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ヤギの乳からできる「シェーブル」とは?
世界最古のチーズといわれる「シェーブル」は、「ヤギ」の乳で作ったチーズです。ヤギ特有の個性的な香りと酸味がシェーブルチーズの特徴でしょう。ヤギの乳で作るシェーブルは、熟成の段階によって味や風味に変化が出る魅力的なチーズです。
フレッシュなシェーブルチーズは爽やかな酸味とミルク感があり、熟成が進むとコクが出てきます。ヤギの乳から作るシェーブルは、牛乳で作るチーズより柔らかい組織で口の中でほろっと崩れるのも特徴でしょう。
ヤギから作るシェーブルは崩れやすいため、牛乳で作ったチーズよりも小型サイズが多いです。楕円形やピラミッド型、筒状など、ヤギのチーズは様々な形状に作られています。崩れやすいシェーブルの形を保つために、真ん中に麦わらを通しているヤギのチーズもあります。
一年を通して食べられるシェーブルチーズですが、旬の季節は春から夏にかけてです。ヤギの搾乳が行われる春から夏には、新鮮なシェーブルを手に入れることができます。フレッシュなシェーブルは、ヤギ特有の風味がまろやかなので、比較的食べやすいチーズといえるでしょう。
牛乳からできるチーズより歴史のあるシェーブル
現在見つかっている世界最古のチーズが、ヤギの乳から作ったシェーブルチーズです。2012年にポーランドで発掘された約7500年前の陶器の付着物を分析したところ、ヤギのチーズと判明しました。
このことから紀元前6000年にはすでにチーズ作りが始まっており、ヤギの乳から作るシェーブルが現在最古のチーズといわれています。
シェーブルチーズの作り方
柔らかくほろっと崩れる食感が魅力のシェーブルは、牛乳で作るチーズとは多少異なる作り方をします。一般的なチーズは終盤に強く圧搾して水分を切りますが、シェーブルは少しずつ水を切るため柔らかい組織が特徴です。ヤギのチーズの作り方をご紹介しましょう。
30度前後のヤギの乳に乳酸菌とレンネット(凝乳酵素)を加え、24~48時間ゆっくり時間をかけて固めます。豆腐くらいの柔らかさになればカード(凝乳)と一緒に型に入れましょう。型を反転させてゆっくり脱水します。
通常カードを切ってプレスして仕上げるチーズと違い、シェーブルは徐々に水分を抜くため柔らかく仕上がるのが特徴でしょう。その後型から出せば、ヤギのチーズの完成です。表皮に塩や木炭の粉などをまぶして熟成させれば、本格的な美味しいシェーブルになります。
ヤギの乳で作るシェーブルの熟成目安は、1週間から10日程です。熟成が若いヤギのチーズはクセが少なく、比較的食べやすいでしょう。熟成が進むと風味とコクが出て、食感も硬めになり、通が好む味になるといわれています。
ヤギのチーズの主な種類
ヤギの乳で作るシェーブルチーズは、熟成の段階で味わいや風味に変化が出るのが特徴です。一般的に若いシェーブルはクセが少ないため食べやすく、熟成が進むとコクが出て通好みの味になるといわれます。
世界で最も古いチーズといわれるシェーブルは、種類も豊富です。ヤギのチーズが初めてでも比較的食べやすく、有名なシェーブルを3つご紹介しましょう。
プリニー・サン・ピエール
エッフェル塔と呼ばれている「プリニー・サン・ピエール」は、ピラミッド型をしたヤギのチーズです。青みがかった白いヤギのチーズで、フランスのロワール地方で作られています。ヨーグルトに似た爽やかで強い酸味が特徴です。熟成が進むとコクが出て、甘味と塩味が増します。
クロタン・ド・シャヴィニョル
ころんと丸いフォルムの「クロタン・ド・シャヴィニョル」は、直径4~5㎝程の小さなヤギのチーズです。クロタンは、フランスのロワール地方で製造されています。熟成が進んだクロタンは、クリーミーで濃厚なコクと、ほくほくした栗のような食感が魅力です。
フランスの名物料理に、クロタンをオーブンで焼いてサラダに乗せたクロタンサラダがあります。クロタンの表皮を焼くことでヤギ特有の風味が抑えられるため、ヤギのチーズが初めての人におすすめです。クロタンは辛口ワインと相性抜群のヤギのチーズといわれています。
特にサンセールとマッチするヤギのチーズで、フレッシュなクロタンは白を、熟成が進んだものは赤を合わせると美味しいでしょう。
セル・シュール・シェール
シェーブルの最高傑作といわれる「セル・シュール・シェール」は、フランスのベリー地方で作られています。セル・シュール・シェールの特徴は、円錐台の形と灰色の見た目です。灰色の外見と対照的な、真っ白なヤギのチーズの内面は、きめ細やかで芳醇な香りがあります。
