松本の名物グルメ・山賊焼き！地元民イチオシのおすすめ人気店は？

信州松本は、長野県のほぼ中心部にある人口24万人ほどの市です。四方を山に囲まれており、豊かな自然と別名烏城（からすじょう）の異名をもつ国宝松本城、そして当時の城下町の姿を残した街並みが魅力の人気の観光地です。

信州松本には、信州そばや、おやき、信州サーモンなど人気の郷土料理がたくさんありますが、今回は松本で特に人気の名物グルメ「松本山賊焼き」をご紹介します。

元々「山賊焼き」は、昭和20年～30年頃に松本市と松本市のとなりにある塩尻市で誕生した郷土料理だと言われています。

その後、更なる山賊焼きの普及を目指す「松本山賊焼応援団」という青年部が発足され、今では松本市内のいたる所で「松本山賊焼き」ののぼりをあげた店舗を多く見られるようになりました。

山賊焼きは、一見すると大きな鶏の唐揚げのような見た目ですが、唐揚げとはまた違った美味しさがあり、松本市民はもちろん観光客からも人気があります。

最近では、有名な信州名物グルメとして知られている「おやき」や「信州そば」のように、メディアに多く取り上げられ他県の催事場に呼ばれるなど、全国的にもメジャーな存在になってきました。

今回は、そんな大人気の名物グルメ「松本山賊焼き」の美味しさの魅力と、松本で美味しい山賊焼きを味わえるおすすめの人気店を厳選してご紹介していきます。

山賊焼きと聞くと物騒なイメージもしますが、由来は意外にもダジャレからはじまったそうです。その名付け親は、後ほど紹介する松本の人気店「山賊焼きの河昌」の店主だと言われています。

松本市は四方を山に囲まれた自然豊かな場所に位置しています。そのため、店主は子供のころからおばあさんに、昔は松本の山にも山賊がいて人の物をよく取り上げていたんだよ、と聞かされて育ったそうです。

その後、松本市で名物料理を考えていた店主が、おばあさんの話を思い出し「山賊は人の物を取り上げる＝とりあげる＝鶏を揚げる」と語呂を合わせて名前がつけられたという話が松本では有名です。

しかし、実は由来の理由は他にも色々な説があります。元々は塩尻市にある「山賊」という飲食店で誕生した料理だ、という説や、山賊が大きな揚げ鶏を豪快に手で食べていたのを見たから、などという説もあります。

真相は今となってはもう分かりませんが、それだけ「山賊焼き」という料理が松本市に根付き、愛されている証拠です。現在では、松本の名物グルメを代表するほどの人気グルメになりました。

松本山賊焼きは「焼き」と名前が付いているのでフライパンなどで焼いて調理していると誤解される人もいますが、実は唐揚げと同じように鶏肉を油で揚げる料理です。

初めて見る方には、世間に知られている鶏の唐揚げや竜田揚げなどとの違いが分かりにくいかもしれません。唐揚げとの違いはなんでしょうか。実は、山賊焼きを作るときの細かい決まりに隠されていました。

そこで、山賊焼きの普及を目指している「松本山賊焼き応援団」が定めた、美味しい松本山賊焼きを作るための5つの決まりをご紹介します。

1つ目は、山賊焼きに使う肉は、鶏ムネもしくは、鶏モモの「1枚肉」を使用するという事です。通常の唐揚げは、火が通りやすく食べやすいように1口大に切ってから唐揚げにしますが、山賊焼きは豪快に1枚丸ごと揚げて調理します。

切り分けずに1枚肉の姿で揚げることにより、中の美味しい肉汁を外に逃がさず閉じ込めることができます。そのため、外はカリカリッと中は肉汁が滴るほどにジューシーという、唐揚げとは少し違った美味しい山賊焼きが出来上がります。

2つ目は、肉を漬け込むタレには「生姜」を必ず多めに入れることです。タレは唐揚げにも使用するような醤油、酒、ニンニクがベースとなりますが、そこに生姜を多めに入れることで生姜の風味が香る美味しい山賊焼きになります。

3つ目は、衣に「片栗粉」を使用していることです。竜田揚げに近いですが小麦粉を使わないことで、唐揚げとはまた違ったカリカリの歯ごたえの衣を実現できました。

松本市の人気店では、片栗粉をつけてから更に一晩寝かせ、もう一度片栗粉をつける「二度付け」をする手間と時間をかけた、衣の付け方にまでこだわっている飲食店があるほどです。

4つ目は、汚れた油では揚げないということを徹底しています。使う油はサラダ油や米油など様々ですが、汚れた油で揚げた山賊焼きは、油が上手く切れずにベトッとした食感になってしまいます。

