高野山一の聖域といわれる奥之院を紹介!弘法大師へとつながる神聖な霊域!

高野山一の聖域といわれる奥之院を紹介!弘法大師へとつながる神聖な霊域!

日本仏教における聖地の1つである高野山・奥之院をご紹介します。高野山の歴史から奥之院が聖地といわれる理由など、幅広く掘り下げていきます。また、御朱印やおみくじ、お守りなどの情報から、奥之院までのアクセス情報も網羅しています。

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    記事の目次

    1. 1.高野山の奥之院って?
    2. 2.高野山・奥之院の参道
    3. 3.高野山・奥之院の御朱印情報
    4. 4.高野山・奥之院のお守り・おみくじ情報
    5. 5.高野山・奥之院へのアクセス
    6. 6.高野山・奥之院で弘法大師に思いを馳せよう

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    高野山の奥之院って?

    「高野山・奥之院」は和歌山県北部の伊都郡高野町にあり、弘法大使・空海が開いた天空都市の中のでも重要な場所になります。なぜなら、高野山・奥之院は高野山信仰の中心で、弘法大師・空海が入定されている聖地だからです。

    弘法大師・空海は、大自然に囲まれた高野の地こそが真言密教の修行に最適な場所だと考えました。そのため、高野の地を真言密教の根本道場とするため、816年(弘仁7年)に嵯峨天皇に高野山下賜の請願し、七里四方の山林が空海に与えられました。こうして聖地としての歴史が始まったのです。

    明治以前は高野山全体が「一山境内地」とされていました。「高野山」という山があるわけではなく、1000m級の八葉の峰々に囲まれた「蓮の花が開いた形」の盆地の地名が高野山なのです。その広さは東西6km、南北3km、周囲15kmに及びます。

    Photo by hktang

    日本仏教における聖地の1つで、現在は「奥之院の弘法大師御廟」を中心に、117の寺院、商店が点在して1つの町を形成しています。117の寺院の内52の寺院は宿坊として一般の参拝者も宿泊することができます。

    宿坊では勤行、精進料理、写経や瞑想の修行体験などができます。温泉がある宿坊や、洋室のある宿坊、精進料理に力を入れている宿坊など様々ですので、ご自身に合った宿坊を探してみるのもいいのではないでしょうか。

    高野山信仰でかかせない名所

    Photo by kennejima

    先ほども触れましたが、高野山・奥之院は高野山信仰では外せない重要な場所です。なぜなら、弘法大師・空海の入定の地であり、1200年経った現在も生きて修行していると言われているからです。

    そのため境内には、お大師さま(空海)へお供えする毎日のお食事を調理する「御供所」や、御供所で作ったお食事をお大師さまへ運ぶ前に味見をして頂く「嘗試地蔵」などがあります。

    お大師さまへの食事のお供えは、生身供(しょうじんぐ)といい、毎日6時と10時30分の2回行われます。この時間に訪れると、お供えを運ぶ様子を見る事ができます。

    そして、御供所や嘗試地蔵の先にある弘法大師御廟に1番近い橋「御廟橋」は聖域の入り口にあたります。橋板は全部で36枚あり、この橋板と橋全体を1として数え全部で37になります。これは金剛界37尊を表していると言われています。

    御廟橋ですが、従来は木の橋でしたが、現在は原型通りの石橋に架け替えられています。また、橋板の裏には仏様のシンボルの梵字が刻まれています。橋板を数えながら渡るのもいいのではないでしょうか。

    御廟橋より先は聖域ですので写真撮影は禁止です。服装を正し、一礼してから渡ります。お大師さまが参詣者を御廟橋までお迎えし、帰りは見送りをしてくれると信じられています。

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    高野山・奥之院の参道

    Photo by kennejima

    高野山・奥之院の参道まではバスで簡単にアクセスすることができます。詳細なアクセス方法は「高野山・奥之院のアクセス」を参照にしてください。

    奥之院の入口は「一の橋」と「中の橋」の2か所ありますが、正式な参拝は一の橋からですので、ぜひ一の橋から奥の院までの雰囲気や音など五感を研ぎ澄ませて参道を歩いて頂くのがおすすめです。

    参道には墓石群や慰霊碑、供養塔などもありますが、よく見ると民族や宗教が違うものや武将から一般人まで様々な墓などがあります。高野山の寛容さが分かる場所と言えるのではないでしょうか。

    Photo by nobu3withfoxy

    一の橋から奥之院・弘法大師御廟までの参道の両側には、何百年も経た老杉が高くそびえ独特な雰囲気を醸し出しています。その老杉のもとには、少しでもお大師さまの近くで供養されたいと願う数十万基を超える各時代の人々の供養塔が建ち並び、高野山が日本一の霊場である事を表しています。

