名古屋のテレビ塔がリニューアル!2020年夏にオープン予定のホテルとは?

名古屋のテレビ塔がリニューアル!2020年夏にオープン予定のホテルとは?

名古屋テレビ塔は愛知県名古屋市のランドマークで、上に登ると名古屋市街の景色がよく見渡せる人気スポットです。テレビ塔として60年近くにわたり活躍してきましたが、内部にホテルを設置する大規模リニューアルを行い2020年夏のオープンがおおいに期待されています。

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    記事の目次

    1. 1.リニューアルオープンが楽しみな名古屋のテレビ塔
    2. 2.名古屋のテレビ塔って?
    3. 3.「名古屋・テレビ塔」の存廃問題
    4. 4.「名古屋・テレビ塔」リニューアルオープンはいつ?
    5. 5.「名古屋・テレビ塔」周辺観光スポット
    6. 6.リニューアル後の名古屋のテレビ塔が見逃せない!

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    リニューアルオープンが楽しみな名古屋のテレビ塔

    「名古屋テレビ塔」は愛知県名古屋市の中心・栄からアクセスしやすい「久屋大通公園」にあり街のランドマークとなっている電波塔・展望塔です。地上90mには展望台「スカイデッキ」、地上100mには屋外展望台「スカイバルコニー」があり、名古屋市街の景色がよく見渡せます。

    名古屋テレビ塔は観光資源を兼ねた景色を見渡せる電波塔として60年近くにわたり愛知・岐阜・三重の3県をカバーしてきましたが、2011年の地上波デジタル放送移行において強度不足のため、新たに電波塔として2003(平成15)年愛知県瀬戸市に竣工の「瀬戸デジタルタワー」が交代しています。

    これにより名古屋テレビ塔は収入の3割ほどの放送局からの賃貸料を失い、事業転換のためリニューアルを行っています。「未来のタワー」として再オープンが各方面から心待ちにされています。

    名古屋テレビ塔へのアクセス

    Photo by nimame

    名古屋テレビ塔へのアクセスは、名古屋市営地下鉄を利用したアクセスが便利です。名古屋市営地下鉄名城線・東山線「栄」駅下車、3番出口か4番出口を上がり徒歩3分のアクセスです。

    または、名古屋市営地下鉄名城線・桜通線「久屋大通」駅下車、南改札から出て4B出口を上がるとすぐアクセスできます。

    住所 愛知県名古屋市中区錦3丁目6-15先
    電話番号 052-325-2951

    名古屋のテレビ塔って?

    名古屋テレビ塔は、全体の高さは180m(鉄塔135m+アンテナ45m)です。景色を楽しめる展望台は地上90m、すぐ上の地上100mには屋外展望台があります。竣工は1954(昭和29)年6月19日、 構造設計は、後に通天閣・東京タワーなど多くの電波塔を手がけた内藤多仲(たちゅう)氏です。

    当時の建設費は2億2560万円となっています。外側には一切の広告物の塗付添加をしてはならない・将来、市が建設する地下鉄工事に支障のないよう施工することなどの条件が付けられました。

    名古屋テレビ塔は、愛知県・名古屋市も出資している名古屋テレビ塔(株)、NHK、CBC、の共同所有です。また、名古屋テレビ塔のある景色は戦災からの復興を象徴するもので、2005(平成17)年に「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として国の登録有形文化財に指定されました。

    名古屋市中区栄の久屋大通公園に立つ集約電波塔

    Photo by ume-y

    郵政省(現在の総務省)は1952(昭和27)年12月、東京・大阪・名古屋の三大都市圏にテレビの周波数を割当て、名古屋にはNHKと民放(中部日本放送)の2波が決まりました。

    先行していた東京では各局が別個に送信所を置いたためインフラの重複や、一般家庭など受信側では電波にアクセスするために各局に向けたアンテナが複数必要になるなどの弊害が出ました。そのため名古屋では送信所は共同にすることを決めて建設を進めました。

