インスタントラーメンの魅力を総まとめ！人気商品や美味しいおすすめレシピも紹介

いまや国民食といえるインスタントラーメンは、別名・即席ラーメンともいい、熱湯をかける、または鍋で煮込めばすぐ食べられる、大変便利な商品です。定番の醤油や味噌、塩のほか、カレー味やトムヤムクン味などさまざまな味が販売されており、近年では海外における消費量も大きく増加しています。

また、地域の特産品を使った「ご当地インスタントラーメン」も観光地やお取り寄せで人気があります。この記事ではインスタントラーメンの魅力や人気の商品、アレンジレシピなどをご紹介します。なお、インスタントラーメンに袋麺とカップ麺に大別されますが、記事では主に袋麺を取り扱います。

インスタントラーメンの魅力は何といってもすぐ食べられて美味しいことです。また、麵やスープ、具材など、どの商品もそれぞれ個性があるため、食べ飽きることがありません。インスタントラーメンの「麺」は大きく分けて、半生麺、チルド、油揚げ麺、ノンフライ麺の4つのタイプがあります。

そのうち、インスタントラーメンで高いシェアを誇っているのが麺を油で揚げ、お湯で戻せばすぐ食べられるようにした「油揚げ麺」、麺を80℃前後の熱風で乾燥させた「ノンフライ麺」の2つです。どちらの製法でも麺の内部に無数の気泡ができ、これが麺の味や食感を大きく左右しています。

インスタントラーメンの歴史は、1958年に日清食品が「チキンラーメン」を発売したことに始まります。ほぼ同時期、別の会社が「鶏糸麺」や「長寿麺」といった名称で、同じく麺を油で揚げた即席麺の販売を開始しましたが、最終的に売り上げが一番良かった日清食品が特許を取得するに至りました。

チキンラーメンは味の良さもさることながら、食事に簡便性を求める当時の時流に乗り、爆発的にヒットしました。その生みの親である安藤百福は、その後、インスタントラーメンの普及に努めたほか、カップラーメンなどさまざまなインスタント商品を開発し、2007年、97歳で亡くなりました。

インスタントラーメンのスープの味は、おおまかにいって醤油味、塩味、味噌味、とんこつなどその他の味に分かれます。そのスープに各社が工夫をこらしたさまざまなタイプの麺がからみ、あの美味しさを生み出しています。昼食や夜食におすすめしたい、美味しいインスタントラーメンをご紹介します。

醤油味のインスタントラーメンの元祖といえば「チキンラーメン」は外せません。鶏ガラでとった醤油味のスープの麺に染み込ませたチキンラーメンは、熱湯を注げば3分で食べられる便利さからたちまち人気になりました。近年では焼そばやお椀で食べるタイプなどさまざまな商品が販売されています。

そのほかチキンラーメンの特徴としては、麺の中央部に「たまごポケット」と呼ばれる、卵をのせるくぼみがついています。また、現在のインスタントラーメンでは珍しい、味付き麺なので砕いてそのまま食べることも可能です。発売から60年以上たっても愛され続ける、美味しいロングセラー商品です。

醤油味のインスタントラーメンのなかでは、明星食品の「明星 チャルメラしょうゆ」も高い人気を誇っています。1966年に発売された明星チャルメラは、チキンラーメンと同じ油揚げ麺ながらスープが別添えで、数種類の香辛料をブレンドした特製「木の実スパイス」がついた画期的な商品でした。

現在のチャルメラしょうゆは、ツルツルした中細麺、そしてホタテと豚骨でとった出汁に濃口醤油を合わせたスープが特徴です。木の実スパイスはホタテ粉末を加えた「秘伝の小袋」に変更され、もともと美味しいスープにさらに深みを与えています。昔懐かしい味が人気のインスタントラーメンです。

マルちゃんの「マルちゃん正麺 醤油味」は2011年に発売を開始した醤油味のノンフライ麺です。「生麺うまいまま製法」という独自の製法で仕上げた麺はインスタントラーメンでありながら生麺の食感と歯ごたえがあり、低迷する袋麺市場でわずか1年で2億食を売り上げ大ヒット商品になりました。

麺もさることながら、鶏ガラや豚骨、香味野菜をたっぷり使ったスープはコクがあって澄んでおり、どの世代が食べても美味しい味に仕上がっています。また、好きな具材でアレンジしやすいことも人気がある理由のひとつです。家で本格的なラーメンが食べたい人におすすめのインスタントラーメンです。

サンヨー食品の「サッポロ一番 塩らーめん」は、1971年に発売が開始された塩味の油揚げ麺です。発売当時、インスタントラーメンではほとんどなかった塩ラーメンの先駆け的な存在でありながら、現在も高い人気を誇っており、インスタントラーメン・ランキングでは毎回上位に選ばれています。