    戦国武将のお墓も多数見る事ができ、武将によりお墓の形や大きさも様々です。中には争い合っていた武将同士のお墓が近くにあったり、親子でお墓があったりと見ていて様々な発見があります。

    少しご紹介しますと、織田家、豊臣家、徳川家、明智光秀、伊達政宗、武田家、上杉謙信など、誰でも1度は耳にしたことのある武将ばかりです。当時では考えられないお隣さん同士などありますので、楽しみながら参道を散策してみてはいかがでしょうか。

    一の橋から2kmの道のり

    一の橋から奥之院・弘法大師御廟までは2kmもの道のりです。先ほどは参道にある武将のお墓について触れましたが、こちらでは武将のお墓以外の見所をご紹介します。

    まずは「汗せかき地蔵」です。一の橋から進み、中の橋を少し超えたところにお堂が見えてきます。このお堂の中に汗かき地蔵様がいます。いつも汗をかいていますが、その理由は「この世の人々の苦しみや悲しみを一身に受け止めているため、常に汗をかいている」からだと言われています。

    そして次は、先ほどの汗かき地蔵の右側にある「姿見の井戸」です。こちらは高野山の七不思議の1つと言われています。とても小さな井戸で、姿見の井戸と名がつくので覗き込むと水面に自分の姿が見える…はずです。

    しかし、稀に井戸の水面に姿が映らない人がいます。その人は3年以内に亡くなると言われています。怖いもの見たさで、または勇気のある方はぜひ覗いてみてください。

    怖い井戸のように思われるかもしれませんが、この井戸は別名「薬井」とも言われています。その昔、高野山までの険しい道を歩いていた都の勅使が疲れて腰をかけた横にこの井戸があり、井戸の水を飲んだところたちまち回復したからだと伝えられています。

    3つ目に、ご先祖の供養ができる「水向地蔵」をご紹介します。御廟橋と御供所の間にあり、お地蔵様や観音様、仏様の像が並んでいます。御供所で水向塔婆を購入し、供養したい人の名前を書きお地蔵様に供え柄杓で水をかけて供養します。

    最後は持ち上げることができれば願いが叶うと言われている「弥勒石」です。御廟橋を渡って左側にある小さなお堂の中に子供の頭ほどの石が置かれています。

    「善人には軽く、悪人には重い」と言われているこの石ですが、格子の間から手を入れて持ち上げないといけないのでなかなか難しいです。でも願いが叶うということで、チャレンジする人が後を絶ちません。

    高野山・奥之院の御朱印情報

    Photo by cotaro70s

    参拝の記念に御朱印を頂きたいと考える方もいるのではないでしょうか。高野山・奥之院でも御朱印は頂けます。奥之院の境内は広いため、場所を知らないと歩き回ることにもなりかねません。本章ではどこで頂けるのか、どのような御朱印なのかをご紹介していきます。

    奥之院御供所で御朱印をいただこう

    では御朱印はどこで頂けるのでしょうか。場所は「御廟の橋」の手前にある「奥之院御供所」になります。一の橋から参道を歩いていくと御廟の橋に着きますが、御廟の橋を渡る手前で右手に見える建物で御朱印が頂けます。

    奥之院の御朱印には2種類あります。通常の御朱印の他に、甲子の日限定の「大黒天」の御朱印があります。限定の御朱印を頂ける日は年に6日だけで、2020年の甲子の日は1月22日、3月22日、5月21日、7月20日、9月18日、11月17日になります。

    御朱印を頂くための御供所は一の橋から参道を歩いていくと少し外れた場所になりますので、お大師さまへお参りをしてから御朱印をもらうのがおすすめです。御供所からは行きの参道と別の参道を通り一の橋へ戻ると一筆書きで参道を歩いて戻ることができます。

    御朱印を頂ける時間は5月〜10月は8時~17時まで、11月〜4月は8時30分~16時30分までで時期にによって時間が違いますのでご注意下さい。御朱印は300円です。一の橋からは歩いて25分程かかりますので、終了時間にお気をつけください。

    高野山・奥之院のお守り・おみくじ情報

    Photo by kennejima

    なかなか交通アクセスが難しい高野山・奥之院です。行った記念にお守りを授かったり、おみくじを引いてみるというのも旅の良い思い出になるのではないでしょうか。本章ではどのようなお守りがあるのか、奥之院のおみくじの特徴などをご紹介していきます。

    色々な種類のお守り

    高野山・奥之院でお守りを授けてもらえる場所は3か所あり、場所によって置いてある種類が違います。参道を奥之院に向かって歩いていくと順番に回ることができますので、3か所全て回ってみてはいかがでしょうか。

    お守りからお札まで、大きさや形状など何種類もあります。定番のものから奥之院限定のものまで様々です。交通安全や家内安全、厄除けや身代わり守り、縁結びなど、色とりどりのお守りはどれにするか迷ってしまうほどです。