    複数の放送事業者の電波を一つにまとめた送信塔は「集約電波塔」といい家庭にとってもアンテナが一つで済むなどメリットがあります。1954(昭和29年)NHKとCBC(中部日本放送)が共同で日本初となる集約電波塔「名古屋テレビ塔」を建設しました。「東京タワー」の4年ほど前のことです。

    一方、名古屋市では、1946(昭和21)年から戦災復興が始まりました。都市計画の基本となったのは「久屋大通」と「若宮大通」の直角に交差する2つの100m道路を造り防火帯の役割を持たせ、市の中心部を四分割することで火災に強い街とすることでした。

    「久屋大通公園」は100mと広い幅の久屋大通の中央分離帯上に設置された南北約2kmにおよぶ帯状の公園で、名古屋の中心からアクセスしやすい景色の良いオアシスとして知られています。

    名古屋テレビ塔が建設されたのは久屋大通公園ですが、この場所は「道路」にあたります。道路上に「建築物」を作ることは建築基準法では認められていないので、名古屋テレビ塔は関係者の努力で「工作物」であるとして建設確認されました。

    開業は1954年の6月

    Photo by shibainu

    さて、テレビ塔建設に向けて1953(昭和28)年7月1日に名古屋テレビ塔株式会社が設立されました。同年9月23日に地鎮祭が行われ、同年10月1日には塔体工事に取り掛かりました。

    当時は現在のような建設機械はなくツルハシやスコップを使い基礎の土堀から始まり全て手作業での突貫工事で着工から7ヶ月で展望台まで造り上げました。最終的に工期9ヶ月で高さ180mの名古屋テレビ塔は竣工し、1954(昭和29)年6月19日には晴れて記念式典を行いました。

    1954(昭和29)年6月20日午前9時に名古屋テレビ塔は開業を迎えました。展望台の料金は、大人50円・学生30円・小人20円で、早朝から復興後の名古屋の景色を上から見ようと観光客が押し寄せ3時間待ちの長蛇の列となり、展望台への2台の16名乗りエレベーターは一日中フル運転しました。

    栄の景色が一望できるビュースポットとして人気に

    名古屋テレビ塔には屋内と屋外の2つの360度展望台が設置され、名古屋の街中の景色を楽しめます。屋内展望台は地上高90m、屋外展望台は100mと程よい高さで足元の景色をはっきり堪能できます。

    南は久屋大通公園の緑を中心に足元のオアシス21、三越や松坂屋のデパートやサンシャインサカエの観覧車、遠方には伊勢湾の景色も望めます。西はコルゲンコーワ・興和本社の看板やその奥には双子のJRセントラルタワーズ、北にも久屋大通公園の緑と官庁街、遠方には山並みの景色が楽しめます。

    名古屋テレビ塔は、昼間だけでなく夜に望む景色も人気で街中でアクセスしやすい夕陽の撮影スポットとしても有名です。2008(平成20)年に「恋人の聖地」に認定されて記念碑があります。2013(平成25)年には日本夜景遺産の「施設型夜景遺産」にも認定されました。

    2019年1月6日から全ての施設を休業

    Photo by ume-y

    名古屋テレビ塔は60年以上前の設計で現在の建築基準法の耐震強度には達していないと言われています。加えて、2011年の地上波デジタル放送移行で放送設備が撤去されたことにより放送局からの賃貸料収入を失ったため収益構造を変える必要が出てきました。

    そのため、名古屋テレビ塔では、将来予想される大地震に備えての耐震補強工事とともに収益構造改善を目指す抜本的リニューアルのため2019(平成31)年1月6日から全ての施設を休業して、リニューアル工事に入りました。

    「名古屋・テレビ塔」の存廃問題

    名古屋テレビ塔の観光施設としての入場客数は開業以来、減少傾向にありました。2006(平成18)年度にはリニューアルを行い、それ以降は僅かな持ち直しもあったもののリニューアルの効果は次第に薄れ、観光客の入場数は減少して行きました。

