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徳島の土成の名物料理「たらいうどん」って何?
「たらいうどん」とは、その名の通りたらいに入れられているうどんのことをいいます。徳島・土成の郷土料理であり、名物料理となっているたらいうどんですが、現在はほかの地域でも食べられています。
たらいうどんの起源は明確にはわかっていませんが、江戸末期頃に林業が盛んにおこなわれていた宮川内谷川流域で山仕事をしている労働者への仕事納めにふるまっていたのが始まりといわれています。
また、現在のたらいうどんはたらいに入れられていますが、最初はたらいには入っていなかったとされています。1931年、御所村に訪れた当時の徳島県知事が「たらいのような器に入ったうどんをふるまわれ、美味しかった」といったことからたらいうどんという名が定着しました。
たらいうどんの特徴!
たらいうどんには、特徴が3つあります。たらいうどんの特徴1つ目は、見た目のインパクトが大きいたらいにあります。たらいのような大きな器から、たらいに入れたたらいうどんに変化させることで、見ただけでわかる名物料理になりました。
たらいうどんの特徴2つ目は、釜揚げにしたうどんをゆで汁と一緒にたらいに入れていることです。熱々のうどんをたらいにゆで汁ごと入れることで、温度が下がるのを防げます。たらいうどんの特徴3つ目は、大勢で囲んで食べるということです。
仕事納めにふるまわれていた料理なので、大勢がいっぺんに食べることを前提に作られています。現在は、1人や2人で食べることが多くなっているたらいうどんですが、ぜひ大人数でご賞味ください。
つけ汁のダシは川魚
たらいうどんが徳島・土成で名物料理となれたのには、ダシの美味しさも関係しています。宮川内谷川流域で仕事をしていたこともあり、つけ汁に使われるダシは「じんぞく」もしくは「ごり」と呼ばれる川魚を使用しています。
じんぞくからはコクのある絶品のダシが出るため、つゆが完成されるまでは醤油にじんぞくを入れて食べられていました。現在は、じんぞくが希少となってしまったため、徳島・土成でもじんぞくを使ったつゆを提供しているお店は少なくなっています。
昔ながらのつゆで食べたい場合は、事前につゆのチェックを行うのをおすすめします。ただし、じんぞくを使っていなくても、美味しいつゆで食べられるお店はたくさんあるのでご安心ください。
食べ方にもコツがある
釜揚げうどんのデメリットは、食べているうちにつゆが薄まってしまうことにあります。また、大勢でたらいを囲んで食べることを前提に作られているたらいうどんのお湯がなくなってしまうと、うどんが冷めやすくなってしまいます。そのため、たらいうどんには食べ方にコツがあります。
たらいうどんを食べるときは、湯切りを行います。もちろんザルに入れて行う湯切りとは異なり、箸で取った分の麺をたらいのふちで滑らせるようにつゆの入っているお椀に移していくことを湯切りといいます。
うどんをたらいのふちで滑らせながら入れることで、お湯がお椀に入ってしまうのを防げるので、つゆが薄くなりにくくなります。マナー違反に感じる人もいますが、徳島・土成のたらいうどんではこれが正しい食べ方になります。
たらいうどんの人気のお店
絶品名物料理のたらいうどんが食べられる人気のお店を紹介します。徳島には、たらいうどんが食べられるお店が約20店舗ありますが、その中でも特に「絶品」と評されている人気の2店舗を厳選しました。コシの強いうどんが美味しいのはもちろんですが、つゆも絶品と評判のお店です。
ただし、2店舗とも少人数での来店を基本にたらいを用意しています。大人数でたらいうどんを囲む習慣が少なくなっているため、大人数で1つのたらいうどんを囲んでみたいという人は、事前にお店への相談をお願いします。
また、たらいうどんを提供しているお店では、たらいうどんのほかにもおすすめのメニューや絶品メニューがあります。たらいうどんだけを味わうのも良いですが、ほかのおすすめメニューもぜひお試しください。
たらいうどん山洋
