や初心者でも気軽に楽しめる日本酒として登場したのが、甘口と表現される日本酒です。ただし日本酒には甘口と辛口の2種類だけでは表現しきない奥深さがあります。
そのため最近では日本酒の味を表現する言葉として、「香りが高い味」「軽快でなめらかな味」「コクのある味」「熟成された味」「すっきりした味」「さっぱりした味」などがあります。
「濃醇甘口」な飲み口
長野には様々な銘柄の日本酒がありますが、原料にやさしい甘さが特徴の米を使っているため、飲み口としては「甘口」に分類されます。
ただし甘口といっても砂糖を口に入れたような甘さではなく、炊きたてのご飯を口に入れてゆっくりと噛んでいるうちにじんわりと甘みが広がるイメージです。
特にお米本来の旨味をうまくひきだしているのが長野の日本酒の特徴なので、ご飯にあう料理と相性が良いです。
まろやかでコク深い
全体的に甘口と表現される長野の日本酒は、「まろやか」と表現されることも多いです。これは最初のひとくち目の印象だと考えてもらうと、味のイメージがしやすいです。
長野の日本酒は、最初に口に含んだ瞬間からしっかりと米の甘さと酒の旨味が感じられます。そのため辛口の日本酒が苦手な人でも飲みやすいですし、初めて日本酒を飲む人にもおすすめです。