サッポロ一番 塩らーめんの特徴は、生地に山芋を練り込むことによりモチモチした食感の麺に仕上げていることです。また、スープは塩味をベースに、鶏と豚、そして鰹のエキスをバランスよく配合してコクを出しています。たっぷり野菜を加えてアレンジしたい、人気のインスタントラーメンです。

一方、塩味のノンフライ麺のなかでは日清食品「ラ王 柚子しお」がおすすめです。日清のラ王シリーズはモチモチの歯ごたえにこだわった「3層太ストレート製法」による従来にはなかった太ストレート麺が特徴で、まるでラーメン屋さんのような麺が味わえると評判のインスタントラーメンです。

ラ王 柚子しおは、この極太ストレート麺を鶏と昆布をベースに柚子の風味をふわっときかせたスープでいただくのが特徴で、まったくしつこくなくスープを最後まで飲み干せます。茹で上がった麺を冷水でさまして冷やしラーメンにアレンジしても美味しい、さっぱり味のインスタントラーメンです。

味噌味のインスタントラーメンで、まずおすすめしたい商品が日清食品「日清のラーメン屋さん 札幌みそ」です。日清のラーメン屋さんは北海道のラーメン屋に「行ったつもり」なれるラーメンを目指して開発されたシリーズで、札幌みそは札幌名物・味噌ラーメンをイメージして作られました。

札幌みそは生姜をきかせた味噌味のスープとふんわりした縮れ麺が特徴で、食べ飽きることがありません。この縮れ麺には香ばしい北海道産の小麦全粒粉が使われています。また、1杯あたり約60円というコスパの良さも人気の秘密です。パッケージのクマもかわいらしい、インスタントラーメンです。

味噌味のノンフライ麺でおすすめなのが東洋水産の「マルちゃん 昔ながらのみそラーメン」です。昔のラーメン屋さんをイメージして作られたこの商品には北海道産小麦100%を使用したノンフライ麺と赤・白の合わせ味噌スープが入っており、その素朴な味わいはあらゆる世代の人に人気があります。

一般的に油揚げ麺と比べてノンフライ麺は1食あたりの値段が高めですが、昔ながらのみそラーメンは1杯あたり約80円という安さで気軽に食べられるのが特徴です。モヤシやキャベツ、ニンジンなど、炒めた野菜をアレンジしてタンメン風にするのもおすすめの、気取らないインスタントラーメンです。

ハウス食品「うまかっちゃん とんこつ」は、ニンニクをきかせたとんこつ味のインスタントラーメンです。ゴマがふわっと香る白濁したスープに細めの縮れ麺がよくからんで美味しいと、とんこつラーメンの本場・九州でも評判で、いまや「九州のソウルフード」と呼ばれるほど人気があります。

とんこつ味は独特の臭みが気になるという人も多いですが、うまかっちゃんは臭いがマイルドなので慣れていない人でもサッパリと食べられます。ただし、うまかっちゃんは現在、九州、近畿、四国、沖縄県でしか販売していないので、それ以外の地域の人が購入する際は公式通販サイトがおすすめです。

yum yumの「トムヤムラーメン」は、世界三大スープと呼ばれるタイの「トムヤムクン」をインスタントラーメンに仕立てた人気商品です。トムヤムクンとは、エビやふくろ茸をレモングラスや唐辛子などの香辛料と一緒に煮込んだスープで、辛味と酸味が入り混じった豊かな香りが特徴です。

トムヤムラーメンには乾麺のほか、粉末スープに唐辛子パウダー、香味ペーストが別添えで入っており、これらにお湯を注いで3分待てばすぐ食べられます。味は酸っぱくてかなり辛いですが、慣れると病みつきです。パクチーなどをトッピングしても美味しい、人気のインスタントラーメンです。

その土地の人たちに愛され続ける、または特産品を活かした「ご当地ラーメン」を目当てに観光へ行く人は少なくありません。最近は、家庭で気軽に味わえる「ご当地インスタントラーメン」も人気があります。ちょっとした旅行気分が味わえる、美味しいご当地インスタントラーメンをご紹介します。

利尻漁業協同組合が販売している「利尻昆布ラーメン」は、麺に利尻昆布を練り込んだ塩ラーメンです。発売当初は知名度が低く売り上げが伸び悩んだ時期もありましたが、人気番組「マツコの知らない世界」で取り上げられたことで人気が爆発し、年間40万食以上を売り上げる人気商品になりました。

利尻昆布が練り込まれている麺は淡いグリーンで、ほのかに昆布の香りが漂います。具のとろろ昆布はとろとろ、利尻昆布でしっかりと出汁をとったスープは塩味がベースですが、上品でまろやかな味わいです。「日本一旨いインスタントラーメン」と呼ばれるのも納得の、美味しいラーメンです。