たらいうどんの人気のお店1店舗目は「たらいうどん山洋」です。南小松島駅から徒歩10分ほどのところにある昔ながらの定食屋の雰囲気漂うお店です。店内にあるショーケースには、おにぎりやいなり寿司などが陳列されており自分で取るセルフシステムになっています。
また、店内には製麺所もあり、打ち立ての美味しいたらいうどんがいただけます。名物であるたらいうどんは450円、定食にすると750円です。定食には天ぷらの盛り合わせや果物、漬物などがついてくるので、がっつり食べたいときにおすすめです。
たらいうどん山洋は駅前という好立地にありますが、営業は土曜日・日曜日の11時半~14時までです。かなり時間に制限がありますが、絶品たらいうどんが食べられるのでぜひご利用ください。
住所 | 徳島県小松島市小松島町新港11 |
電話番号 | 0885-32-5600 |
樽平
たらいうどんの人気のお店2店舗目は「樽平」です。土成ICから車で5分ほどのところの山奥にあるため、電車で行く場合は鴨嶋駅もしくは讃岐白鳥駅からタクシーで行くことをおすすめします。宮川内谷川沿いに食事処が設けられている樽平では、川のせせらぎを聞きながらたらいうどんをいただけます。
ゆったりした雰囲気漂う中食べられる樽平のたらいうどんは、直径約27cmのたらいに入れられたボリューム満点の一品です。約2人前は入っているため、1人では食べきれない可能性があります。
樽平では、今では希少となっているじんぞくでダシをとった昔ながらのたらいうどんがいただけます。コシのある太めの麺とコクのあるつゆの相性は、人気となっているのが納得できる逸品です。たらいうどんのほかにも「揚げ物や焼き物も美味しい」と人気なので、ぜひお召し上がりください。
住所 | 徳島県阿波市土成町宮川内字上畑102 |
電話番号 | 088-695-4385 |
たらいうどんの新定番&観光スポットもあり
たらいうどんの人気のお店の多くは、古くからあるお店が中心でしたが、近年その流れが変わりつつあります。全国で人気スポットとして話題になるように工夫されているものに道の駅があります。徳島の「道の駅どなり」も2016年にリニューアルオープンして以来、新しい観光スポットになりました。
道の駅どなりは、普通車28台・大型車5台の小さめですが、パワースポットとして話題になっています。道の駅どなりにある恋成神社には、自然が作り出したハート型の石がご神体として祀られています。恋愛成就の神であり、実際、婚活に成功したという声もあります。
本当に縁結びの効果があるかは神のみぞ知るということになりますが、1度訪れてみる価値はあります。また、自分で作れるたらいうどん体験コーナーもあり、子供から大人まで楽しめます。
「恋成(こいなり)たらいうどん」
恋愛成就の神様に祈りをささげたいときは、「恋成(こいなり)たらいうどん」もおすすめです。縁結びを目的に誕生した恋成たらいうどんは、昭和20年創業の「一天たらいうどん」で食べられます。ただし、恋成うどんはメニューにのっていなので、注文したいときは直接スタッフに伝えてください。
2人前1080円の恋成たらいうどんには、真っ白なうどんの中に1本だけピンクのうどんが入っています。また、恋成うどんは鶏ガラベースのスープに入っているので、つゆをつけなくても食べられます。恋成うどんを注文すると恋愛成就を祈願できる専用の箸袋に入った箸を渡されます。
この箸袋を一天たらいうどんから車で10分ほどのところにある「十楽寺」へと持っていきましょう。十楽寺に着いたら、愛染明王様の前に置かれているたらいに箸袋を入れると恋愛が成就するといわれています。たらいうどんでできるパワースポット巡りを、ぜひお試しください。
住所 | 徳島県阿波市土成町宮川内上畑93-3 |
電話番号 | 088-695-2257 |
絶品たらいうどんを食べよう!
徳島・土成のたらいうどんは、通常食べられている温かいうどんとは格段に美味しさが違います。讃岐うどんのようなコシの強い太めのうどんを熱々でいただけるたらいうどんは、ほかではなかなか味わうことができません。
徳島を訪れたら、ぜひ絶品たらいうどんをご賞味ください。熱々のうどんとコクのあるつゆのハーモニーは、一度食べたらまた食べたくなるほど病みつきになります。