群馬のご当地B級グルメ「伊勢崎もんじゃ」とは？人気の秘密や名店をご紹介

もんじゃ焼きというと、東京の月島や浅草などを思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、実は東京で生まれたもんじゃの文化が伝わり、根付いた群馬でも、独自の進化を遂げたもんじゃ焼きが、現代までの長い年月愛されていたのです。

いわゆる「群馬のもんじゃ焼き」は、現在「伊勢崎もんじゃ」という名前で呼ばれています。子供の頃に伊勢崎もんじゃを楽しんだ大人達がB級グルメとして伊勢崎もんじゃをPRし、群馬の町おこしの一環として売り出しています。

シンプルで素朴、そして昔懐かしいノスタルジックな味わいが魅力の、群馬の伊勢崎もんじゃを本記事ではご紹介していきます。

群馬県民の懐かしの味である伊勢崎もんじゃとは、一体どのような特徴を持っているのでしょうか。また、普通のもんじゃとは何が違うのでしょう。驚きの伊勢崎もんじゃの特徴を細かく解説していきます。

現代のもんじゃ焼きというと、お餅や明太子、海産物やチーズ等、様々な具がたっぷり入った食べ応えのあるものという印象がありますが、群馬の伊勢崎もんじゃは真逆の、非常に具の少ないシンプルさが特徴と言えます。

昔の群馬でのもんじゃは、名産品であるうどんを打ったあまりのうどん粉を水で溶いて作る、お手軽な子供のおやつという位置付けでした。

そのため、群馬でもんじゃは駄菓子と同じく、駄菓子屋で食べられるものでした。安価な上に腹に溜まりやすいものとして、駄菓子屋の一角で、ソースの臭いを漂わせながらみんなでワイワイ食べるのが、群馬のもんじゃ焼きスタイルなのです。

伊勢崎もんじゃには驚きの特徴があります。それが、「隠し味にかき氷のイチゴシロップを入れる」というものです。群馬のもんじゃ焼きは、安価なおやつとして普及してきました。そのため、昔はもんじゃ焼きは作れたけどソースは買えない家庭がたくさんありました。

そんな家庭で、ソースの代用として選ばれたのが、イチゴシロップやカレー粉だったのです。この伊勢崎もんじゃのルーツは今なお残っており、現在は隠し味として使われています。

伊勢崎もんじゃは、隠し味のどれを入れるかも楽しみの1つであり、イチゴシロップを入れた「あま」、カレー粉を入れた「から」、そして両方を入れた「あまから」の3種から好きなものを選ぶスタイルが一般的です。

群馬の伊勢崎もんじゃは前述した通り、主に駄菓子屋で食べることが出来るメニューでした。そのため、駄菓子をもんじゃ焼きにトッピングするという独自のスタイルが生まれました。

中でも特に人気だったトッピングは、超ロングセラー商品として今もなお愛されているベビースターラーメンです。食感がアクセントになるほか、マイルドなソースの風味も絶妙にマッチします。

そんな群馬のご当地グルメ、伊勢崎もんじゃを昔ながらのスタイルで味わえる、数少ない伊勢崎もんじゃの人気名店をご紹介していきます。

駄菓子屋の片隅に鉄板という、昔ながらの伊勢崎もんじゃスタイルを維持している数少ない名店の1つが「しんちゃんち」です。店頭に置かれたガチャガチャや、色鮮やかな駄菓子のパッケージはとてもノスタルジックで、群馬県民でなくとも懐かしさを感じてしまうお店です。

値段は昔と変わらず、子供のお小遣いでも購入出来るお値段で、小サイズが100円です。店主のおばちゃんのぼやきを聞きながら食べる伊勢崎もんじゃは、群馬県民にとっては思い出の味と雰囲気です。この独特の雰囲気を味わえるお店は、なかなかないでしょう。

「島田もんじやき店」は、群馬県の伊勢崎市立北小学校前付近に居を構えるお店です。島田もんじやき店も、昔のスタイルそのままの子供をメインターゲットとしたお店で、伊勢崎もんじゃ1枚120円という子供でも気軽に買える値段設定となっています。

小学校付近ということもあり、現在も子供たちの憩いの場となっており群馬特有の、子供達がわいわいもんじゃ焼きを食べるという光景を見ることが出来る名店です。

他の地域とは違う、独自の文化で成長してくた群馬のご当地グルメ「伊勢崎もんじゃ」は、子供でも気軽に楽しむことが出来、大人は童心に帰ることの出来る楽しいグルメです。群馬に足を運んだ際には、是非独特の雰囲気と味を楽しみに行ってみてください。