なかなか揚げ物を多く扱う飲食店では、キレイな揚げ油をキープするのは難しいですが、美味しい松本山賊焼きを作るために松本市では油にまで気を使い、徹底しています。

最後5つ目の決まりは、付け合わせにはキャベツまたは、レタスなどの野菜を必ず添えることです。とんかつにはキャベツの千切りが一般的に添えられていますが、松本山賊焼きにも千切りもしくは、ざく切りにしたキャベツなどが添えられています。

キャベツには、揚げ物を食べる際に一緒に食べると揚げ物の消化を助けてくれる効果があるので、1枚肉を使った豪快な山賊焼きでも最後の1口まで胃もたれせずに食べることができます。

以上5つが、美味しい松本山賊焼きを作る際の決まりでした。ぜひ、松本山賊焼きを召し上がる際には、松本山賊焼きの決まりを意識しながら味わってみてください。お店ごとのこだわりポイントが分かりやすくなり、山賊焼きの食べ比べもより一層楽しめます！

山賊焼きを地元の名物グルメとして更なる普及を目指す「松本山賊焼応援団」という松本の青年団の頑張りの成果もあって、松本市内のいたるところで山賊焼きを提供している飲食店を見かけることができます。

ここからは、信州松本で山賊焼きの食べられる飲食店として抜群の知名度を誇る、有名人気店
3選をご紹介します。山賊焼きのお店がたくさんあって選べないという方は、まずは地元でも有名な定食屋の山賊焼きを試してみてはいかがでしょうか。

「山賊焼きの河昌」は、松本にある有名温泉街、浅間温泉の入口にあり温泉街まで車で1分という場所に位置します。また、河昌の店主が最初に「山賊焼き」という名前をつけた名付け親だと言われています。

秘伝のタレに2日間も漬けこんでから豪快に揚げた山賊焼きの下には、食べやすいように千切りにしたキャベツが敷いてあり、ボリューミーな印象ですがいくらでも食べられそうです。

「山賊焼きの河昌」では、店の名前にもなっているように山賊焼きを初めとした様々な鶏肉料理が名物です。鶏肉を1羽丸ごと仕入れることにより豪快な大きさの山賊焼きや、他にも様々な部位を使ったたくさんの鶏肉料理が味うことができます。

JR松本駅に隣接する駅ビル「MIDORI松本」の4階に入っている人気の唐揚げ専門店、通称「からセン」です。長野県内外で9店舗営業しており人、そのうち3店舗は松本市内にあります。

店内は山賊が出てきそうな男らしい印象で、山小屋のような木に囲まれた落ちつく空間が特徴です。駅ビルに位置していることもあり、仕事で駅を利用する会社員や、JRで松本にきた観光客など大勢のお客さんで賑わっています。

注文が入ってからその場で揚げることを徹底しており、いつでも揚げたての山賊焼きを提供しています。また、「からセン」の山賊焼きは国産の鶏むね肉を使用してるため、ジューシーなのにサッパリとした山賊焼きになっており、女性にも人気があります。

「源太」は昭和の雰囲気がそのまま残ったレトロな店構えです。信州の昔ながらの家ではよく見かけた立派なハチの巣や動物のはく製、ツノなどが飾られており、何も知らず入った方は驚くかもしれません。

信州大学からほど近い場所にあり、学生からの支持が熱く地元でも知る人ぞ知る老舗の名店です。決して広い店内ではありませんが、遠方からわざわざ「源太」の山賊焼きを目当てにやってくる方が大勢います。

源太の山賊焼きの特徴は、創業当初から変わらない価格でありながらボリュームたっぷりの山賊焼きです！そのボリュームには皆さん驚かれます。価格もリーズナブルなので、コストパフォーマンス抜群の定食屋さんです。

松本に観光に訪れる方は、車で市内をドライブして景色を楽しんだり、徒歩で散策して城下町の雰囲気を感じたりとその楽しみ方は様々です。そんな観光では、地元で食べる美味しいランチも観光の楽しみのひとつではないでしょうか。

そこでここからは、松本IC近くにあり山賊焼きをランチでお腹いっぱい食べられる定食屋、松本の城下町を探索したあとに子供連れで一緒に山賊焼きランチを食べながらゆっくりできるカフェなど、ランチにおすすめの人気店を2選ご紹介します。

松本ICから車で5分ほどの場所にある定食屋「千石」はドライブのアクセスも良く、観光客や地元の会社員も多く訪れる人気店です。

おすすめランチはやはり名物グルメの山賊焼きですが、千石の松本山賊焼きは、とにかくボリュームが多いことで有名です。店内にも、ボリュームがあるため調理に多少時間が掛かる旨の張り紙がしてあるほどです。