セル・シュール・シェール表皮の灰色の粉は、ポプラの炭灰と塩を混ぜたものです。炭粉は、ヤギのチーズに雑菌が繁殖するのを防ぎ、熟成をサポートする役割をしています。熟成が進むと表皮にしわが寄り硬く乾燥していくため、目安になるでしょう。
対照的なチーズの内側部分は、まろやかで甘く、滑らかなテスクチャでナッツに似た味わいになります。ポプラ炭灰をまぶした外皮も食べることができるヤギのチーズは、辛口ワインとともに、クラッカーに乗せてはちみつをかけた食べ方も美味しいです。
シェーブルの最高傑作といわれるヤギのチーズは、酸味のあるフルーツと合わせるのもおしゃれで美味しい食べ方でしょう。
ヤギのチーズの美味しい食べ方
強い個性があるヤギのチーズは、特徴を活かした食べ方がおすすめでしょう。熟成が若いフレッシュシェーブルは、そのままでも美味しく食べられます。ナッツやドライフルーツと一緒にワインのおともに、バゲットに乗せてカナッペにする食べ方もおしゃれでしょう。
またヤギのチーズは酸味が強いため、はちみつとの相性も抜群です。マーマレードやジャムを乗せたり、季節の果物と合わせれば、おしゃれで美味しいデザートチーズになります。シェーブル特有の風味が気になる人は、フライパンやトースターで焼くと、まろやかな味わいになります。
スライスしたヤギのチーズをパンに乗せ、トースターでこんがり焼いてはちみつを垂らせば、美味しいシェーブルのトーストの完成です。その他パスタやリゾットに熟成したヤギのチーズをすりおろしても、美味しく食べられます。
ヤギのチーズを使ったおすすめレシピ
はちみつをかけたり、フルーツと合わせて食べると美味しいヤギのチーズですが、料理としてアレンジした食べ方もおすすめです。ここでは2つのシェーブルチーズのレシピをご紹介します。一つ目のレシピはおつまみにぴったりのテリーヌ、二つ目は人気のパスタメニューです。
ヤギチーズのテリーヌ
ワインのおともにおすすめなのが、ドライフルーツとナッツを入れた「ヤギのチーズのテリーヌ」です。おしゃれなヤギのチーズのテリーヌは、混ぜて冷やし固めるだけの簡単なレシピで作れます。
材料は好みのドライフルーツ(レーズンやプルーン、いちじくなど)80g、ローストしたくるみ30g、好みのシェーブルチーズ200gです。くるみは袋に入れ、綿棒などで叩いて砕いておき、ドライフルーツは粗みじんに切っておきます。
耐熱ボウルにシェーブルチーズを入れ、ふんわりラップをかけて600Wの電子レンジで柔らかくなるまで温めましょう。チーズが柔らかくなったら、ボウルにくるみとドライフルーツを加え、ヘラで全体をざっくり合わせます。
まな板などにラップを敷き、混ぜ合わせたチーズを横一線に乗せて筒状に包みます。冷蔵庫で1時間ほど冷やし固めれば、ヤギのチーズを使ったテリーヌの完成です。シェーブルチーズのテリーヌには、シナモンやタイムなど、ハーブやスパイスを合わせるレシピもおすすめでしょう。
香辛料を使うレシピは、個性的なヤギのチーズの風味をまろやかにしてくれます。簡単なレシピで作れるテリーヌは、シェーブルチーズのおしゃれな食べ方です。
ヤギチーズのショートパスタ
トマトの酸味ときのこの旨味、シェーブルの風味が絶品の「ヤギのチーズのショートパスタ」は、具材をフライパンで炒め合わせるスピードメニューです。
2人分の材料としてペンネ250g、マイタケ100g、シェーブルチーズ50g、トマト缶1つ、にんにくひとかけ、白ワイン30㏄、オリーブオイル、塩コショウ、パセリを準備しましょう。先に湯を沸かしペンネを表示時間より2分程短く茹でておきます。
フライパンにオリーブオイルを熱し、みじん切りにしたにんにくを香りが立つまで炒めましょう。その後ほぐしたマイタケを入れて炒め、オイルが回ったら白ワインを加えます。
白ワインのアルコールが飛んだら、トマト缶を入れて汁気がなくなるまで煮詰めましょう。適当に千切ったシェーブルチーズを加えて溶かしたら、茹でたペンネを入れて全体を合わせます。塩コショウで味を整えたら、ヤギのチーズのショートパスタの完成です。
皿に盛りつけてパセリを振れば、ランチにもディナーにもおすすめの一皿になるでしょう。ヤギのチーズのショートパスタは、シェーブルのおしゃれで簡単な食べ方です。
ヤギのチーズ「シェーブル」を楽しもう!
チーズの祖先ともいえるシェーブルは、現在に至るまで世界中で愛されているチーズです。熟成の進み方で味わいが変わるヤギのチーズは、それぞれの段階で異なる美味しさを発見できます。一度食べるとクセになる人も多い、ヤギのチーズであるシェーブルを食べてみましょう!
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