みうら食品の「鳥中華」は、山形県発祥の鳥中華をインスタントラーメンにしたものです。鳥中華とはラーメンをそばつゆをベースにしたスープでいただく蕎麦処・山形らしい麺料理で、地元民から長年愛されています。インスタントラーメンの鳥中華もそばつゆ味のスープで平打ち麺をいただきます。

インスタントラーメンの鳥中華はノンフライなので生麺のようなモチモチ感が特徴です。そばつゆベースのスープはラーメンらしくないので最初は戸惑いますが、鶏ガラでとった出汁が豊かな風味でさっぱりと食べられます。本場・山形のように鶏肉や海苔、天かすをトッピングするのもおすすめです。

寿がきやの「富山ブラック」は富山県のご当地ラーメンを基に開発されたインスタントラーメンです。このラーメンは、もともと富山市のラーメン店「大喜」（現在は「西町大喜」）が肉体労働者のために「ご飯のおかずとしても食べられる」ことを目指して作ったもので、真っ黒なスープが特徴です。

本場の富山ブラックは濃口醤油と黒胡椒をたっぷり使った濃い目の味付けですが、インスタントラーメンは本場のものに比べて塩気が若干控えめで、その分黒胡椒のスパイシーでパンチのある風味がきいています。唐辛子とはまた違った刺激が欲しい人におすすめの、個性的なインスタントラーメンです。

「瀬戸内塩レモンあじラーメン」は広島県の（株）あいさと福山が販売しているインスタントラーメンです。レモンの生産量日本一を誇る広島県ではレモンを使った料理が多く、レモンラーメンもそのひとつです。本品も瀬戸内産のレモンを使い、インスタントラーメンながらさっぱり味に仕上げています。

瀬戸内塩レモンあじラーメンには、インスタントラーメンではおなじみの油揚げ麺が1個と液体スープが1袋入っています。液体スープはレモン果汁と塩のほか、鶏、昆布が使われており、油揚げ麺でもしつこくなくいただけます。レモンの薄切りや茹でた鶏肉をラーメンの上にのせるのもおすすめです。

「くまモンの熊本ラーメン」は、熊本県にある五木食品（株）が販売しているインスタントラーメンです。美味しいのはもちろん、「ゆるキャラグランプリ2011」で優勝した熊本県のマスコットキャラ・くまモンのパッケージが何ともかわいらしく、物産展でつい手にとってしまう人もいる商品です。

くまモンの熊本ラーメンは、熊本ラーメンらしいしょっぱめのとんこつスープにストレートのノンフライ麺が特徴です。とんこつスープ独特の臭みはほとんどなく、黒マー油のおかげでコクがありながらマイルドに仕上がっています。お子さんへのお土産としてもおすすめのインスタントラーメンです。

大都市圏を中心に展開する成城石井では、他ではあまりお目にかかれないインスタントラーメンがそろっています。本格的な自家製麺から外国産の珍しいものまで、普段お目にかかれないインスタントラーメンは食卓でも話題になるでしょう。成城石井でおすすめのインスタントラーメンをご紹介します。

「旨塩らーめん」は国立市にある製麺所「亀製麺」が製造しているインスタントラーメンです。亀製麺は1960年の創業当初からかん水以外の添加物はあまり使用せず、かつ北海道産小麦など国産の原料にこだわった麺づくりに取り組んでおり、その自然な風味は食通からも高い評価を得ています。

旨塩ラーメンの麺は生麺なので、シコシコした心地よい食感が特徴です。また、塩味をベースとしたスープはチキンエキスやにんにくのほか、魚醤を隠し味に用いてアミノ酸、つまり「旨味」をプラスして味に深みを与えています。有名店のラーメンのような美味しいインスタントラーメンです。

成城石井の「シンガポール風ラクサ」は、シンガポールやマレーシアで食べられている麺料理「ラクサ」をインスタントラーメンにしたものです。ラクサとはココナッツ風味のカレースープを米粉の平打ち麺でいただく料理で、複雑な辛みや酸味、そして東南アジアらしいエスニックな香りが決め手です。

成城石井のシンガポール風ラクサには、乾麺が5袋、粉末スープが5袋入っています。インスタントラーメンではあるものの、平打ち麺はツルツルで、粉末スープもココナッツミルクの風味が活きており、再現度はかなり高めです。東南アジアの味を気軽に味わえる、美味しいインスタントラーメンです。

簡単に作れて、しかも美味しいインスタントラーメンですが、具材がないと少し寂しい上に栄養も偏ります。特にご家庭でいただくときは、栄養バランスを考えて炒めた野菜やタマゴをのせ彩りよくアレンジするといいでしょう。ここではインスタントラーメンに入れたい具Best5をご紹介します。

