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御射鹿池は長野県茅野市にある農業用ため池
八ヶ岳中信高原国定公園の近くにある長野の御射鹿池(みしゃかいけ)は、農業用水として作られたため池です。そんなため池の御射鹿池ですが、これまでに何度もテレビや雑誌などのメディアで紹介されてきた有名な絶景スポットです。
御射鹿池は、この地域で毎年のように起きていた冷害対策として作られました。そんな農水用のため池ですが、世界にもファンが多い日本画家・東山魁夷(ひがしやまかいい)の作品のモデルになったことでも知られているため、海外でも有名です。
御射鹿池は「手つかずの自然が美しい」と称される長野・横谷渓谷にあります。標高1100mの位置にあるため、御射鹿池に流れ込む水は夏でも冷たいです。
ただし非常に強い酸性の水なので、御射鹿池には魚などの生物が生息できません。このような特殊な自然と条件が重なることで生まれたのが、御射鹿池の絶景です。
CMの撮影地にも
御射鹿池は、世界的にも評価が高い東山魁夷の作品「緑響く」のモチーフになったといわれる場所です。父親の仕事の都合で3歳の時に兵庫県に移り住んだ東山魁夷は、現在の兵庫高校(旧・兵庫県立大に神戸中学校)に通う中で「将来は画家になる」と決意します。
そんな東山魁夷は高校卒業後、東京芸術大学(旧・東京美術学校)の日本画家に進学し、本格的な画家活動を始めます。そんな東山魁夷が初めて長野の御射鹿池を訪れたのは、大学1年生のことです。
夏休みを利用し長野の自然を取材していた東山魁夷は、時間によってさまざまな表情を見せる御射鹿池に魅了されます。
のちに作品「緑響く」について語った東山魁夷のコメントには、「御射鹿池を見たときに、池畔を一頭の白馬が走り抜けていくイメージが一瞬にして浮かんだ」といいます。
作品「緑響く」では緑の木々に囲まれた御射鹿池を代表する景色が描かれていますが、長野取材中の東山魁夷は、季節の変化や時間によって異なる表情を見せる御射鹿池の風景を数多く書き残したといいます。
御射鹿池を見ずに「緑響く」を鑑賞すれば、「こんな美しい景色が現実の世界で見られるなんて…」と怪しむかもしれません。それほど神秘的に描かれた「緑響く」のモチーフ・御射鹿池が再び脚光を浴びたのは、あるテレビCMの影響でした。
実は御射鹿池は、高画質を売りにしたSHARP・AQUOS のテレビCMロケ地になったのです。テレビCMの放映が始まると、東山魁夷の作品を知らない人の間でも「あの絶景はどこにあるんだ?」とSNS上で話題になりました。
そしてその場所が長野の御射鹿池だとわかると、標高1100mの不便な山の中にあるにもかかわらず、多くの人が神秘の世界を体験するために訪れるようになります。
ため池百選にも選定
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