    観光客離れという問題はアナログテレビ停波後の放送局からの賃貸料喪失問題と合わせ経営危機として取り沙汰されるようになりました。

    アナログテレビ放送終了で電波塔の役割も終える

    名古屋テレビ塔はアナログテレビの電波塔として60年近くの間東海3県をカバーする活躍を続けてきましたが、2011(平成23)年には地上波アナログ放送は廃止され地上波デジタル放送に替わりました。

    それまでの古いアナログ電波の発信設備を新しいデジタル方式の設備に置き換えることは、電波塔の強度が足りず叶いませんでした。名古屋テレビ塔はここで一旦電波塔としての役割を終えたのです。

    マルチメディア放送の送信所として復活

    Photo by shibainu

    一旦は電波塔としての役割は終わったかのように見えた名古屋テレビ塔ですが、まだ活躍の場は残っていました。テレビに代わって勢力を伸ばしているスマートフォン向けマルチメディア放送の電波が2012(平成24)年4月1日から送信されるようになり電波塔の役割が少しですが復活したのです。

    塔体の塗装塗り替えや地上階レストランおよび展望室の改修を行い、同年4月26日にはアクセスしやすい観光施設としてもリニューアルオープンとなりました。

    「名古屋・テレビ塔」リニューアルオープンはいつ?

    名古屋テレビ塔が大規模リニューアルで休業に入るというニュースが発表されると、、多くの観光客が関心をかき立ててリニューアル前にもう一回登っておこうと集まってきました。

    いつも見ている地元のシンボルのテレビ塔にホテルが入ることになったということで人々の関心は高かったようです。新しい姿はいつになったら見られるのでしょうか。

    2020年7月の予定

    本格的な改修を終え、ホテルを設置してのリニューアルオープンは2020(令和2)年7月以降となる予定です。設計は日建設計、施工は竹中工務店で総事業費は約20億円としています。

    リニューアルの工期中・2019(平成31)年1月7日~2020(令和2)年6月30日は名古屋テレビ塔と同時に久屋大通公園(北エリア・テレビ塔エリア)も利用ができなくなります。

    リニューアル後のコンセプトは「未来のタワー」

    名古屋テレビ塔は、アナログ放送廃止後は放送局にレンタルしていた空きスペースを観光に使うことにしましたが、当初の目的が電波塔だった名古屋テレビ塔のような狭い空間で観光事業を行うのは難しく将来予想される巨大地震対策も課題とされていました。

    様々な方策が検討されましたが費用がネックとなっていました。しかし、最近になって低コストで文化財登録の名古屋テレビ塔の外観を変えずに実現できる工法が開発されたので、観光客誘致に向けてのリニューアルが始まりました。

    名古屋テレビ塔は、リニューアル後のコンセプトを「未来のタワー」としています。最新技術を使って仮想現実のコンサートが体験できるコーナーなどを作るとしています。

    テレビ塔の4階と5階のフロアはホテルに

    Photo by t.kunikuni

    改修工事は「免震レトロフィット工法」を用いて基礎部分に免震装置を設置し震度6強の巨大地震でも耐えられるようになるとしています。

    低層階については「建築物」として、1階にカフェ、2階にレストラン・披露宴やセミナーに使えるバンケットルーム、などを設け、愛知県で結婚式場などを経営するアメーバホールディングスが運営することになりました。

    ホテルは4階(13室)、5階(スイートルーム1室)の2フロアに設けるとしています。ホテルもアメーバホールディングスが運営し、名称は「ザ タワーホテル名古屋」と決定しました。

    5階の上にはステージやアトラクション施設

    Photo by ume-y

    新ホテル「ザ タワーホテル名古屋」は、久屋大通公園をはじめ周辺の景色を楽しめるようにするほか鉄骨の一部を活かすなどテレビ塔としてのデザインで訴求しています。

    4階に部屋の装飾や照明には有松絞や名古屋友禅を取り入れた30㎡の客室を13室と高級レストラン、5階には60㎡を超えるスイートルーム2室およびフィットネスジムを設置します。スイートルームは屋外ウッドデッキテラス付きで料金は一室10万~15万円程度と想定されています。