    本項では奥之院限定のお守りの中から2種類をご紹介します。まず1つ目のお守りは「九重御守護」です。巻物の形をしたお守りは銀色の帯で封がされています。どうしても…という時に封を切ると「烏枢沙摩明王」が現れ穢れを払ってくれるといわれています。

    2つ目のお守りは「千枚通し」です。正確にはお守りというよりは「霊符」になります。弘法大使が難病の人に加持祈祷した際に使用された霊符がもとになっており、「南無大師遍照金剛」と書かれた小さな霊符が1000枚入っています。病気のお守りの代わりに持っておくとの声も聞かれます。

    おみくじも引いてみよう

    フリー写真素材ぱくたそ

    「御神籤(おみくじ)」というと「神」の字が入っているので神社で引くものと思われる方も多いのではないでしょうか。実は高野山・奥之院でもおみくじを引くことができます。

    高野山・奥之院はお寺ですので、おみくじは「御佛籤」と書きます。思わず「おふつくじ」と読んでしまいそうですが、「佛」の字を使用しても「おみくじ」と読みます。おみくじの内容は仏様からのお言葉が書かれています。

    おみくじが引ける場所は御朱印が頂ける御供所の横(側面)にあります。ひっそりとおみくじの引ける朱色の機械が置かれています。おみくじは100円で引けますので、奥之院を訪れた記念にぜひ引いてみてください。

    フリー写真素材ぱくたそ

    一般的に、引いたおみくじは境内の枝やなどに結んで帰ることが多いのではないでしょうか。もちろん結んで帰っても構いませんが、ぜひ持ち帰ってみてはいかがでしょうか。

    そもそも、おみくじは吉凶判断を目的に引くものではないからです。おみくじに書いてある内容を読み返し、今後の生活に生かすためのものです。迷ったときや岐路に立った時に仏様からのお言葉を読み返すと何かヒントになる事があるかもしれません。

    高野山・奥之院へのアクセス

    Photo by neebong

    高野山・奥之院へのアクセスですが、車よりも公共交通機関でのアクセスが便利です。南海電鉄・難波駅は高野山観光の起点となる駅で、難波駅から終点の極楽橋駅まで乗り換えをすることなく1時30分〜2時間程でアクセスできます。

    極楽橋駅で「南海高野山ケーブル」に乗り換え、約5分程で高野山観光の玄関口である高野山駅に到着します。高野山駅2階には展望室がありますので、バスや電車の待ち時間に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

    途中の橋本駅からは特別列車「天空」を利用することもできます。車窓からの四季折々の美しい眺めを満喫できるよう配置された座席や車内空間はゆったりと旅を楽むことができます。

    高野山を巡るお得なセット券も販売されています。南海電鉄からは「高野山・世界遺産きっぷ」が年度末の3月31日まで販売されています。

    電車の往復割引切符に高野山内のバス2日間乗り放題、拝観料やお土産の割引券が付いています。4月以降は問い合わせが必要になりますので一度南海電鉄のHPをチェックしてみましょう。

    金額は発売駅によって変わりますが、難波駅からでしたら通常3720円が2900円になります。2日間有効ですので、宿泊して観光する方は大変お得になります。

    最寄りの公共交通機関はバス

    Photo by neebong

    高野山・奥之院までのアクセスですが、高野山駅にはバスターミナルがあり高野山・奥之院へのアクセスはもちろん、高野山内各所への参拝にも利用することができます。バスの本数や停留所など充実した路線網がありますので、不便を感じることなく各所へアクセスできます。

    高野山・奥之院へは高野山内を運行している「南海りんかんバス」を利用し「一の橋口」または「奥の院口」で下車してください。詳細は南海りんかんバス高野山営業所までお問い合わせください。

    住所 和歌山県伊都郡高野町大字高野山105-1
    電話番号 0736-56-2250

    高野山・奥之院で弘法大師に思いを馳せよう

    高野山・奥之院は高野山信仰の中心地であり、聖地でもあります。1200年経った今も生きているとされている空海のパワーを1番に感じられる場所へ行ってみませんか。

    国内ですがアクセスするのには時間のかかる高野山への旅、ゆったりとした時間や電車の旅を満喫できるおすすめの観光スポットです。先ほども書きましたが、聖地ですので観光マナーは守って参拝してください。

    萩原 あんず
    ライター

    萩原 あんず

    温泉と雪山が大好きで時間を見つけては温泉に行っています。全国に行きたい温泉がありすぎて追いついていませんが、のんびりと回っていますので順番にご紹介できればと思っています。あと、雪山といえばウインタースポーツですが、樹氷や結氷などの雪景色も大好きです。

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