胃袋に自信のある方は、ぜひ普通盛りの山賊焼き定食にチャレンジしてみてください。お腹が大満足すること間違いなしです。もちろん食べきれる自信のない方にもミニサイズの山賊焼き定食屋やラーメンなどの定食メニューがありますのでご安心ください！

松本のかつて城下町として繁栄していた通りである中町通りは、蔵造りの建物が並ぶレトロな雰囲気が漂います。その中町通りを東にまっすぐ行ったところにある「ごはんカフェ和み」は、体に優しい料理が食べられるとあって女性やファミリーが集まる健康志向カフェです。

2017年9月にオープンした巨大複合施設「イオンモール松本」の駐車場入り口のほぼ真向かいにある店舗は、可愛らしい外観のカフェで一際目を引きます。店内は、全館禁煙で子供が遊べるキッズスペースやオムツ替えスペースもあり子連れの方にもおすすめの人気店です。

信州を代表する銘柄鶏の福味鶏を使った山賊焼きも選べる「十六穀米と3種のお惣菜ランチプレート」はカフェの1番人気メニューです。ご飯の大盛おかわりがどちらも無料で頼めますので、たくさん食べたい方も満足できます。他にも体に優しい素材を使ったスイーツも人気があります。

松本で地元の人たちが集まる中華料理の人気店では、中華風にアレンジした松本山賊焼きを食べることが出来ます。松本山賊焼きを初めて食べるという方はもちろん、以前食べたことがあるという方にもぜひおすすめのアレンジメニューです。ぜひ一度味わってみてください！

国宝松本城まで徒歩3分、最寄り駐車場「市営大手門駐車場」の1階に「百老亭」があります。2019年で創業48年になる中華料理屋で、修業を積んだ2代目店主が作る本格中華料理は絶品です。観光地に近い場所にありますが、観光客だけでなく地元客も多く訪れる松本の人気店です。

百老亭で松本の名物グルメ山賊焼きを味わうなら、油淋鶏（ユーリンチー）風に仕上げたオリジナル山賊焼きや、中華料理の定番である炒飯に山賊焼きをセットにした山賊チャーハンなどがおすすめです。

明蝦巻（ミンキーハン）と呼ばれる海老がたっぷり入った具をお米の皮でカラッと揚げた点心や手作りの杏仁豆腐も美味しいと評判です。

「アジアの台所 小吃（シャオチー）松本駅前店」は松本駅前から徒歩5分、花時計公園の前に位置する四川料理を中心とした中華料理の人気店です。種類豊富な中華料理をたくさん楽しめるようにと小皿スタイルで提供されます。

おすすめは、名物グルメの松本山賊焼きをピリ辛の中華風スパイスにつけて食べるオリジナルの山賊焼きです。スパイスはピリッとした辛さがアクセントになり、一度食べるとその辛さがクセになると評判です。

また、小吃 松本駅前店では、2名様以上から注文できる食べ放題プランの「オーダーバイキング」も人気があります。注文してから調理し提供するので熱々の出来立て中華料理を味わえます。

四方を山に囲まれた信州松本は、全国の中で水が美味しい地域だと言われています。天然の湧き水が市街地を流れており、井戸に水を汲みにくる人の姿もよく見られます。その美味しい水を使って作られる信州そばは格別の美味しさで、こちらも松本で人気があるグルメです。

そんな松本自慢の信州そばを名物グルメの松本山賊焼きと一緒に味わってみるのはいかがでしょうか。これからご紹介する2つのお蕎麦屋は、松本の観光地からは少し離れた場所にありながら観光客がわざわざ訪れるおすすめの人気店です。

「そば処せきや」は、松本市井川城の住宅街の中にあるお洒落な雰囲気のお蕎麦屋です。昼は本格的な石挽そばと山賊焼きをランチで頂けます。夜は「和ダイニングsekiya」として落ち着いた雰囲気の店内でお酒と一緒に本格的な手打ちそばも味わえます。

挽きたてのそば粉を使用し、打ちたて、茹でたての三たて製法にこだわる職人が作る蕎麦は、つなぎを一切使わない風味豊かな十割蕎麦で、ジューシーな山賊焼きとの相性が抜群です。安曇野市に姉妹店もある観光客も多く訪れる人気店です。

民芸調を基調とした落ち着いたインテリアの店内では、信州そばと山賊焼きはもちろんのこと、馬刺しやそばがき、野沢菜漬けといった松本の名物グルメを一挙に堪能できるコース料理を味わえます。