    ホテルが最高の状態で顧客をもてなせるようにトレーニング期間を設けるためとして、新ホテル「ザ タワーホテル名古屋」の開業日はリニューアルオープンから2ケ月遅れの2020(令和2)年9月1日と発表されました。

    「名古屋・テレビ塔」周辺観光スポット

    名古屋テレビ塔は名古屋の都心にありアクセスしやすい観光名所ですが、付近には他にも有名観光スポットがいくつもあります。どれもアクセスしやすいところです。名古屋テレビ塔を訪れたら是非一緒に寄ってみましょう。

    名古屋市美術館

    「名古屋市美術館」は愛知県出身・黒川紀章氏の設計で、敷地形状に合わせた高さを抑えた構成です。名古屋を代表する名古屋城や熱田神宮などから構想した意匠で名建築として知られています。

    収蔵作品は、1900年代初頭にフランス・パリで活動した「エコール・ド・パリ」の作品、「メキシコ ルネサンス」の近代作品、現代美術、郷土出身作家の作品を柱とし、モディリアーニ作「おさげ髪の少女」を始めとする6300点の作品を収蔵しています。

    美術関連図書が約3万冊所蔵の館内図書館、ミュージアムショップやカフェもあります。常設展・特別展でのガイドツアー、講演会やコンサートもある親しみやすい美術館です。

    住所 愛知県名古屋市中区栄二丁目17番25号(芸術と科学の杜・白川公園内)
    電話番号 052-212-0001

    大須観音

    「大須観音」は1324(元亨4)年の創建で「北野山真福寺寶生院寺号」が正式な寺号ですが地元では大須観音として親しまれています。大須観音は浅草観音や津観音とともに日本三大観音の一つとされる観音霊場です。名古屋城築城時に現在地に移って以来、東の寺町として賑わうようになりました。

    大須観音は、なごや七福神の一つに数えられる布袋像を安置しています。また、古事記の最古とされる写本をはじめ貴重な書籍を多数揃えている「大須文庫」もあります。

    住所 愛知県名古屋市中区大須2-21-47
    電話番号 052-231-6525

    名古屋城

    「名古屋城」は、織田信長の生誕地といわれる那古野城(なごやじょう)跡に、徳川家康が築城し尾張徳川家の居城となったもので日本三名城に大阪城・熊本城とともに数えられています。大天守の金鯱のため「金鯱城」の別名もあり、国の特別史跡に指定されています。

    1945(昭和20)年5月14日にはアメリカ軍の空襲で、本丸御殿、大天守、などが焼夷弾により焼失しました。現在の天守は1959(昭和34)年に復元されたもので全国的な観光名所となっています。

    復元された天守は老朽化が指摘されており、木造での復元も主張されていますが反対意見も多く工事には着手していません。また、エレベーターの設置についても木造天守では難しく問題を複雑にしています。天守は現在内部には入れませんが外から眺めるだけでも十分に楽しめることでしょう。

    住所 愛知県名古屋市中区本丸1-1
    電話番号 052-231-1700

    リニューアル後の名古屋のテレビ塔が見逃せない!

    Photo by fish0835

    名古屋で見慣れたシンボルともいえる名古屋テレビ塔ですが、遠くからその銀色のフォルムを眺めて良し、塔の中を上って名古屋の街並みを眺めて良しと名古屋人の心の中に溶け込んでいます。

    名古屋テレビ塔は、一度は登ってみたけれども一度登ればしばらくそのままという人も多いようですが、リニューアルオープンを機会にまた、見に行くのはいかがでしょうか。その形がどう変わっているのか確かめてみてください。塔にも登って上から街の変化も眺めてみましょう。

    uzimodo
    ライター

    uzimodo

    世の中では何でもできる多能工という働き方が重視されています。同様にライターとしても仕事があれば幅広い分野に対応できるように勉強し、何でもよく調べてわかりやすい記事を書くようにしています。特に興味を持っている分野は自然言語処理やAIのテクノロジー方面です。

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