第5位は「チャーシュー」です。コッテリしたバラ肉のチャーシューか、あっさりしたロース肉をのせるかは好みによりますが、いずれにせよインスタントラーメンがぐっと豪華になります。ブロックは少々値段が張りますが、さまざまなアレンジレシピが可能なので家に1本常備しておくと便利です。

第4位は「タマゴ」です。タマゴは半熟卵にして良し、かきたま風にして良しの万能選手で、ラーメンを華やかにアレンジしてくれます。そのほか、溶きタマゴにチーズ、牛乳を加えてカルボナーラ風にするのもおすすめです。タマゴを使ったアレンジレシピも多いので気になる人は挑戦してみましょう。

第3位は「ネギ」です。麺の上にネギのみじん切りをのせればコッテリしたインスタントラーメンもさっぱりと食べられるので重宝します。ネギのみじん切りを油で炒めた「焦がしネギ」や、白髪ネギを辣油とゴマ油、塩であえた「辛ネギ」など、さまざまなアレンジレシピがあることも特徴のひとつです。

第2位は「メンマ」です。メンマとは麻竹（マチク）を塩漬けにして発酵させたもので独特の食感が魅力です。一見すると栄養素がほとんどなさそうですが、実は食物繊維やカリウムが豊富なので、インスタントラーメンを食べるときに摂取したい食品のひとつといわれています。

インスタントラーメンに入れたい具・第1位は「モヤシ」です。モヤシは安価ながらビタミンCやカリウムが豊富なので、塩分が多いインスタントラーメンの具材としてピッタリです。お湯でさっと茹でるほか、キャベツと一緒に炒めるなど、どんなアレンジでも美味しくいただけます。

簡単便利で、しかも美味しいインスタントラーメンですが、同じ味や具材が続くとさすがに飽きてしまいます。そんなときはインスタントラーメンを大胆にアレンジする、アレンジレシピに挑戦してみましょう。インスタントラーメンが全く別の料理に変わるアレンジレシピをいくつかご紹介します。

「ラーメンサラダ」は北海道の学校給食としても親しまれているアレンジレシピです。一見、冷やし中華のようですが、ラーメンサラダは野菜が多く、また麺をドレッシングで和えるなどの違いがあります。夏の暑い時期、食欲がなくても野菜がしっかり摂取できるので子供から大人まで人気があります。

このレシピをインスタントラーメンで作る場合は、油揚げ麺でもノンフライ麺でもいつもより少しだけ長めに茹でて、麺を冷水でしっかり冷やしておくのがコツです。冷やした麺を好みのドレッシングで和え、千切ったレタスや水にさらしたタマネギ、トマトなどと一緒にお皿に盛りつければ完成です。

「プデチゲ」は、農心「辛ラーメン」を使ってつくるアレンジレシピです。プデチゲは漢字で「部隊鍋」と書き、その昔韓国軍の兵士が米軍から支給された物資を鍋でごった煮にしたのが始まりだといわれています。材料が手に入りやすく、かつ現代風にアレンジできるため若者の間で人気があります。

このレシピは、まず煮干しや昆布で出汁をとり、それに唐辛子粉やキムチ、ランチョンミート、白菜、豆腐を入れ、さらに辛ラーメンを割り入れます。辛ラーメンは名前のとおり辛さが身上の韓国ではポピュラーなインスタントラーメンです。具材がすべて煮えたらお好みでタマゴを入れて出来上がりです。

「チキンラーメンチャーハン」は、名前のとおりチキンラーメンを使ったアレンジレシピです。麺自体に味がついているチキンラーメンは、細かく砕けばそのまま食べられるほか、とろけるチーズと一緒に煮てリゾットにしたり、ご飯に混ぜ込んでおにぎりにしたりなど、さまざまなアレンジが楽しめます。

このレシピは、まず、チキンラーメンを細かく砕いて水でふやかしておきます。次にタマネギ、ピーマンをみじん切りにして油で炒めたら、そこに溶きタマゴと温かいご飯を入れ、最後にふやかしたチキンラーメンを入れて炒め合わせたら完成です。黒胡椒をかけるとさらに美味しくいただけます。

人気のインスタントラーメンや、トッピングしたい具材、アレンジレシピをご紹介しました。なかなか外食できないときに、インスタントラーメンを上手に使えば食事を作る手間を劇的に省くことができます。美味しくて便利なインスタントラーメンを毎日の食事に取り入れてみませんか。

※ご紹介した商品やサービスは地域や店舗、季節、販売期間等によって取り扱いがない場合や、価格が異なることがあります。