JR松本駅から徒歩10分と観光地からは少し距離がありますが、知る人ぞ知る蕎麦の名店です。この道35年の職人が打つ本格手打ち蕎麦と、松本の地産地消にこだわったメニューが食べられるとあって松本のグルメを一度に楽しみたい観光客に特におすすめのお蕎麦屋です。

JR松本駅周辺は、観光地からもほど近く、また街中を歩いて散策できるようにと宿泊施設が充実しています。そのため、松本駅前には地元の人だけでなく観光客も楽しめるように居酒屋がたくさんあり松本の名物グルメを味わうことができます。

山賊焼きとお酒は相性抜群なので、どんどんお酒が進んでしまうことでしょう。ここからは、数ある居酒屋の中から、名物グルメの松本山賊焼きと一緒に美味しいお酒も楽しめるおすすめの居酒屋を厳選してご紹介します！

「しづか」の大正時代に出来た町屋を改装して作られた店内のインテリアは、松本民芸家具で揃えられています。大正時代にタイムスリップしたかのようなレトロモダンな落ち着く空間に仕上がっており、インテリア好きの方には、ぜひ一度足を運んで頂きたいおすすめの居酒屋です。

山賊焼き以外にも、昭和20年創業時から伝わるお店伝統のおでんも人気があります。ビールや日本酒、焼酎や洋酒など、アルコールも豊富な種類を取り揃えており悩んでしまうことでしょう。きっと好みに合う美味しいお酒が見つかるはずです。

「居酒屋一歩」は国宝松本城から徒歩3分の場所に位置する、肩肘張らずにお酒を楽しめる居酒屋です。実は、一歩の店主は山賊焼きの普及に力を入れる「松本山賊焼応援団」の団長を務めており、店主の作る山賊焼きは、観光客のみならず地元の人達からも非常に人気があります。

味噌ダレに生姜の風味がたっぷりきいたボリュームたっぷりでサクサクの衣の山賊焼きは、ざく切りされたキャベツやマヨネーズとよく合い、何度でも食べたくなる美味しさです。深夜まで営業しているので、連日遅くまでお酒を楽しむお客さんで賑わっています。

「食い飲み屋BUN」は、松本の城下町の雰囲気をそのまま残した140年以上前の蔵を改装して作られた居酒屋です。白い外壁と城のような古い窓、そして入り口前の大きな黒板と青い看板が特徴的で一際目を引きます。

気軽に入りやすい雰囲気でカジュアルに楽しめる人気居酒屋として知られており、若い世代の人たちも多く立ち寄ります。ニンニクがきいた山賊焼きや馬刺し、8種類以上も揃っている信州の地酒が特に人気です。

18名で一杯になってしまうほどコンパクトな居酒屋の「卯屋（うさぎや）」は、松本駅から徒歩5分の場所にあります。信州の地酒と、リーズナブルな価格で山賊焼きや信州サーモンなどの名物グルメを味わえる人気店で、満席でお店に入れないことも多々あります。

行かれる際は、前もって電話での予約をしてから行かれることをおすすめします。リーズナブルな価格設定なので、美味しい名物グルメとお酒をたくさん楽しめることでしょう。

「炉ばた庄屋」はJR松本駅から徒歩4分の場所にあります。炉ばた庄屋で特に人気なのは、カウンター席です。カウンターにはその日の食材がずらりと並べられており、その姿には圧倒されます。また、カウンター席では出来立ての料理を大きなしゃもじで提供してくれるのも人気の理由です。

手で豪快にかじりつけるように盛り付けされた名物「山賊焼き」と一緒に、炉ばたで焼き上げた信州野菜と美味しい地酒を味わってみてはいかがでしょうか。

松本駅から徒歩3分の場所にある「居酒屋しんざん」は、大きなカウンターが特徴的な1人でも入りやすい昔ながらの雰囲気の和風居酒屋です。観光客だけでなく会社帰りの地元の会社員も多く訪れている人気店です。

山賊焼き以外にも、馬刺しや山菜の天ぷら、更には珍味蜂の子など、松本ならではの郷土料理を数多く楽しめます。また、日本酒と長野の地酒の種類も豊富に用意されており、料理に合う地酒も紹介してくれるお酒が好きな方にもおすすめの居酒屋です。

松本市民自慢の名物グルメ「松本山賊焼き」を味わえる人気店を厳選してご紹介しました。山賊焼きはランチでおかずとして食べるだけでなく、中華風アレンジや信州そばとも相性抜群で、更にはお酒にもよく合います！

信州松本に行かれた際には、何度食べてもまた食べたくなる松本自慢の名物グルメ「松本山賊焼き」をぜひ味わってみてください！